バーサーカーのヘラクレスとEXクラスだと思われるアテナを手に入れたてから1年が過ぎた。私は子供らしく切嗣と遊んだり子供じゃない遊びもする。体に精神が引っ張られるというより、私はイリヤでイリヤは私なのだ。なら、同一にしてしまった方がいいの。その方が楽だし、別人格が生まれるとか嫌だ。
ちなみに遊びは雪の中の林にあるくるみの蕾を見つけるという物だと思った?
残念ながら勝つのイリヤなので意味がないのです。だって、千里眼で見つけちゃうんだもん。逆に千里眼を切ると周りが見えないし、音で判断するしかないのです。そうなると私に見つけられるはずはありません。という訳で、遊びは基本的に室内で読書したり武術を教えてもらったり、スゴロクしたり色々だよ。じゃあ、どんな遊びかというとね。セイバーと切嗣を一緒にしてママと遊ぶのです。
「俺は……」
「ダメだよーセイバーと仲良くしなきゃ一緒に遊んであげないもん!」
「しかしだな……そもそもこれは遊びなのか?」
「イリヤにとっては遊びだよー?」
「切嗣、構いません。やりましょう」
「いや、だが……」
「頑張って、あなた」
「はぁ……」
そして、今日の遊びは戦いなのです。
「お願い、バーサーカー!」
イリヤの背後に巨大な気配が出現する。もちろん、そこには大きな大きなバーサーカー。それも鎧バージョン!
特注だよ特注!
ZEROのバーサーカー、かっこよかったもん。でも、イリヤのバーサーカーだって負けてないんだからね!
「おいおい、相変わらず無茶苦茶だな」
「冬木の聖杯を通さず、自身の魔力のみでサーヴァントを維持するとは……ご息女は凄いですね」
「自慢の娘よ」
「それで、戦い方としてはどうしますか?」
「流石に娘相手に本気になれないとはいえんな」
「ええ、死にますからね」
「限定空間でバーサーカー……いや、ヘラクレスとの戦闘か。あの鎧は実物として作られた後に魔術が組み込まれて魔術礼装に仕上げられている。普通の銃弾など弾いてしまう」
「通常はイリヤの魔術で圧縮して収められていて、出てくる時に装備ですか……」
「ヘラクレスは12回倒さないと死なない。いや、イリヤが再生させるからそれすら無意味なんだがな」
「つまり、アレは壁ですね。どうにかしてご息女に攻撃を通すしかないと」
「ああ……」
こういう事ではちゃんとできるんだけど、まだまだなんだよね。
「ふむ、今宵の余興はそれなりに楽しめそうか?」
「アテナちゃん、はい紅茶とケーキよ」
「うむ」
あっちではテーブルに座ったアテナとママが紅茶とケーキでお茶をしている。
「もういいー?」
「ああ、いいぞ」
「はい、構いません」
「じゃあ、ゲームスタート!」
直ぐにセイバーがバーサーカーに駆け寄ってくる。それに対して私が命ずるのは一つだけだよ。
「殺っちゃえバーサーカー!」
「グゥォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォッッ!!!!」
イリヤといえばこれだよ!
「くっ!」
セイバーは直ぐに振り下ろさえる戦斧を避けて反撃をしようとするけどバーサーカーは強引に攻撃の軌道を変えてくる。その間に切嗣がこちらに仕掛けてくる。
「
自身の時間流を加速・減速させる「固有時制御」による高速戦闘を行ってくる切嗣に対して、イリヤも同じことをして逃げる。
「ちっ」
放たれる弾丸は全て歪曲して捻じ曲げる。飛んでくる弾丸まで速度は増えない。なら、
「ふむ。イリヤはサーヴァントといっても過言ではないな」
「セイバー達の技術や力も自分の身体で再現してるのよね……」
「そうだ」
「つまり、切嗣はサーヴァント二人を相手にしているのね」
「妾が混ざれば3対2だな」
「駄目よ」
右、左、上、下と次々来る攻撃を避けていく。
「よっ、ほっ、とぉー」
「ははは、父さん敵わないな……」
「えへへへ……」
「でもね、イリヤ。やり方はあるんだ」
「え?」
「来い、セイバー」
切嗣の腕が光って空間が歪曲し、イリヤの目の前に剣を振りかぶった状態でセイバーが出現した。
「私達の勝ちですね」
「きっ、汚い! 切嗣汚い! 令呪使うとかずるい!」
「あははは、勝てばいいんだよイリヤ。だから、イリヤもいついかなる時でも油断したら駄目だ」
「うぅ……はぁ~い」
「切嗣、令呪を使っても大丈夫なのですか?」
「ああ、構わんよ。どうとでもなる」
「にしても、セイバーと大分仲良くなったようね」
「少なくとも話すようにはなったな」
「ああ、そうしないとイリヤが話をしてくれないからな。アイリもだが」
「ごめんね。私もイリヤには勝てないわ」
ママがイリヤを抱き上げて撫で回してくる。イリヤは気持ちいいのでそのままされるがままだよ。
「わふぅー」
「しかし、聖杯戦争に参加するのはどうするのですか?」
「当初の予定通りアイリに囮となって貰う。アイリの護衛にセイバーをつける」
「切嗣……」
原作のZEROと変わってなくて悲しくなる。
「そう悲しい顔をするな。イリヤの御蔭で世界は多少ましになっている」
「わぷっ」
頭を押さえつけられて優しく撫でられる。これも結構好き。髪の毛が乱れるのが難点だよ。
ちなみに体内のオリジナルの聖杯と第六魔法を使って一時だけ世界を完全な平和にした。でも、それすら一時でしかない。そもそも根本的解決にはならない。特に第六魔法は使いすぎると世界が壊れてしまう。だから、壊れないように定期的に使いつつ、解決していく事になった。セイバーの願いは説明して納得してもらった。実際、ブリテン跡地とかに行ったりもしたし。
「セイバーとちゃんと話し合うさ」
「ええ、納得しています」
「……なら……いいけど……」
「私はむしろイリヤの事が不安なんだけど……」
「大丈夫だよ。だって、イリヤには切り札があるし、二人が居るもん」
イリヤの将来の為に邪魔な人には消えてもらうよ。特に協会に封印指定とかされると困るし。って、なんだか黒いよ!
これが切嗣とアインツベルンの血なのかな!