BanG Dream ~Be the one~   作:ENDLICHERI

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「記憶喪失の少年の桐生蒼空は、普段学校へ行かずに自宅のカフェ『nascita』で働いていた。ある日、カフェに来ていた姉妹を襲う怪物を倒すために、なんと!仮面ライダーになったのだった!!」
「随分と夜遅くまで外出していたそうですね?」
「え!?よ、夜華さん!?いや、これには事情が・・・!?」
「今夜はお楽しみですわね?」
「怖い怖い怖い怖い!!とりあえず、どうなる第2話!?」







第2話 目覚める星

スマッシュとの戦いを終え、出掛ける時には無かった物を持ち、家に帰ってきた。

 

 

「ただいまー。」

「お帰りなさいませ、主様。」

 

 

とりあえず、疲れたから早く寝ようかな~?

 

 

「主様。」

「ん?」

 

 

何か説教か?俺早く寝たいんだけど・・・・・・。

 

 

「そちらの所持品は何でしょうか?」

 

 

ん~・・・、これ、夜華に教えても理解するだろうか?

 

 

「えっと・・・、これは『ビルドドライバー』って言って」

「変身したのですね。」

「そうそう。変身する・・・・・・ん?え?なんで知ってるの?」

「少し・・・・・・お話しませんか?」

「え?あ、はい・・・。」

 

 

そんな訳で、コーヒー片手に会話が始まる。

 

 

「主様が戦った相手は『スマッシュ』ですわ。主様が手に入れたボトルからして、『ラビットスマッシュ』と言ったところでしょう。」

「確かに、足癖は悪かった。」

 

 

失敬とか言うなよ。本当にあのスマッシュ、ほとんど蹴りしかしてこなかったんだから。

 

 

「そして、主様が変身した姿は、ある意味『ビルド』と言えますわ。」

「『ある意味』って・・・。確かにビルドっぽく無かったな・・・。」

 

 

ビルドでもあんな恐ろしい目のフォームは見たことが無い。・・・・・・夢で、だけど。

 

 

「だったら、俺が変身するビルドは『ジード』って名前にするのはどう?」

「・・・・・・その辺はご自由にしてくださいませ。」

 

 

名前の由来?う~ん・・・、何となく頭に浮かんだ。

 

 

「それと、スマッシュに襲われたその姉妹ですが、どちらかが『リトルスター』を所持していると考えた方が良さそうですわね。」

「リトルスター?」

「わたくしも、詳しいことは分かりませんが、どうやら特殊な力が宿るのと、スマッシュ等の怪物を引き寄せしまうのが特徴だと言う噂ですわ。」

「ふ~ん。・・・・・・とりあえず、明日あの姉妹に会うか。」

「流石は主様です。ところで、所在は分かるのですか?」

「・・・・・・あ。」

「・・・・・・前言撤回しますわね。」

「そんなことより、なんで夜華はそんなに知ってんの?」

「裏の事情には詳しいので。」

「へ~?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその夜。

 

 

「・・・・・・ってか、この2本のボトルはなんだ?」

 

〈解。『スペシウムボトル』と『ジードボトル』です。〉

 

「・・・・・・。え!?何!?今の何!?」

 

 

なんか変な声が聞こえてきた!?

 

 

〈・・・・・・解。あなたの体内にある遺伝子が活性化したため、能力が1つ発揮されました。〉

 

「能力?・・・・・・この声か。」

 

〈はい・・・。〉

 

「なんか呆れた感じで言うなよ・・・・・・。なぁ、呼び名とかあんの?」

 

〈ありません。〉

 

「そっか。・・・・・・じゃあ、『大賢者』って呼んでいいか?色々知ってそうだし。」

 

〈・・・・・・ご自由に。〉

 

 

返事が雑!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなで、次の日。

 

 

「こんにちはー!」

「こんにちは。」

 

 

なんということでしょう!その姉妹がやって来たではありませんか!

