ブラックブレットの世界を使って。   作:とくめいん

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えーっと

急に体を動かすと筋肉痛になることがわかりました。

どうも。とくめいんです。


では、どうぞ。


モノリスの崩壊?よろしい、ならば戦争だ

携帯が震える。

メールの文面は、

『しょうがっこうで、かよかくほ。あんしんして。せきにんもつよ』

 

どうやら呪われた子供達かららしい。

 

その文面を一瞥し、小学校へ行きたい渇望を無視するかのように視界から外し、まえを見る。。

今から行うのは、意思統一のための会議だ。

 

うちの部隊の隊長の我堂英彦が、今我々の前で一段高い所で注目を浴びている我堂長正の息子であるらしい。

 

我堂長正は『知勇兼備の豪傑』と呼ばれているらしく、確かに50歳を越えた老人とは思えない 姿勢、オーラだ。

 

「というか俺の二つ名ダサくね?なんで我堂長正はカッコいい二つ名なの?英語のせいだよな?」

 

そう夏世に声をかけようとしたが、居ないことに気づく。

 

 

ーー未練ばっかなのは俺じゃねえか。

 

夏世にウイルス抑止剤は渡してあるし、周りの子供達から無理矢理にでも投与される手筈になっている筈だ。

 

場所もモノリスからはまあまあ離れているし、万一の時に備えてヘリをチャーターしてある。

 

心配はなにもない。

 

 

 

 

 

 

なのに胸が痛いのは、きっと他の要因のせいだろう。

 

☆☆☆☆

 

「よくぞ集まってくれた勇者諸君ッ!」

 

大喝とともに始まった冒頭の出だしは、見事なものだった。

一癖も二癖もある民警の連中をまとめる彼、我堂長正の手腕は、俺から見ても凄かった。

 

『心を動かすのに必要なのは、相手と自分の利害を一致させ、明確化するのが必要だ。それができないと、交渉すら出来ない。』

 

師匠の言葉を借りるとこんな感じだ。

 

彼は、その筆頭例だろう。

恐ろしい才能か、経験か、或いは両方か。

 

おそらく後者だろうな。

 

ただ、作戦についてはダメだ。

 

現在三十二号モノリスを挟んで我々民警と自衛隊の混合部隊とガストレア達が睨み合っている。

戦闘の狼煙が上がるのは、モノリス崩壊と同時である。

 

ここまでは事実の確認だ。なんの問題もない。

 

だが、自衛隊我々民警の仲が悪いからか、用兵手段が杜撰すぎる。

 

民警には期待していないと言わんばかりの配置に、我堂団長の諦めが見える。

 

民警を軍隊などが嫌っている国はいくつかあるが、片手で数えるほどで、普通は受け入れられてきた。

だが、ここ日本は、そんな希少な片手のなかに入っていた。

 

自衛隊どころか国民からも嫌われる存在ー民警ー

 

 

日本に一桁のイニシエーターとプロモーターが存在する理由の一つも、この弱い国のバラニウムを守るための苦肉の策だと聞く。他にも理由はあるけどな。

 

めんどくさい国だな。

 

会議を聞く気を無くしたので外に出て、東京エリア側へ向かう。

 

東京エリアは混乱の中にある。飛行機、シェルター、船などの移動手段のチケットはモノリス崩壊予想日時まで全て売り切れ、シェルターに限っては東京国民の30パーセントしか入れないと告げたあと、抽選が始まり、それに溢れたおよそ70パーセントの連中は暴動を起こし始めた。

 

なんでもその30%に『呪われた子供たち』が選出されたとかなんとか。

 

そのせいもあって、外国の国々は東京に対していろいろな事業から手を引き始め、株価は暴落。

 

大戦後から始まった『ガストレアリスク』と呼ばれるこの現象はとどまることを知らない。

モノリス崩壊の報道からたったⅠ時間で株は最安値を叩きだし、ストップがかかり始めた。

 

実質東京壊滅である。

 

各国のイニシエーター機構は、各地に送り出したイニシエーターに対して東京への立ち入り制限を始め、プロモーターに対しても注意勧告を始めた。

 

理由に表向きとしては危ないからとなっているが、実際は自国の戦力の低下を防ぐためだ。

 

