BanG Dream ~Be the one~ 作:ENDLICHERI
強制変身解除させられて、動けずにいる龍哉と和美。そして、奪われないように持ってきていた『赤き鋼』もローグに奪われてしまい、そのローグはどこかへ飛んで行った。
そして、海璃はオーバーフロー状態のジードに首を絞められ、足を浮かせられている。
「・・・・・・!」
だが、ジードの
「・・・・・・っ!え・・・?っ、海璃!!」
自我が戻り、変身が解けた。
「はぁ・・・、はぁ・・・、っ・・・・・・今のは?」
「なんで、勝手に変身解除したんだ・・・!?」
「テメェ・・・!何しでかしたのか分かってんのか!!?」
「落ち着け!!」
龍哉が蒼空に掴みかかろうとした時、和美が大声を上げてそれを止めた。
「そんな事より・・・・・・なんで星導館が『赤き鋼』をボクたちが持ってるって分かった?それどころか、この場所まで・・・?」
「・・・・・・っ!?」
「・・・・・・確かに・・・。」
俺たちにしか知らないはずの情報が星導館のローグが知っていた。この場所については校長だけ知らない。和美は『俺たちが『赤き鋼』を持っている』ってことを知らなかった。だとすると、残りの選択肢は・・・・・・。
「こん中に・・・・・・
選択肢は、俺と海璃、万丈の3人だった。
学校の夏休みが終わり、花咲川女子学園と星導館学院の校長たちは、
「ついに・・・・・・『赤き鋼』が星導館のものに・・・!」
それぞれの校長が通信で話していた。
「早く・・・・・・これに眠る強大なエネルギーが見たい・・・!!」
「・・・・・・!」
「後は、花咲川女子学園のボトルさえ揃えば・・・・・・。」
「ボトルを、渡すつもりはない。」
「我々が本気を出せば花女をすぐに崩壊させることができる!それを阻止したければ、我々の提案をご検討いただきたい。」
不穏な空気が流れていた。
あの戦いの後、
「あぁん!?あぁん!?」
「・・・・・・・・・・・・。」
あの筋肉バカがず~~~っと和美を睨んでやがる・・・。ってか、ガン飛ばしてやがる・・・・・・。
「ちょっと、本当にこの中にスパイがいるの?」
「テメェには関係ねぇ。引っ込んでろ!」
「何先輩に当たってんだよ、バカ。」
お~お~、
「あぁ!?バカって言うなよ!せめて『筋肉』付けろよ!」
「筋肉どこにあんの?」
「着痩せするタイプんなんだよ!」
「
・・・・・・そんなバカのトークよりも、今気になってるのは・・・・・・なんであの時、ハザードの目が両方ラビットになって、暴走が止まったのか?
「おい!お前も候補の1人なんだぞ!?」
「はぁ・・・、あの──っ!?」
突然、ブレスレット型の通信機が鳴りだして、花女の校長室に呼び出された。ちなみに、この文より前が家で、この後は校長室な。
「代表戦・・・・・・ですか?」
「えぇ。我々が負ければ、花咲川女子学園は星導館学院が取り込み、ボトルを全て渡さなければならない。でも勝てば、花咲川女子学園への侵攻を辞めるだけでなく、羽丘女子学園を元に戻すと言っている。」
「・・・・・・それ、ほんとうなの!?」
「うん。・・・・・・ただし、今回は3対3の総当たり戦で行うって。」
「3対3・・・!?ってことは・・・・・・!」
「ハザードレベルの数値から言えば、俺と万丈と──」
「・・・・・・ボクが出る。」
「「・・・・・・!」」
「あなた・・・・・・。」
和美の発言に、俺と万丈は驚いたが、海璃は声を出すくらいだった。
「この戦いに勝って、この戦争を終わらせてほしいの。お願い!」
だったら、その準備をしないとな。・・・・・・ってことで、次のセリフからはまた家で~す。
「おい、星導館のスパイは探さなくていいのかよ?」
「あぁ。その件は任せてくれ。」
「は?」
