六等分の花嫁   作:先導

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積み上げたもの

「来週から中間試験が始まります。念のために言っておきますが、今回も30点未満は赤点とします。各自、復習を怠らないように」

 

ついに来ました・・・中間試験。この学校に転校して初めての試験・・・。前に行った転校時の試験の結果も悪かったのにもなお私たち6人を入学させてくれたんです、赤点を取るわけにもいきません。ホームルームが終わって私、中野五月は放課後の時間を使い、今回の試験の自習を行います。

 

「五月!」

 

私が自習していると、不本意ながら同じクラスにいる上杉君が話しかけてきました。

 

「・・・何ですか?」

 

「いやー、休み時間なのに予習してるなんて・・・えらい!!」

 

いきなり話しかけてきたと思ったらいったい何なんですか⁉

 

「家でも自習してると聞くぞ?同じクラスだからわかる!お前は六つ子の姉妹の中でも真面目だ!」

 

「そ・・・そうでしょうか・・・///」

 

「ああ!」

 

普段あんまりほめなれてないのでそんな風に言われると・・・照れてしまいます・・・。褒められるというのは例え上杉君であってもうれしいものですね。

 

「ただ、バカなだけなんだ!!」

 

なっ!1番傷つく言葉を言いましたよこの男!なんなんですか!人をほめておいてそれとは!

 

「だから意地張ってないで、勉強会に参加してみろよ。きっと、お前でも成績アップできる」

 

狙いはやはりそれでしたか。確かに、今の現状では1人で復習するより、多人数で集まり、勉強を行った方が効率がいいです。ですが・・・

 

「・・・そうですね。私1人では限界があると感じていました」

 

私は今行っている英語の問題をもって、教えを乞うことにしました・・・担任の先生に。

 

「この問題教えてもらっていいですか?」

 

「わかりました。後で職員室まで来なさい」

 

「ありがとうございます」

 

上杉君・・・私はあの日のことは忘れませんよ。あなたからは・・・絶対に勉強を教わりません!私は上杉君にあっかんべーをした後に、少しお手洗いに向かいます。

 

「あ、五月ちゃん、奇遇だねー」

 

私がお手洗いに向かう途中、私のたった1人の妹、六海と出会いました。

 

「六海。こんなところで会うなんて奇遇ですね」

 

「うん。普段は食堂くらいだからねー、学校で会うのは」

 

「そうだ六海、これから先生に授業のわからないところを教えてもらうんですが、一緒にどうですか?」

 

「あ、ごめーん!放課後は風太郎君の勉強会に参加するから無理ー!」

 

えっ・・・六海が・・・上杉君の授業に・・・?

 

「ま、待ってください。六海は上杉君のことを・・・」

 

「う~ん、どうなんだろう?最初は嫌いだったけど、今はよくわかんないや」

 

「そうですか・・・」

 

「あ、でも、価値観が変わったのは確かだね」

 

六海の・・・上杉君に対する価値観・・・?

 

「風太郎君は六海がいくら拒絶しても絶対に見捨てようとはしないし、六海の秘密を拒絶しないでくれたんだ」

 

「六海の秘密?」

 

「あ、それは内緒!いくら五月ちゃんでも教えられないから!」

 

六海の秘密というのが気になりますが・・・あの必死さからして絶対に教えてはくれないでしょう。ただその秘密がばれるのは性格からして時間の問題でしょうが・・・。上杉君はいったいどんな秘密を知ったのでしょう・・・。

 

「それに・・・花火大会の時、一花ちゃんをちゃんと連れてきてもらったし・・・」

 

それは確かに評価に値します。しかし一花が若手女優とは・・・一緒に過ごしていながら知らなかったので驚きました。

 

「だから中間試験でいい点とって、せめてそのお礼がしたいんだ」

 

「お礼、ですか・・・」

 

「あ!もうこんな時間!風太郎君待たせちゃいけないから!じゃあね!」

 

六海は慌てて図書室へ向かう方角へと走っていきました。六海がやる気を出してくれたことは正直姉としてうれしい限りです。うれしいのですが・・・教え人が上杉君と考えると、素直に喜べない自分がいます。はぁ・・・とにかく早く用を足してわからない点を先生に教えていただなくては。

 

♡♡♡♡♡♡

 

『図書室の勉強会、その光景』

 

五月に勉強会の誘いを断られた風太郎は次は二乃にも誘ってみた。だが結果は言うまでもなく拒否。さらに追い打ちをかけるかのように、風太郎の誤解を招く言い方によって、二乃の怒りを買い、ビンタを食らってしまい、現在に至る。

 

「あっははは!派手にやられたねー」

 

「変態さん発言するからだよー」

 

「大丈夫?」

 

勉強会に参加するようになった一花はその様子に笑い、六海は引き顔、三玖は普通に心配してくれている。

 

「上杉さん!問題です!今日の私はいつもとどこが違うでしょうか!」

 

