こんな未来が訪れる可能性ゼロなのが悲しいので現パロです。
七夕。離れ離れになった織姫と彦星が一年に一度だけ会うことを許される日。
……なーんて書けば実にロマンチックかつドラマティックなんだけど、その実態は元々働き者の男女が神様プレゼンツのお見合いで結婚してからイチャイチャしすぎて遊び惚けていた夫婦への神様からのお仕置きなんだから、本当に神様はクソだな! ってなる。なった。
なんでアタシがこんな話をしてるかって言うとこれまた話が長くなるから要約すると、これも大体園子のせいなんだ、ってことになる。
これはちょっと短くしすぎた。もうちょっと詳しく説明すると。
六月末のある日のこと。Lineでだらだらグループチャットしてたら、園子が突然……もといいつも通りに「そうだ、七夕やろう。3人で」というメッセに固まること数秒。そういえば確かに最近は三人きりになる機会も少なくなった、と思う。大人数もいいけどたまには三人でゆっくり過ごしたいのかな、とも思った。
とりあえず、当日には特に大事な予定が何も入ってないことを確認してから、了解と返事を返して七月七日を楽しみに待つことにした。
そして今日は待ちに待った七夕の当日。園子の家に集合したはいいんだけど、あいにくの曇り空で星がよく見えない。
例年雨続きだったけど、今年こそは! と意気込んでてるてる坊主を作りまくって、その画像を園子はアップしてたんだけど、効果はあんまりだったみたいだ。
「てれってててて~、てれってててて……園子スペシャルの~つくりかた~」
星が見れないのは残念だけど、それはそれで楽しいらしく、なぜか調子外れに歌いながら園子はジュースを机に並べていた。
「……園子スペシャルってなにかしら?」
「よくぞ聞いてくれたねわっしー! 作り方を説明するよ~」
「絶好調ねそのっち」
「まず用意しますのは、どこのご家庭にも常備してある『アイスボックス<グレープフルーツ>』」
「ねーよ」
「続きまして、どこのご家庭にもあるタンブラーに『アイスボックス<グレープフルーツ>』を開けて~。その後、お好きな『ファンタグレープ」を適量注ぎま~す」
「一択じゃねーか!」
いつの間にか用意されていた三つのタンブラーに味付き氷と炭酸ジュースが注がれる。
「最後は『大人の隠し味』を適量注いで、軽くステアして……完成~!」
「ちょっと待って!今何入れたの!?」
ラベルを隠した茶色い液体がドボドボとさっきのタンブラーに注がれ、金属棒でかき混ぜられる。紫のジュースと黄色味がかった小粒の氷がいい感じになってるのがなんか悔しい。
「私たちもう大人なんだから気にしない気にしない~」
「それってもう答え言ってるようなものじゃないの!」
「まあまあ、たまにはいいじゃんか須美」
「それじゃ、久しぶりに三人で集まれたことに……乾杯!」
「「乾杯!」」
グビリと一口飲む。
炭酸が口の中がシュワっと弾けてる感じと、人工甘味料独特の甘み。そして喉を通る際の焼けるようなゴホッ!
「けほっ、おい園子、これ……だいぶ濃い」
「それでわっしー、味の感想は?」
「体に悪そうだけど……結構いけるわねこれ」
うっそだろおい!
アタシには濃すぎるから、もっと薄めて飲もっと……。
「はい!今日のメーンイベントの時間だよ~!」
赤ら顔になった園子が笹を持ってやってくる。
そうだった、今日は七夕ってことで集まってたんだった。それにしても笹を自前で用意するのか、さすが園子。
「はいミノさん。はいわっしー。願いごと書いてね」
短冊と筆ペンを渡される。
願いごとかー……こんなこと書くのは少し恥ずかしいな。そう思って二人の様子を見ると迷いなく筆を走らせている。
やっぱりコレしかないかな。
書き終えるとアタシらに呼び掛ける。
「よーし! それじゃ、みんなで一斉に願いごと言おう」
「いやいや、恥ずいって」
「いいんじゃない。笹に飾るんだから、言っても言わなくても何も変わらないわよ銀」
「それもそうだな。園子」
「「「せーの……―――」」」
三人の願いごとが一緒だったのかバラバラだったのかは各自で脳内補完してください。前者であっても後者であっても尊いことに変わりありません。
アイスボックスと炭酸ジュースと『大人の隠し味』のミックスジュースは単純だけどおいしいですよ。炭酸ジュースの種類を変えるだけなのがとても楽。
余談ですが作中の割合は1:1です。多分これが最適解だと思います。
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結城友奈は勇者である
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鷲尾須美は勇者である
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乃木若葉は勇者である
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楠木芽吹は勇者である
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長野組、北海道、沖縄