「それよりも、今はジードの強化アイテムの開発だ。」
その鍵は、『ハザードトリガー』だ。
ハザードトリガーは、オーバーフロー状態になるとハザードレベルが急激に上がる。だが、自我を失うのが欠点だ。
「・・・・・・で、ハザードトリガーをどうするんだよ?」
「そこで、オーバーフロー状態でも自我を保てる装置を創る。」
「ふ~ん・・・・・・。」
「でも、そんなのどうやって創るの?」
「前の戦いの時、何故か意識が戻った。キングの力が作用して。」
あの時、海璃が持っていた『キングボトル』が輝いていて、俺の意識が戻った。
「つまり、『キングボトル』の力ならそれが可能だ。」
「ん?」
「海璃、これからジードの映像を流す。それと、『キングボトル』も。」
俺は『キングボトル』と・・・・・・分かりやすく言えば、『PSVR〇』みたいなのを渡した。
※著作権等がありそうなので、文字を一部隠しました。
「これで私に何しろって?」
「それで、『お願い、キング様。イケメン天才物理学者のために、ハザードトリガーの特性を活かしたボトルを作って』って念じてみて。」
「なんで私が!?」
「言ってくれたでしょ?|『私も、ビルドを創った責任は・・・・・・必ず償う!』《モノマネ中》って。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「ほらほら!そういう訳で、よろしく!」
「ちょっと!?も~~~!!」
言った事なかった気がするけど、ビルドにもあった浄化装置が俺の家の研究室にもある。この装置でスパークリングも創った。
海璃にはこの装置に入ってもらった。
まんまと蒼空に言いくるめられて、装置の中に入れられてしまった私。仕方ないから、この・・・・・・なんか変なの付けますか。
「・・・・・・はい。」
「行くよ!ポチっと。」
・・・・・・って何これ!?周りが全てジードの戦いの映像なんだけど!?
これは・・・・・・蒼空の初変身?こんなのだったんだ・・・。
「そんな事より、こんな映像どこにあったんだよ?」
・・・・・・ん?男共は何言ってんの?
お!やっぱり『レッキングバースト』は破壊力あるな!」
「誤魔化したよ・・・・・・。」
これは・・・・・・色んなベストマッチのバトルシーンだね。
「それが?」
「そもそもベストマッチってなんだよ?
『生き物と機械の組み合わせがマジサイキョー!』って感じ?」
「『有機物と無機物』って言ってくれない?
2つの成分をイイ感じにしてるのがベストマッチなの。」
・・・・・・ちょっとうるさいかな~?
「そこはスルーしなさいよ。
『ウサギと戦車』とか、『ゴリラとダイヤモンド』とか、
なんでこれが相性良いのか未だに解明出来てないんだから。」
「解明出来てねぇのかよ!?
・・・・・・ま、俺の天才的第・六・感!!なら、
一発でベストマッチが分かるけどな!」ドヤァ
「・・・・・・・・・・・・。」
「そこはスルーするなよ!」
いや、別に万丈のことは・・・・・・あ、クローズだ。
「はい、早送り~。」
「え!?なんで!?」
あ、こっちも早送りされた。・・・・・・そっか、蒼空が再生してるから、あっちで再生できるんだよね?
なのに、なんであんなにツエーんだよ!?」
「天才物理学者の俺が、
ドラゴンの成分を2本にする画期的なアイテムを発明したからだよ。」
「ふ~ん。・・・・・・あ!じゃあ、
『有機物と有機物』の組み合わせって出来るってこと?」
「それは・・・・・・。」
確かに、クローズは『ドラゴンボトル×2』で変身してるもんだからね。
「また誤魔化したよ・・・・・・。」
そろそろ限界だな・・・!
「うるさーーーい!!!」
「いい加減に黙らないと、脳天撃ち抜くよ!!」
全くもう・・・!!
