超時空要塞マクロス ガールズ&ヴァルキリー そのニ 作:ノザ鬼
吐き出した声と、
「ふう…。」
共に手荷物をテーブルに置くカケル。
足元に落とした手荷物で、
「やっほーい!」
反動を付け、
『ドサッ!』
ベットへうつ伏せにダイブしたリクノ。
直後、
『ボヨン。ボヨン。』
ベットの出した音は、ふかふかだと主張した。
手荷物を持ったまま、
「はい。」
携帯端末の呼び出しに答えるヒョウカ。
ここは割り当てられた、この惑星(ほし)での部屋。
リゾート地から少し離れた場所に建てられたコテージ。
少し時間を戻して…。
空に燦々と耀く三連太陽の元で、優雅にリゾートを満喫する人々。
それを移動中のオープンカーから無言で、
「……。」
残念そうに眺めるカケル。
同じく、
「あーぁ…。」
見詰めるのだが、
「良いなぁ…。」
後頭部で腕組みして愚痴るリクノ。
見ていた風景から視線を移した先の、
「…。」
二人に対して楽しげな口元は、反応がカケルとリクノらしかったと思うヒョウカ。
ただ…。
走るオープンカーが切る風は誰にでも平等なのが、不平等であった。
そして、約三十分後。
冒頭に繋がる。
テーブルに備え付けの椅子に、
『ドシ』
座るカケル。
その後は…、
「疲れた…。」
お約束の背もたれに反り返り、両腕を垂らす。
両腕を伸ばし、
「俺は…。」
ふかふかの枕を引き寄せ、
「うにゃうにゃ…。」
顔に押し当て、何かを言ったリクノ。
しかし、枕は声を変換してカケルとヒョウカに伝えた。
無言で聞いていたが、
「はい。」
返事し、
「解りました。」
了承したヒョウカ。
器用に携帯端末を持った右手でボタンを押し通話を終了。
ひと呼吸。
向き直り、
「二人共…。」
切り出すヒョウカ。
背もたれにあずけた頭を、
「はい?」
お越すカケル。
枕に埋もれた頭を、
「あん?」
掘り出すリクノ。
集まる視線を待ち、
「連絡がありました。」
携帯端末を顔の横にかざし、
「貨物の引き取りに行きますよ。」
軽く揺らすヒョウカ。
体を戻し、
「貨物ですか…。」
体制を整え、
「早いですね。」
立ち上がるカケル。
『ゴロリ』うつ伏せから、
「手際良いじゃん。」
仰向けへ、
「明日ぐらいになるかと思ってたぜ。」
そして、体をお尻を支点に回転させ上半身を起こし、足はベットの下へ下ろし立ち上がるリクノ。
携帯端末をポケットに、
「この惑星(ほし)には大勢の人が来ますから…。」
入れ、
「その対策は講じられているかと。」
考えられる事から推測するヒョウカ。
「確かに…。」
思い出し、
「上も下もターミナルは人がいっぱいでした。」
同意するカケル。
ベットに座った状態から、
「まっ…。」
怠そうに、
「早いに越した事はないな。」
立ち上がるリクノ。
交互に視線を、
「では…。」
送り、
「参りましょうか。」
促すヒョウカ。
後頭部で、
「折角、ここまで来て…。」
腕を組みながら、
「また、元の地上側ターミナルへ逆戻りか…。」
少し不服そうなリクノ。
口角が、
『ニコリ』
効果音を出し、やんわりと否定。
続け、
「貨物の引取は、専用のターミナルになるみたいたですよ。」
目が、
「そこから、駐機する軍の施設へ移送です。」
優しく愚痴を聞き流すヒョウカ。
言い聞かせるのは、
「それなら…。」
自分の、
「少しは景色も気分も違うか…。」
リクノ。
手荷物を、
「そろそろ…。」
テーブルの上の、
「行きましょうか。」
カケルの手荷物の横に置くヒョウカ。
握る、
『ぐぃ!』
両の拳と、
「はい!」
元気な返事のカケル。
両手で両の頬に、
『パチン!』
音を出させ、
「うしゃ!」
気合を、
「行くか!」
入れるリクノ。
三人は扉を潜り、また燦々と耀くリゾートの三連太陽の下へ。
お約束の、
『キィ!』
ブレーキ音。
自動操縦のオープンカーが止まり三人が乗り込む。
ちなみに、コテージに来る時のオープンカーは運転手付きだったが…、運転していたかは不明である。
運転手付きと言う車は、時代を問わず贅沢の象徴である。
直ぐ様、モニターに現れたCGのナビゲーターの女性が、
『目的地を、入力してください。』
合成音声で問う。
返すは、
「貨物ターミナルまで、お願いします。」
ヒョウカ。
一瞬の間は、
『了解しました。』
目的地検索に要した時間。
『発車しますので。』
笑顔で、
『シートベルトをお締めください。』
ナビゲーターの女性がアナウンスする。
三人が、シートベルトを締め終えるのを待ち、ゆっくりとオープンカーが発車した。