BanG Dream ~Be the one~   作:ENDLICHERI

29 / 61
「強大な力を秘めたギガファイナライザーをめぐって、花咲川女子学園、羽丘女子学園、星導館学院で戦争が勃発した。仮面ライダージードの桐生蒼空は、復活したベリアルを倒すが、星導館の勢いは留まることを知らなかった。・・・・・・ってマズイ!!オーバーフロー状態だ!!あぁギガファイナライザーが!?・・・・・・あ~あ、奪われちゃったよ・・・。ってなんで俺、海璃に襲い掛かってんだよ!?・・・・・・もうどうなっちゃうの第29話!?」







第29話 新たなビルドの可能性

 

 

 強制変身解除させられて、動けずにいる龍哉と和美。そして、奪われないように持ってきていた『赤き鋼』もローグに奪われてしまい、そのローグはどこかへ飛んで行った。

 

 そして、海璃はオーバーフロー状態のジードに首を絞められ、足を浮かせられている。

 

「・・・・・・!」

 

だが、ジードの右目(タンク)赤色(ラビット)になって・・・・・・、

 

「・・・・・・っ!え・・・?っ、海璃!!」

 

自我が戻り、変身が解けた。

 

「はぁ・・・、はぁ・・・、っ・・・・・・今のは?」

「なんで、勝手に変身解除したんだ・・・!?」

「テメェ・・・!何しでかしたのか分かってんのか!!?」

「落ち着け!!」

 

龍哉が蒼空に掴みかかろうとした時、和美が大声を上げてそれを止めた。

 

「そんな事より・・・・・・なんで星導館が『赤き鋼』をボクたちが持ってるって分かった?それどころか、この場所まで・・・?」

「・・・・・・っ!?」

「・・・・・・確かに・・・。」

 

俺たちにしか知らないはずの情報が星導館のローグが知っていた。この場所については校長だけ知らない。和美は『俺たちが『赤き鋼』を持っている』ってことを知らなかった。だとすると、残りの選択肢は・・・・・・。

 

「こん中に・・・・・・()()()()がいる・・・・・・。」

 

選択肢は、俺と海璃、万丈の3人だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 

 

 

 学校の夏休みが終わり、花咲川女子学園と星導館学院の校長たちは、

 

「ついに・・・・・・『赤き鋼』が星導館のものに・・・!」

 

それぞれの校長が通信で話していた。

 

「早く・・・・・・これに眠る強大なエネルギーが見たい・・・!!」

「・・・・・・!」

「後は、花咲川女子学園のボトルさえ揃えば・・・・・・。」

「ボトルを、渡すつもりはない。」

「我々が本気を出せば花女をすぐに崩壊させることができる!それを阻止したければ、我々の提案をご検討いただきたい。」

 

不穏な空気が流れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 

 

 

 あの戦いの後、

 

「あぁん!?あぁん!?」

「・・・・・・・・・・・・。」

 

あの筋肉バカがず~~~っと和美を睨んでやがる・・・。ってか、ガン飛ばしてやがる・・・・・・。

 

「ちょっと、本当にこの中にスパイがいるの?」

「テメェには関係ねぇ。引っ込んでろ!」

「何先輩に当たってんだよ、バカ。」

 

お~お~、先輩()の事になると眼がマジになるな~。

 

「あぁ!?バカって言うなよ!せめて『筋肉』付けろよ!」

「筋肉どこにあんの?」

「着痩せするタイプんなんだよ!」

龍兄(りゅうにぃ)何食ってんの?」

 

・・・・・・そんなバカのトークよりも、今気になってるのは・・・・・・なんであの時、ハザードの目が両方ラビットになって、暴走が止まったのか?

 

「おい!お前も候補の1人なんだぞ!?」

「はぁ・・・、あの──っ!?」

 

突然、ブレスレット型の通信機が鳴りだして、花女の校長室に呼び出された。ちなみに、この文より前が家で、この後は校長室な。

 

「代表戦・・・・・・ですか?」

「えぇ。我々が負ければ、花咲川女子学園は星導館学院が取り込み、ボトルを全て渡さなければならない。でも勝てば、花咲川女子学園への侵攻を辞めるだけでなく、羽丘女子学園を元に戻すと言っている。」

