超時空要塞マクロス ガールズ&ヴァルキリー そのニ   作:ノザ鬼

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昼休み

 

 人だかり。

 

 いえ、ここまでくると…。

 

 群集。

 

 

 少し時間を戻します。

 

 午前中の休み時間では、クラスメイトがヒビキに囲みを作っていた。

 

 それを、

〘私の時も、そうだったな。〙

 外から眺め思い出すカケル。

 

 

 そして、迎えた昼休み。

 

 それは、起きた!

 

 雪崩込む。

 

 学校全ての生徒が一気に、このクラスへ押し寄せた!

 

 そう思える現象。

 

 その圧力たるや、

〘潰されそう…。〙

 物理ではなく、迫力に圧倒され教室を出たカケル。

 

 

 濁流(だくりゅう)。

 

 流れる場所は、廊下。

 

 流れているのは、人。

 

 

 流れから、

『ぽん!』

 抜け出し、

「ふう。」

 安堵の溜息を上げたカケル。

 

 振り返り、

「ようやく…。」

 確かめる自分が、

「抜け出せた。」

 来た方向。

 

 そこに、

「カケルじゃねえか。」

 かけられた声。

 

 振り向き、

「リクノさん。」

 声の主を呼び、

「ヒョウカさん、まで…。」

 隣の人物の名も呼び、

「どうして、ここに?」

 疑問を投げかけた。

 

 両腕を後頭部で組み、

「そりゃあ…。」

 隣のヒョウカへ向き、

「よう…。」

 何かを求めるリクノ。

 

 リクノへ向き、

「無駄足でしたね…。」

 答えの先を口にしたヒョウカ。

 

『ピン!』

 頭から電球を出し、

「噂の転校生を見に来たんですね。」

 カケルが二人に確かめた。

 

 ご名答と、

「にひひひ。」

 笑い、

「そう言う事だ。」

 認めたリクノ。

 

 目的を当てた喜びより、

「意外です。」

 浮かぶ表情は、

「お二人がアイドルに興味あるなんて…。」

 驚きのカケル。

 

「俺はよ…。」

 軽く否定し、

「付き添いみたいなもんだ。」

 ヒョウカへと視線を送るリクノ。

 

 上がる口角は、

「彼女…。」

 軽い笑い、

「ヒビキさんは…。」

 ゆっくりと目を瞑るヒョウカ。

 

 カケルは知っていた、

『あっ!』

 ヒョウカのこの仕草。

 

 ヒョウカの軽く挙げられた右手は、

「アイドルではなく!」

 力強く握られ、

「ディーバです!」

 声も力強かった。

 

 そう、ヒョウカの強い思いを表に出す仕草だと。

 

 その意味を、

「ディーバって…。」

 考え、

「歌姫ですよね…。」

 返すカケル。

 

 

 フォルテシモ(極めて強く)。

 

 そんな記号が付けられていたようにヒョウカは、

「そうなんですよ!」

 声の圧と、

「アイドル活動をしていますが…。」

 体から発する圧は、

「彼女は歌うだけで十分なはずなのですよ!」

 カケルを少し仰け反らせた。

 

 当然、両手の平でブロックしていたカケル。

 

 圧に耐えながら、

「た、確かに…。」

 思い出す、

「自己紹介で、生声聞いた時に…。」

 感覚を、

「何か、『ビビッ』と感じるものが…。」

 口にするカケル。

 

 自分の第一印象を、

「やはり!」

 信じ、

「私の直感に間違いは無かったです。」

 答えとしたヒョウカ。

 

 無関心と思われていたが、

「そんなに…。」

 二人に、

「凄い歌姫なのか。」

 割り込む、

「生声が聞いてみたくなったぜ。」

 リクノ。

 

「そうですね。」

 リクノの向き、

「是非にとも。」

 右の拳と共に頷くヒョウカ。

 

「でも…。」

 その台詞と共に、

「しばらくは…。」

 リクノの向けた視線の先は、

「無理だな。」

 廊下まで埋め尽くす群集。

 

 諦めの溜息と

「確かに…。」

 共に吐き出すヒョウカ。

 

 その切り出しは、

「んじゃあさー。」

 話題を変え、

「飯でも行くか。」

 二人を見るリクノ。

 

「それは、良いアイデアですね。」

 賛同し、

「今なら空いてそうですし。」

 群集へ目線を送ったヒョウカ。

 

 笑顔で、

「行きましょう。」

 答えるカケル。

 

 三人は、群集を尻目にお昼ご飯へ向かった。

 

 

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