 

 

「昨日の・・・。何か飲むか?」

「あの!昨日のこと、知りたいんですけど・・・・・・。」

 

 

あっちゃ~、そう来たか。

 

 とりあえず、飲み物用意して会話を始める。最初に自己紹介をしてもらった。姉は『戸山香澄(とやまかすみ)』で、妹が『戸山明日香(とやまあすか)』って名前だ。そして、俺からは昨日夜華から聞いた話を話した。

 

 

「という訳で、君たちのどちらかにそのリトルスターってのがあると思うんだ。何か心当たりはある?」

「そんなのあったら逆に自慢しますよ!」

 

 

そこの猫耳黙ってなさい!!

 

 

「・・・・・・あります。」

「あっちゃんあるの!?」

「ごめん、今から明日香ちゃんと話すから君は静かにしてて。」

「最近、熱とは違う感じで体が熱くて、たまに手から炎が出たりもするんです。」

 

(特殊な力・・・。この子の場合は火を出す力ってことか・・・?)

 

 

そんな時だった。

 

 

(!?・・・・・・なんだ、この嫌な気配は?)

 

「蒼空さん?」

 

 

外に出てみれば、自宅から少し離れたところに怪物がいた。

 

 

「スマッシュ!?なんでこんなところに!?」

「おそらく、妹さんのリトルスターに惹かれたのでしょう。」

「なるほど・・・・・・。って、夜華いつの間に!?」

「それと、あの姿は『タンクスマッシュ』でしょう。」

「タンク・・・・・・。」

 

 

ふと横を見ると、戸山姉妹が心配そうに見ていた。

 

 

「ここでじっとしてろ。」

「え?蒼空さんは?」

「俺が何とかする!俺は、ジードだから!」

 

 

ビルドドライバーを巻き、みんなより一歩前に出る。

 

 

「主様「夜華、みんなを頼む。」ですが!」

「命令だ!」

「・・・・・・かしこまりました。」

「・・・・・・さぁ、実験を始めようか?」

 

\シャカシャカ・・・・・・/

 

 

懐から昨日変身に使ったボトルを取り出し、昨日と同じように変身する。

 

 

『ジード!』『スペシウム!』『ベストマッチ!』

 

『Are You Ready?』

 

「変身!」

 

『覚悟のスペシウムジード!プリミティブ!イエーイ!』

 

 

・・・・・・ちょっと変身ポーズも考えて、やってみたけどね。

 

 

「さぁ・・・、行くぞ!!」

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 蒼空・・・・・・いや、ジードは獣のように構えて、スマッシュに立ち向かう。そして、最初の一撃は飛び膝蹴りだ。

 

 

「オリャア!!」

 

 

ジードの飛び膝蹴りが決まった後、何度かスマッシュを殴ったりするが、スマッシュが足についたキャタピラでジードを蹴り飛ばす。

 

 

「ぐっ!?・・・・・・イッテーな!!」

 

 

スマッシュはさらに追い打ちをかけるかのように、上に向いてた肩の砲台をジードに向けて放つ。

 

 

「ぐっ・・・!?はぁ!?そんなのアリかよ!?」

 

〈バリアが展開出来ます。〉

 

「マジで!?」

 

 

ジードは頭の中に聞こえてくる声に従い、バリアを張って砲撃を防ぐ。バリアを解除すると、目の前までスマッシュが迫って来ていた。

 

 

「え!?グワッ!?」

 

 

そのまま肩の砲台からの砲撃を受けてしまった。

 

 

「・・・・・・クソッ!それなりにダメージ与えてるはずなのに!?」

 

(大賢者さん!アイツに大ダメージ与える方法は!?)

〈解。至近距離で『レッキングバースト』を放てば大ダメージを与えられます。〉

(レッキングバースト?・・・・・・あぁ、昨日の光線か!)

〈警告。タンクスマッシュがあなたへの追撃を止めて、戸山明日香に向かいました。〉

 

「はぁ!?」

 

 

視線をスマッシュの方へ向けると、スマッシュの視線の先には戸山明日香がいた。

 

 

「蒼空君!!」

「・・・!!」

 

(リトルスターが原因か・・・。だったら!)

