Fate/GRAND Zi-Order   作:アナザーコゴエンベエ

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逆巻く時計2002

 

 

 

 飛行するタイムマジーン。

 彼らが一直線に目指すのは、魔術王の神殿に他ならない。

 操縦桿を握るジオウが、全てのエネルギーを推力に回す。

 

『各拠点においてサーヴァントのみんなが戦ってくれている……!

 そこにリソースが消費されているおかげで、魔術王の玉座までの道が開けるぞ!』

 

「七か所に九柱ごと、ね。ってことは……」

 

 エアバイク形態のタイムマジーンの上に乗るクー・フーリン。

 彼はぐんぐんと迫ってくる神殿を前にして、その手の中に魔槍を現した。

 

『“七十二の魔神”、残る九柱が恐らく―――!』

 

 ロマニの声を遮り、マジーンの進行方向にある地面が粟立った。

 天を衝くように聳え立つ、腐肉の柱たち。その数は九柱。

 

 七つの拠点、そして此処に立つもの。

 全てを合わせて、七十二柱。

 魔術王ソロモンの使い魔が、玉座への道は通さぬと立ちはだかった。

 

「―――起動せよ。起動せよ。廃棄孔を司る九柱。

 我、アンドロマリウス。ムルムル。グレモリー。オセ。アミー。ベリアル。デカラビア。セーレ。ダンタリオン」

 

 瞬間、マジーンを蹴りつけて、青き獣が跳躍した。

 己の体を引き絞り、振り上げる愛槍。

 腕が跳ねれば、弾けるように解放される真紅の魔弾。

 それは無数の鏃となって、魔神の群れへと降り注いだ。

 

 紅の雨に眼を悉く潰されて、それらの攻撃が止まる。

 

「―――はっ、ここに残り九匹が揃ってやがる、ってわけだ!」

 

 クー・フーリンが着地する。

 そこに並ぶように、マジーンが変形してその場に降り立つ。

 

『ランサー!』

 

「お前らは先に行きな、神殿の門の維持はあくまで七か所の拠点が要石。

 こいつは門の前に最後に残された地獄の番犬、ってわけだ。

 多勢に無勢ではあるが、どうにかしといてやるさ―――!」

 

『ですが、流石に一人では……!』

 

 言い募るマシュ。

 

 彼女たちの目の前に現れた廃棄孔九柱、その再供給には数秒を要していた。

 それだけの時間がかかるほど、リソースが圧迫されている。

 玉座への道を遮る結界にも、魔力の供給はしきれていないはずだ。

 

 だが、この状況が長々と続くわけではない。

 サーヴァントたちは持ち合わせた魔力を使い果たせば、退去していくだろう。

 今この時に退去が始まり、戦線が崩れたっておかしくはない。

 そうなれば、二度と玉座への道は開けない。

 今の内に、彼女らは前に進まなくてはいけない。

 

 オルガマリーが唇を噛み、目を細める。

 クー・フーリンを疑うわけではなくとも、相手が無限に残機を持つ魔神九柱では。

 

 ―――そうしたオルガマリーの葛藤を見て、ツクヨミが動いた。

 彼女がジオウの後ろに回り、彼の事を突き飛ばす。

 

「ちょ、ツクヨミ!?」

 

「ここには私が残る! みんなは先に行って!」

 

 そう言って、彼女がマジーンのハッチを展開。

 その意味を理解したオルガマリーが、僅かに目を伏せて―――

 しかしすぐに顔を上げ、叫ぶ。

 

「任せたわ! 常磐!」

 

「―――うん」

 

〈ドライブ!〉

 

 彼女の声に応え、ジオウが幾つかのウォッチをその場に置く。

 そのまま彼はドライブウォッチをドライバーへ装填。

 真っ先に飛び降りたオルガマリーを追い、外へと飛び出した。

 

「マスター!」

 

「うん! マシュ、お願い!」

 

「フォーウ!」

 

 フォウがマシュの頭にしがみつく。

 それを確認しつつ彼女は立香を抱え、二人を追って飛び出す。

 

 眼下に展開されているのは、ジオウが放ったライドストライカー。

 空中で彼女はハンドルを掴み取り、それを己の許へと引き寄せる。

 彼女が発揮するのは、ギャラハッドより継承した騎乗スキル。

 己の手足と変わった鉄の騎馬が、エンジンを轟かせた。

 

「しっかりと掴まっていてください!」

 

 着地と同時に、疾走を開始する。

 そんな彼女たちに並走するのは、オルガマリーを抱えたドライブアーマー。

 

 その疾走と擦れ違う、槍を構えたクー・フーリン。

 交錯した瞬間、ソウゴに対して彼は問いかけた。

 

「よう、ソウゴ。今生のオレの王として最後に聞かせて行けよ。

 お前が目指しているもんは、どっちだ?」

 

 ―――ジオウの脚が緩む。

 一気に減速した彼に、オルガマリーが困惑し。

 しかし、必要なコトなのだろうと口を噤んだ。

 