各国の官僚達は、リスクリターンの計算が得意らしい。

 

影胤と小比奈も東京へ来ている筈なのでもう一度アポを取ろうとして携帯を取り出し、

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー殺気と同時に斬擊が飛んでくる。

 

これに覚えがある。振り向くと、そこに

 

「挨拶は丁寧に、だよ。小比奈。」

 

「はい、パパ。」

 

 

 

「やあ、殺しに来たよ。」

 

「殺すッ!」

 

 

 

ーーー彼らがいた。

 

 

 

 

「殺しに来たとはどう言うことだ?愚胤。」

 

 

 

「、、、君のイニシエーターはどうしたんだい。」

 

「小比奈は許さない。殺す。」

 

「二人なら拮抗できる。彼は化け物(人外)だから気を付けるように。小比奈、殺すよ。」

 

怒りを露にした一組の殺人鬼が、襲いかかってくる。

 

 

意味がわからないーーが、死ぬわけにはいかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

突如始まった戦闘は、とても激しいものだった。

 

アジュバントたちの集まる陣地からわずか数キロ先で行われた戦いは、ソニックブームが生まれ、地面は吹き飛び、剣の斬擊による攻撃は陣地左側にあった線路のついていた丘を列車ごと吹き飛ばした。

 

アジュバントの陣地では、我堂団長のもと避難命令が出され、都市部への撤退を行った。

 

自衛隊陣地内も騒然としており、空気の気圧の急激な変化により上空から大気が文字の通り”降って”きて、気絶する人間が沢山でた。

彼らはガストレアによる攻撃だと思ったようだ。

いや、思う間もなく気絶した。

 

ガストレアとの戦闘でも起こらないであろう超高高度な戦闘は、常人にはほぼ見えず、都市部にも爆発と音が届くだけで、ただ砂埃が舞っているように見えるだけだった。

 

我堂団長の指示に従わず見に行こうとした民警は、爆発を見て、そしてそのまま小比奈の斬擊の余波によって息絶えた。

 

10キロ先からこの戦闘を見ていた人間は、後にこう語る程だった。

 

 

ーーーーステージⅤが現れた。

 

 

と。

 

 

 

その話題の中心の人間ども(人を棄てた化け物)は、戦うことに夢中だった。

 

仮面を剥ぎ取り、本気で闘う彼に、それを上回る純粋な打撃に、地面が抉れ、轟音が鳴り響くが、本人達はそれが予想通りと言わんばかりに出来た爆風を利用し、反攻戦に移る。

すべての打撃をかわし、いなし、反撃できる影胤の本気はさるものながら、彼の十八番、斥力フィールドはところどころしか使うことを許されなかった。

 

だが、そんな斥力フィールドを無視するかのような攻撃を繰り出し、ナイフを、銃を、爆弾を、多岐にわたる武器を最大に使い、攻撃は個人の最大値の絶対値を叩き出す。

 

隣に潜む蛭子の娘ー小比奈は、ドーピングをして、すべての力を上げる。

それでも戦闘に追い付くのが精々だった。

それを悟られないよう斬擊を飛ばす。飛ばす。飛ばす。

 

 

 

 

これは、おかしいのだが、彼らはそれを可能にする力を持っている。

 

 

 

これが元序列10位の本気。

 

このllSOによる序列には明確な差が存在する。

 

 

99位を越える時に一つ。人を辞めること。

 

これが世界共通の、権限を持たない人間に伝わっている力の壁だ。

 

 

そしてあと三つ、壁は存在する。いや、次元の差が存在するのだ。

 

 

10位と11位に一つの次元の差があり

 

5位と4位の間に更に一つの次元の差があり

 

2位と1位の間に強大な壁がある。

 

 

1位は言わずもがな単騎でステージⅤを刈れるような、個で群を凌駕する人間。

この世界の最強の、正真正銘の化け物である。

神すらも殺せるかも知れないほどの力があり、人々はこの人間を畏怖する。

 

2位から4位は2人もいればステージⅤは刈れる。

日本程度なら滅ぼせるであろう力を持つ。

 

5位から10位は、とても弱く、なんとかステージⅤを刈れる。

そこそこの強さはあるが、発展途上国くらいなら余裕で地図から消せるだろう。

 

