奇蹟再現領域 エンピレオ 死せる神の落とし子   作:座右の銘は天衣無縫

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第2話

異界の神によるクリプター八人の復活から数週間後、各々、各異聞帯の王とは対面し、自分のサーヴァントを召喚を完了した。

そして、今は各異聞帯の問題について調査、対処している最中である。

 

因みに一番早く終わったのが、俺とオフェリア、ヒナコの三人である。

キリシュタリアは異聞帯で戦ってる最中で、ぺぺは自分の異聞帯の性質を調査中。

カドックは異聞帯での居場所を作っていて、ベリルとデイビッドは異聞帯を存続させるのに必死になっている。

 

しかし、俺はかなり良い異聞帯を引き当てたと思う。

サーヴァントに少し心配な点はあるが、今のところ問題らしい問題はそれだけだ。

 

「てな訳でこっちは異星の神サマからの空想樹待ちだ。 あと、機会があれば何騎か追加でサーヴァントを召喚するかもしれないな。 いやー、楽で有難いわ。」

 

『何騎か、という事は相当の魔力リソースがあるのね。 こちらの異聞帯は差し当たっての危険や問題は無いけど、余裕がある訳では無いから羨ましいわ。 ヒナコ、貴女は?』

 

『似たようなものよ。 こちらの異聞帯は維持には何の問題も無いけど、領地拡大には向いてない。 だから、領土争いに関して私は参加しない。 先に言っておくわ。』

 

『そうか。 分かった。 だが、空想樹は育ててくれ。 負けるとしても勝った方が手に入れるのが、枯れた土地では何の意味もなくなる。』

 

「お、キリシュタリア、終わったのか?」

 

『いや、一段落ついただけだ。 次で最後さ。 休みと報告、他の異聞帯の状況を見るために来ただけだ。 他の四人はまだか。』

 

と、一回目のクリプターの異聞帯に関する報告会だ。

どうやらキリシュタリアもスタートダッシュは失敗したが、その後は順調らしい。

 

『よお。 悪いが、この後もやる事山積みだから手短かにするぜ。 相変わらず消滅の危機の真っ最中だ、多少は良くなってるがな。 そっちは?』

 

そう言って通信を繋げてきたのはベリルだ。

 

「俺は超順調、オフェリアはまあまあ、ヒナコは領土争いに不参加表明、キリシュタリアはあとちょっとで前準備が終わるとさ。 その他はまだだ。」

 

『OK! 順調そうでなによりだ。 んじゃ、また今度、カドック、ぺぺ、デイビッドの三人の事も教えてくれや。 じゃあな!』

 

「あ、ちょい待ち。 ウチの王様からの伝言。 他の異聞帯のクリプターだろうが、危なくなったら受け入れるってさ。 分かっちゃいたけど、かなりのお人好しだ。」

 

『……出来んのか?』

 

「ウチの王様と、ライダーの宝具の合わせ技でな。 安全は保証する。」

 

『んじゃ、そん時は頼むわ! じゃ!』

 

そう言ってベリルの通信が切れた。

 

『今の話は本当なの?』

 

「嘘つく理由ないだろ。 本当の話だ。 領土争い前に和平してくれたら、異聞帯の全員移住させても良い。」

 

つっても、理論上の話で安全確認はまだなんだけどな。

まあ、ウチの王様のスペックならどうにかしてくれるだろうけど。

 

『悪い、遅れた。』

 

『私も遅刻ね、ごめんなさいね。』

 

カドックとぺぺからの通信だ。

 

『カドック、お先にどうぞ。』

 

『あぁ。 ウチの異聞帯は一段落ついたけど、辺境で反乱軍が作られてそっちの対処中だ。 それくらいだな。』

 

『私は調査が終わったけど、中々興味深い異聞帯だわ、ここ。 けど、一つだけ分からないものがあって。 私は[四角]って呼んでるけど。 後で分かってる事だけ纏めて渡すわ。』

 

『遅れた。 此方は変わりない。 お前らはどうだ?』

 

最後にデイビッドが入ってきた。

 

「二回目だけど、一言で纏めると俺は超順調、オフェリアはまあまあ、ヒナコは領土争いに不参加表明、キリシュタリアはあとちょっとで前準備が終わって、ベリルは若干好転、カドックもまあまあ、ぺぺは調査は終了したけど謎の物を発見、ってところだ。 それと後から来た奴らに伝言。 ウチの異聞帯が避難場所でーす。 連絡くれれば迎えよこしまーす。 以上。」

 

『おい、最後。』

 

「異聞帯間の移動が可能で、ウチの王様が受け入れOKだってよ。」

 

『あら、それは良いわね。』

 

「だろ? ま、それはさておき、だ。 今日集まったのはカルデアの事についてだろ?」

 

そして、一人欠けてるが本題に入る。

 

