BanG Dream ~Be the one~   作:ENDLICHERI

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初めまして、ENDLICHERIです。・・・・・・そうでない方はお久しぶり(?)です。

今作は以前書いた『GEEDream』のリメイク版です。・・・・・・どうせ人気無いだろうけどな!

そして、申し訳ありませんが、リメイク前の『GEEDream』は非公開にします。前回のを読んでいた方は、記憶を探りながらお読みください。

それと、次回からはここの枠は原作(ビルド)で定番のあらすじ紹介になります。

この作品は、基本キャラ視点で戦闘シーンはキャラ視点じゃなくなります。『第三者視点』ってやつです。


それでは、色々内容いじった本編をどうぞ!







第1章
第1話 チュートリアル


 何も無い真っ白な空間。ここにいるってことは、夢の中ってことだけは分かる。でも、目の前に1つの絵が浮かんだ。

 

 

『Ready Go!』

「ハァァ!!」『ボルテックフィニッシュ!Yeah!』

 

 

赤と青の戦士『仮面ライダービルド』だ。しかも、丁度ライダーキックのシーンが出てきた。

 

 

100(ワンハンドレッド)! フルバレット!』

「行っけー!!」

 

 

横を見れば、空を飛びながら銃を連射してるシーン、

 

 

『分身の術!』

「ハッ!」

 

 

紫と黄色の姿で分身したシーン等、色んなビルドの戦闘シーンが映像のように流れていた。

 だが、急に真っ黒な空間に変わり、目の前に赤く光る怖い眼が現れた。

 

 

「ふふふ・・・。」

 

 

その眼は巨人の眼となり、巨人はこっちに目掛けて手を伸ばしてくる。その手には、全てを切り裂く鋭き爪があり、小さな俺を掴もうとする・・・・・・。

 俺は怖くなり、目を瞑った・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 目を開けると、見慣れた天井が目に映った。

 

 

「・・・・・・はぁ・・・、最悪だ。またあの夢か・・・・・・。」

 

 

俺はベッドから足を降ろして、記憶している戦士の名を呟いた。

 

 

「仮面ライダー・・・・・・、ビルド・・・・・・。」

 

 

ただ、夢でしか見たことがないから、記憶がうろ覚えだった。

 俺はふと目覚まし時計を見ると、その時間に驚いてしまった。

 

 

「・・・・・・げっ!まだ6時かよ!?はぁ・・・、ホンット、今日は最悪だ・・・。」

 

 

 朝からテンションが低すぎる俺の名前は『桐生蒼空』。確か今年度で16歳・・・・・・ってことは、高校1年生か。なんでその辺が曖昧な言い方するかって?そりゃあ、こういう小説特有の『記憶喪失』だからだよ。でも、色んなテストしてみたら全問正解だったから、俺結構天才らしい。

 つうか、普段なら朝7時に起きて身支度して・・・ってするんだけど、なんで早く起きちまったんだろうな?

 

 

\コンコン/

 

主様(あるじさま)、起きていらっしゃいか?」

「うん、今ちょうど起きた所だよ。」

 

 

着替えていると、部屋の扉をノックして入ってくる1人の大人っぽい女性。・・・・・・見た目はそうなんだが、実際には俺と同い年の少女。名前は『切姫夜華』。私服がいつも黒メインで、ロングカーディガンとショートパンツが印象的で、俺のことを『主様』と呼ぶ家の居候(?)だ。

 

 

「今日は珍しく早起きなのですね。」

 

 

それともう1つ。余計な一言を毎回と言っていいほど言ってくる。

 

 

「自分でもビックリだよ・・・・・・。」

「では、早急に朝食を用意しますわ。」

 

 

そう言って部屋から出て行く夜華。・・・・・・なんかメイドっぽいんだよな、振る舞いが。なんて話をしていたら、『では、わたくしの正装をご覧になりますか?着物ですが。』って言って見せてくれたけど、胸元が見えて、若干着崩して着物を着てきたから、俺は速攻で『その恰好はしないで!』と言った。・・・・・・意外と胸があって、世間的にヤバそうだったからな。

 

 さて、1人で頭の中で何語ってるんだか・・・・・・。まぁ、ナレーションってことでいいか!