「・・・・・・それ、ほんとうなの!?」

「うん。・・・・・・ただし、今回は3対3の総当たり戦で行うって。」

「3対3・・・!?ってことは・・・・・・!」

「ハザードレベルの数値から言えば、俺と万丈と──」

「・・・・・・ボクが出る。」

「「・・・・・・!」」

「あなた・・・・・・。」

 

和美の発言に、俺と万丈は驚いたが、海璃は声を出すくらいだった。

 

「この戦いに勝って、この戦争を終わらせてほしいの。お願い!」

 

だったら、その準備をしないとな。・・・・・・ってことで、次のセリフからはまた家で~す。

 

「おい、星導館のスパイは探さなくていいのかよ?」

「あぁ。その件は任せてくれ。」

「は?」

「それよりも、今はジードの強化アイテムの開発だ。」

 

その鍵は、『ハザードトリガー』だ。

 

 ハザードトリガーは、オーバーフロー状態になるとハザードレベルが急激に上がる。だが、自我を失うのが欠点だ。

 

「・・・・・・で、ハザードトリガーをどうするんだよ?」

「そこで、オーバーフロー状態でも自我を保てる装置を創る。」

「ふ~ん・・・・・・。」

「でも、そんなのどうやって創るの?」

「前の戦いの時、何故か意識が戻った。キングの力が作用して。」

 

あの時、海璃が持っていた『キングボトル』が輝いていて、俺の意識が戻った。

 

「つまり、『キングボトル』の力ならそれが可能だ。」

「ん?」

「海璃、これからジードの映像を流す。それと、『キングボトル』も。」

 

俺は『キングボトル』と・・・・・・分かりやすく言えば、『PSVR〇』みたいなのを渡した。

 

※著作権等がありそうなので、文字を一部隠しました。

 

「これで私に何しろって?」

「それで、『お願い、キング様。イケメン天才物理学者のために、ハザードトリガーの特性を活かしたボトルを作って』って念じてみて。」

「なんで私が!?」

「言ってくれたでしょ?|『私も、ビルドを創った責任は・・・・・・必ず償う!』《モノマネ中》って。」

「・・・・・・・・・・・・。」

「ほらほら!そういう訳で、よろしく!」

「ちょっと!?も~~~!!」

 

言った事なかった気がするけど、ビルドにもあった浄化装置が俺の家の研究室にもある。この装置でスパークリングも創った。

 海璃にはこの装置に入ってもらった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 まんまと蒼空に言いくるめられて、装置の中に入れられてしまった私。仕方ないから、この・・・・・・なんか変なの付けますか。

 

「・・・・・・はい。」

「行くよ!ポチっと。

 

・・・・・・って何これ!?周りが全てジードの戦いの映像なんだけど!?

 

 これは・・・・・・蒼空の初変身?こんなのだったんだ・・・。

「やっぱ俺ってイケメンだな~。」

 

「そんな事より、こんな映像どこにあったんだよ?」

・・・・・・ん?男共は何言ってんの?

「それは・・・・・・。

お!やっぱり『レッキングバースト』は破壊力あるな!」

 

「誤魔化したよ・・・・・・。」

これは・・・・・・色んなベストマッチのバトルシーンだね。

「なぁ、ジードってベストマッチのボトルで変身するよな?」

 

「それが?」

 

「そもそもベストマッチってなんだよ?

 

『生き物と機械の組み合わせがマジサイキョー!』って感じ?」

 

「『有機物と無機物』って言ってくれない?

2つの成分をイイ感じにしてるのがベストマッチなの。」

・・・・・・ちょっとうるさいかな~?

「なんだよ、『イイ感じ』って!?」

 

「そこはスルーしなさいよ。

『ウサギと戦車』とか、『ゴリラとダイヤモンド』とか、

なんでこれが相性良いのか未だに解明出来てないんだから。」

 

「解明出来てねぇのかよ!?

・・・・・・ま、俺の天才的第・六・感!!なら、

一発でベストマッチが分かるけどな!」ドヤァ

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

「そこはスルーするなよ!」

いや、別に万丈のことは・・・・・・あ、クローズだ。

「お!クローズ~!マジサイキョー!!」

 

「はい、早送り~。」

 

「え!?なんで!?」

あ、こっちも早送りされた。・・・・・・そっか、蒼空が再生してるから、あっちで再生できるんだよね?

 

「ってか、俺のクローズって『ドラゴン』1本だけだろ?

