BanG Dream ~Be the one~   作:ENDLICHERI

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「強大な力を秘めたギガファイナライザーをめぐって、花咲川・羽丘・星導館の3校で戦争が勃発した。仮面ライダージードの桐生蒼空は、復活したベリアルをキングの力で倒したが、星導館の勢いはとどまることは無かった。」
「夜華さん、あの盛大な『祝え!』は何?」
「キングの力は究極の力です。その力で変身した主様の姿は世に喧伝しないわけにはいきませんよ!」
「はいはい。じゃ、第28話どーぞー。」
「蒼空、軽く流していいの?」







第28話 新たな心火

 

 

 

 

 

 ベリアルとの戦いから1日が経った。

 

「あなたには聞きたいことがあるの。」

 

・・・・・・なんでか分かんないけどさ、正座させられてんのよ・・・。圧って怖いね。

 

「半年ほど前、私とリサの前にビルドが現れたの。」

「え、ビルドが!?」

「そーだよ。確かに、『仮面ライダービルド。《創る・形成する》って意味のビルドだ。』って言ってたし。」

 

・・・・・・もしかして、葛城映司?っていうか、昔の俺?

 

「その・・・・・・ビルドは何かしたのか?」

「えぇ。私の胸に宿っていた光をボトルで奪っていったわ。」

「っ、リトルスター・・・?」

「?・・・・・・それがなんなのか分からないけれど、それが奪われる前まで体が熱かったのに、その後何もなかったの。」

「だったら、リトルスターが友希那さんの中にあったんだ。それをビルドが回収した・・・・・・。」

「それで、ビルドが誰か分かるかしら?」

「・・・・・・それは、多分俺だ。」

 

俺は椅子に座りながら話す。・・・・・・予想の話だけど。

 

「どういう事かしら?」

「俺は、記憶を失くしている。だが、記憶を失くす前の俺は、『葛城映司』なんだ。」

「・・・・・・それが、どうかしたの?」

「葛城映司がビルドとなって、あなたのリトルスターを回収したんだと思います。自分の実験のために。」

「じゃあ、もしも友希那のリトルスター?を奪ったのが葛城映司だとしたら、アナタが葛城映司だから自分のせいだと?」

「・・・・・・はい。それに、これがそのボトルではないでしょうか?」

「・・・・・・あぁ!!これだよこれ!!」

 

やっぱり、『スペシウムボトル』だったか。これと『ジードボトル』は、使える状態になってからしばらく経ってたから、もしかしてと思ったけど・・・・・・。

 

「・・・・・・あなたの言っている事は大体分かったわ。あなたに悪気はなさそうだから、許すわ。」

「・・・・・・っ!」

 

・・・・・・って、俺はYouたちからしたら悪者だったの?

 

 

 

 

 

「ねぇ、湊友希那ってかなり怖いね。今井リサも、『優しい』って聞くけど、怒ってる雰囲気が出てると凄く怖いし・・・・・・。」

「香澄が、『友希那さんは怖くないよ!格好いいよ!』って言ってたけど、全然違うじゃねぁか・・・!」

「確かに、蘭先輩も『湊さんは怖くないよ。』って言ってたけど・・・・・・。」

「確かに、怖くはないですね。」

「・・・・・・私としては、今一番怖いのは平然と皿を洗ってる夜華さんなんだよ。」

「「え?・・・・・・あ!」」

「そろそろ我が主様を解放しないと、わたくしの気がどうにかなりそうで・・・!」『ビートクローザー!』

「ちょっ、夜華さん!ストップ、ストーップ!!」

「ヤベー!!こいつを止めろー!!」

 

 

 

 

 

・・・・・・あっちは何してんだ?

 

「ん?」

「あ!海璃、手を放すなよ!」

「蒼空!ガーディアンが!」

「っ!」

 

そんな事言われたら、すぐに体が反応しちゃうでしょ・・・。

 俺と海璃、万丈、そして夜華でガーディアンが暴れている場所に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 蒼空たちが着いた場所では、校章のないガーディアンが街を破壊していた。

 

「校章がないってことは、ファウスト?」

「だと、良いがな。」

 

憶測を立てつつ、変身する。

 

『ラビットタンクスパークリング!イエイ!イエーイ!』

『ロッソ ウィンド!』

『ドラゴン・イン・クローズチャージ!ブラァ!』

『デコード・イン・イグニス!オラァ!』

 

「っしゃあああ!!」

「ふっ!」

 

そして、すぐさまガーディアンたちを破壊していく。だが、

 