ここで四葉が突然クイズを出してきたが・・・

 

「お前らもうすぐ何があるか知ってるな?」

 

「無視!!」

 

当然ながら風太郎に相手されていない。

 

「あ、そっか。林間学校だ」

 

「どんな絵が描けるのかなー?ワクワクするよ!」

 

「うん、楽しみ」

 

「ヒントは首から上でーす!」

 

一花たちが林間学校の話でわくわくしてる中、四葉はめげずにクイズの続きを風太郎に説いている。

 

「試験は眼中にないってか?頼もしいな」

 

「あはは、わかってるってー」

 

「本当かよ・・・」

 

「上杉さんには難しすぎたかなー?」

 

試験より林間学校を優先する一花たちに風太郎は呆れている。

 

「とにかくだ、このままではとてもじゃないが、試験は乗り切れない。その先の林間学校だって夢のまた夢だ」

 

「じゃーん!正解は"リボンの柄がいつもと違う"でしたー!今チェックがトレンドだと教えてもらいましたー!」

 

正解を言い放った四葉に風太郎は四葉のウサギのようなリボンを掴み上げ、四葉の答案用紙を見せつける。

 

「お前の答案用紙もチェックが流行中だ。よかったな」

 

「わ~!最先端~!」

 

「「あはははは!」」

 

どこまでも冷たい反応の風太郎だが、風太郎と四葉のやり取りに思わず笑いだす一花と六海。

 

「一花、六海。笑ってる場合じゃないぞ。四葉はやる気があるだけましな方だ」

 

「えっへん!」

 

「中間試験は国数英理歴地の六科目!これから一週間徹底的に対策していくぞ!」

 

「「ええ~~!!」」

 

風太郎の言葉に一花と六海は嫌そうな声を上げる。

 

「当然だ!だから三玖も歴史以外を・・・」

 

そう言いかけた風太郎だが三玖が取り組んでいる科目を見て驚愕する。

 

「何っ⁉三玖が自ら苦手な英語を勉強している・・・⁉」

 

そう、三玖が今取り組んでいるのは苦手としている英語だ。

 

「み、三玖ちゃん・・・?熱でもあるの・・・?勉強はいいから、家で休んで・・・?」

 

六海もこの光景を見て驚き、三玖を心配する。

 

「平気・・・少し頑張ろうと思っただけ・・・」

 

「三玖・・・」

 

何がどうなって三玖がやる気を出したのか知らないが風太郎にとっては非常に良いことなのであまり追求しないようにする。

 

「よーし!みんな頑張ろうーーー!!」

 

「「おーー!!」」

 

「お静かに!」

 

「「「はい」」」

 

三玖のやる気に火が付いた一花、四葉、六海は勉強を再開した。

 

♡♡♡♡♡♡

 

け、結局先生の教えがあっても、問題が解けませんでした。おかしい・・・ちゃんと予習も復習もしているのに、なぜこうも問題がわからないのでしょう。やはり私のやり方では限界があるのでしょうか?ですが、だからと言って上杉君に頼るわけにはいきません!そうです・・・彼にだけは・・・。そう思った時、私のスマホから電話がかかってきました。えっと、発信者は・・・お父さん?いったい何の用でしょう?とにかく出ないことには始まりませんね。

 

「もしもし。そちらからかけてくるなんて、珍しいですね」

 

≪やあ、五月君。用があるのは上杉君の方なんだが、あいにく彼の連絡先を持っていないのでね≫

 

え?上杉君に用・・・ですか?

 

「上杉君にですか?」

 

≪今彼は近くにいるかね?≫

 

「い、いえ・・・これから会いに行く予定です」

 

実際には彼に会う予定はないのですが・・・お父さんのことですからきっと・・・

 

≪そうか。では上杉君に会ったら、電話を取り次ぐよう伝えておいてほしい≫

 

「?わかりました・・・」

 

≪手間を取らせてすまないね≫

 

お父さんは必要最低限のことだけを伝えて電話を切ってしまいました。上杉君に用とは、いったい何事なのでしょう?とにかく考えるのは後回しですね。今は上杉君を探さねば・・・

 

「根詰めすぎだよ、風太郎君。中間試験で退学になるわけじゃないんだしさ」

 

と、思っていたら探し人の上杉君が学校の門の前にいますね。六海たちもいるということは、勉強会はおわったんですか。

 

「そーそ、私たちも頑張るからさ、じっくり付き合ってよ」

 

!一花⁉一花まで勉強会に参加しているとは驚きました・・・。

 

「ま、ご褒美くれるんだったらもっと頑張れるんだけどねー」

 

「あ!私、駅前のフルーツパフェがいいです!」

 

「私は抹茶パフェ」

 

「六海はチョコレートパフェチョコ増し増しで!」

 

「なんか言ってたら食べたくなってきた!」

 

くぅー・・・

 

ああ、お腹の音が鳴ってしまいました。私も聞いていたらパフェが食べたくなってきました・・・。甘くておいしいパフェを特盛で味わいたいです・・・。

 

「みんな誘って今から行こうか」

 

「一刻も早く帰りたかったんじゃなかったのか?」

 

三玖、非常に魅力的な提案なのですが・・・私はお父さんのお使いがあるために行くことができません・・・。仕方ありません・・・帰ったら六海が買い溜めして本人が食べ飽きてしまったカプセルチョコで手を打ちましょう・・・泣く泣くです・・・。

 

「上杉さーん!早くしないと置いてっちゃいますよー!」

 

えっ⁉四葉、上杉君まで連れていく気ですか⁉私は今誘いを断ろうとしたばかりですのに!

