BanG Dream ~Be the one~   作:ENDLICHERI

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「強大な力を秘めたギガファイナライザーをめぐって、花咲川女子学園、羽丘女子学園、星導館学院の3校で戦争が勃発した。仮面ライダージードの桐生蒼空は、星導館との代表戦に万丈と和美で挑むはずだったが・・・・・・。」
「何万丈やらかしてんのよ!?」
「まぁまぁ。・・・・・・後で尋問すっか。」
「そだねー。」
「ってことで、万丈の命はどうなる!?第30話!?」
「違う違う。『代表戦はどうなる!?』でしょ?それでは、第30話どうぞ!」







第30話 波乱のデスマッチ

 

 

 代表戦直前。羽丘の体育館では薫先輩がゲストを招いて劇をしていた。でも、今はボクたちが代表戦をするためのステージになっていた。

 でも・・・・・・ここで問題が・・・。

 

「なるほど~。」

「そういう事か・・・。」

 

・・・・・・控え室を真っ暗にして龍兄を尋問している蒼空兄と海姉(うみねぇ)。どう考えればそうなるの?

 

「悪い!」

 

実は、龍兄はあのギア兄弟に蒼空兄の悪口を言われてカッとなってしまって戦いを挑んでしまった。結果、強制変身解除されて、万全な状態で代表戦に出れなくなった。代わりに、海姉が出る事になったけど。

 

「・・・・・・ま、万丈らしいっちゃらしいけどね~。」

「最っ高だな!」

「は?」

 

あ、明るくなった。

 

「サブキャラのお前が、これ以上ないお膳立てをしてくれたんだ。ここはやっぱり、正義のヒーローがビシッと勝たないとな!」

「お前な~!?」

「心配すんな。俺たちは必ず勝つ。・・・・・・お前の気持ちの分もな。」

 

そう言って蒼空兄は言った。・・・・・・ボクも行くか。でも、さっき蒼空兄に言われたことが気になって仕方ない。

 

 

 

 

 

「和美。」

「何?」

「万丈が出れなくなったから、代わりに海璃が出る事になった。」

「海姉が?」

「あぁ。そこで、お前には海璃と共に『カイザーシステム』のどちらか・・・・・・分かりやすく言えば、ギア兄弟のどちらかと戦って、倒してほしい。」

「ギア兄弟を?」

「最悪、相打ちでも構わない。」

 

 

 

 

 

『倒す』までならいいけど、なんで『相打ち』ってワードを出したんだろう?

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 万丈には申し訳ないけど、この代表戦の美味しい所は貰ったね~。蒼空からさっき言われた事通り行けば、上手くいくはず。

 

 

 

 

 

「海璃、1つ聞きたいことがある?」

「何?」

「お前の強化アイテムってあるか?」

「あるよ。・・・・・・『極』がね。」

「だったら、合図があるまで倒さないでくれ。」

「なんで?」

「それは──」

 

 

 

 

 

蒼空の作戦なんだから、上手くやらないとね・・・!

 

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

『これより、花咲川・羽丘合同チーム対星導館選抜チームの代表戦を行う!』

 

その言葉が体育館に響く。その中心にはリングがあり、それぞれから3人が立ち並んでいた。

 

『花咲川・羽丘合同チーム』側は、ジードに変身する蒼空・ロッソ&ブルに変身する海璃・グリスに変身する和美。

『星導館選抜チーム』側は、ローグに変身する紫音・リモコンブロスに変身する鷲尾(わしお)(ふう)・エンジンブロスに変身する鷲尾(らい)

 

「これで終わりだ・・・!」

「その通り。アタシたちが勝って3校は新たな歴史を迎える。」

「そんなことはさせない!」

「兵器と兵器がぶつかり合って、互いの力を競い合う。アンタが望んでた事よね~?・・・・・・葛城・・・!」

「ライダーシステムは『兵器』なんかじゃない!」

 

「お姉ちゃん・・・・・・。」

「カズミン、行くよ。」

「・・・・・・うん。」

 

それぞれが変身を開始する。

 

『ラビットタンクスパークリング!』
『クロコダイル!