 とりあえず着替えて2階の自室から1階に降りてリビングの扉を開けると、キッチンの方からトーストの良い匂いが漂ってきた。

 

 

「おや主様、丁度いいタイミングですわね。」

「みたいだね。」

 

 

俺はダイニングスペースの椅子に座って机の上に用意された朝食をいただく。

 

 

「Buon giorno! 蒼空君!」

「うおっ!?ビックリした・・・。朝から元気だな、マスターは。」

 

 

他人の家なのに堂々上がってきては優雅な朝食の時間を邪魔したこの男は『石動惣一』。この家は俺の家(らしい)でもあり、喫茶店『nascita』でもあって、石動惣一はそこのカフェのマスターをやっている。

 

 

「なんだ、珍しく起きるのが早かったみたいだな?いつもこのくらいの時間に起きるのに。」

「たまたまだよ。それに見ての通り、まだ朝食食べてる最中だから。」

「それもそうか!じゃ、先に準備してるぞ~?」

「どうぞ。」

 

 

そうして、我が家のようにカフェスペースに向かうマスター。

 

 俺は今から1ヶ月前の3月16日から前の記憶が無い。そして、何故か路地裏で倒れていた。そこにマスターが現れて、拾われて、夜華が来てくれて家を教えてくれた。夜華は名前と誕生日だけを教えてくれたけど、後は何も分からないんだと。ただ俺に仕えていただけって言うだけ。

 マスターは、『見つけたけど、その後が不安で』と言うから、家のカフェで働くようになった。・・・・・・ただし、コーヒーはゲロ不味。

 

 店を開けて、俺とマスターはほとんど客が来ないカフェを営業していた。・・・・・・正直言って、退屈である。俺が記憶喪失になる前からこの店はやってたみたいだけど、最近はめっきり客足が減った。・・・・・・原因は、

 

 

「・・・・・・ん?なんだよ。」

「いや、何でもない。」

 

 

この人のコーヒーだろうなぁ~。最近はあらぬ噂もすぐ広がるから。・・・・・・マスターのコーヒーの不味さは本当なんだが。

 

 

「こんにちは~。」

「いらっしゃいませ。」

「あ、今日は蒼空君いるのね!良かったわ~!」

「あはは・・・、どうも。」

 

 

お客様、その言葉はちょっと・・・。ってかマスター、凹んでないで仕事しなさい!

 

 

「こんにちはー!」

いらっしゃい・・・。

凹んでないで仕事しろって。いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。」

「はーい!」

 

 

元気な娘だなぁ。後ろの娘は大人しそうだけど。きっと姉妹なんだな。・・・・・・普通その性格逆じゃない?ってか(多分)お姉ちゃんの方、あの髪型は何!?猫耳!?

 

 さて、そんなこんなで営業していき、営業終了間近。

 

 

(あの姉妹長いなと思ったら、勉強中か。)

 

 

悪いけど、店を閉めたいから帰ってもらおう。

 

 

「お客様、そろそろ閉店の時間なので。」

「へ?・・・・・・あ!もうこんな時間!あっちゃん、早く帰らないと!」

「ご迷惑をお掛けしました。」

 

 

いや別に迷惑じゃないけど、時間は守ろうね。・・・・・・なんか、妹さんの方、変な感じがしたな。

 

 

「夜華、ちょっと出かけてくる。店閉めといて。」

「かしこまりました。」

 

 

俺はこっそりとあの姉妹を追いかけていった。

 

 

(・・・・・・やっぱり、気のせいか?)