 かつて。ソウゴがクー・フーリンと契約を結ぶ前。彼は言った。

 行きたいところまで辿り着けるかは、当人の頑張り次第だと笑ったキャスターに。

 俺には、絶対にやらなければいけない事があるから大丈夫だ、と。

 

 ―――それは、きっと。

 昔の自分なら、もしかしたらそのままでも進めたのかもしれない。

 けれど、今の自分では。そのままじゃもう進めない。

 それはもう、ただやらなければいけないものではなく―――

 

「……行ってくる。例え、やらなくてもいいことだったとしても。

 俺が、絶対に叶えたいと想った……やりたいと思った。

 そこにあるのは、俺がやり遂げたい夢だから――――!」

 

「おう、そうか。なら行ってこい」

 

 真紅のボディが加速し、一瞬でトップスピードへと到達した。

 そんな手間のかかるマスターに苦笑して、真紅の魔槍が翻る。

 

 そうして神殿へと向かう彼らの背に、再誕した魔神たちの視線が向いた。

 

「我ら九柱、欠落を埋めるもの。我ら九柱、不和を起こすもの。

 その哀しき構造こそ、無念である。我らにそれを埋める事叶わず―――!」

 

『やらせない!』

 

 爆発的な蒸気が、魔神に目掛けて雪崩れ込む。

 次いで、視界を白く染め上げたそれに、稲妻が奔り抜けた。

 破裂していく魔神の眼球。

 

〈アクセル!〉

 

 赤いウォッチを装備した巨体が、鋼の拳を振り抜いた。

 肉の柱をぶち抜いて、弾き飛ばす一撃。

 それに対する反撃を試みようとする魔神の動きを、朱槍が先んじて潰していく。

 

「ったく、こっちはオレ一人に任せときゃいいもんを」

 

『それで挟み撃ちにされたら元も子もないから!』

 

「かー! 信用ねえなあオレ。

 まあやっちまったもんは仕方ねえ、付き合いな嬢ちゃん!」

 

 マジーンの鉄拳。ゲイボルクの閃き。

 それらに討たれながら、廃棄孔には余裕ばかりがある。

 統括局に人間が辿り着いたところで、何の意味もない。

 焼却処分に至る未来が見えている。

 

「ならば、やり方を変える以外にない。

 欠落があるから不和が生じるのであれば、最初から埋まったものを形成する。

 構造的な欠陥があるのであれば、設計からやり直すしかない。

 で、あれば。この無常なる世界は、廃棄するより他にない――――!」

 

 そう叫び、周囲に熱を放とうとする魔神。

 

 ―――だがそれを、彼方より飛来した無数の線が焼き払う。

 行き場を失った放つ寸前だった熱量が、魔神の内側で爆散した。

 飛び散り、降り注ぐ肉の破片。

 それに反響するように、高らかなる哄笑が戦場に響き渡る。

 

「クハハハハハハ!」

 

『これ、は……!?』

 

 ツクヨミがその声に反応し、出所をマジーンで探る。

 反応はすぐに見つかって、宇宙で大きく靡くマント姿を発見した。

 ばさりばさりと波打つマント。

 熱線で魔神を薙ぎ払ったものは、そのまま更に笑い声を張り上げる。

 

「クハハハハハ! フハハハハ!! ふぅーははははははは!!!」

 

『…………だれ?』

 

 まったく知らない相手に、そう困惑の声を漏らすツクヨミ。

 ―――いや、確か。

 彼女の参加していなかった頃の特異点攻略の映像記録で、あの姿を見た事が……

 

「あれはなんだ!? 鳥か! 猫か! いいや、戦国最強天下人!

 第六天魔王こと! そう、わしじゃ!!」

 

 ばばーん、と。

 赤いマントを靡かせて、軍服姿の織田信長が胸を張る。

 彼女の周辺に展開された火縄銃の大軍。

 それが銃口から幾度となく熱線を吐き出して、魔神を吹き飛ばしていく。

 

「ふっ、どうやら初めましてのようじゃな……なればこそ、どうやらわしの口から語るしかないと見える。まずはわしが何がどうしてどうなってここに来たか……全ての始まり、帝都聖杯戦争から、紙芝居形式でまるっと語る事としよう。あ、水あめとかない?」

 

 彼女は火縄銃による銃撃を続行しつつ、懐から画用紙の束を取り出した。

 表紙となる一枚目には、『帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline』とでかでかと。

 そうしつつも周囲を見回す信長の眼下。

 

 そこでネコ科の爪で魔神を一柱切り刻んでいたタマモキャット。

 彼女が爪とぎを続行しつつ、哀しげな困り顔を浮かべた。

 

「煮干しならばある。実はアタシもあれから反省していてな。

 こんなこともあろうかと取って置いた秘蔵の煮干しは、常に懐に忍ばせている」

 

 よほど大事なものなのか、渡すのであれば悲しい事この上ないとばかりに。

 だが少し誇らしげに見えるのは、用意ができていた事自体に対してか。

 