『あぁ。 シバ、ラプラス、カルデアス、フェイト、トリスメギストス。 特にレイシフトに関係する装置は全て破壊か封印処置しなければならない。』

 

「その上でサーヴァントの霊基パターンのデータを奪えたら万々歳、ってところか。」

 

『既にコヤンスカヤとあの神父が潜入してるんだろ?』

 

『ああ。 だが、霊基パターンのデータだけはどうしても見つからないらしい。』

 

カドックの質問にキリシュタリアが答える。

何故かコヤンスカヤは、キリシュタリアに報告するからな。

少しはこっちに情報流してくれ。

 

『となると、炙り出すしか無いわね。 あからさまな脅威、サーヴァントを送り込む必要が出て来るかしら。』

 

という、オフェリアの提案。

発想自体はいいと思うが、

 

「ウチの奴らは略奪とか絶対に無理。」

 

『俺の方はそんな余裕は無い。』

 

『私は暫く、[四角]に掛り切りになりそうだから無理では無いけど、あまりやりたくは無いわね。』

 

『セイバーが私の側から離れるとは思えないわ。』

 

『私ももう暫くは手が離せそうに無いな。』

 

これだ。

それぞれ、理由があってあんまり人材を使えない。

 

「ベリルも余裕無さそうだしな。 やるのはヒナコかカドックか、最悪ぺぺだな。」

 

『……なら僕がやろう。 反乱軍もオプリチニキに任せておけば抑えられるしな。』

 

『なら、任せるよカドック。 詳しい事はコヤンスカヤと話してくれ。 では、次の全体会合は空想樹が発芽し、根付く四ヶ月後だ。 勿論、それぞれ自由に連絡を取り合って貰って構わない。』

 

「ほんじゃ、二度目の死が訪れない様に頑張ろうや。」

 

『個人的に一番心配なのは貴方なのだけど。 …………絶対に死なないでよ。』

 

そう言ってオフェリアが通信を切った。

 

「言ってくれるな。 …………なんでそんな目ぇしてこっち見てんのさ。 切るぞ。」

 

俺も通信を切った。

 

「ふう。 さて、この後はまた会議か。 美人ばっかなのは嬉しいけど、二連続だと嫌になんな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜一ヶ月後 カルデア〜

 

コヤンスカヤに言われて嘗てのAチームメンバーに興味の湧いた主人公、藤丸立夏はダ・ヴィンチにAチームについて尋ねていた。

 

「Aチームの情報? どうしたんだい、急に。」

 

「あ、いやー、どんな人達だったのか気になって。」

 

「ふーん。 まあ、構わないけどね。」

 

長い間、Aチームを見てきたダ・ヴィンチと元Aチームのマシュ。

その二人からの言葉を元に、何となく自分の中でAチームのメンバーの姿を思い浮かべていく。

 

「じゃあ、これで最後の一人。 アレックス・クルス。 時計塔では鉱石科に所属。 魔術属性は火・土の二属性。 魔術特性は強化と転換。 起源は不明。 戦闘訓練での成績はAチームトップだけど、それ以外は全体で見て上の中ってところだ。 Aチーム内では下の方だね。」

 

出された写真に写ってるのは、額に白いバンダナを巻いた黒髪の青年。

美形の多いAチームの中では比較的地味な印象を受ける。

 

「アレックスさんは、普段はあまり真面目な印象を受けないのですが、勝負所では勝つ、何というか……抜け目のない?様な感じの方でした。」

 

「うーん、モリアーティみたいな感じ?」

 

「いえ、モリアーティさんの様な態とらしいふざけ方ではありませんでした。」

 

「なんだかんだで勝ち筋を探し出して勝つタイプさ。 少しばかり君と似てるかもね。」

 

「……確かに、そうですね。」

 

「違うのは意図してやってるかどうかだよ。 君は割と偶然勝ち筋を拾うタイプ。 彼は勝ち筋を自分から見つけ出すタイプだ。 要は運を削った代わりに戦略性と戦闘能力を得た君だね。」

 

「つまり僕の完全上位互換……?」

 

「だ、大丈夫です先輩! 運も実力の内です! 先輩の運はEXランクに相当する筈です!」

 

項垂れる立夏をマシュが必死にフォローする。

 

「まあ、それよりも私が評価してるのは、彼の発想だ。 魔術師というよりも魔術使いに近い発想をしている。」

 

「分かります。 土煙に閃光、目くらまし、その他小手先の技のオンパレード。 何度引っかかったか分かりません。 オフェリアさんが抗議した時は普通にやって勝った様でしたが。」

 

しみじみと、少し遠い目でアレックスとの戦闘訓練を思い出すマシュ。

 

「その頃からだったかなぁ、色々面白くなったの。」

 

「面白く?」

 

「おっと、流石にこれは言えないぜ? まあ、会ってみたら分かるけど。」

 

半ば答えを言った様なものだが、本当に分からないのか首を傾げている。

 