 

 

帰ろうとしたその時、

 

 

「「キャアアア!!」」

 

「!?どうした・・・・・・って、なんだ、アイツ!?」

 

 

突然、その姉妹の前に変な人物が現れた。まるで、兎みたいな赤い・・・・・・怪物だった。

 

 そんな怪物の手には鋭い爪があって、それで姉妹に襲い掛かろうとする。

 

 

「危ない!!」

 

 

俺は咄嗟に身体が動いて、姉妹を助ける。

 

 

「大丈夫?」

「はい・・・。あ、さっきの!」

「どうしてここに・・・?」

「説明は後!早く逃げるよ!」

 

 

とりあえず、怪物から逃げるように走り出した。その途中、公園が視界に入ったからそこで隠れようとしたら、

 

 

\ズドーン!/

 

「「キャッ!!」」

「くっ!・・・・・・さっきの!?どこかに隠れてて!!・・・・・・この!!」

 

 

どれだけ高くジャンプしたか分からないが、上から降りてきた怪物。俺は姉妹に隠れるよう言って、怪物を殴ってみたが、

 

 

「効いてない!?ぐはっ!!」

「店員さん!!」

 

 

ヤッベーな・・・。万事休すか!?

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 蒼空が怪物にやられているのを見ていたのは、この姉妹だけでは無かった。

 

 

「そろそろ、頃合いだな。」

 

 

全身赤いスーツの人物が、手に持っていた()()()()3()()を蒼空の元に投げる。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 さて、あの姉妹を助けるためには、コイツを何とかしないとな。

 そんなことを思っていたら、目の前に3つも謎の物が飛んできた。いや、『謎の物』って表現はおかしいか。よく見たら知ってる物だし。

 

 

「これって、夢で見る『ビルド』の・・・・・・?」

 

『そいつを使えば、目の前のスマッシュを倒せるぞ。』

 

「誰だ!?・・・・・・ってか、スマッシュ!?」

 

 

なんとなく嫌な予感はしてたけど、まさか的中するとは・・・!

 

 

「・・・・・・ここでやられるよりはマシか!!」

 

 

俺は『ビルドドライバー』を手に取り、腰に巻きつけた。

 

 

「・・・・・・なんのボトルか分かんないけど・・・!」

 

\シャカシャカ・・・・・・/

 

 

2本の『フルボトル』を何回か振り、左手に持ったボトルを右のスロットに、右手のボトルを左のスロットにセットした。

 

 

『ジード!』『スペシウム!』『ベストマッチ!』

 

「?・・・・・・まぁいいや。」

 

 

夢と若干違うようなボトル名に疑問を抱きつつ、ドライバーのレバーを回す。すると、ドライバーから俺の前後に2人の戦士が現れる。前には赤と白をメインとした戦士。後ろには、今日夢に見た恐ろしい眼をした戦士だった。

 

 

『Are You Ready?』

 

「え!?・・・あ、へ、変身!」

 

 

戦士たちが俺に合わさり、俺の姿を変えた。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「何、あれ・・・?」

「あの眼・・・。」

 

 

姉妹が見る先には、『初代ウルトラマン』と『ウルトラマンベリアル』に重なり、変身した蒼空がいた。

 

 だが、その眼はやや恐ろしい形で青く光っていて、その身体は赤と白をメインとした色合い。そして、両腕にはヒレのような物が付いていた。

 

 

『覚悟のスペシウムジード!プリミティブ!イエーイ!』

 

 

蒼空は自分の腕を見て疑問を抱いた。

 

 

(あれ?ビルドって、手足は左右で色が違ったはず。なのに、色が左右一緒・・・?)