「うーん……煮干し、煮干しか。まあなし寄りのギリギリありじゃな」

 

「いや、そういうの要らないですから。っていうか煮干しでいいんですか。

 ……じゃなくて、状況見えてます?」

 

 縮地で魔神を踏み締め、加速して走らせる白刃。

 彼女は一息に眼を断ち切り、放出されるはずだった魔力を暴発させて回る。

 “誠”の一字を背負う浅黄の羽織姿。

 それこそが新選組一番隊隊長、沖田総司。

 

「はー、これだから人を斬るしか能の無い奴らは。わびさびというものが分かっとらん、別にここは倒さんでもいいらしいし、茶の湯でもしばきながら話してりゃそのうち終わるじゃろ。

 のう、そうじゃろう? なんじゃったっけ、換気扇?」

 

「廃棄孔、崩落―――焼却式、アンドロマリウス!!」

 

 アンドロマリウスに続き、魔神たちがたった一人をロックオン。

 全ての火力が、乱入者に向け殺到した。

 

「ぬわー!?」

 

「……まったく、何をしているのですかあなたは」

 

 そうしてあわや炎上、という本能寺しかけた信長の体が引かれる。

 彼女の襟首を掴んだのは風魔の頭領、風魔小太郎。

 彼は彼女を引っ張り下ろし、そのまま地面に投げ捨てつつ溜め息をひとつ。

 

「サンキュー、ニンジャブリゲイド。

 いやぁ、わしも今のは死んだと思った。炎の中に本能寺が見えたわ」

 

「いいから、先程の弾幕を死ぬ気で張り続けてください。

 もしくは相手の攻撃から盾になって本能寺してください」

 

 風魔忍群を動かしつつ、戦場を見渡す小太郎。

 彼らがやるべき事は、この地で廃棄孔の魔神を押し留めること。

 既に玉座への道は開かれ、進むべきものは進んだ。

 ならば、後は魔神の一柱もそちらに追わせぬために力を尽くすだけ。

 

「かー! まるで本能寺が常日頃炎上しているとでも言いたげじゃな! 風評被害じゃぞ!」

 

 しかし、突然そんなことを言い始めた信長の声に足を止める。

 

「ぐっ、いや、それは確かに正論と言えば正論……!

 いえ、だがあなたに言われる筋合いだけは絶対にない!」

 

「わしはあそこで死んどるし、もはや実家みたいなものよ。

 貴様にわしと本能寺を結ぶこの気持ちの何が分かる!」

 

「無視していいですよ、それ」

 

 溜め息をつきながら、疾走する沖田。

 彼女の言葉に分かっている、と内心思いつつも。

 しかし、小太郎は退かずに歯を食い縛る。

 

「いえ、それはそれで言い負けたようで多分に不快感が……!

 ……では、あなたは本能寺にそれほど強い信愛を寄せている、と?」

 

「はぁ? そんなことあるわけないじゃろ、死地じゃぞ。

 この程度の冗談も分からぬとはまだまだ未熟じゃのう、風魔の」

 

 カン、と。甲高い音を立てて、信長の目の前に苦無が突き立つ。

 目の前に現れた刃物を見て、彼女が空気の抜けるような珍妙な声を上げた。

 

「ぬひょー」

 

「分かりました。話しかけた時点で僕は負けていたんですね。

 ここからは敗戦処理、これも魔神どもと纏めて廃棄しましょう」

 

 地面に転がした信長のマントを掴み、引きずり出す小太郎。

 そのまま前線に加速していく一人と荷物一つ。

 そんな光景を見送りながら、どう反応するべきかとツクヨミが顔を渋くした。

 

『―――とにかく、助けに来てくれてありがとう! えっと……』

 

「ええ、ギルガメッシュ王が貴様たちはこちらに向かえ、と。

 此度は私たちこそが、援助に参りました」

 

 着弾と共に爆発音を撒き散らす矢。

 炎上した矢が次々と放たれ、魔神の表面を吹き飛ばしていく。

 爆風で白い髪を靡かせる、双角を持つ女武者。

 巴御前による援護に留まらぬ、制圧射撃。

 

 魔神の放つ熱量がこちらに向かって来れば、彼女はすぐさま薙刀を抜く。

 鬼種としての力を乗せた、炎の刃。

 それが正面から熱波を両断し、四散させた。

 

「どちらにせよ、肩を並べ辛いあれこれがありますので。

 二手に分かれざるを得なかった、というところもありますが」

 

 刃の形成された黒鍵を投擲しつつ、彼は背後に魔法陣を浮かべた。

 そこから射出される無数の刃。

 連射を止めることなく、天草四郎時貞は朗らかに見える顔で微笑む。

 

 ―――そんな彼の態度に、巴御前も笑みを薄くする。

 

「―――その辺りは巴には分かり兼ねますが、ご配慮いただきありがとうございます」

 

「うむ。トモエは歩く瞬間湯沸かし器であるからな。それ自体は便利だが、そればかりでは調理方法に幅が出ぬ。多様性は大事だ。だがタマモはキャットだけでいい。オリジナルはここに置いていき、これからはキャットこそがロンリーウルフなのだワン。