 

「いや、行かないけど?」

 

・・・え?

 

「「「えええええ!!」」」

 

上杉君が行かない発言で一花と四葉と六海が声を出して驚いています。三玖も口には出してないですが驚いてます。そりゃそうですよ、この流れでよく断れたものです。

 

「上杉さん、行かないんですかー⁉」

 

「なんでー⁉パフェおいしいのにー!」

 

「そんなもんより勉強だ。そんなもん食いたいならお前らだけで行け」

 

「はー、こんな時でも勉強って・・・」

 

・・・言うだろうなとは思ってはいましたが、本当に言ってしまうので呆れました。

 

「はー、付き合い悪いなー。わかったよ。私たちでいくから」

 

「フータローのバカ。もう知らない」

 

「いいもんいいもん、六海たちだけで楽しんでくるしー」

 

「後でほしいって言ってもあげませんからねー!」

 

一花たちはぶつぶつ文句を言いながら学校を出ていきましたね。

 

「ふぅー、やれやれ・・・。さて、帰って勉強しないと」

 

上杉君は少し頭をかいた後単語帳を手に取って勉強しながら帰っていきました・・・て!本当に帰っていきましたよ!信じられません!と、とにかくお父さんの用事もあるので急いで追いかけなければ!

 

♡♡♡♡♡♡

 

「ま、待ちなさーーい!!」

 

私は急いで走って上杉君を追いかけてようやく追いつきました・・・。本当に疲れますよ・・・。

 

「あ、あなた・・・あの状況からよく1人で帰れましたね!」

 

「え?」

 

「あそこは一緒に行くところでしょ⁉」

 

「だって勉強しなきゃと思って・・・」

 

それはさっき遠くで聞きましたよ!

 

「・・・なんだよ。それを言いに追いかけてきたのかよ?」

 

「違います!あなたに電話を取り次げとのことです」

 

「俺に・・・?」

 

私はスマホでお父さんの連絡先を探して電話を繋げます・・・あ、出ました。

 

「五月です。今、変わります」

 

私はお父さんにそう言って、上杉君に電話を渡します。

 

「・・・もしもし?・・・!!お、お父さん!!初めまして!!お世話になっております!!」

 

「あなたにお父さんと呼ぶ筋合いはありません」

 

まったく、いくらお父さんが雇い主だからってそこまで親しい中じゃないでしょうに。

 

「・・・ええ!まさに今行っている最中です!あー、おいおい五月、その答えは後でだ。みんないい子でこの調子なら問題ありません」

 

「・・・・・・」

 

ずいぶんと取り繕うのに必死ですね。まぁ、上杉君のお家が貧乏で借金を抱えているのは知ってますから、無理もありませんが。・・・て、あれ?なんだか急に上杉君が黙り込み、身体が固まったように見えますが・・・どうしたんでしょう?

 

「か、考え直してください!!卒業まで後1年半あります!尚早では⁉ただでさえ6人なんです!手に負えませんよ!」

 

な、なんですか急に⁉突然そんな大きな声を上げて・・・いったいお父さんと何が・・・?

 

プーッ、プーッ、プーッ

 

あ、スマホの反応からして、電話終わったみたいですね。

 

「・・・っ!くそっ!」

 

「てっ、それ私のスマホですけど!!」

 

上杉君が急に私のスマホを地面に叩きつけようとしたところを私が必死になって止めました。

 

「!・・・ああ・・・悪い・・・」

 

私の声で冷静になった上杉君はスマホを私に返してきました。ほっ・・・叩きつけられなくてよかったです・・・。それにしても・・・上杉君があれほど取り乱すとは・・・。

 

「・・・父から何か言われましたか?」

 

「・・・せ、世間話をしてただけだ」ダラダラダラ

 

「それだけでその汗の量ですか・・・?」

 

今の上杉君は誰が見ても分かるように顔を青ざめ、大量に汗をかいている状況です。

 

「とてもそうは見えませんが・・・」

 

「人のことより自分の心配をしたらどうだ?中間試験の対策はしてるんだろうな?」

 

うっ・・・それを言われると厳しいですが・・・何とかなるでしょう。

 

「問題ありません」

 

「問題ないわけあるか。今日やった小テストの点数、悪かっただろ?」

 

「!!?み、見たのですか⁉」

 

うぅ・・・誰にも見せたくなかったのに・・・上杉君に知られてしまうとは・・・!