「と、まあ、Aチームのメンバーはこんな感じだ。 どうだい? 一癖も二癖もある集団だろう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後。

カルデアは襲撃されていた。

かつては対応可能なサーヴァントがそこかしこを歩いていたが、調査団の訪問に合わせて、ダ・ヴィンチとシャーロック・ホームズ以外は全員退去していた。

 

カルデア唯一のマスター、藤丸立夏はマシュ、ダ・ヴィンチと共に霊基トランクを回収、格納庫に逃げ込んだ。

 

しかし、そこで新所長として訪れたゴルドルフ・ムジークの声が館内放送を通じて聞こえてきた。

そのムジークの台詞に嘗て助けられなかった旧所長、オルガマリーの事を思い出し、居ても立っても居られず、ムジークを救出。

 

しかし、隙を突かれたダ・ヴィンチが調査団の一員としてカルデアを訪問してきた言峰神父に胸を貫かれる。

だが、自分の命を犠牲にしてダ・ヴィンチは言峰を足止め、その隙に生き残った職員と藤丸立夏、マシュ、ホームズはカルデアから脱出した。

 

その後、少しばかりのハプニングはあったものの、何とか無事にカルデアからは脱出でき、南極の大地を大型特殊車両シャドウ・ボーダーで走行していた。

 

そして、それを最初に見つけたのはカルデア職員の一人、ムニエルだった。

空から降ってきた八つの隕石。

 

それと同時に通信が入る。

 

『……通達する。 我々は全人類に通達する。

この惑星はこれより、古く新しい世界に生まれ変わる。

人類の文明は正しくなかった。

我々の成長は正解ではなかった。

よって、私は決断した。

これまでの人類史ーーー汎人類史に叛逆すると。

 

今一度、世界に人ならざる神秘を満たす。

神々の時代を、この惑星に取り戻す。

その為に遠いソラから神は降臨した。

八つの種子を以て、新たな指導者を選抜した。

指導者達はこの惑星を作り替える。

最も優れた[異聞の指導者]が世界を更新する。

その競争に汎人類史の生命は参加できず、

また、観戦の席もない。

空想の根は落ちた。

創造の樹は地に満ちた。

 

これより、旧人類が行なっていた全事業は凍結される。

君達の罪科は、

この処遇を以て清算するものとする。

 

汎人類史は、2017年を以て終了した。

 

私の名はヴォーダイム。

キリシュタリア・ヴォーダイム。

八人のクリプターを代表して、

君達カルデアの生き残りにーーーいや、

今や旧人類、最後の数名になった君達に通達する。

ーーーこの惑星の歴史は、我々が引き継ごう。』

 

「……キリシュタリアさん……? 今の声は確かにキリシュタリアさんです、が……」

 

マシュがそう呟くが、さらに通信は続く。

 

『以上を以て私の勝利宣言を終了する。 が、もう一人の代表から君達に投降勧告がある。 私としては全員凍結してると思うがな。』

 

「もう一人、だと……?」

 

ムジークが呟き、そして、次の話が始まる。

 

『ご機嫌麗しゅう、カルデアの生き残りの皆様。

俺の名はアレックス・クルス。

キリシュタリアと同じく八人のクリプターの代表だ。

 

今頃、全員凍結しているのか、はたまた生き残っているのかは知らないが、

俺の予想ではしぶとく生き残ってるもんでね。

少しばかり時間を貰った。

 

さて、話というのは他でもない。

投降しろ、さもなくば死ぬぞ。

ーーーーいや、正確には消えるのか。

死ぬより恐ろしい事だ、何せ生きてた証明が出来なくなる。

 

今、何処に居るかは知らないが、既にカルデアは包囲されている。

カルデアを襲った黒尽くめの兵士にな。

今すぐ白旗を振って投降すれば、命は保障しよう。

七つの特異点を駆け、歴史を正した現代の英雄を無くすのは惜しいと言うのが俺の考えだ。

 

そして、俺以外のクリプターも少なからず賛同している。

さぁ、どうする?

我々クリプターはどちらでも良いんだ。

投降するなら武器を捨て、抵抗せずに捕まれ。

 

逃げる方法があるというなら逃げるが良い。

その時は次にクリプターの誰かと接触した時に答えを聞くとしようじゃないか。

 

いい答えを期待している。』

 

その言葉を最後に通信は切れた。

その後、シャドウ・ボーダーは黒尽くめの兵士、オプリチニキの大群から逃げる為に虚数の海に潜った。




主人公のサーヴァントヒント

クラスはライダー
異聞帯間を移動可能(ただし手伝いが必要)
異聞帯の全員を移送可能

さあ、予想してみて下さい。
因みに予想には一切のコメント返しはしませんので、そこだけはご容赦を。

今後の展開に関して、カルデアの異聞帯突入順番

  • 突入させずに最後まで取っておく
  • 今後の原作不明なので一旦突入させ、撤退
  • 突入させて完全に解決
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