超時空要塞マクロス ガールズ&ヴァルキリー そのニ   作:ノザ鬼

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対戦相手

 

 一頻り。

 

 対戦の喜びに浸ったリクノとヒョウカ。

 

 

 ゆっくりと首を巡らせ、

「どの学校なんだ?」

 聞くリクノ。

 

 ゆっくりと視線を向け、

「何処の船団ですか?」

 質問するヒョウカ。

 

 思い出し、

「えっと…。」

 胸の前で、腕組み、

「ですね…。」

 記憶を探り、目を瞑り、

「あっと…。」

 検索し、首を捻り、

「ですね…。」

 ついに!

「どこでしたっけ?」

 忘れた事を思い出したカケル。

 

 リクノは、

『ズコッ!』

 肩から…。

 

 ヒョウカは、

『ズルッ!』

 足から…。

 

 コケた。

 

 そのシンクロ率は120%。

 

 そう、同時に。

 

 

 乾いた、

「ハッ、ハハハ…。」

 笑いを上げ、

「忘れちゃいました。」

 右手で後頭部を掻くカケル。

 

 ゆっくりと、

「カケルぅ〜。」

 伸ばした語尾に笑いを込めるリクノ。

 

 右手の甲を口元に、

「カケルさんたら…。」

 語尾に笑顔を乗せるヒョウカ。

 

 交互に二人の顔を見て、

「ごめんなさい。」

 頭を下げ、

「もう一回聞いてきます。」

 上げると同時に振り返るカケル。

 

 上げた右手が、

「行かなくて、いいぞ。」

 カケルを制するリクノ。

 

 その言葉に踏み出す足を、

「えっ。」

 止め、また二人へ振り返るカケル。

 

 目尻は下がり、口角は上がる、

「大丈夫ですよ。」

 俗に言う、笑顔で、

「その内、正式な文書が送られてくるでしょうから。」

 フローしたヒョウカ。

 

 ゆっくりとリクノからヒョウカへ視線を移しながら、

「本当に、ごめんなさい。」

 頭を下げ謝るカケル。

 

 

 見計らう。

 

 カケルの頭が上がり切るタイミングに、

「それで、なんですか?」

 更に質問するヒョウカ。

 

 驚きの表情を、

「えっ?」

 ヒョウカへと向けるリクノ。

 

 ヒョウカの二つのメガネのレンズが、

『キラリ!』

 光る音を出し、その奥の瞳に浮かぶ表情を隠す。

「初対戦の事で相手の名前を忘れるとは思えません。」

 次は、お約束の左中指でメガネのブリッジ(レンズの間のフレーム)を軽く持ち上げ、

『クイッ』

 位置を直す効果音を出すヒョウカ。

 

 何とか、

「さ、流石…。」

 復帰し、

「名推理のヒョウカだ…。」

 まだ驚かさせると思い知っるリクノ。

 

 カケルも、

「あっ…。」

 気を取り直し、

「その対戦なんですが…。」

 肩掛け鞄に手を入れ、

「場所がですね…。」

 タブレット端末を取り出し操作した。

 

 お目当ての情報が表示されたのを確かめ、

「ここなんですよ!」

 リクノとヒョウカへと画面を差し出したカケル。

 

 差し出されたタブレット端末に天井に取り付けられたライトの光が二人の影を落とさせる。

 

 頭を突き合わせ覗き込んだ状態である。

 

 一瞬の間。

 

 上げた顔を、見合わせるリクノとヒョウカの二人。

 

 それは、何の打ち合わせなどなく、ごく自然に行われたお約束。

 

 そして…。

 

 テンションが、

「おーっ!」

 上がるリクノ。

 

 喜びの声を、

「まあ。」

 上げるヒョウカ。

 

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