 

「ど、どうだ五月?わからない箇所があったら教えてやるぞ?」

 

「な、何ですか!私が信用できないのですか!あなたに教えは乞わないと言ったはずです!」

 

「お、お前は真面目な割に容量が悪い!俺を頼ってくれたら、わかりやすく教えてやる!」

 

全くこの男は・・・人の気にしていることをずけずけと!そんなに私のことが信用できないのですか!

 

「・・・!少しは一花や三玖、妹の六海を見習えよ!あいつらはちゃんと俺を頼ってるんだぞ!」

 

確かに一花たちは上杉君に教えを乞うていますが・・・私はどうしても彼を受け入れられません。だって、私はあの時のことをしっかりと覚えていますから。

 

「・・・あなたは忘れているでしょうが、私は最初にあなたを頼りました。それを拒否したのはあなたです。嫌々相手にされるなんて御免です」

 

「!!だったらお前1人で赤点回避できるっていうのかよ!」

 

「できます!たとえ今度の中間試験に間に合わなくても!」

 

「それじゃダメだ!!今回が赤点なら次はない!!」

 

「え・・・?」

 

中間試験がダメなら・・・次はない・・・?それは一体どういうことなのでしょう・・・?

 

「これも仕事なんだ!わがまま言ってないで受け入れろよ!」

 

・・・っ!さっきから聞いていればなんなんですかこの人は!

 

「わがままを言っているのはあなたでしょう⁉」

 

「お前だって成績上げたいだろ!!だったら、黙って俺の言うことを聞いてればいいんだよ!!!」

 

「!!!」

 

この言葉・・・!"あの人"と同じことを・・・!・・・所詮は上杉君も同じということですか。

 

「・・・あっ・・・いや・・・今のは・・・」

 

「・・・あなたのことは、少しは見直していたんですが・・・私の見込み違いだったようですね。所詮、お金のためですか?」

 

「・・・!!・・・金のために働いて何が悪い・・・何不自由なく暮らしているからそんなこと言えるんだ!俺の苦労も知らないで言いやがって!」

 

「知りたくもないし知る必要性もありません!」

 

「俺だってなぁ、仕事じゃなきゃ、誰がお前みたいなきかん坊の世話を焼くか!」

 

なっ!ついに言い切りましたねこの男!

 

「無理して教えてもらわなくて結構!私はあなたの金儲けの道具じゃありません!!」

 

「そうかよ!!後悔しても知らねぇからな!!」

 

「ええ!たとえ退学になっても・・・」

 

「後で後悔したって・・・」

 

「あなたからは絶っっ対に教わりません!!」

 

「お前にだけは絶っっ対に教えねぇ!!!」

 

私はあの大喧嘩の後、上杉君とは別の道を使って家まで帰宅します。・・・かなりの遠回りでした。

 

♡♡♡♡♡♡

 

あの大喧嘩の後家に戻ってもイライラが収まりません。もう上杉君なんて知りません!あの人のお好きにどうぞって気分になっています。

 

・・・みんなはまだ帰ってきていないみたいですね。二乃は友達を遊びに、一花たちはパフェを食べているところなんでしょうね。

 

くうぅぅ~・・・

 

パフェのことを考えてたらお腹がすいてきました。パフェとは遠く及びませんが・・・六海のカプセルチョコを食べると致しましょうか。張り紙にも自由に取っていいよって書いてありましたし。私はひとまず冷蔵庫の近くにあるカプセルチョコが大量に入った段ボールをもって自分の部屋に持っていきます。

 

「ふぅ・・・さて・・・いただきます」

 

私はそう一言言って段ボールから箱を取り出し、中に入ってるカプセルチョコを一口ぱくりと口にしました。ん~・・・このほど良い甘さ加減・・・市販のチョコですが最高です!

 

と、六海はこのチョコの中に入ってあるフィギュアが欲しいんでしたね。あの子がカプセルチョコを買い溜めしてるのは、この魔法少女ナナカフィギュアが目的なんですよね。全部集めるまで食べるつもりだったのでしょうが・・・さすがに飽きが来たようでフィギュアだけをもらってチョコは私たちに食べさせるつもりであの張り紙を書いたのでしょう。

 

さて、出てきたフィギュアは・・・魔法でイタチに変身している男の子ではないですか。名前が出てきませんね・・・。まぁ、とにかく、こうやってフィギュアを集めながら食べるっていうのも面白いですね。こうしているとお母さんと姉妹一緒にナナカを見た時のことを鮮明に思い浮かびますね。

 

・・・だいぶ落ち着いてきました。今にして思えば私も言いすぎてしまいました。上杉君の事情を知っているのは私だけですのに・・・いや、確か六海も家に行っていたから知っていたはずですね。それを差し引いても、落ち着いて考えてみればあれが上杉君の本心だったとは思えません。