なのに、なんであんなにツエーんだよ!?」

 

「天才物理学者の俺が、

ドラゴンの成分を2本にする画期的なアイテムを発明したからだよ。」

「ふ~ん。・・・・・・あ!じゃあ、

『有機物と有機物』の組み合わせって出来るってこと?」

「それは・・・・・・。」

確かに、クローズは『ドラゴンボトル×2』で変身してるもんだからね。

「スパークリング、弾けてるな~!」

「また誤魔化したよ・・・・・・。」

そろそろ限界だな・・・!

「お前はほんと都合が悪く──」

「うるさーーーい!!!」

「「うおっ!?」」

「いい加減に黙らないと、脳天撃ち抜くよ!!

「「さーせん・・・。」」

全くもう・・・!!

 それにしても、ハザードトリガーはリトルスターのボトルには反応しないから、基本はビルドのボトル60本が反応するってことになる。その中で基本フォームは・・・・・・『ラビットタンク』。ギガファイナライザーの残留物質に反応したのも、『ラビットタンク』。ハザードトリガーはベストマッチを強化するからその基本フォームも・・・・・・。

 あの時、ジードの目が両方ともラビットになったから・・・・・・。

 

「・・・・・・ラビットタンクに意味があるのかな~?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

「さーや~!早く~!」

「はいはい。・・・・・・あ、ちょっと先行ってて。」

 

誰だろう、こんな時に・・・?って知らない番号?

 

「・・・・・・はい。」

 

「沙綾ちゃん?どうしたの?」

「・・・・・・う、ううん。なんでもない。」

 

もしかしてと思ったけど・・・・・・どうしよう・・・?どうすればいいの・・・・・・?

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 

 

 

 ま~だ出来ないかな~。

 

『チン!』

 

「「っ、出来た!!」」

「どけ!」

「あ!」

「あ?・・・・・・あ!」

「最っ高だ!!」

 

装置のボトル入れが爆発音と共に開き、中のボトルが完成した。

 

「・・・・・・って、あれ?ラビットボトル?」

「でも色が違うな。なんで?」

「知らないよ・・・。ちゃんと祈ったし。」

 

と、中から海璃が出てきた。・・・・・・まぁ、白色のラビットボトルを知るはずはないだろうな。念じてただけだし。

 

「『お願いキング様。イケメンぶってる天っ才物理学者のために、ハザード・・・・・・なんちゃらかんちゃらして~。』って。」

「念じ方が雑だろ!?」

「うん?」

 

ニカッじゃないよ・・・。

 

「・・・・・・ラビット・ラビット・・・?同じで組み合わせた事なかったな・・・。」

 

試してみるか。

 俺はすぐさま作業台に置いてあるドライバーに今出来た『ラビットボトル』と、前から持ってた『ラビットボトル』をセットする。

 

『ラビット!』『ラビット!』

『~~~♪』

「・・・・・・光った!!」

 

ドライバーが反応した!ここで・・・・・・。

 

『ハザードオン!』

『ドンテンカン!ドンテンカン!』

 

ハザードも反応した。俺はレバーを回し、結果を確かめる。

 

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』

「「・・・・・・!」」

 

結果は・・・・・・。

 

「うおっ!?」

「うっ!?」

 

白色のラビットボトルが破壊されただけだった。

 

「ダメだったか・・・・・・。」

「・・・・・・いや、同じ成分だから強い干渉が起こった!全ての成分が1つの状態へと凝縮した・・・!」ペラペラ

「・・・・・・何言ってんだかさっぱり分かんねぇ。」

「・・・・・・ラビットラビットに耐えられる装置を創れば、イケるかもしれない。」

 

とりあえず、机の上を綺麗にしないと。

 

「お、香澄。それにみんなも。」

「っ・・・・・・。」

「みんなどうしたの?」

「学校も終わったし、遊びに来たんだ!」

「・・・・・・あ、あの蒼空!私に手伝えることない?」

 

沙綾・・・?

 

「・・・・・・あれ?そういやうるさいのは?」

「カズミン?」

 

カズミンって何よ、香澄さん?