「ふっ!ぐわっ!?・・・・・・え!?」

「ぐはっ!?・・・・・・あぁ!?どうなってんだ!?」

「くっ!・・・・・・まさか、ガーディアンたちにわたくしたちの戦闘データをインプットしているようですね・・・。」

「道理で、私たちがガーディアンに負けそうになる訳だ・・・・・・。」

「だったら、これで!」

 

そうして、ジードが取り出したのは『ジード』と『キング』のボトルだった。

 

『ジード!』『キング!』『ベストマッチ!』

『Are You Ready?』

「ビルドアップ!』

『ロイヤルメガマスター!』

「・・・・・・よし。」

「お待ちください、主様。」

「うおっ!?・・・・・・な、何?」

「戦いの前に、やっておきたいことがあります。」

 

戦いに行こうとしたジードを止めたイグニス。そして、その『やりたいこと』が、こちら。

 

「ひれ伏せ!彼こそは『仮面ライダージード ロイヤルメガマスター』!究極の存在であるキングと、破壊の『ベリアル』、創造の『ビルド』。3つの力を1つにし、未来を切り開く新たなる王者である!」

 

『ヤベーイ!』

 

・・・。

 

「ん?・・・・・・である!」

「ちょっと!・・・・・・夜華、今の何?」

「『何?』とは?」

「あなたはどういう気持ちで──」

「静かにしていただけませんか?」

「何をぉおお!!?」

「海璃、落ち着けって!!」

この姿(ロイヤルメガマスター)は、主様の覇道の証。世に喧伝しなければなりません。」

「えぇ・・・、恥ずかしいんですけど。」

 

と言いつつ、ガーディアンたちとの戦いを再開するジードたち。徐々にガーディアンたちを減らしていく中、

 

「どうだ?俺からのプレゼントは?」

「っ!」

「スターク!」

「なんでアンタがここに!?」

「ボトルを回収しに来たんだよ。」

「渡すと思うか?」

「・・・・・・だろうな。ま、俺がやらなくてもローグがやるさ。」

「その前に、お前を倒すさ!」

 

ジードは突如現れたスタークと対決する。他の3人のライダーたちは、ガーディアンたちと戦う。

 

「ふっ!くっ!?・・・・・・キングの力とやらはそんなものか?」

「なめるな!」

 

そしてジードは、スタークの未来を予知する。

 

「見えた、お前の未来!」

「ん?・・・・・・なんの事だ!?」

 

そう言いつつ、スチームブレードで攻撃するスターク。だが、ジードは全て見切っているかのように、攻撃をかわしたり防いだりして、

 

「くっ!?なぜ攻撃が・・・・・・!?」

「ハァアアア!!」

「ぐっ!?・・・・・・っ!」

 

強力な一撃を与える。

 

「これで決める!」

 

ジードは『87(エイティセブン)ボトル』を取り出し、キングソードにセットする。

 

『ゾフィー!』

87(エイティセブン)フラッシャー!」

「ぐぅ・・・・・・ぐわぁあああ!?」

 

その攻撃に、スタークは吹き飛ばされる。だが、変身解除までには至らなかった。

 

 

 

 

 

 一方、イグニスは、

 

「そろそろ決めますよ?」

 

そう言って、イグニスは『青色のクラックボトル』を取り出し、ドライバーにセットする。

 

『ウォーター!』『シューティングコード!』

 

そして、レバーを下ろすことで、青色のイグニスへと変身する。

 

『割れる!流れる!溢れ出る!

 シューティングコード・イン・イグニス!オラァ!』

 

羽根があり、左腕には弓が収納されている新たなイグニス、『シューティングコードモード』。その能力は、

 

「はぁ・・・・・・ふっ!」

 

弓矢による遠距離攻撃だ。さらに、背中の羽根で飛び、空中から狙撃する。

 

「それでは、ごきげんよう。」

『クラックアップブレイク!』

 

『シューティングコードモード』の必殺技は、無数の矢を相手に放つこと。そしてその威力は、対象が多いほど強くなる。

 この能力で、無数の矢が雨のようにガーディアンたちに降り注ぎ、対象は全て破壊される。

 

 

 

 

 

 そして、クローズは、

 

「こっちも負けてらんねぇ!!」

『Ready Go!』

 

ツインブレイカーにクローズドラゴンをセット。それに加えて、

 

『ビートクローザー!』『スペシャルチューン!』

『ヒッパレー!ヒッパレー!ヒッパレー!』

 

ビートクローザーにロックボトルをセット、2つの武器から必殺技を放つ。

 

『メガスラッシュ!』『レッツブレイク!』

「オリャアアア!!」

 