 

・・・それに、1番気になっているのは上杉君の言葉・・・。今回が赤点なら次はない、とはいったいどういうことなのでしょう?関係しているのは・・・やはりお父さんですか・・・。お父さんもお忙しい身なのでこんなこと自分から聞く、というのはあまり気が引けますが・・・そうも言ってられません。私は真意を確かめるためにお父さんに電話をかけます。

 

「五月です。聞きたいことがあって電話を入れたのですが・・・」

 

≪五月君かね。私は今仕事で忙しいのでね、手短に頼むよ≫

 

「では、単刀直入に聞きます。彼にいったい何とおっしゃったのですか?」

 

≪おや、上杉君から聞いてないのかね?≫

 

「残念ながら彼からは何も・・・」

 

そうでなければわざわざ忙しい中かけることはありませんし、こんなことも聞きませんよ。それに今は聞けるような状況ではないですし・・・。

 

≪なに、少々彼を試させてもらおうと思ってね、条件を付けさせてもらった≫

 

「・・・どういうことなのでしょうか?」

 

私の疑問にお父さんは包み隠さず答えてくれました。

 

≪今度の中間試験で君たち6人のうち1人でも赤点を取れば、家庭教師を辞めてもらうと、先ほど彼に伝えたんだ≫

 

!!私たちで1人でも赤点を取ればって・・・。上杉君が言っていた次はないとはこのことだったのですね!ですが・・・

 

「い、いくら何でも尚早すぎなのでは⁉私たちは6人なのですよ⁉それに対して家庭教師は彼1人・・・限界がありますよ!」

 

≪この程度の課題もクリアできないのであれば話にならない。君たちを安心して預けることもできない≫

 

この程度って・・・ハードルが高すぎですよ。成績は私たち全員揃って100点という体たらくの点数なのに、赤点回避なんて・・・。しかし、私が言ったところでお父さんが考えを変えるとは思えません。

 

「・・・わかりました。お手数をおかけしてすみません・・・」

 

≪ああ。健闘を祈るよ≫

 

そう言ってお父さんは電話を切ってしまいました。・・・事は私が思っている以上に深刻だったのですね・・・。それなのに私はあれほどのことを・・・。べ、別に私は彼に勉強を教えてほしいわけではありません!ただ・・・そうなってくると二乃はともかく、今上杉君に勉強を教えてもらっている三玖たちはどう考えるのでしょう・・・それに・・・きっとらいはちゃんだって悲しみます・・・。私は・・・どうすればいいのでしょう・・・?深く考えながら私はまた1個カプセルチョコを一口食べます。・・・口に広がっているこの甘いチョコが、心なしかしょっぱく感じてしまいました。中に出てきたフィギュアは・・・悪役である魔女でした。この考えの中で魔女が出てくるのはまるで、私の心を見透かしているようで、腹立たしく感じました

 

♡♡♡♡♡♡

 

何の解決策も浮かばないまま翌日が経ちました。今日は土曜日なので上杉君が家庭教師としてやってきている日です。昨日の今日のことなので私はリビングへは向かわず、部屋で自習をしています。私はなぜにここまで意地になっているのでしょう・・・?上杉君の解雇がかかっているんです。もし上杉君が家庭教師を辞めさせられたとらいはちゃんが知れば悲しむに決まってます。なら仲違いしている場合ではないですのに・・・。

 

・・・謝りたい。ふとそんなことが脳裏によぎりました。事情を知らなかったとはいえ、むきになって不躾なことを言ってしまったのは事実です。私は彼に協力はできませんが・・・一言謝ることならできるはずです。そこまで思い立った私は一言だけでも謝ろうと部屋から出ようとすると・・・

 

「風太郎君!風太郎君のせいで六海は大怪我しました!」

 

・・・えっ⁉六海が大怪我⁉・・・て、よく耳をすませばやたらと元気な声じゃないですか。何事かと思って部屋を少し開けてリビングを覗いてみると・・・

 

「慰謝料ください!」

 

「六海、大丈夫ー?1回分休めば元気になるからね!」

 

「もー、フータロー君、人生ゲームとはいえ相手を怪我させるなんてひどいじゃん」

 

「理不尽すぎる・・・止まったマスが原因だろうが・・・」

 

「慰謝料、どうもありがとー!」

 

「じゃあ、次は私」

 

人生ゲームの話ですか!なんなんですかもう!大怪我と聞いて焦っちゃいましたよ!というより、上杉君も何で人生ゲームをエンジョイしてるんですか!せっかくの私の気遣いの心を返してくださいよ!