「・・・・・・ん?」

 

 

視線をスマッシュに向けた時には、蒼空はスマッシュに蹴り飛ばされていた。

 

 

「がはっ!・・・・・・イッテーな・・・。ん?痛い?」

 

 

先程よりダメージが少ないことに気付き、

 

 

「これで、イケるか?」

 

 

今度は蒼空が攻撃を仕掛けた。飛び膝蹴りにパンチ、キック様々な攻撃をした。

 

 

「おお!効いてる!これなら・・・!」

 

 

思った矢先、スマッシュが力強いキックをして蒼空を吹き飛ばす。

 

 

「ぐっ、やっぱりイテェ・・・!」

 

『言い忘れてた。』

 

 

突然また謎の声が聞こえる。

 

 

「・・・あ?」

 

『ダメージを受けすぎると、強制的に変身が解除される。その時に変身してたフォーム全ては20時間以降にならないと、身体に相当の負担を抱えながら戦うことになるぞ。』

 

「それって、今のうちに倒さないとヤバいじゃねぇか!!・・・・・・あ!」

 

 

気付けばスマッシュは姉妹の方にゆっくりと歩いていた。

 

 

『なら、必殺技でも使うか?』

 

「ああ!この姿の必殺技はなんだ!?キックか!?パンチか!?」

 

『それはお前が一番知っている。』

 

「はぁ!?お前何言って・・・・・・っ!」

 

 

その瞬間、蒼空の脳裏に必殺技のイメージが浮かんだ。

 

 

「・・・・・・いや、今頭に浮かんだ!!」

 

 

蒼空は高くジャンプして、姉妹を守るようにスマッシュの前に立つ。

 

 

「勝利の法則は・・・・・・決まった!!」

 

 

蒼空はドライバーのレバーを回すと、両腕を体の前でクロスして、その腕を頭の上まで上げる。

 

 

『Ready Go!』

 

「はぁぁぁ・・・・・・!!」

 

 

スマッシュはトドメを刺そうと蒼空目掛けて走り出す。

 

 一方、蒼空の周囲には赤と黒の雷のようなオーラが溢れていた。蒼空はそれを気にせずに腕を左右に広げ、

 

 

『プリミティブ フィニッシュ!』

 

「ハァァァ!!」

 

 

広げた腕を体の前で十字にクロスさせ、そこからスマッシュに光線を放つ。スマッシュは光線を受け、爆発した。

 

 

「はぁ・・・、はぁ・・・、倒した・・・。」

 

 

 ふと、公園の滑り台を見ると、運良く鉄の部分だけ自分の姿が映っていた。

 

 

「・・・・・・あれが、俺?」

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 俺はドライバーからボトルを抜いて、変身を解く。そして、スマッシュがいた場所に行くと、

 

 

「はぁ・・・、はぁ・・・、ボトル?」

 

 

そこには赤色のボトルが落ちていた。とりあえず回収して、さっきの姉妹のところへと向かう。

 

 

「大丈夫だった?」

「はい!助けてくれて、ありがとうございます!」

「ありがとうございます。」

「そう・・・。なら良かった。家まで送っていくよ?」

「いえ、ここから結構近いので・・・。あっちゃん、帰ろ?」

「うん・・・。」

 

 

ん?なんで妹さんはずっとこっちを・・・?ああ、さっきの姿見た後だと、戸惑うよな・・・。姉の方も、逃げるための口実だろうし。

 

 

「そっか。じゃあ、気を付けてね。」

 

 

俺は姉妹と別れ、nascitaに帰った。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「まずは、()()()()()()()()()()ってところか。」

 

 

赤いスーツの男・・・・・・いや、怪人はぶつぶつと独り言を呟いていた。

 

 

「まだまだ、お前には強くなってもらうぞ。」

 

 

怪人は、煙で姿を消した・・・・・・。

 

 

 

 

 




いかがでしたか?色々変わってますね。・・・・・・いきなり夜華が出ていたりね。
前作を見ていた方からすると、『随分書き方や内容変わったな~。』って思う方がいるかもしれません。・・・・・・だからと言って特にはありませんけど。

本編の事を触れると、『あの姉妹』は誰でしょうね~?・・・・・・まぁ『猫耳』って言ってる時点で分かってるかもしれませんが。

それと、スマッシュですが、姿は皆様のご想像におまかせします。自分のイメージでは『アナザービルド』の兎のみって感じですが。


では、また次回!感想待ってま~す!

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