ビートクローザーから放たれたエネルギー弾をツインブレイカーから放たれたドラゴンが咥え、そのままガーディアンたちに突撃していって、破壊した。

 

 

 

 

 

 残り数体となったガーディアンたちには、

 

『Are You Ready?』

「セレクト!」

『琥珀の大地!ロッソ グランド!イエーイ!』

 

ロッソが相手をしていた。

 

「グラビティ・・・・・・ホールド!!」

 

ロッソは重力操作でガーディアンたちの重力を重くして動きを止める。

 

『ルーブシューター!』

『フレイム!』『ウィンド!』

『Ready Go!』

「アデュー♪」

『ルービウムバースト!』

 

ルーブシューターに2本のボトルをセットして放った技は、風のエネルギーに炎を乗せることで威力を上げた火炎攻撃だ。

 その技には、ガーディアンたちも対応出来ず、破壊されるしかなかった。

 

 

 

 

 

 ガーディアンたちの暴走は、暴走させた張本人のスタークが乱入してもライダーたちには敵わず、『全て破壊』という形で事を終えた。

 

「・・・・・・これがキングの力か。予想以上だな・・・。」

 

そしてスタークは、トランスチームガンを取り出し、

 

「っ!」

「逃がすか!!」

「Ciao~。」

 

姿を消した。

 

「・・・・・・このフォーム(ロイヤルメガマスター)でも、本気のスタークを倒しきれないか・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 帰ってくると、しばらく俺の家に住むこととなって、今はいるはずのグリスがいなかった。

 

「・・・・・・あれ、グリスは?・・・・・・っていうか、なんでYouたち(ポピパ)がいるの?」

「遊びに来た!」

 

帰れ。

 

「和美なら、どこかへ行っちゃったよ。」

「・・・・・・ちょっと探してくる。」

「行ってら~。」

 

俺はマシンビルダー(ライオンボトルを奪われたから、バイクにするために作った仮のボトルをセットしてる。)に乗って、和美を探す。

 

(・・・・・・どこ行ったんだ?)

〈告。『朝倉和美』の反応を確認。マップを脳内に表示します。〉

(・・・・・・ほんと、俺ってどうなってんの?)

 

自分の能力・・・・・・特に『大賢者』なんだが、未だに理解できない。ただの人間のはず・・・・・・じゃないか。既に、体内にベリアルの遺伝子があるんだし。それに、『ネビュラガス』も。

 

 でも、それだけでこんな能力が身に付くのか?こんな能力、ベリアルも持っていたなら納得がいくが、そんな様子はなかった。だったら、俺の体には、まだ何かあるのか・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(それは、君の中の魔王因子が活性化しているからだ。)

 

 

 

 

 

「っ!・・・・・・誰だ!?」

 

・・・・・・誰もいない?一体、今の声は・・・?

 

「っ!?ジード・・・・・・。」

「よ、よぉ。どこ行くんだ?」

「・・・・・・止めても無駄だよ。」

 

謎の声でバイクを止めたけど、それがタイミングよくグリスの横だったとは・・・。とりあえず気になったのは、こいつの手に3枚のドックタグが見えた。

 

 確かドックタグは、戦争とかで遺骨が残らなかった場合に代わりに埋める物だったっけ?

 じゃあ、こいつ・・・・・・。

 

「・・・・・・分かった、乗れ。」

「は?何が分かったって言うんだよ?」

「それを埋めるんだろ?候補があればそこまで走るから、乗れ。」

「・・・・・・近くの海辺まで。」

「了解。」

 

グリスを後ろに乗せ、近くの海辺に走った。

 

「・・・・・・ここでいいか?」

「あぁ。」

 

とりあえず、グリスについて行った。

 

「・・・・・・いつまでついてくんの?」

「お前が何しでかすか分かんないからな。」

「・・・・・・見りゃ分かんだろ?墓作んだよ。」

 

やっぱりか・・・。

 

 それからはグリスをただ見守っていた。木で十字架のように組み、それに赤と青と黄色の布を巻き付け、その下に3枚のドックタグを埋めた。

 

「・・・・・・・・・・・・。」

「な~に勝手に墓作ってんだよ?」

「・・・・・・万丈。って、海璃も?」

「・・・・・・これくらい良いだろ?」

「それは・・・?」

「三羽ガラスの墓だと。」

「・・・・・・そっか。」

 

後に来た2人も、事情を理解した。

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

「想い出に浸る時間はおしまいだよ。」

 

そこに、突如紫音が現れた。

 

「っ!ローグ!?」

「なんでテメェがここに・・・!?」

「『赤き鋼』を回収しに来たんだよ。」

「なんでその事を!?」

 