「変身!」
「変身。」

 

『ロッソ!』『フレイム!』『ベストマッチ!』
『ギアリモコン!』『ファンキー!』

「変身!」
「潤動。」

 

『ロボットゼリー!』
「ギアエンジン!』『ファンキー!』

「変身・・・!」
「潤動!」

 

 

 

『ラビットタンクスパークリング!イエイ!イエーイ!』
『クロコダイル・イン・ローグ!オラァ!』

 

『ロッソ フレイム!イエーイ!』
『リモートコントロールギア!』

 

『ロボット・イン・グリス!ブラァ!』
『エンジンランニングギア!』

 

 

 

6人が変身を終えた。

 

『始め!!』

 

ジードは二刀流、ローグは『ネビュラスチームガン』を構えて、対峙する。

 

「ハァー!!」

「フッ!」

「ハッ!フッ!」

「ッ!・・・・・・本当に『兵器じゃない』と言い切れるの!?」

「っ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、ロッソ対リモコンブロスは・・・・・・。

 

「ハッ!」

「ふっ。この程度ですか?ハァ!」

「うっ!?・・・・・・あんただって、武器を全部弟に渡してるけど、それで私に勝てるのかしら・・・!?」

「あなたのデータなら、ちゃんとありますよ。」

「だから勝てるって?・・・・・・ライダーシステムは数値では語れない力があるって、教えてあげる!!」

 

素手で戦ってるリモコンブロスに対して、ロッソも素手で挑む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さらに、グリス対エンジンブロスでは・・・・・・。

 

「オラァ!」

「くっ!ハァ!」

 

スチームブレードとツインブレイカーがぶつかり合う。

 

「ハァ!・・・・・・勝利以外は許されない!俺たちは、兵器として生きることで存在を証明してきた・・・!相手を倒すことが、生き残る唯一の術だった!」

「ぐっ!ぐはっ!!」

「難波会長のために命をかけることが・・・・・・生きる証!!」

「ぐわぁ!!」

 

エンジンブロスの勢いに、グリスは押されるだけだった。

 

「俺たちは1人で戦ってきた・・・!その覚悟が・・・・・・お前に分かるか!?」

「ぐはぁ!!」

 

強い意志を証明するかのように、グリスを蹴り飛ばした。

 

『ライフルモード!』

『ギアエンジン!』

「はぁ・・・・・・フッ!」

『ファンキーショット!ギアエンジン!』

「ぐはぁあああ!!」

 

強いエネルギー弾を撃ち込まれたグリスは、その場に倒れた。・・・・・・まだ、変身は解けていないため、戦う意思があれば、まだ戦闘可能だ。

 

 

 

 

 

「グリス!!」

「カズミン!!」

 

そして、グリスの戦いを見ていたAfterglowの5人とRoseliaの宇田川(うだがわ)あこが、グリスを心配していた。

 

 

 

 

 

「くっ!?・・・・・・っ、カズミン!」

「よそ見している場合ですか!?」

「うっさい!」

 

ロッソはリモコンブロスと接戦を繰り広げながら、グリスを心配していた。

 

 

 

 

 

 倒れたグリスは、再び立ち上がった。

 

「分かるわけ、ねぇだろ・・・!」

 

右手に、三羽ガラスのドッグタグを持ちながら・・・・・・。

 

「仲間のありがたみを知らねぇ奴の気持ちなんてなぁ・・・・・・知りたくも、ねぇんだよ・・・!!」

 

グリスの右手にあるドッグタグが、グリスに更なる力が漲ってきていた。その力の源は、『仲間の絆』だった。

 

「テメェとはな・・・・・・背負ってるもんが違ぇんだよ!!」

 

グリスはツインブレイカーからビームを放ちながら走り出し、右の拳でエンジンブロスを殴った。その拳の中には、『仲間の絆の証』であるドッグタグが握られている。

 

「ぐっ!?」

「うおぉおおお!!」

 

そして、グリスの感情が高ぶっていく。

 

「友情!」

「ぐふっ!?・・・・・・フッ!」

「厚情!!」

「うっ!?がはっ!?」

「激情!!!」

「ぐはぁ!!」

 

先程とは打って変わって、グリスがエンジンブロスを圧倒していった。途中、ライフルを投げ飛ばしたり、頭突きをしたりして・・・・・・。

 

「今のオレはな・・・・・・負ける気がしねぇ!!