 いっぽんでもニンジン、オンリーワンでもタマモナイン、というワケだ」

 

 ニンジンに想いを馳せながら、タマモキャットの爪が魔神を刻む。

 そんな彼女と並び、敵を処理しつつ。

 クー・フーリンが、更に一人この場に来ている者の方へと頭を向けた。

 

「んで、お前はどうするんだ? 見てるだけか?」

 

「―――ふん。別に吾は、貴様たちの援助に来た覚えなどない。メソポタミアとやらでは最後の最後でしか暴れなかった故、まだ暴れたりぬと感じていただけだ」

 

「そーかい、だったら好きにやってけ。見ての通り入れ食いだ。遠慮なんざする必要ねえ」

 

「ふん!」

 

 鬼が大地を踏み砕き、舞い上がる。

 そのまま振り上げた大剣の刃で、彼女は魔神を一柱斬り捨てる。

 

 大江の山に坐す鬼の首魁、茨木童子。

 彼女が魔神を斬り捨てると同時に剣を放り、その鬼の拳を握り締めた。

 炎上する拳。それが思い切り魔神に叩きつけられ、殴打の瞬間に爆発する。

 四散する肉片の中で、鬼は小さく舌打ちした。

 

「―――吾からすれば人理などというやつは知った事ではないが。

 織物も、細工も…………菓子も、ああいったものは、人間の得意分野であるが故に。

 勝手に燃やすな、吾は気に入っているのだ」

 

 様々な攻撃によって爆発四散する魔神たち。

 マジーンの足を止めさせ、ツクヨミがその光景を見る。

 

『あなたたち……』

 

「はいはい、あなたとは初めまして? 沖田さんも何やかやでここに推参!

 話はよく分かってませんけど、斬れるものが相手ならお手伝いしますとも。

 時代とか未来とか、そういうふわっとしたのを切り拓くのは苦手ですけど、生きている連中が相手なら、まあ人間でなくとも一応斬り殺せますし」

 

「―――あら、奇遇ね。生きているなら殺せる、なんて」

 

 瞬間、虚空に浮かんだ白い姿が、剣閃と共に降り注ぐ。

 魔神と、それらが放つ熱量の嵐。それらが瞬く間に殺され、解体されていく。

 無論、数秒を置いて彼らは全て生き返るが。

 

 分かり切っていた光景に、白い着物の女性は着地しつつしっとりと微笑んだ。

 

「こちらにも意外と人が集まっていたのね? 向こうに行っても式とは顔を合わせられないし、どうせならと思ってこちらに来たのだけれど……」

 

『えっと……』

 

「あら、ごめんなさい。勝手に識っているだけなのに、挨拶もせず。

 はじめまして。ええと、ごきげんよう?

 私は彼らとロンドンで顔を合わせたもの。どうぞ、よろしくね?」

 

『はい、ええと、よろしくお願いします』

 

 復旧した廃棄孔による熱波。

 “両儀式”はそれを一太刀で殺し、散華していく余熱の中で頬を緩める。

 

 ロンドン、はそれこそ魔術王の降臨が原因で、ツクヨミも映像では履修できていない。

 外見を見る限り、聞き及んだアナザーライダーにされた女性、だろうか。

 

「何か凄いの来たのう。ほれ、沖田。お前の発言に乗ってくれたんじゃぞ、私の方が上手く殺せますとか言い返すタイミングじゃろ。

 ズババーってやってみ? やってみ? 失敗して死んだら笑ってやるから」

 

「人間なんてどうせ首を落とすか心臓を潰せば死ぬんですよ。

 ああいう派手なのはさっぱり要らないんですー」

 

「じゃあ三段突きとかせず首と心臓を突くだけでいいのでは? ノブは訝しんだ」

 

「訝しんでいる暇があったら、魔力を絞り出してください」

 

 撹乱しながら目を潰す小太郎に急かされ、肩を竦めながら火縄銃を空に浮かべた。

 その光景を見て、すぐさまタイムマジーンが動く。

 ツクヨミの操作に従い、頭部のウォッチを変更する機体。

 

〈スペクター!〉

 

『合わせるわ! 一気に押し込みましょう!』

 

「ふっふっふ、まあよかろう! わしはビームの一つも撃てぬ人斬りとは格が違うのだ!