 

 

ジードがスマッシュの前に立ちはだかり、止めようとする。だが、スマッシュが止まることはなく、むしろ足のキャタピラを回転させて進む。

 

 

「頑張って・・・!」

 

 

明日香は祈る、ジードが勝つことを。

 

 

「くっ!この・・・!」

 

 

一瞬だけ右手でドライバーのレバーを回し、必殺技の準備をする。

 だが、スマッシュもそれを感づいたのか、肩の砲台をジードに向ける。

 

 

「はぁ・・・!!」

 

『Ready Go!プリミティブ フィニッシュ!』

 

「レッキングバーストーーー!!」

 

 

エネルギーが溜まったジードは、スマッシュの砲台を上に向かせて攻撃を当たらないようにした後、わざと地面に倒れて光線を放つ。その光線は決まり、スマッシュを倒した。

 

 

「やったー!」

「流石は主様ですわ。」

「ありがとう、蒼空さん。・・・・・・え?」

 

 

その瞬間、明日香の胸から光が離れていき、ジードの元へ。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

〈お疲れ様でした。スマッシュは消滅しました。〉

(それはいいけど、よく考えると至近距離で光線はある意味危険でしょ・・・・・・。)

 

 

大賢者の提案に少々文句を言ってると、後ろから何か気配を感じた。

 

 

「ん?光?」

 

〈解。戸山明日香の体内にあったリトルスターです。〉

 

「・・・・・・でも、これどうすればいいの?」

 

 

多分新しい宿主を見つけたんだろうけど、留まる場所が無くてウロウロしてる。

 

 

〈・・・・・・告。ドライバーのボトルホルダーに空のボトルがあります。〉

(あ、そうなの?)

 

 

何故かラビットボトルと一緒に空のボトルが2本あったから、そのうちの1本をリトルスターに向ける。すると、リトルスターがボトルに入ってきた。

 

 

〈告。『ブーストボトル』が起動しました。〉

 

「新しいボトル・・・。・・・・・・ん?」

 

 

スマッシュがいた場所に青いボトルが落ちていた。これは流れ的にタンクボトルだろうな。

 

 

〈解。タンクボトル(いや、分かってるよ。)・・・・・・。〉

 

 

とにかく、今回はボトルを2本ゲットできたから良しとしますか。俺は変身を解いてみんなの元に向かう。

 

 

「大丈夫だったか?」

「はい!」

 

 

うん、一番心配してるのは香澄ちゃんじゃないけど・・・・・・。

 

 

「本当にありがとうございます!体も熱くなくなりました。」

「おそらく、彼女からリトルスターが消えたからですわ。」

 

〈確認しました。戸山明日香からリトルスターの反応が消失しています。〉

 

「そっか。うん、良かったな。」

「はい!!」

 

 

彼女が素敵な笑顔を見せてくれた。これで不安も無く生活できるだろう。そう思ったら、俺も嬉しくなった。

 

 

「ん?蒼空君。」

「うん?」

「なんか、すっごい良い笑顔だったよ!」

「え?そ、そうだった?」

「うん!なんか、『クシャッ』って感じだった!」

「ふふっ・・・。」

 

 

なんか、恥ずかしいな・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「初勝利、おめでと~。」

 

 

家の建物の屋根に赤い怪人が座っていた。

 

 

「さて、次はどうなるかな~?」

 

 

そう言って、屋根から降りると、

 

 

「何をしている、『()()()()』。」

「ん?」

 

 

スタークと呼ばれた怪人は、声のする方を向くと、黒い怪人がいた。

 

 

「・・・・・・俺の行動をちくいち報告しないといけないのか?『()()()()()()』さん。」

「・・・・・・あのライダーは何だ?」

「さぁね。俺も初めて見た。」

「・・・・・・。」

「知りたかったら、自分で調べろ。じゃあな!」

 

 

それだけ言って、『()()()()()()()()』は去っていく・・・。

 

 

 

 

 




さて、第2話いかがでしたか? (あらすじ紹介も含めて)

色々変更点があります。リメイク前では中盤で出てくる蒼空の能力の一つ『大賢者』をこのタイミングで出させていただきました。原作(ジード)の『レム』変わりとしてね。

そして、ビルドのベストマッチが1つ揃いました!!いつ使うのかな~?

今回のタンクスマッシュ、『タンクタンクフォーム』のアナザーライダー版って感じです。・・・・・・アタシのイメージでは。


それでは、また次回~。

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