 

「・・・てっ!!エンジョイしてる場合かーー!!自分の人生をどうにかしろよ!!」

 

あ、自分の置かれた立場に気付きましたね。

 

「休憩終わり!さあ、勉強の続きを始めるぞ!」

 

「ええ~?今日はもうたくさん勉強したし・・・」

 

「もう頭がパンクしそうです・・・」

 

「無理はよくないよ。だから人生ゲーム持ってきたのにー。ぶー」

 

「それはそうだが・・・」

 

人生ゲームを持ってきたのは六海だったのですね。勉強再開の声で一花たちは不満の声を上げていますね。上杉君の顔色も焦りが見え始めています。

 

「フータロー。なんかいつもより焦ってる。私たち、そんなに危ない?」

 

「いや・・・その・・・実は・・・」

 

上杉君の様子を見て三玖が心配そうな声でそう尋ねてきました。上杉君も真実を伝えるべきかどうか途中で悩んでますね。もし・・・もし私が彼と同じ立場だったらどうするべきなのでしょう・・・?正直に一花たちに話す?いえ、それがかえってプレッシャーになるんじゃないでしょうか・・・?・・・てっ!!何を考えているのですか私は!!これは彼自身の問題、私たちには関係ないはずです!!関係ない・・・はずなのですが・・・。

 

「それなら私から提案があるんだけど・・・」

 

すると一花が何か提案をしようとします。

 

「あー!なんだー、勉強サボって遊んでるじゃない」

 

!に、二乃・・・!

 

「アタシもやる。あんた変わりなさいよ。・・・て、お金少な!」

 

「フータロー。実は・・・何?」

 

「!いや・・・な、なんでもない・・・」

 

上杉君は二乃に事情を悟られぬよう言葉を濁しました。二乃は上杉君にたいして快く思っていません。もしここで二乃に全てを知られれば何をしだすかなんて明白です!

 

「・・・あんたも交ざる?」

 

「!」

 

私のことに気付いた二乃が私に声をかけてきました。上杉君も私に気付いて気まずそうにしています。

 

「五月・・・昨日は・・・」

 

「私はこれから自習があるので、失礼します」

 

私はそう言って自分の部屋に戻っていきます。ああ・・・こんな時にまで意地を張る自分が憎らしいです。こんなこと言うために降りてきたわけじゃないですのに・・・。これじゃあ何の解決にもなっていません・・・。

 

♡♡♡♡♡♡

 

今は自習に専念して少しでも知識を蓄える。それが今の私にできること。素直に謝ることができないのならこれが1番手っ取り早い方法だと私は思います。これで少しは足手まといにならなくて済みます。・・・ですが、やはりわからない問題が多くてなかなかペンが進みません。この問題は確か参考書に説き方が乗ってあったはず・・・。

 

コンコンッ

 

「五月ちゃーん、お風呂空いたよー。入ってきなよー」

 

部屋の外から六海の声が聞こえてきました。お風呂ですか・・・休憩がてら入ると致しましょうか。私が部屋に出るともうすでにキツネのパジャマを着た六海がバスタオルを持っていました。

 

「はい、バスタオル」

 

「ありがとうございます」

 

「あ、お風呂入る前に聞いてもいい?」

 

「なんですか?」

 

「六海のカプセルチョコどこ行ったか知らない?今日のお夜食にと思ったんだけど、いつの間にか段ボールごとなくなってて・・・」

 

あ・・・あのカプセルチョコですか・・・。

 

「い、いえ・・・知りません・・・」

 

私はなぜか苦し紛れの嘘をつきました。すると六海は怒ったように頬を膨らませています。

 

「・・・嘘だ!五月ちゃん、嘘つくとき目を逸らしてるんだもん!全部食べたでしょ!」

 

「う・・・すみません・・・」

 

「張り紙に自由に取っていいとは書いたけど全部食べていいなんて一個も書いてないよ!五月ちゃんのバカ!」

 

こんなすぐにばれるとは・・・。六海は私をぽかぽかと叩いてきます。地味に痛いです。

 

「もういいもん。今日はソーセージで我慢するし」

 

「本当にすみません・・・フィギュアは全部あげますので許してください・・・」

 

「あげるもなにもあれ全部六海のものだよ!もう・・・」

 

六海は私にたいしてあきれ果ててしまい、そのままリビングに戻っていこうとしてますね。うぅ・・・妹に怒られる日が来るなんて・・・。

 

「あ、そうだ。風太郎君のことだけど・・・」

 

「上杉君?」

 

「風太郎君、今日うちに泊まることになったから、騒がしくしたらごめんね?」

 

六海は悪びれた様子で舌を出して謝ってきました。というか・・・え?上杉君が・・・うちに・・・?

 

「ええええええええ!!!??」

 

私の絶叫はこのマンション中に響きました。ご近所の皆様すみません、騒がしくして!

 

♡♡♡♡♡♡

 

お風呂から上がっても自習する意欲がどうしてもつけられません。まさか上杉君がうちに泊まることになるとは・・・。泊りの提案をしたのは一花だと聞きましたが・・・もしかして一花は今回の件を知ったうえで・・・?いや、おそらくその可能性は薄いでしょう。だとすれば一花の気まぐれでしょうか・・・?