 何せ第六天魔王じゃからな、ビームくらい標準装備よ!」

 

 スペクターウォッチを頭部に装着したマジーン。

 その周囲に燃え上がる、青い炎。

 それが火縄銃と思しきカタチに押し固められ、全ての銃口に光を灯した。

 信長の力とスペクターの力、揃ってそれらが無数の銃口から火線として吐き出される。

 

 熱線の雨に焼かれ、融かされていく魔神たち。

 それらが行う反撃を、巴御前が強引に打ち払い、両儀式が殺し切る。

 

「やーれやれ……さぁてのう、まあ奴らにも何か色々あるんじゃろう。

 誰にだってたまには『あー、何か世界滅ぼしたい』とか思っちゃう瞬間はあるもんじゃしな。

 大抵の奴はやらんし、やろうと思っても途中で止まるが。

 止まらずにここまで来た疾走感は、わしとしてはそれはそれで評価するぞ」

 

「おや、魔術王側につくのですか信長公?」

 

「どっちもクソもなかろう、切支丹。

 わしは()()を良し悪しなどでは見ぬ。ただ一言、くだらんと言って終わりじゃ。

 わしが好きなのは、人間の持つ一瞬の輝きなのだからな」

 

 言外にだからお前とも反りが合わない、と言い切って。

 彼女は彼を鼻で笑う。

 

「別に私はそれを否定するわけではないのですが―――ええ、まあ。ただ、()()()()()()は、どうやら私の夢を阻むために立ちはだかる側に宿るものであるようで」

 

「そういう主人公パワーに阻まれる側にいる自分を顧みるべきじゃろ」

 

 苦笑している天草四郎。

 そんな態度に眉を上げた信長が、処置なしと肩を竦めた。

 

「阻まれた程度で顧みれるなら、最初から地獄になんて踏み込みませんよ。

 ただ邁進するための意志だけあれば、進むべき道も、彼方に光が見えている必要もない。

 闇に鎖された燃え盛る地獄でさえ、進み続ければ願いに届く、と。

 彼女たちが証明してくれた事ですし」

 

 いっそ朗らかにさえ見える微笑み。

 そんな屈折した男の顔を見て、信長は盛大に表情を歪めた。

 

「なんじゃこいつこじらせすぎ。うちの家臣みたいで怖……」

 

「それは褒められているか、貶されているのか。

 どちらにせよ、大名扱いなどされたくはないですね」

 

 言い返しながら両腕を酷使して、魔術を使い続ける天草。

 彼の剣弾に合わせて銃弾を撒きつつ。

 信長は今の会話をさっぱり忘れたように、さっさと違う話を持ち出した。

 

 天草にではなく、他の誰かに向けた言葉。

 

「ま、それはそうと。良かったのではないか?

 ―――本当の意味で、見たかったんじゃろう? 進めば進むほどに死が迫るというのに、先へ先へと進み続ける人間の燃え尽きるような輝きを……」

 

 剣撃による殺生の結界。

 それを維持しつつ、両儀式が目を細める。

 

 彼女たちは俯瞰するための視点しか持っていない。

 最初から対面するための機能は持っていない。

 人が星を見上げるのと同じだ。星は、人を見下ろすしかない。

 

「あ、ここからが決め台詞な? 『人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり』……あれ、何じゃろう。不思議とわしこの決め台詞乱用しすぎ感ない? わしの生き様桶狭間?」

 

 何か自分の知らざるところで使われてる気がする、と。

 信長は自分の決め台詞を通じて感じた、未知の感覚に悩みだす。

 そんな彼女の横で、銃撃の嵐にエネルギーを使い果たしたスペクターのウォッチが外れる。

 

 代わりに装填されるメテオの力。

 マジーンの能力を検めて、ツクヨミは操縦桿を握り直した。

 

『接近戦……! スピードで撹乱できれば……!」

 

 屈んだ機体が青い光を帯びて、球体のオーラで全身を包み込む。

 ―――それが中のマジーンの動きに合わせて、僅かにカタチを変える。

 そうして歪んだ球を見つけるのは、茨木童子。

 彼女は目の前に現れた歪んだ球体を見て、思わずと言った風に笑った。

 

「む―――クハハハハ! 独楽か! うむ、そういうものも吾は嫌いではない!

 よかろう、吾が回してくれる!」

 

『え? まっ……!?』

 

 茨木童子の腕が叢原火に燃える。

 彼女の動きはツクヨミが待ったをかけるより遥かに早い。

 静止より先に、巨大な炎の塊になった鬼の腕は振り抜かれていた。

 

 盛大な音を立てて射出される、青い独楽。

 それが燃え移った鬼火と交わり、黄金色の輝きを増していく。

 魔神の只中に叩き込まれる巨大独楽。

 その威力は確かなのか、ぶつかるたびに魔神を薙ぎ倒し、止まる事を知らずに加速する。

 

『―――クー・フーリン!』

 

「あー、一緒に回れってか? 流石にそりゃ無理だぜ、嬢ちゃん」

 

『言ってない! 止めて!!』

 

 悲鳴より怒声を響かせて、そんな彼女の様子にクー・フーリンが肩を竦める。

 

「ど、どうすれば!? これでは流石にツクヨミ殿が……!」

 

「いえ、あの速度に近付くのは流石に……! 仮に中に入れても降ろせません!