それにしても、ハザードトリガーはリトルスターのボトルには反応しないから、基本はビルドのボトル60本が反応するってことになる。その中で基本フォームは・・・・・・『ラビットタンク』。ギガファイナライザーの残留物質に反応したのも、『ラビットタンク』。ハザードトリガーはベストマッチを強化するからその基本フォームも・・・・・・。
あの時、ジードの目が両方ともラビットになったから・・・・・・。
「・・・・・・ラビットタンクに意味があるのかな~?」
「さーや~!早く~!」
「はいはい。・・・・・・あ、ちょっと先行ってて。」
誰だろう、こんな時に・・・?って知らない番号?
「・・・・・・はい。」
「沙綾ちゃん?どうしたの?」
「・・・・・・う、ううん。なんでもない。」
もしかしてと思ったけど・・・・・・どうしよう・・・?どうすればいいの・・・・・・?
ま~だ出来ないかな~。
『チン!』
/
「「っ、出来た!!」」
「どけ!」
「あ!」
「あ?・・・・・・あ!」
「最っ高だ!!」
装置のボトル入れが爆発音と共に開き、中のボトルが完成した。
「・・・・・・って、あれ?ラビットボトル?」
「でも色が違うな。なんで?」
「知らないよ・・・。ちゃんと祈ったし。」
と、中から海璃が出てきた。・・・・・・まぁ、白色のラビットボトルを知るはずはないだろうな。念じてただけだし。
「『お願いキング様。イケメンぶってる天っ才物理学者のために、ハザード・・・・・・なんちゃらかんちゃらして~。』って。」
「念じ方が雑だろ!?」
「うん?」
ニカッじゃないよ・・・。
「・・・・・・ラビット・ラビット・・・?同じで組み合わせた事なかったな・・・。」
試してみるか。
俺はすぐさま作業台に置いてあるドライバーに今出来た『ラビットボトル』と、前から持ってた『ラビットボトル』をセットする。
『ラビット!』『ラビット!』
『~~~♪』
「・・・・・・光った!!」
ドライバーが反応した!ここで・・・・・・。
『ハザードオン!』
『ドンテンカン!ドンテンカン!』
ハザードも反応した。俺はレバーを回し、結果を確かめる。
『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』
「「・・・・・・!」」
結果は・・・・・・。
「うおっ!?」
「うっ!?」
白色のラビットボトルが破壊されただけだった。
「ダメだったか・・・・・・。」
「・・・・・・いや、同じ成分だから強い干渉が起こった!全ての成分が1つの状態へと凝縮した・・・!」ペラペラ
「・・・・・・何言ってんだかさっぱり分かんねぇ。」
「・・・・・・ラビットラビットに耐えられる装置を創れば、イケるかもしれない。」
とりあえず、机の上を綺麗にしないと。
「お、香澄。それにみんなも。」
「っ・・・・・・。」
「みんなどうしたの?」
「学校も終わったし、遊びに来たんだ!」
「・・・・・・あ、あの蒼空!私に手伝えることない?」
沙綾・・・?
「・・・・・・あれ?そういやうるさいのは?」
「カズミン?」
カズミンって何よ、香澄さん?
「カズミンなら上のカフェでなんか磨いてたよ。」
「あぁ?」
代表戦は、羽丘の文化祭当日。それまでに、星導館の奴らに勝てるようにハザードレベルを上げないと。
「よぉ、何してんだ?」
「・・・・・・アイツらのタグを磨いてんだよ。」
「・・・・・・おい、ちょっと来いよ。」
言われて、連れて来られてきたのは、人通りの少ない公園だった。
「こんなとこに連れてきて、なんの用?」
「・・・・・・さぁ、実験を始めようか?」
「・・・は?」
「俺たちは、戦えば戦うほど強くなる!」
・・・・・・確かに、ボクも最初はスタークと戦ってハザードレベルを上げてたな。
「だったら、代表戦までにガンガン戦って、ハザードレベルを上げてやろうじゃねぇか!!」
「・・・・・・面白いじゃん。後で吠え面かくなよ。」
「それはこっちのセリフだ!」
さて、ボトル・・・・・・どうしようか・・・?