 

「風太郎君、この数式はどうやって解くの?」

 

「ああ、それはな、まず・・・」

 

ドアの奥から上杉君がみんなに勉強を教えている声が聞こえてきました。気になって私はドアを少しだけ開けて外の様子を見ていると、ちゃんと上杉君がみんなに勉強を見ていますね。勉強しているテーブルとは別の席には二乃がいるのが気になるところですが・・・うまくやれているようですね・・・。

 

「上杉さん!討論って英語でなんて言うんですか?」

 

「いい質問ですねぇ。debate。でばてと覚えるんだ!debate、でばてだ!これは確実に試験に出るぞ!」

 

なるほど、四葉の問いをさりげなく二乃にも聞こえるように仕向けていますね。聞いてくれてるかどうかは別ですが。ここまで行けば光明が見えてくるはずですね。後は・・・私の気持ちですか・・・。

 

「教えてほしいこと・・・好きな女子のタイプは?」

 

・・・えっ?

 

「「「「・・・えっ?」」」」

 

三玖の問いかけにみんな反応しています。かくいう私も反応してます。まさか三玖がそんなこと聞くとは思ってもいませんでしたもの、当然ですよ。

 

「それ、今関係ある?」

 

「はいはーい!私は俄然興味ありまーす!」

 

三玖の問いかけに結構乗り気なのは四葉と六海でした。

 

「六海も聞きたい!恋愛マスターとして見過ごせないから!」

 

「・・・妄想マスターの間違いじゃないのか?」

 

「んなっ⁉」

 

「は?」

 

「「妄想・・・?」」

 

「風太郎君の意地悪男!」

 

「ふふ・・・」クスクス

 

上杉君の妄想という六海とは無縁そうな単語に全員首をかしげています。いや、全員ではありませんね。一花だけおかしそうに笑っています。いったい何を言っているのでしょうか・・・?

 

「まぁ、そんなに知りたければ教えてやる。俺の好きな女の子の要素トップ3だ!」

 

てっ、上杉君⁉そんな簡単に教えてもいいものなのでしょうか⁉

 

「ただし!ノート1ページ埋めるごとに発表します!」

 

上杉君の一言でみんなノートに課題の答えや解き方を書き込んでいます。興味を引きそうなもので勉強をやらせる、ですか・・・なんかせこいやり方だと思います・・・。って、別に私は上杉君の好みの女性なんて、これっぽっちも興味もありませんが、念のため・・・。

 

「はい!できましたー!」

 

「では、第3位!じゃらららら・・・じゃん!"いつも元気"!」

 

「わあ!四葉ちゃんと六海が当てはまってる!」

 

「あ、本当だ!偶然だね!」

 

まぁ、確かにいつも元気といえば四葉と六海が当てはまりますね。

 

「はい、できた」

 

「第2位は・・・じゃらららら・・・じゃん!"料理上手"!」

 

料理上手・・・私たち姉妹の中では二乃が当てはまります・・て、ちょっと待ってください。元気で料理上手って・・・まさかとは思いますが・・・。

 

「終わったよー」

 

「六海もできたー!」

 

「よし!第1位は・・・じゃらららら・・・」

 

第1位の発表・・・まさかとは思いますが第1位の答えは・・・

 

「"お兄ちゃん想い"だ!」

 

やっぱりですか!!元気で料理上手、兄想いってまるっきりらいはちゃんのことを指してるじゃないですか!

 

「それあんたの妹じゃん!!」

 

二乃もばっちり聞いていたのかこの答えに思わずツッコミを入れています。

 

「あ・・・」

 

「なんだよ二乃。盗み聞きするくらいだったらお前も一緒に・・・」

 

「き、聞きたくなくても耳に入るわよ!もういいわよ!」

 

二乃はなぜか怒ってそのまま自分の部屋へと戻っていきました。全く、私も時間を無駄にしてしまいました!一刻も早くこの時間の遅れを取り戻さなくては!私は机に戻って自習を再開させます。さて、この問題は・・・確か学校で習ったはずなのですが・・・なんでしたっけ・・・。

 

「四葉ちゃんチェーーック!!」

 

「わーっ!!」

 

「なっ!わっ・・・や、やめろ四葉!!」

 

この問題は・・・

 

「逃げないでくださいー!」

 

「やめろ!近づくな!」

 

「いいじゃないですかー!」

 

う、うるさいです・・・騒々しくて自習に集中できません・・・!

 

「上杉さん!ドキドキしてます!!」

 

「あれだけ走ればな!!」

 

もう我慢できません!一つ注意しなくては!