 せめて、少しでも減速してからではなくては……!」

 

「むぅ……キャットに出来るのは尻尾を飛び降りた時のクッションにするくらい」

 

 暴風を纏う独楽と化して跳ね返り、魔神の間でクラッシュし続けるタイムマジーン。

 それを見ながら、どうやって止めるかと慌てふためく者たち。

 その中で。さて、その勢いだけを殺せるかしら、と。

 眼を開きながら刃を構えた式が、ふと足を止める。

 

「……あら? ふふ、どうやら気にしなくてもよくなりそう」

 

 ―――そこで、黄金の独楽を突き破り、漆黒の炎が噴き出した。

 身に纏うオーラを失い、しかし勢いはそのままに転がっていく事になるタイムマジーン。

 

「―――フン、まったく……サーヴァントとなってから、随分と。

 送り出される側であったオレに、一体何度ファリア神父の真似事をさせれば気が済むのか」

 

 言いながら、丁重に抱えたツクヨミへと視線を向ける黒衣の男。

 そんな彼を見上げて、彼女は驚くように声を張った。

 

「あなた……エドモン!」

 

 何ものにも囚われぬ、復讐の化身。

 彼はタイムマジーンの中へと直接現れ、ツクヨミを抱え強引に抜け出した。

 彼女を抱えているが故に、速度を緩めながらも距離を取るエドモン。

 その二人へと向かう魔神の追撃を、サーヴァントたちが先んじて潰していく。

 

「お前もまた牢獄に随分と好かれているようだな。

 気性も含めて、メルセデスの名を貸すには物騒すぎる女だったと見える」

 

「……それ、喧嘩売ってるの?」

 

「さてな」

 

 着地し、勢いで大地を削りながらの減速。

 ある程度速度を削ったと見るや、すぐに彼女を後ろに放り投げた。

 そのまま巌窟王は全身に炎を漲らせる。

 

「恩讐によって磨かれた(オレ)の牙。神に仕えるものの真似事で鈍っていたのだとすれば、貴様たちで磨き直すまでだ。いま此処に認めよう、“憐憫”の理を戴く獣の従者たちよ!

 貴様たちはオレが牙を剥くに足る―――格別の加害者である、と!!」

 

 炎が猛る。黒き恩讐の炎と化した復讐者が宙に舞う。

 駆け巡る漆黒の流星。

 

 それを見上げながら軽く眉を顰めたツクヨミ。

 彼女がファイズフォンXを抜き、再び戦場に向かって行く。

 

 そうした戦場の中で。

 この場のみならず、全ての戦場を想いつつ。

 

「ふっ、どいつもこいつもやりたい放題じゃな! だがまあよし!

 皮肉じゃのう……いや、正当な報酬という奴かもしれん。

 お前を滅ぼす人間の輝きは、お前が人間を追い詰めたからこそ顔を出した。抱えて眠る冥土の土産にするには、一等相応しかろう。最後に足を止めて見上げて……いや、見下げてみよ。

 これが中々どうして―――キラキラしていて、カッコいいものだぞう?」

 

 魔王信長はそう言って一頻り笑うと、再び銃撃を再開した。

 

 

 

 

 結界が存在していた場所を通り抜け、魔術王の神殿へと至る。

 そうした彼らを真っ先に向かえた者こそが。

 

「遅かったな、随分と待たされたぞ」

 

「スウォルツ―――!」

 

 紫衣を翻し、寄り掛かっていた神殿の壁から離れる男。

 彼は疾走していたジオウたちの前に立ち、ゆるりと微笑んだ。

 その態度に顔を顰めるオルガマリー。

 

「あんたも前みたいに邪魔をする、ってわけ?」

 

「さて。貴様たちの旅路を邪魔してきた自覚こそあるが……

 言っておくが、メソポタミアの一件に関しては、俺も被害者だ。

 まあ、どうでもいい話だがな」

 

 ジオウがオルガマリーを手放し前に出る。

 続けて、マシュもまたストライカーから降りて前へと踏み出した。

 その光景に、スウォルツがまた笑う。

 

「それで、どうするの。今回は俺たちの邪魔、する?」

 

 拳を握るジオウ。

 いつでも腕部ユニット、タイプスピードスピードを射出できる体勢。

 既に通路はそう開けているわけではない位置。

 時間停止能力が成立する範囲の外まで逃れるのは難しいだろう。

 ならば、事前に潰す以外にない。

 

「は―――他の連中に関してはともかく。

 お前に関してはむしろ、その成長に貢献してきたつもりだったがな?」

 

 ジオウの仮面の下で、ソウゴが顔を顰める。

 そう言って、彼が懐から取り出すのはアナザーウォッチ。

 何も絵柄の入っていない、ブランクウォッチだ。

 

「……自分が利用するために誰かの成長を促すのは、貢献したって言えるのかな?」

 

 立香の言葉にどうでもよさげに肩を竦め、彼は掌の上でウォッチを転がした。

 

「さてな。言えないかもしれん、が。

 俺の想定範囲内で常磐ソウゴが順当に育っていくのは、中々の見物ではあった。

 上手く行けば、ここで摘み取るに足りるかもしれないと思うと、感慨深い」

 

 言って、彼の腕がウォッチを握った腕を横に伸ばす。

 彼がそれを向けた先には、美しく澄んだ宝石のような結晶があった。

 まるで鏡のように光を反射する、魔力が凝り固まって出来た結晶。

 そうなれば当然、鏡の中には差し出されたウォッチが映り込み―――

 

