各々様々な期待を胸にいよいよ沖縄合宿へ
「さぁーてお前ら!沖縄に到着だ!」
『イェーーーーイ!!!!!』
「暑ーい!沖縄って感じ!」
「愛菜、注目されてる」
「あ、ごめん。でも多分...あっちよりはマシなんじゃないかな...」
「あっちはもう他人だから」
沖縄に来たと実感する愛菜は大はしゃぎ。しかしそれ以上に伊織達は既に酒を片手にパンイチで騒いでいる。そのためなのか周りには人の目が集まっていた
「にぃに!」
伊織達とは他人のフリをしていた千紗達と一緒にいた拓海の元へ1人の少女が飛び込んできた。拓海はその子を受けとめる
「久しぶりだゾ!にぃに!」
「ただいま、響」
『っ!』
「どうしたのみんな?」
はしゃいでたはずの愛菜とバカ騒ぎしていた連中が突然黙り出した。梓や奈々華までもが驚いた表情をしている。いきなりどんちゃん騒ぎがなくなったことに驚いた千紗
『拓海(拓海くん)(我那覇)が喋ったーーーー!!!!』
「うぉっ!びっくりしたゾ!」
「( ̄▽ ̄;)」
なんの予兆もなしに拓海が喋ったことに目を見開くほど驚いた伊織達。そんな伊織達を前にしても拓海は平常に響という少女の頭をポンポンと軽く叩く
「ハイサイ!にぃにの妹の我那覇響(がなは ひびき)です!」
「妹?」
「我那覇が...リア充のくせにリアル妹だとー!?しかもにぃにと呼ばれているー!?」
「へぇ〜。拓海にこんなカワイイ妹ちゃんがいたなんてね」
「我那覇...響ちゃん...あー!!!!」
「ど、どうしたの愛菜...?」
響の顔をよく見て何かを思い出したのか大声を上げる愛菜
「千紗知らないの!?我那覇響ちゃんといえば今ノリに乗ってる超有名アイドルだよ!!!」
「そ、そうなんだ」
「ほぅ」
「拓海の妹がアイドルか。沖縄に来て早々驚くことばかりだな」
興奮気味の愛菜はスマホで写真を見せながら響について説明する。それを聞いている千紗はちょっと引き気味だ
「おとんとおかんは?」
「車で待ってるゾ!」
響はそう言って拓海の手を引っ張って連れていこうとする。一同は慌ててそれを追っかける
「お、来たか」
「おかえり拓海」
「ただいま、おとんおかん」
響の後をついていった一行はマイクロバスが停まっているところに辿り着いた。バスの横では拓海の両親が待っていた
「みなさんようこそ」
「息子がいつもお世話になってます。ささ、荷物を載せて出発しましょ」
『よろしくお願いします!』
沖縄合宿にて拓海が用意した宿泊場所は拓海の実家の民宿であった。民宿と言っても実際は拓海の家に泊まらせてもらえるわけなので実質タダで宿泊できるのだ。しかも目の前はすぐ海になっているため絶景である
全員荷物をバスに積み込み出発!
寿時
梓奈 耕
千愛 伊 ←バス内
響拓 母
父
「遠かったでしょ」
「いえ。飛行機の中では寝てましたから」
「2時間ほどが一瞬んで着きましたね」
「それならよかった」
拓海の母は全員が見えるように体を後ろに向かせて話しかける
「響はよく休めたな」
「プロデューサーにお願いしたら時間調整してくれたんだゾ!」
「そっか。よかったな」
拓海はというと隣に座った(実際は響に強制的に隣に座らされたが正解)響と兄妹睦まじく会話を楽しんでいる
「拓海が喋っとる...」
「明日は天変地異でも起こるのか...」
「2人とも失礼すぎでしょ...」
「でも確かに驚きよね」
「そうね。たまに話してくれるけど会話ではなかったから」
バスが出発したと同時に腕を組んだまま即眠りに就いた時田と寿以外は拓海が普通に会話していることに驚きを隠せなかった。千紗だけはちょっと違う思いだったが
空港から1時間もしないうちに目的地に到着し、各々荷物を案内された部屋に運んだ
「さてお前ら。ここが今日から3泊させてもらうところだ」
「沖縄って感じ!」
「それさっきも聞いたよ愛菜」
「食事も拓海のお母さんが作ってくれると言ってくれたんだが、さすがにそこまでしてもらうわけにはいかないので自炊だ」
「目の前が海だぞ北原!」
「本当か!」
「はっはっは!そう慌てるな」
目にする全部に興奮を抑えられない伊織達。千紗でさえ既に海を見に外に出て行った
拓海が用意してくれた部屋は3人部屋を3部屋とみんあが集まれる大きめの和室部屋だ。梓と奈々華、千紗と愛菜がそれぞれ同じ部屋で寝ることは決まったのだが男ども4人が1つの部屋で寝ることは困難であった。ただでさえ時田と寿の体格は常人離れしているため狭い
『う〜ん』
「ちょっと窮屈ですね」
「3人部屋に4人だからな」
「狭いのは仕方ないな」
「先輩達が体格良すぎるのもあるんですけどね」
「こうなったら俺か北原のどちらかが床で外で寝るしかないな」
「いいのか?」
「物理的に仕方ないでしょう」
「すまんな〜。とりあえず決めるのは後にして...」
『なにはなくともまずは海だー!!!』
もう彼らの脱ぐスピードギネスに載ってもおかしくないレベル...