 

「カズミンなら上のカフェでなんか磨いてたよ。」

「あぁ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 代表戦は、羽丘の文化祭当日。それまでに、星導館の奴らに勝てるようにハザードレベルを上げないと。

 

「よぉ、何してんだ?」

「・・・・・・アイツらのタグを磨いてんだよ。」

「・・・・・・おい、ちょっと来いよ。」

 

言われて、連れて来られてきたのは、人通りの少ない公園だった。

 

「こんなとこに連れてきて、なんの用?」

「・・・・・・さぁ、実験を始めようか?」

「・・・は?」

「俺たちは、戦えば戦うほど強くなる!」

 

・・・・・・確かに、ボクも最初はスタークと戦ってハザードレベルを上げてたな。

 

「だったら、代表戦までにガンガン戦って、ハザードレベルを上げてやろうじゃねぇか!!」

「・・・・・・面白いじゃん。後で吠え面かくなよ。」

「それはこっちのセリフだ!」

 

さて、ボトル・・・・・・どうしようか・・・?

 

「・・・・・・あ?」

「ん?」

 

あっちのボトル、なんか変な音したけど。

 

「よっと。・・・・・・なんだこれ?」

「・・・・・・っ、盗聴器!?」

 

これで、星導館に情報が漏れていたのか・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 沙綾が新アイテムの開発を手伝ってくれている。

 

「・・・・・・案外器用だね。」

「うん、自分でもビックリ。」

「・・・・・・そういや、お前の家族の事なんだけど。」

「・・・・・・うん。今ね、みんな旅行に行ってるんだ。」

「・・・・・・実は、お前の家族について調べたんだ。」

「・・・・・・・・・・・・。」

 

黙ってるけど、まぁいいか。

 

「ここ数日、誰も『旅行に行ってくる』って聞いたことがなく、見たこともないって。」

「それは・・・・・・こっそり行ってるからさ。」

「・・・・・・そっか。」

 

まぁ、そういう事にしておこう。

 

「この代表戦は必ず勝つ。大勢の人の明日を創ってあげられるように、この戦争を終わらせるんだ。」

「っ・・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それからしばらく経って・・・・・・。

 

ふぅー!ふぅー!・・・・・・出来た・・・!!」

 

俺は強化アイテムを2()()完成させた。

 

「ハザードの力を最大限活かした、ボトルと武器!」

 

目の前にはボトル。そして、部屋の中央には大剣。

 

「凄いでしょ!?最高でしょ!?天っ才でしょ!!?・・・・・・っ、最っ悪だ・・・!」

 

もう文化祭始まってる時間じゃん!!

 

「早く会場に行かないと!」

「・・・・・・ねぇ。」

「うん?」

 

この家にいるのは、俺と海璃と・・・・・・沙綾だけだった。

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 あたしたちは、星導館学院の教師の支配下の下、文化祭を迎えていた。みんな、いつも通りに過ごしているけど、内心はきっと、午後から行われる『花咲川・羽丘合同チームVS難波重工提供の星導館選抜チームによる代表戦』が気になってるんだと思う。

 

「ふざけんな!!」

 

「・・・・・・今の声って・・・?」

 

聞き覚えのある声だった。その声のする場所に行くと、

 

『ドラゴン・イン・クローズチャージ!ブラァ!』

「ちょっ、龍兄!!」

「グリス!」

「あ、先輩!」

「何、これ・・・?」

 

そこには、ギアを付けた2人組と万丈が戦っていた。

 

「龍兄が敵の挑発に乗っちゃって・・・・・・。」

「・・・・・・バカ。」

 

でも、戦いは・・・・・・。

 

「「はぁあああ!!」」

「ぐっ!?ぐわぁあああ!!」

 

万丈が負けて、変身解除されてしまった。

 

「ぐっ・・・!」

「龍兄大丈夫!?」

「これであなたは、代表戦に出れませんね。」

「っ、最初から・・・!!」

 

それだけ言って、ギアを付けた2人は去ってしまった。

 

「お~い!・・・・・・って、どうしたんだ?」

「ちょっと、万丈!何、この怪我は!?」

「・・・・・・くっ!?」

 

このタイミングで蒼空と海璃がやって来た。

 幸先悪いな・・・。みんな、代表戦に勝って、羽丘を元に戻してくれるよね・・・?

 

 

 

 

 




さて、万丈が代表戦に出れなくなりました。ただ変身解除されただけだけど、『それだけなら出れるでしょ?』って思ってる方、この作品のライダーシステムの特徴は、『強制変身解除後、20時間の間は解除前に変身したフォームに再変身しようとすると、強い負荷がかかる』って設定があります。
普通のクローズで勝てないし、クローズチャージになれば負荷はかかる。・・・・・・無理でしょ?
ってことで、万丈の代わりは誰になるのか!?・・・・・・リメイク前を知ってる人は察すると思うけど。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。