 

上をみれば分かる通り、物凄い差が存在する。

 

 

ここには書いてないが、非公式にとある実力者が旅に出ていたことがある。

弟子を2人抱え、自分のイニシエーター達を使役して、ガストレアの謎を暴いていたらしい。

 

彼らの弟子。

 

彼らは師匠と直々に何度も手合わせを行い、2人とイニシエーターがコンビを組んだなら、傷を負わせるどころか対等に闘うことが出来たそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな世界を震撼させた弟子はいま、ここ、東京で本気の戦闘を交わしている。

 

ーーー喧嘩だ。

 

何万回と行った彼らの模擬戦は彼らの体に染み付き、次に何が来るか言わずと解る。

 

射撃からの次に右上段のナイフによる袈裟斬り。

 

影胤がここで斥力フィールドを使って反撃。

 

このタイミングで右足が飛んでくる。

 

一度空中に逃げて斥力フィールドを自分に(反転させて)かけて瞬間的に物理法則を越えた空中移動を行う。

 

そして裏拳を放たれるので小比奈のガードが入る。

 

モーションを見ずに銃をドロウして発砲。

 

ここで影胤は斥力フィールドを使って放たれた銃弾を予測攻撃位置に弾き、ベレッタを腰から引き抜き、一息で2発。

 

 

本気でやらないと一瞬で死ぬ世界。

 

一撃を致死ダメージでやらないと終わる。

 

何度も何度も打ち合わせてきたから分かる、相手の実力。

 

影胤は蓮太郎とやるときより、

小比奈は延珠と戦うときより、

そして俺はステージⅤを殺った時より、

昔の闘いのように、

 

 

強く、重く、賢く、頭をヒートさせる。

 

 

 

何が目的かを聞けるタイミングはここじゃない。

 

本気の戦闘中はお互いに話さない。むしろ話せない。

 

 

 

 

 

 

 

 

もっとはやく撃ち込み、もっと打ち込み、速く、速く、速く、あいつを殺す気で。

 

 

「をぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

 

 

脳を使い目を酷使して足を駆動させ、腕は己の指示のもと動く機械とし、弾切れを起こした銃のリロードすら行えない。

 

無駄な動作は死に直結するからだ。

 

 

 

何分経ったのかは分からないが、どちらからでもなく銃をおろし、戦闘を終わらせる。

 

小比奈の刀の一本は柄まで折れて、使い物にならなくなっていた。

 

影胤の銃も先端に付いているスパイクが削れ、格好が悪くなっていた。

 

かく言う俺もナイフが木っ端微塵になり、服が割けて肌が露になっていた。

お互いの身体中は血まみれで、あまり情操教育にふさわしくない様を醸し出していた。

 

俺らが立っていた場所にはクレーターが出来て、かなりの大きさだった。

 

戦闘が終わったあと、聞こうと思っていたことを口に出そうとする。

 

「なあ、いったいなんで「動くなッ!」ん?」

 

気付けば周りに東京エリアのむ民警がズラリと並んでいた。

 

「動くなッ!!私、我堂長正の名によって蛭子影胤、小比奈両名を確保するッ!やれッ!」

 

「おっと、お開きのようだ。連戦でこの人数は流石に難しい。一度去ることにしよう。小比奈、行くよ。」

 

「はい、パパ。あと変態、夏世を見て。じゃあね。」

 

「おいまてよ!夏世に何かあったのかッ?」

 

俺の放った声は空に虚しく溶けていった。

 

「おい、そこの人間。武装を解除して私についてきたまえ。。。。おいッ!!聞いてるのか?」

 

 

 

 

 

 

これからおこりそうなことより、夏世が大事なのはやはり依存しているからだろう。

 

夏世に何があったのか。なんだか胸騒ぎがする。

 

 

 

弱くて脆い人間になったな。

 

 

 

なんでこんな世界なんだろう。

人間は愚かだ。

本当に愚かだ。滅べば良いのに。

 

 




あれ?
物語のエンディングってどんなんだっけ?

と、書こうと思ってたシナリオが頭からすっぽり抜けまして、現在再構築しています。

すいません。
次も頑張る。
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