あと原作版とアプリ版でキャラが違いすぎて温度差で死にそう。まじで原作の正統派美少女はどこいったの?
程よく冷房が効いた大学の食堂で椅子にだらしなく座る。どうでもいい話だけど温度は環境に配慮した弱冷(28℃)らしい。本当に大学の経理以外に誰も得をしない話だ。
「あああぇぅぁぁぁーーーーあっ」
口から声にならない音を吐き出して、それに飽きたら紙パックのトマトジュースをじゅるじゅる音を立てて啜る。
今は7月8日の午前8時。人が少ないからできる荒行もしくは蛮行だ。
てゆーか眠いし頭痛い。最低限のメイクもできてないし、服も少し皴があってよれてるしで、いやマジでやばい。
こんなことになってるのもアタシが昨日終電に乗れなくて、アルコールが入ってテンションが上限突破した園子と須美に付き合って徹夜して、始発で大学に直行する羽目になったからなんだけどさ。
何か考えるのもだるい。講義の時間まで寝てようかな……。
「おはよう。銀ちゃん先輩」
「んあー……おはよ、亜耶さん。なんでこんなところに?」
「それは銀ちゃん先輩もだよ? 私はお茶持ってくるの忘れちゃったから、ここの自動販売機まで買いに」
アタシに挨拶してきたこの人の名前は国土亜耶。特段染めている訳でもない綺麗な薄茶色の髪と透き通るみたいな白い肌は、身に着けているカントリー風の衣服もあって、まるで人形みたいに可愛らしい。年齢と学年はアタシの一個下……なんだけど、下手すれば中学生に見られかねないくらいには若々しい風貌だ。
ちなみに身長は亜耶さんの方が少しだけ高い……くそぅ!
「アタシはほら、見ての通り朝がえ……あ今のナシ!」
「朝帰り!? 何してきたの銀ちゃん先輩」
「あー……実はさ」
これは説明しないととんでもない誤解されるパターンだ。だから昨日の出来事をその顛末まで含めて簡潔に話すことにした。
「七夕に昔からの親友と久しぶりに会って友情を確かめ合う。とってもロマンチックだなあ」
「それで終われば、めでたしめでたしだったんだけどなー。3人で願いごとを言った後が……」
思い出すのはアルコールが極まった阿鼻叫喚のどったんばったんの地獄騒ぎ。
『一番、東郷美森! 鷲尾須美に変身します!!』
『『あっははははは』』
『二番、乃木園子! わっしーの物真似します! ……ワ"ダヂヲ"ゴロ"ヂダイ"デジョ"ウ"』
『『あーはっははははは』』
「……先輩! ……ちゃん先輩」
「あれ? 亜耶さんどしたの」
「今意識が飛んでたよ」
「マジで!?」
「まじだよ」
……よし! 昨日のことは、綺麗なところだけ思い出としてしまっておこう! 須美と園子は醜態なんて晒してない、オーケー。
「……あのー、ここお邪魔してもいいですか?」
突然、別な方向から声をかけられた。
振り向くと、クリーム色の髪をした凄い綺麗な女性がいた。
「どうぞどうぞ。銀ちゃん先輩もいいよね」
「うん、いいですよ」
「ありがとう。ここ、人が多くて困るよね」
「いや、今は人少ないんじゃ……」
「人、多くて、困るよね」
「アッハイ」
「銀ちゃんと……亜耶ちゃん……だったっけ? さっき七夕の話してなかった? 私そういうのに詳しいから、今日の講義が終わったら近くの図書館で七夕について朝まで語り明かさない?」
「え……でも」
「いいからいいから。怖いのは最初だけだよ。何も心配することは―――」
「あ~ん~ず~! ようやく見つけたぞ!」
「わ、若葉さん!? どうしてこんなところに」
「そんなことはどうでもいい。お前ももう少し慎みを持ってだな……」
「い~や~……美少女が! せっかく出会えた美少女がー!」
「すまないな、そこの二人。こいつのさっきの話は忘れてくれ」
「は、はぁ……」
「ほら行くぞ」
「若葉さん、みみみ耳つかまないでください。あれなんだかきもちよく……ひっぱらないでええぇぇぇぇぇ」
さっきの綺麗な女性を、園子に似た顔立ちで髪をポニーテールのようにしたどこか武士然とした格好いい女性が引っ張っていく。悲鳴のドップラー効果がとても印象的だった。
もちろんアタシらは、あんまりの急展開について行くことができなかった。
「銀ちゃん先輩。なんだったんろうね今の」
「……さぁ?」
そんな会話が人の少ない食堂に木霊した。
え? まじでなんだったのさっきの二人は……。
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結城友奈は勇者である
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鷲尾須美は勇者である
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乃木若葉は勇者である
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楠木芽吹は勇者である
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長野組、北海道、沖縄