 

 

 

 

 

「クローズのセリフパクった~。」

「すごいね、グリス。さっきはあんなに不利だったのに・・・。」

 

見守っているAfterglowたちは、グリスの戦いの状況に驚いていた。

 

「・・・・・・ねぇ、グリスって、あたしたちより年下なんだよね?」

「あぁ、あこと同い年なんだって。」

「聞いた話だけど、取り巻きの3人が笑顔で逝ったのか、分かる気がする・・・・・・。」

「だな。アイツになら、アタシたちの想いを受け継いでくれるって思えるよ。」

「カズミーン!頑張れーーー!!」

「カズミーーーン!!」

 

あことひまりは熱狂的にグリスを応援している。

 

 

 

 

 

「オラァアアア!!」

「ぐはぁ!!」

 

エンジンブロスの顔面を殴ったグリス。怯むエンジンブロスを前に、

 

「覚悟を決めろよ、ゴラァ・・・!!」

 

レバーを下ろした。だが、ドライバーからはすぐに音声が流れなかった。そして、ツインブレイカーにアイテムをセットした。

 

『シングル!』『ツイン!』

『ツインフィニッシュ!』

 

セットしたアイテムは『ロボットボトル』と『ロボットゼリー』だった。

 グリスは、『ロボット』の成分で変身するライダーだ。そんなグリスが、『ロボットゼリー』でドライバーから必殺技を発動させ、さらにツインブレイカーに『ロボット』の成分が含まれた2つのアイテムをセットすると、放たれる技の中で1番強い『一撃必殺』の技が発動される。

 

「はぁ・・・・・・オリャアアア!!」

 

肩の装のジェット噴射で飛び出したグリスは、すれ違いざまにツインブレイカーでエンジンブロスにダメージを与える。さらに、ビームを数回撃ち、近付いてアッパーで天井まで殴り飛ばす。

 

「ぐはぁあああ!!」

「はぁ・・・・・・食らいやがれーーーーー!!!

『スクラップフィニッシュ!』

 

打ち上げられたエンジンブロスより高く飛んだグリスは、ライダーキックを決める。

 

「グハッ!!」

 

その結果、地面に打ち付けられたエンジンブロスは、変身が解けてしまった。

 

『エンジンブロス、変身解除!星導館選抜チーム、残り2名!』

「はぁ・・・、はぁ・・・、見たか、ゴラァ・・・?」

 

だが、グリスは『一撃必殺』の技を使ったため、その反動が襲ってきた。

 

「はぁ・・・、はぁ・・・、ぐっ!?」

 

その反動とは、『強制変身解除』だった。

 

「はぁ・・・、はぁ・・・、やっべ・・・!」

「このっ!・・・・・・カズミン!」

「っ、バカな・・・!?」

 

『仮面ライダーグリス、変身解除!花咲川・羽丘合同チーム、残り2名!』

 

リモコンブロスとの戦いが一時中断し、ロッソが和美の下に向かった。

 

「大丈夫!?」

「う、うん・・・・・・。ごめん、変身解けちゃった・・・・・・。」

「気にしないで、後はなんとかするから。」

「・・・・・・うん。」

「今は休んで。ちょっと、Afterglow!」

 

ロッソは和美をAfterglowたちに預けた。

 

「カズミン、大丈夫!?」

「カズミンの事、頼んだよ!」

「海姉・・・!」

「うん?」

「・・・・・・後は、任せた・・・!」

「うん、お姉ちゃんに任せなさい!」

 

ロッソは和美の想いを受け継いで、再びリモコンブロスとの戦いに臨む。

 

「・・・・・・仇は、取ったよ・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リモコンブロスは、先程グリスが投げ飛ばしたライフルを持ち、『ネビュラスチームガン』と『スチームブレード』に分離した。

 

「さぁて、そろそろ本気を出すのかしら?」

「えぇ。ここから本気・・・・・・いえ、()()を見せますよ。」

 

スチームブレードをしまい、『ネビュラスチームガン』に『ギアエンジン』をセットした。

 

『ギアエンジン!』

「っ!だったら、こっちは!」

『ルーブシューター!』

「っ・・・・・・ん?」

 

だが、そのまま攻撃をするのかと思ったが、リモコンブロスはセットした『ギアエンジン』を抜いてしまった。そして、

 

『ギアリモコン!』『ファンキーマッチ!』

「・・・はい?」

 

リモコンブロスはすぐさま『ギアリモコン』をセットしたのだった。

 

「潤動。」

『フィーバー!』

 

そして、いつものように変身動作をすると、白と青のギアがリモコンブロスの周りに現れ、1人の体に集まった。その姿は、『エンジンブロス』・『リモコンブロス』を合わせた、新しい姿だった。

 

「合体しちゃったよ・・・・・・。」

「ヘルブロス、参上。」

 

新たな姿の名は、『ヘルブロス』。カイザーシステムの最終形態だった。

 その姿を見たロッソは、

 

「・・・うそーん!?」

 

驚くだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回は、グリス対エンジンブロスをメインに書きました。・・・・・・次回は、()()()の戦いを出しますよ。

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