「ムフ...ムフフフ...」
「すごく楽しそうだね」
「そりゃもちろん!」
「確かにいいよね」
千紗と愛菜も部屋で海に出る準備をしていた。愛菜はこの日のために買ったハットをかぶって鏡の前でそれチェックしながら楽しそうな笑顔を見せていた
『おーい!先に海に行ってるぞ!』
「「はーい」」
時田の呼びかけに2人は返事して水着の上にラッシュガードを羽織って海へ出た
「お待たせしました!」
「おう!」
「早く来いよ!」
(はぁ、幸せ。これが私の青春の1ページ。心のアルバムを飾る大切な思い出)
愛菜よ。これがお主のアルバムに飾られてよいのか...?周りの男子、全員全裸だぞ...
「私のアルバムモザイクだらけ...!」
「いや〜、貸切は気兼ねしなくていいな」
「まったくですね〜」
「移動しましょう」
「なぜだ?」
「ここなら人がいなくて自由な格好でいられるだろ」
「その格好がおかしいからです!」
「一応ここは貸切ではないそうよ。今はたまたま人がいないだけであって公共らしいから節操は守ってね」
『は〜い』
奈々華からの注意でようやく水着を装着した面々。そこへ海の方からボートを引っ張る水上スキーが近づいてきた。操縦していつのは拓海、そしてその後ろで妹の響が拓海にしがみついている
「拓海、そんなのも運転できたんだ」
「(o´・ω-)b」
「しかもなんだ?バナナボートじゃないのか」
「3人で乗ってきたらどうだ」
「あぁいや俺は...」
「せっかくだ乗ろうぜ北原!」
「だから俺は...」
「で、そいつで今夜の寝床を決める、なんてどうだ。先に振り落とされた方が負けだ」
「はぁ?」
「無論、お前が怖いというなら仕方ないがな」
「言ってくれるじゃねぇか...上等!その勝負ノってやる!」
「いいの伊織?下手したすると水の中だけど」
「大丈夫だ。救命胴衣も用意してくれるみたいだし、作戦もある」
「作戦?」
「それに、いつまでも水を怖がってなんかいられないからな」
こんな具合に楽しんでもらえるように拓海が持ってきたものはいつの間にやら伊織と耕平の勝負事の題材となってしまった。そしてそれに付き合わされる千紗。拓海としても水上スキーを運転できるのが自分だけとわかってはいつつもなぜ千紗が伊織達と一緒にという気持ちはあるわけで。拓海も密かにいかに千紗だけを残して2人を落とせるか思考を巡らせていたとかなんとか
「ところでこれって実際に振り落とされることってあるの?」
「((-д-三-д-))」
「それなら勝負はつかないかもな〜」
「だな〜」
「ま、それならそれで」
「気持ちよーくマリンスポーツを楽しもうぜ」
「取手にしっかり掴まっとけ」
「「あ、また喋った」」
さすがに注意事項は伝えるでしょ。まぁ注意したところで伊織と耕平の目的はお互い相手を落とすことだからあまり意味はないのだけど
「「貴様ぁぁぁぁぁ!!!」」
「なんて卑劣な野郎なんだお前は!」
「てめぇこそよくこんなゲスなこと思いつくな!」
「2人とも同じことやってんだけど...」
2人が用意したのは相手の手元にサンオイルを垂らして滑りをよくして落とさせる作戦らしい。しかし2人共同じ作戦を実行したにも関わらず自分のことは棚に上げて相手を非難。千紗の言うこともごもっともである。そして2人が言い合いをしてるうちに拓海はエンジンをかけ急発進する
「「うわぁぁぁぁぁ!!!!」」
思いのほかスピードが出ている。それに加えて伊織と耕平はお互いにサンオイルを垂らされて滑りやすくなっている。よって支えられるのは足のみ。せっかくの娯楽が過酷な訓練のようになってしまった
「どうした耕平!顔が引きつってるぜ!」
「お前こそ水が怖くてビビってるんじゃないのか!?なんなら片手で勝負してやるか!」
「上等じゃねぇか!」
2人が取手にから手を話したと同時にさらに加速
「「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!」」
「ばーか」
そんなおバカ2人を乗せて水上を走るボートを砂浜から愛菜が羨ましそうに見ていた
「いーなー、青春っぽい」
愛菜からの視点では送風に見えているのか。しかし現実はその真逆だぞ
(イケる!足で踏ん張ればなんとか!しかしそれはヤツとて同じこと。あの足をなんとかしなければ!)