「―――っ、いま、なにか……!?」

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 スウォルツが持ったままのウォッチには、何の変化もない。

 ただ、鏡に現実ではない光景が突然映り―――

 

「――――っ!?」

 

 瞬間、そこに居た者全てが耳鳴りを覚えた。

 周囲を囲んでいた魔力の結晶が音叉になったかのように、頭に響く音が拡がっていく。

 

「これ、は……!」

 

 頭を抱えるように両耳を押さえつつ、立香はスウォルツの横にある結晶を見た。

 が、そこには既に何も映っていない。

 スウォルツも、アナザーウォッチを手にした腕を下ろしている。

 

 一体何が、と。状況が掴めない事実に対する混乱を制しつつ、彼女は首を動かして。

 ―――マシュの横にある魔力結晶を見た瞬間、目を見開いた。

 

「マシュ! 右!」

 

「―――ッ!?」

 

 マスターの声に応え、彼女はすぐにそちらに視線を送ろうと動く。

 が、それでは既に遅かった。

 

〈龍騎…!〉

 

 鏡面のように磨かれた結晶に映る怪物が、その中から手を伸ばす。

 龍をモチーフに組み込んだ、騎士兜のマスク。

 そんな怪物が、鏡の中の世界から、マシュに向けて手を届かせていた。

 

 背後に飛ぶには遅い。

 だから彼女はその腕を盾で振り払おうとして―――

 その前に、頭の上にいた白い獣を掴み取られていた。

 

「フォッ!?」

 

「フォウさん!?」

 

 それを掴まえた時点で目的は果たした、と。

 アナザー龍騎が再び水晶の中に沈んでいく。

 

 捕まったフォウを追い、マシュが手を伸ばす。

 同時、立香が懐にしまっていたものを投げ出した。

 

「お願い!」

 

〈スイカアームズ! コダマ!〉

〈タカウォッチロイド!〉

 

 二つのウォッチが起動し、彼らは即座にフォウを追った。

 連れ去られる前に取り戻す、と。

 奮起するそんな連中を薙ぎ払う勢いで、アナザーウォッチが投擲されて直進する。

 盛大に吹き飛ばされて転がるコダマとタカ。

 

 フォウを掴んだ右腕とは逆、左腕が龍の頭部になっている怪人。

 彼はアナザーウォッチをその龍の口で捕まえて、そのまま鏡の中に沈み切る。

 当然、フォウも一緒に。

 

 その姿を追ったマシュの手が、結晶の表面に触れる。

 だが、届かない。沈んだ相手は魔力結晶の中に見えるのに、そこにはけして届かない。

 鏡の中の世界になど入れるはずがない。

 

「―――スウォルツ! あれは……!」

 

 ジオウが即座にスウォルツがいた場所に振り返る。

 が、既にそこに彼の姿はない。

 

 微かに肩を揺らして。

 そのまま、彼はディケイドウォッチを取り出した。

 

〈ディ・ディ・ディ・ディケイド!〉

 

「鏡の中に“世界”があるなら、ディケイドなら追えるはず……!」

 

 数多の世界を巡る、世界の破壊者。

 メソポタミアで確かに邂逅し、通りすがっていった男。

 彼の力ならば、“違う世界”に踏み込めるはずだ。

 そう考えて動いた彼の背中に、声がかかる。

 

「―――ソウゴ! フォウをお願い、私たちは先に魔術王のところへ!」

 

 立香の言葉に、ソウゴが強く拳を握り締めた。

 マシュが再び結晶の中に消えたフォウを視線で追って、しかし。

 ジオウに視線を向けて強く頷く。

 

 神殿に入れたからと言って、余裕があるわけではない。魔神と戦闘しているサーヴァントの魔力もそうだが、カルデアにも押し潰されるまでのタイムリミットがある。

 戦力を集中したくても、此処で足を止めているわけにはいかない。

 だから、先に行って待っていると。

 彼女たちはそう言って―――オルガマリーも、それに頷いた。

 

「……分かった!」

 

〈アーマータイム! ディケイド!〉

 

 ジオウに九つの影が重なり、ディケイドアーマーが形成される。

 マゼンタの装甲を纏った彼はもはや迷わず、魔力結晶に向かって踏み切った。

 

 踏み込んだ先に通るのは、鏡で出来た回廊。

 光源もないのに輝く鏡の路を通り抜け、彼はその先へと辿り着く。

 

 ―――そこに広がっていたのは、先程までと同じ。

 しかし明確に違う、左右の反転した鏡面世界。

 入った結晶とは左右が反転している、しかし同じ結晶から飛び出すジオウ。

 彼が着地すれば、そこにはアナザーライダーがいた。

 

「あたらしい、いのち―――」

 

「フォッ、キャーゥ! フォーウ!?」

 