海璃のカバンの中には、花咲川女子学園にあるはずの『ギガファイナライザー』が入っている。そして、それを知るのは蒼空、龍哉、海璃、校長だけだった。

 

「さぁね?じゃ、『赤き鋼』をいただこうか?」『デンジャー!』

『クロコダイル!』

「変身。」

『割れる!食われる!砕け散る!クロコダイル・イン・ローグ!オラァ!』

 

紫音はローグとなり、戦闘態勢を取った。

 

「万丈、アイツを追い返すよ!」

「分かってる!」

『ブル!』『ウィンド!』『ベストマッチ!』

『ドラゴンゼリー!』

「「変身!」」

 

海璃は『赤き鋼』の入ったカバンを地面に置き、龍哉と共に変身した。

 

『Are You Ready?』『ブル ウィンド!イエーイ!』

『ドラゴン・イン・クローズチャージ!ブラァ!』

 

「しゃぁあああ!!」

「ハァアア!!」

「2人だけ?」

 

クローズたちはそれぞれ武器を持って挑むが、ローグは素手で相手をしている。

 

「っ!俺も!」

「待って!」

「っ!?・・・・・・グリス?」

 

蒼空がドライバーを腰に巻こうとした瞬間、和美が蒼空の前に立った。

 

「・・・・・・ボクと、一緒に戦ってくれる?」

「・・・・・・?」

「なんでお姉ちゃんが星導館にいるのかは分からない。でもジード・・・・・・蒼空さんたちと一緒に戦えば、ボクの心火は更に燃やせれる・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・。」

「頼む!ボクと一緒に・・・・・・戦ってください!」

「・・・・・・・・・・・・。」

 

頭を下げる和美に、蒼空は手を差し出した。

 

「っ!・・・・・・?」

「和美って呼んでいいか?」

「・・・・・・!うん!」

 

(うわ~、キャラが変わった~・・・・・・。)

 

「その代わり、蒼空って呼んでくれ。」

「蒼空・・・・・・。そら・・・・・・そら、にぃ・・・・・・蒼空兄(そらにぃ)!」

「はい?」

「ボクのクラスメイトが年上の人をそんな感じで呼んでるの。ボクも、蒼空兄って呼んじゃダメ?」ウルウル

 

(大賢者さん、和美ってこんな性格なの?)

〈・・・・・・解。調べてもそんな情報は出ません。〉

(ですよね~。)

 

「・・・・・・良いよ。」

「・・・っ!ありがとう!」

 

ちょっと呆れるように言いながら。和美と並んでドライバーを巻く蒼空。

 

『ロボットゼリー!』

『ラビットタンクスパークリング!』

『Are You Ready?』

「「変身!」」

『潰れる!流れる!溢れ出る!ロボット・イン・グリス!ブラァ!』

『ラビットタンクスパークリング!イエイ!イエーイ!』

「心火を燃やして・・・・・・ぶっ潰す!!」

 

そして、変身をした2人はローグとの戦いに参戦する。

 

「っ!・・・・・・へぇ~。和美、そっちに付くんだ?」

「あぁ、最速で戦争を終わらせて、羽丘を元に戻すためにな!!」

「だけど、アタシには勝てない。」『ライフルモード!』

 

ローグは『ネビュラスチームガン』に『スチームブレード』を合体させ、ライフルを完成させた。そして、ライフルに『クロコダイルボトル』をセットして、

 

『クロコダイル!』

「・・・・・・ふっ!」『ファンキーショット!クロコダイル!』

「っ、ハァ!・・・・・・ぐぅ・・・!!」

「「ぐわぁあああ!!」」

「ぐはぁ!?」

「きゃあああ!!」

 

ブルがバリアを作って、ローグの放った強力な銃撃を防ごうとするが・・・・・・力が足りず、他のライダーたちと共に吹き飛ばした。

 

「うぅ・・・!」

「っ、海璃!!」

「テメェ・・・!」

「だったら、これで!」

 

ジードは『ロイヤルメガマスター』の組み合わせを取り出す。・・・・・・が、

 

「させない!」

「くっ!・・・・・・しまった!?」

 

ローグは上手く『キングボトル』を撃ち飛ばした。

 

「あのフォームにはさせないよ。」

「っ、ヤベー!!」

 

ローグのライフルの銃口は・・・・・・海璃に向いた。何故なら、海璃が『キングボトル』を回収したから。だが、その銃弾は、

 

「ぐっ!?・・・・・・ぐわぁ!!」

「万丈!大丈夫!?」

「なんとか、な・・・!」

 

クローズが身体を張って防いだが、すぐに動ける状態ではなくなってしまった。

 

(こうなったら、あれで行くしかない!!)