「向こうに声優の水樹カヤが!」
「向こうにAV女優が!」
「「なにぃぃぃぃぃ!!!!」」
「「あっ」」
お互いがお互いに注意を逸らさせて足元にサンオイルを垂らした。まぁ結果は分かる通り唯一踏ん張りの利いていた足元が滑りやすくなったため2人同時にボートから落ちた
「落ちたな」
「ありゃまぁ」
「だらしないヤツらだ」
その光景を見ていた時田達は心配ではなく呆れているのもちょっと違う気がする
「この卑怯者!」
「お前がな!」
「2人ともね」
海から上がった伊織と耕平は案の定ケンカを始め、そのやりとりを見た千紗は呆れかえっている
「ねぇねぇ楽しかった?」
「私は楽しかったけど」
「いーなー、私も青春したい」
「それならお前も乗るか?」
「えっ!いいの?」
愛菜はこのときよやく青春を送れると思ったのだろうがその希望はすぐに崩れ去った
「「「......」」」
「次、右に曲がるぞ」
「おう」
(すっごい安定感...!)
「どうした愛菜?」
「海水が目に入ったか?」
そう。愛菜と一緒にボートに乗ったのは時田と寿で2人は取手にも捕まらず腕を組んであぐらをかきながら乗っていたのだ。そして2人は次にどっちに方向転換するか瞬時に判断しその方向に体を預けることでボートの揺れを最小限まで抑えていた。そのためボートはほとんど揺れることはなく愛菜が思っていたシチュエーションとは違っていた
その後各々自由に遊んだり拓海の運転する水上スキー後ろを千紗と梓が取り合ったりと楽しい時間を過ごしてから昼休憩をとった。拓海と響が持ってきたパラソルの下にブルーシートを引き、拓海のお母さん手製の沖縄料理を全員美味しくいただいた
「なぁ拓海」
「?」
「あれって俺達も使っていいのか?」
ふいに伊織が指差した先には砂浜に設置されているバレーボールのコートとネットだった
「懐かしいな」
「え?」
「一応使っても大丈夫だゾ!」
「そっか。耕平、あれでリベンジマッチといかないか?」
「ふん、負け惜しみが」
「いいんだぜ、負けるのが怖いって言うなら仕方ない」
「...いいだろう!その勝負受けて立つ!審判を頼むケバ子!」
「えっ!私!?」
さっきも思ったがそんな安い挑発に乗るなよ
「それじゃあ俺らが相手してやるか」
「お、いいな」
伊織と耕平に続いて時田と寿もコートの方に向かって歩き出した
「伊織達、大丈夫かな...」
「まぁとっきーもぶっきーもさすがに手加減するんじゃない?」
「それならいいんんですが...」
時田と寿は以前ティンベルとのテニスの試合で打った球がワイヤーネットを凹ませたとか。そんなパワーを持ってる人が素手で打った球をまともに受けられるわけなかろうに
「うわー珍しい!しかもなにあの筋肉。ボディビルダー?」
「ちょっクレア!失礼でしょ!」
「あの人達コート使うのかな?」
「えー!ってことは今日の練習なし!?」
「なら早く室内に行きましょう!焼けちゃいます!」
今にも試合が始まりそうな雰囲気の中、石垣の上から女の子の声が複数する。こっちからはパラソルのせいで見えないが練習と言っていたので学生だろうか
「あ、かなただゾ!それにクレアとエミリ!」
ひょいっと顔だけパラソルから出してその声の主を確認すると響の知り合いだったのか飛び出して階段を駆け上がった
「おっ響じゃん!」
「響ちゃん!」
「あら帰ってたのね」
「久しぶりだゾ!」
「なんだよ帰ってんなら連絡くらいしろよな」
「えへへ、それはごめんだゾ」
「え、えっと...みんなのお知り合い?」
「あ、そっか。遥は初対面か」
「あ、ああああああなたは!!!!」
「あかり?あー、あかりは知っててもおかしくないか」
なにやら楽しそうな会話を続けるメンツ
「拓海?」
「オレもちょっと行ってくる」