 彼は離さないように強く、しかし壊さないように優しく。

 フォウを掴んだまま、その場で立ち尽くしていた。

 ―――だって、もう。それを使う相手は、どこにも、

 

〈ライドヘイセイバー!〉

〈ヘイ! ブレイド! ヘイ! ファイズ! ヘイ! 龍騎!〉

 

 呼び出した剣のセレクターを回し、龍騎の力を纏わせる。

 確かにあのアナザーウォッチは龍騎の名を呼び、起動した。

 ならばこの炎上したヘイセイバーこそ、相手を打倒する力になるはず。

 

〈龍騎! デュアルタイムブレーク!!〉

 

 無防備なアナザー龍騎に対し、炎の剣閃が斬り抜ける。

 背後から縦一閃、直撃したアナザー龍騎の装甲が火花を散らした。

 その衝撃で緩んだ拘束から、フォウが強引に抜け出す。

 

「下がって!」

 

「フォ、キャーウ!」

 

 乱暴だぞ、と言っているのか。

 不満げに鳴き立てて、フォウがジオウの後ろに回り込む。

 

「―――か、ない、で」

 

 逃がしてしまった目標を追い、アナザー龍騎が振り返った。

 その眼前に迸るのは、炎の剣閃が描く十字の軌跡。

 

〈アタック! タイムブレーク!!〉

 

 ドライバーが回転し、炎の十字がアナザー龍騎に向かって押し寄せる。

 それを躱すでもなく。受け止めるでもなく。

 アナザー龍騎はその一撃に呑み込まれ、いとも簡単に爆砕された。

 

「……終わっ、た?」

 

「いやぁ? まだ、終わってないんじゃあない?」

 

 ―――声がする。

 敵を撃破した事で、ヘイセイバーを下ろしていたジオウの背後から。

 その声に、聞き覚えがある。

 自分が口から吐き出して、耳に届く時とは違うけれど。

 確かに、誰の声よりも聞きなれた声が、

 

 それに導かれて彼が振り返ると同時。

 

〈ストレンジベント…!〉

〈タイムベント…!〉

 

 視界が、暗転した。

 

 

 




 
 ふりかえり。
 特異点G。

 なぜこんな無茶をしようと思ったのか、コレガワカラナイ…。
 特にネックになったのは巨大戦だな、と。
 ただデスガリアンのような下等生物いたぶるの楽しい!みたいな純粋な悪党は書いてて楽しかった。特に楽しかったのはバングレイ。タノシイ!タノシイ!大和ヲ曇ラセルノハ、タノシイ!
 もちろん、最後にぐえー!するまでの流れ含めてが楽しいのですが。ぐえー。
 リンボ楽しみだなぁ。ぐえー。

 宮本武蔵、参戦。体験クエストみたいなもの。
 天空寺龍とムサシをメインに持ってくるうえで、地味に重要な位置。
 攻撃に当たると死ぬが、攻撃を当てれば大体殺せるみたいなピーキーなキャラに。
 眼鏡かけてる主人公かな?

 ダ・ヴィンチちゃん、オルガマリーと。
 眼魂がどうみたいな話もここで終わらせつつ。

 ダントンなんかはそれこそ登場直前までやるかどうか悩みましたが。
 まあでもこれがあるとないとで全然違うんだよなぁと。
 造られた命の生き様、という点で何より外せなかっただろうと。

 ダントンが強すぎて出したらストーリー崩壊がやばい。
 クソ強い事にしたアナザーゴーストぶつけときゃ止まるんで問題ない。
 流石イエロ―ライオン。ゴーカイジャーでも見た男。

 ゴーカイジャー、リュウソウジャーまで出し切ってスーパー戦隊もここで終わり。
 分からないですが、会話の中で特異点Gが出てくる事があっても、まあもうストーリー中に戦隊要素は出ないでしょう。
 仮にエグゼイドとキュウレンを混ぜるとしたらラスボスが、
 「絶版おじさん!ドン・アルマゲさん!闇の企業の力、お借りします!絶版ドン!」
 とかやってくるかもしれません。ないです。

 1.5部相当なのでエグゼイドはこんなに長々とやらないでしょう。
 というか、もはやこの章だけで長編一本完結させた事にならない? ならないか。

 少し心残りなのはもうちょっと引っ張ろうとしたが、やっぱりいいやとなって出るだけで終わったジェラシット。微妙にアカレッドの関係者なので、マーベラスとバスコの中に混ぜようかなと思ったんですが、締まらなくなるので消えました。
 たこ焼き関係者ではあるので、まああれだけでもいいかと。たこ焼き関係者……?

 バナナに気を取られて動けなくなるバスコってのが、締まっていたかはどうだろう。
 というか普通にまた一緒にいるんだあの二人。ぐえー。

 アナザーゴーストに選択したのは天空寺龍。

 モチーフは天空寺龍。
 仮面ライダーゴーストがその胸に抱く、最大にして最強。
 最高の英雄。

 決着は、必然。
 信じて託した父が、託されて命を燃やした息子に越えられた。
 当たり前に訪れた、一つの親子の離別である。
 
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