 

「和美、ハザードを使う!・・・・・・フォローを頼む!」

『ハザードオン!』

「っ・・・・・・分かった・・・!」

 

ジードは覚悟を決めて、『ロイヤルメガマスター』以外でローグと渡り合える唯一のフォーム『ハザードフォーム』になることにした。

 

『ラビット!』『タンク!』『スーパーベストマッチ!』

『Are You Ready?』

「ビルドアップ!」

『アンコントロールスイッチ!ブラックハザード!ヤベーイ!』

「・・・・・・フッ!」

「くっ!」

 

ハザード対ローグの戦い。互いに素手で相手をするが、前はジードが劣勢だったが、今はほぼ互角のところまでの力となっていた。だが、

 

「フッ!」

「っ!・・・・・・また強くなってる・・・!」

「・・・・・・!」

 

拳を放ったポーズのまま、動かないジード。

 その理由は、紛れもないハザードトリガーの副作用だ。今のジードの脳への刺激が限界を迎えていた。

 

「・・・・・・くっ!?あぁ・・・・・・。」

 

ジードの腕が力の抜けるように下がった。そして、その腕が上がり、その手はトリガーのボタンを押した。

 

『マックスハザードオン!』

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』

「ヤベー・・・!?」

『Ready Go!オーバーフロー!ヤベーイ!』

 

何も喋らなくなったジードは高速で移動し、ローグの銃弾を避けつつ、

 

『Ready Go!』

「フッ!」

『ハザードフィニッシュ!』

「ぐはぁ!?」

 

ライダーキックを決める。そのキックを防げなかったローグは、今までの中で一番のダメージを受けて、吹き飛ばされた。

 

「っ!ダメージを与えた!?」

「くっ・・・!」

「・・・・・・・・・・・・。」

 

変身解除までには至らなかったため、ジードの標的は未だにローグに向いていた。

 

「・・・・・・だが、自我を失ったアンタには、勝ち目はない。」

 

走り出したジードに対し、ローグは攻撃を一度かわしてグリスへと走り出す。

 

「なっ!?このっ!!」

「よっと!」

「っ!?」

「ふふっ。」

「ぐわぁ!!・・・・・・ちょっ、蒼空兄!?」

 

ジードの破壊対象は、気付かぬうちにローグからグリスに変わっていた。

 

「ちょっ、蒼空兄!?止めて!!」

「・・・・・・今のうちに。」

 

ジードがグリスを破壊している時に、ローグは『赤き鋼』に向かいだした。

 

「っ、させるか!」『スクラップブレイク!』

「・・・・・・。」『クラックアップフィニッシュ!』

 

ローグを止めようと、クローズはライダーキックを放つが、

 

「オリャアアア!!」

「ハァア!」

「ぐわぁあああ!!」

「っ!?万丈!!」

 

ローグがクローズを蹴り返した。クローズの変身は解けてしまった。

 

「・・・・・・遂に、手に入れた・・・。」

『フルボトル!』

 

『赤き鋼』を持ったローグは、ネビュラスチームガンにフェニックスボトルをセットして、火の鳥となってどこかへ飛んでいった。

 

『ファンキーアタック!フルボトル!』

 

「ぐはぁあああ!!?」

 

ローグが飛んでいったとと同時に、ジードにやられて、グリスの変身が解けてしまった。

 

「グリス!!・・・・・・っ!?」

「・・・・・・・・・・・・。」

 

和美を心配して立ち上がったのが、不幸の続きを生んでしまった。

 ジードの破壊対象が、海璃に向けられた。

 

「・・・・・・っ!ヤベー・・・!!」

「はっ・・・!キャア!!」

「止めるぉぉおおおお!!!」

 

龍哉の叫びも虚しく、ジードは海璃の首を絞め上げる。

 

「ぐっ・・・!?」

「くっ・・・!うわあああああ!!!」

 

このまま、また1つの命が失われようとしていた・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ・・・!?」

「・・・・・・!」

 

海璃の手にあったキングボトルが輝き、ジードの右目(タンク)赤く(ラビット)するまでは・・・・・・。

 

 

 

 

 




ってことで、ビルド25話をベースに書きました。・・・・・・ハザードの目が両方とも赤くなったよ。あとは、分かるっしょ?

それと、和美がようやくデレました!年上を『兄』とか『姉』って呼ぶ人って誰かね?ヒントは、『羽丘』で『中学3年生』。みなさん検索出来ました?

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