「・・・・・・あ?」
「ん?」
あっちのボトル、なんか変な音したけど。
「よっと。・・・・・・なんだこれ?」
「・・・・・・っ、盗聴器!?」
これで、星導館に情報が漏れていたのか・・・?
─────────────────────────
沙綾が新アイテムの開発を手伝ってくれている。
「・・・・・・案外器用だね。」
「うん、自分でもビックリ。」
「・・・・・・そういや、お前の家族の事なんだけど。」
「・・・・・・うん。今ね、みんな旅行に行ってるんだ。」
「・・・・・・実は、お前の家族について調べたんだ。」
「・・・・・・・・・・・・。」
黙ってるけど、まぁいいか。
「ここ数日、誰も『旅行に行ってくる』って聞いたことがなく、見たこともないって。」
「それは・・・・・・こっそり行ってるからさ。」
「・・・・・・そっか。」
まぁ、そういう事にしておこう。
「この代表戦は必ず勝つ。大勢の人の明日を創ってあげられるように、この戦争を終わらせるんだ。」
「っ・・・・・・。」
それからしばらく経って・・・・・・。
「ふぅー!ふぅー!・・・・・・出来た・・・!!」
俺は強化アイテムを
「ハザードの力を最大限活かした、ボトルと武器!」
目の前にはボトル。そして、部屋の中央には大剣。
「凄いでしょ!?最高でしょ!?天っ才でしょ!!?・・・・・・っ、最っ悪だ・・・!」
もう文化祭始まってる時間じゃん!!
「早く会場に行かないと!」
「・・・・・・ねぇ。」
「うん?」
この家にいるのは、俺と海璃と・・・・・・沙綾だけだった。
あたしたちは、星導館学院の教師の支配下の下、文化祭を迎えていた。みんな、いつも通りに過ごしているけど、内心はきっと、午後から行われる『花咲川・羽丘合同チームVS難波重工提供の星導館選抜チームによる代表戦』が気になってるんだと思う。
「ふざけんな!!」
「・・・・・・今の声って・・・?」
聞き覚えのある声だった。その声のする場所に行くと、
『ドラゴン・イン・クローズチャージ!ブラァ!』
「ちょっ、龍兄!!」
「グリス!」
「あ、先輩!」
「何、これ・・・?」
そこには、ギアを付けた2人組と万丈が戦っていた。
「龍兄が敵の挑発に乗っちゃって・・・・・・。」
「・・・・・・バカ。」
でも、戦いは・・・・・・。
「「はぁあああ!!」」
「ぐっ!?ぐわぁあああ!!」
万丈が負けて、変身解除されてしまった。
「ぐっ・・・!」
「龍兄大丈夫!?」
「これであなたは、代表戦に出れませんね。」
「っ、最初から・・・!!」
それだけ言って、ギアを付けた2人は去ってしまった。
「お~い!・・・・・・って、どうしたんだ?」
「ちょっと、万丈!何、この怪我は!?」
「・・・・・・くっ!?」
このタイミングで蒼空と海璃がやって来た。
幸先悪いな・・・。みんな、代表戦に勝って、羽丘を元に戻してくれるよね・・・?
さて、万丈が代表戦に出れなくなりました。ただ変身解除されただけだけど、『それだけなら出れるでしょ?』って思ってる方、この作品のライダーシステムの特徴は、『強制変身解除後、20時間の間は解除前に変身したフォームに再変身しようとすると、強い負荷がかかる』って設定があります。
普通のクローズで勝てないし、クローズチャージになれば負荷はかかる。・・・・・・無理でしょ?
ってことで、万丈の代わりは誰になるのか!?・・・・・・リメイク前を知ってる人は察すると思うけど。