 

「騒がしいですよ。勉強会とは、もう少し静かなものだと思ってましたが・・・」

 

「あはは、ごめんね?」

 

私のいら立ちを少し感じ取ったのか一花は苦笑して謝ってきました。すぐ近くでは・・・上杉君が気まずそうな顔をしています。できればこのまま昨日のことを謝ることができるのならいいのですが・・・直接顔を合わせると謝りづらいです・・・。

 

「三玖、ヘッドフォンを貸してもらってもいいですか?」

 

「?いいけど・・・なんで?」

 

「1人で集中したいので」

 

私が三玖のヘッドフォンを首につけて部屋に戻ろうとした時でした・・・。

 

「五月!お前のこと信頼してもいいんだな?」

 

・・・・・・・・・。

 

「・・・足手まといにはなりたくありません」

 

「・・・・・・」

 

みんなが上杉君を頼って頑張っているんです。私も昨日のことを謝れないのなら・・・1人で自習をして知識を蓄えるしかない。私には、それしかないんです・・・。

 

♡♡♡♡♡♡

 

私は部屋に戻って自習を再開させます。三玖から借りたヘッドフォンをつけて好きな音楽でもかけながら勉強を進めていくとしましょう。ヘッドフォンから聞こえてきたピアノの音が、なんだか悲し気に奏でているように感じてしまいます。

 

ポタッポタッ・・・

 

あれ・・・おかしいですね・・・急に涙が・・・こんなはずでは・・・。

 

「五月ちゃん、泣いてるの?」

 

「ひゃあ⁉」

 

いつの間にか六海が部屋に入ってきて私の顔をのぞかせてきました。びっくりしました・・・。

 

「む、六海!ノックくらいしてください!」

 

「したよー。でも五月ちゃん、全然返事しないんだもん」

 

私がただノックの音を聞き取れなかったからですか・・・て、ヘッドフォンをしてるからそうですよね・・・。て、六海が持ってるのは夜食のソーセージ?

 

「一緒に、食べよ?」

 

「・・・い、いただきます」

 

六海なりに私を気を使ってくれてるのでしょう。妹の気遣いに私は暗かった心が少し晴れたような気がします。まずソーセージを一口・・・おいしいです。

 

「・・・風太郎君と喧嘩でもした?」

 

!やっぱり私と上杉君の今の状況に違和感を覚えてたようですね。

 

「・・・けんかなんていつものことです」

 

「そうだね。そうまでけんかしちゃうのは、2人が似た者同士だからかなー?」

 

「や、やめてくださいよ・・・」

 

「でも今日の五月ちゃん、なんかいつもと様子が違ってたよ。そんなに泣いちゃうくらい、嫌なことだった?」

 

六海が何気なく私のことを心配してくれていることが伝わってきます。でも・・・私は・・・妹に心配されるわけには・・・。

 

「べ、別に、そんなことは・・・」

 

私が何かしらの言葉を言おうとすると、六海が私の頭を体ごと優しく倒して太ももの上にのせてきました。膝枕をしてくれてるのでしょうか?

 

「・・・辛かったね。気づいてあげられなくて、ごめんね」

 

「わ、私は、辛くなんて・・・」

 

「いいんだよ、我慢しなくても。辛いときは、思いっきり泣いてもいいんだよ。六海なんて辛いときしょっちゅう泣いてるし」

 

「な、泣いてなんて・・・」

 

「五月ちゃんはいつも不器用で何にたいしても素直になれないような子だけど・・・そこにはいつも優しさがあった。ちょっと空回りしちゃうけど・・・相手のことをちゃんと思ってくれる優しいお姉ちゃん。だから六海は、お姉ちゃんたちの中で五月ちゃんが、1番大好きだよ」

 

・・・む、六海・・・。

 

「・・・辛かったです・・・悲しかったです・・・こんなことになるなんて、思わなくて・・・」

 

「うん。わかってるよ。全部わかってる」

 

「こんなとじゃ・・・いけないって・・・わかってるのに・・・意地にを張って・・・謝ることも・・・できなくて・・・ぐす・・・」

 

「うんうん、辛かったね。また明日がんばろう?六海もできる限り協力するからさ・・・今は泣いてもいいんだよ」

 

「う・・・ううぅぅ・・・」

 

私の気持ちを1人でもわかっている人が・・・それがたった1人の妹であること、その妹の気遣いがとてもうれしくて・・・私の辛さをぶつけて泣きました。それはもう、疲れ果てるまで泣きました。その疲れで眠ってしまうほどにまで。

 

♡♡♡♡♡♡

 

「・・・あれ?寝ちゃった?・・・しょうがないお姉ちゃんだねー。

・・・五月ちゃん、今日は、お疲れ様。辛かったね。今はおやすみなさい。明日風太郎君と仲直りできるように、がんばろうね」

 

08「積み上げたもの」

 

つづく




六つ子豆知識

『五月は食いしん坊?』

六海「五月ちゃんは6人の中で1番食いしん坊だよねー?」

五月「!何を言うのですか!心外です!今日なんてかつ丼一杯しか食べてないんですから!」

四葉「そっかー!・・・まだ朝の8時だけど・・・」

六海「重い・・・朝から重たすぎるよ・・・」

六つ子豆知識、今話分終わり
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