そしてそのメンツの響が呼んだ何人かの名前に心当たりがある拓海もその場に近づいていった
「あれ、兄さんも帰ってきてたのか!」
「え、うそっ!兄さん!?」
「拓海くん、久しぶり」
「(・ω・)ノ」
「兄さん?クレア達ってお兄さんもいたの?」
「あー違う違う。本当の兄さんってわけじゃないんだ。ただ昔からお世話になってて、そのときから兄さんって呼ばせてもらってるだけ」
「へー、そうなんだ」
拓海と響の顔見知りの3人。比嘉(ひが)かなた、トーマス・紅愛(くれあ)、トーマス・恵美理(えみり)は響との再会も嬉しがっていたが拓海との再会にはもっと嬉しがっているようだ。しかしエミリだけは一瞬バツが悪そうな表情をしたようにも見える
「初めまして!東京からこっちに引っ越してきました大空遥(おおぞらはるか)です!」
「お、大城(おおしろ)あかりと言います!大先輩で憧れの人でもある響さんとよもや出会えるなんて感激です!」
「それはよかったゾ!自分は我那覇響。それで自分のにぃにの拓海にぃにだゾ!」
「な〜に拓海。またカワイイ子侍らせてるの〜?」
「そんなこと言ったらダメよ梓」
「拓海と響ちゃんの知り合いだったんだ」
後から来た千紗達も自己紹介をした。しかし9人もの美人な人達に囲まれるなんて......なんて羨ましい!!!
「そうなんですか〜。相変わらず兄さんは話さないんですね」
「そうなのよ〜」
「でももう慣れちゃったけどね」
話は拓海が全然声を発しないという話題になり梓とクレアが頻りにそのことについて話している。それを傍らで聞いていたエミリは拓海の前で拓海の顔を見上げて
「兄さん...ごめんなさい。私のせいで...」
「( ¯ω¯ )」
暗い表情で見上げるエミリの頭を優しく撫でる拓海
「どういうことです?」
「ん〜。ここではちょっと。そうだ兄さん!」
「?」
「はるかとあかりが新しくビーチバレー始めたんだよね!ちょっとエミリと一緒に見てやってくれない?」
「( ・∀・)」
「え!?待ってください!私はまだ響さんからもっとお話を!」
「それなら自分も手伝うゾ!」
「よろしく〜」
クレアのお願いではるか、あかり、エミリ、拓海、響は砂浜へ降りていった。そして残ったクレア、かなた、千紗、梓、奈々華のも階段を降りてパラソルの下に腰を下ろした
『うぉーりゃぁぁぁぁ!!!!!!』
『ちょっと先輩!シャレにならないですって!!!』
「じゃあお話しますね」
「ちょっと待って」
「はい?」
「確かにさっきエミリさんが謝ったのか理由は知りたいけど、それは拓海のいないところで話してもいいことなの?」
「大丈夫だそうです。さっき確認とりましたから」
「そうなの?それにどうやって」
「まぁアイコンタクトでですかね?」
「あ〜、なんか納得したわ」
「...」
「千紗ちゃん」
「わかった。聞かせて」
千紗の了承も得たとこでクレアが話し始める
「みなさんはなんで兄さんが滅多に話さなくなったかご存知ですか?」
「えぇ」
「一応」
「なんでも昔にある子を泣かせちゃったとか」
「はい。それがエミリなんです」
「「「......」」」
「私達が小学生のときにクレアとエミリがこっちにきてビーチバレーを通して仲良くなったんです」
「それでかなたと家が隣同士だった兄さんとも知り合ったんです」
「そのとき拓海くんはもう中学生で声変わりもしちゃってて。それともう顔立ちも今の感じになっちゃってて」
「なるほどね〜。それで拓海の顔と声でエミリちゃんが泣いちゃったと」
「はい...昔からビビりなとこがあったので」
「でもそれだけなら拓海もここまでなることないんじゃ?」
「噂が立っちゃったんです」
『おらぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』
『ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』
「当時クレアとエミリは人気者でした。元気で活発なクレアと真面目で優しいエミリ。それにハーフで金髪。学校で知らない人がいないくらい」
「まぁ小学生の噂だったんですぐになくなったんですけど、それから兄さんは話さなくなって、話すときも小声になりました」
「そうだったの」
「でも兄さんは私達を拒絶しないでくれました。遊んでくれてお菓子くれて勉強も見れくれた」
「クレアは特に拓海くんに懐いてたよね」
「ま、拓海ならそうなるのは当然よね〜」
「本当に優しい兄さんで。大会はいつも応援に来てくれて、勝ったら褒めてくれて負けたら慰めてくれて」
「小学校のとき、私とクレア達の試合の後どっちに先に行くべきか頭抱えて悩んでたよね拓海くん」
「あーあったあった!そのことでからかったら顔真っ赤にして海に飛び込んでったっけ」
「あらあら、拓海くんは昔から優しかったのね」
「へ〜。彼女としては鼻が高いんじゃないの?ねぇちーちゃん」
「ちょ、ちょっと梓さん!」
「千紗さんが羨ましいです」
「え?」
「だって自分が好きな人に選ばれた人ですよ?嫉妬もしますよ」
「私はいいお兄さんって感じかな。昔から一緒だったし」
「私とエミリは今でも兄さんのことがちゃんと好きですよ。LikeではなくLoveの意味で」
「あら」
「ほほ〜ん。ちーちゃん、新たなライバル現るだね」
「...」
ぐすん。えぇ話やなぁ〜...
『寿!』
『おっしゃ任せろ!!!』
『耕平お前が受けろ!』
『いいや北原が受けろ!』
『おーらぁぁぁぁぁぁ!!!!!』
『やぁぁぁぁめぇぇぇぇてぇぇぇぇ!!!!』
うっさいわ!今いいとこなんじゃボケェ!!!
「私も拓海のことが好き。だから拓海の側を離れない」
「そうですよね〜」
「意外と引き下がるのが早いのね」
「だってあの兄さんが選んだ人ですよ?」
「別れるなんてありえないよね」
「かなたもそう思う?私も。そういうわけなんで千紗さん、兄さんのことこれからもよろしくお願いします」
「え...あぁはい」
クレアは達上がって千紗に軽く頭を下げる。しかしすぐに頭を上げて胸の前で拳をぎゅっと握りしめる
「ってなわけで湿っぽい話は終了です!私はこれから兄さんに好き好きアピールしてくるんで!それでは!」
「えっ?ちょっ!」
「さっき言ってたことは?」
「あぁ。クレアがすいません。でもさっき言ってたことは本当だと思います」
「そ、そう」
「それにしてはすごい変わりようね」
「それがクレアのいいとこですから」
拓海の元へ駆けつけるべく勢いよく飛び出したクレア
「兄さん!私も混ーぜーて...ってうぉっ!」
クレア、勢いをつけすぎて砂に足を引っ掛ける
「(((゜Д゜;)))」
「ちょっとクレア!?」
拓海とエミリ、倒れそうになるクレアを助けるため駆け寄る
「んぎゃっ!」
「きゃっ!」
しかし間に合わず。3人共に倒れてしまう
「エミリ!クレア!」
「にぃに大丈夫か!」
3人が倒れた拍子に砂埃が上がったため3人はまだ見えず。安否を確認するためはるかと響が声をかける
「んにゃっ!」
「ひゃん!」
「んにゃっ?」
「ひゃん?」
砂埃が消え3人の体勢はというと、エミリの胸に顔を埋めクレアのお尻を鷲掴みしている状態で倒れている拓海。ここでラッキースケベだと...
「兄さん!ごめんなさい!」
「きゃ〜兄さんのエッチ♪」
「クレア!離れなさい!」
「え〜。もぅ、エミリだって嬉しかったくせに〜♪」
「なっ!何を言っているのあなたは!」
「わーエミリが怒ったー♪」
「待ちなさいこの!」
この光景を伊織や耕平が見ていなくて本当によかったと思う