BanG Dream ~Be the one~ 作:ENDLICHERI
「世界を破壊するために動き出したベリアルたちの前に、仮面ライダージードの桐生蒼空は他のライダーたちと共に戦う。四魔卿たちも各地で暴れているが、ウィズ達がそれを防ぐ。だが、万全の状態で挑んでいる蒼空たちでも、ベリアルたちには一歩及ばずだった・・・。」
上空に出現した亜空間への扉、それを創り出したのはジードとエボルだった。今の状況を理解したベリアルは・・・・・・。
「俺を次元の狭間へ追放する気か・・・。思い通りにさせるか・・・!」
『Ready Go!』
ベリアルはドライバーのレバーを回し、まるで『ジード プリミティブフォーム』の技『レッキングバースト』のように技をエボルに放った。
「ハァ!!」
『アトロシアス フィニッシュ!』
「ぐっ!? ぐわぁあああ!!」
「っ、エボルト!!」
「ぐっ、しくったぁ・・・!」
ジードとエボルの光線は途絶えたが、上空では亜空間の扉が開いたままだった。
「エボルト、俺の中に戻れ!」
「そうさせてもらう・・・。」
エボルは粒子状になってジードの体内に入った。
「ふん、後はお前だけだ。」
「後は俺がやる。ベリアル・・・・・・この世界から、出て行け!!」
ジードとベリアル、似たような姿の戦士たちが戦いを始める。
その頃、花咲川女子学園の校門ではグリスが三羽ガラスのスマッシュたちと戦っている。
「オラァ!」
「ぐっ!?」
「どうしたどうした!?そんなもんかーーー!!?」
「た、助けてくれ・・・!」
「っ・・・!?」
「隙ありーーー!!」
「ぐあぁあああ!!」
だが、三羽ガラスの声を発するスマッシュが、まるで本人たちのように話すせいで、グリスはまともに戦えてなかった。
「ぐっ・・・!」
「あぁ?どうしちゃったんですか、お嬢?」
「変身解いちゃって~?」
「・・・・・・なんか、覚悟が足りなかったからさ・・・・・・っ!!」ゴンッ
変身を解いて膝をついた和美は、思いっきり地面に額を打ち付けた。
「あぁん?」
「本当にどうしちゃったんですか、お嬢~?」
「おかしくなっちゃったんですか~?」
ヘラヘラと喋るスマッシュたちに対し、和美は静かに顔を上げた。
「イテテ・・・・・・ごめんなさい、蒼空兄。約束、破るわ・・・。」
フラフラと立ち上がった和美の左手には、海璃が使っていたビルドドライバーがあった。ボトルを全て奪われた海璃はドライバーを持っていても意味はなかったため蒼空の家に隠していたのを、和美はこっそり持ってきていたのだった。
そして、和美はドライバーを巻いて、ナックルを構えた。
「・・・・・・。」
『ボトルキーン!』
『グリスブリザード!』
ナックルに水色の『ノースブリザードボトル』を装填し、ドライバーにセットする。そして、レバーを回し・・・・・・静かに右手を突き出す。
『Are You Ready?』
「・・・・・・できてるよ。」
『激凍心火! グリスブリザード!
ガキガキガキガキガキーン!』
和美は、“変身すれば命は助からない”とされる『仮面ライダーグリスブリザード』へと変身してしまった・・・。
「心火を燃やして、ぶっ潰す・・・!」
心を鬼にして、死ぬ覚悟を決めて、最後の
一方、姉である
「ぐっ!?なんなの、コイツ・・・!?」
「ローグ、絶滅せよ。」
『ゼツメツ ディストピア!』
「『絶滅』なんて、ごめんだね!」
『クラックアップフィニッシュ!』
ローグは飛び上がり、雷にライダーキックを放つ。それに対し、雷は2本の刀を持って飛び上がったローグに斬撃を放った。
「はぁあああ!!」
「はぁ!!」
「うぅ!?」
結果は、キックが決まる前に斬撃を受けてしまったローグの負けだった。そして、ダメージ量がかなり蓄積されたせいか、変身が解除されてしまった。
「くっ・・・!」
「これで、終わりだ。」
「ぐっ、まだよ・・・!」
紫音は巻いていたスクラッシュドライバーを捨てて、蒼空から貰っていたビルドドライバーを巻いた。
「・・・・・・覚悟を決めますか。」
『ガブッ!』
『プライムローグ!』
紫音は『フルフルラビットタンクボトル』の形に似た新しいアイテムを起動させて、形を変えてドライバーにセットした。
『Are You Ready?』
「変身。」
『大義晩成! プライムローグ!
ドリャドリャドリャドリャドリャー!』
紫音は、“長時間変身すれば命の保証はない”姿、『仮面ライダープライムローグ』へと変身した。
「・・・・・・行くよ。」
ローグも強化フォームへと変身し、命をかけて雷を倒そうとする。
その頃、立ち去ったガオウに追いつくウィザードとゴーストは・・・・・・。
『インフィニティー!』
「・・・・・・何っ!?」
「ふっ!」
「ぐっ!?」
少し離れた位置から高速移動してきたウィザードがガオウを攻撃して足を止めた。そして、ゴーストは普通の速度で走って追いついた。
「なら、コイツらでもくれてやる!!」
再び突然現れたクローンスマッシュが現れて、ガオウは6本のロストボトルをスマッシュに挿した。
「・・・・・・まだいるのか?」
「晴斗君はガオウを、俺はこのスマッシュたちを倒すから!」
「分かった!」
ウィザードは『アックスカリバー』、ゴーストは『ガンガンセイバー』を構えて敵に挑む。
「ふっ!はぁ!」
『イノチダイカイガン!』
攻撃しながらドライバーのレバーを引いて押した時、ドライバーからエネルギーが溢れ出てくる。
「はぁ・・・・・・!」
『
「はぁ!!」
この攻撃で、スマッシュを1体倒した。だが、他のスマッシュたちは怯まずにゴーストに攻撃を仕掛ける。
『イノチダイカイガン!』
「次はこれ!」
次に、ガンガンセイバーを左手に持って、右手に
『
「ふっ、はっ!はぁ!」
続いて2体を撃破して、残り3体。
「次は・・・!」
『イノチダイカイガン!』
「これでも・・・・・・食らえ!」
『
次にガンガンセイバーをアローモードにして、スマッシュを1体撃ち抜いた。
『イノチダイカイガン!』
「ふっ!・・・・・・はぁ!!」
『
さらにライフルモードとなったガンガンセイバーで1体を狙撃した。そして、残り1体となり・・・・・・
『チョーダイカイガン!』
「人間の可能性は、無限大だ!!」
『ムゲン! ゴッドオメガドライブ!』
その最後に残ったスマッシュをすばやくライダーキックで倒した。
「晴斗君、こっちは終わったよ!」
「な、なんだと・・・!?」
「了解。こっちもすぐに終わらせる!」
『インフィニティー!』
「ぐぅ・・・!そう簡単にやられるかーーー!!」
剣を構えるガオウだが、
「ふっ!」「はっ!」「はぁ!」
「ぐっ!?こんな、ところで・・・!?」
高速移動をしながら攻撃をするウィザードに圧倒されてしまう。
そんなウィザードは、武器を180度持ち変えて、必殺技を発動させる。
『ターンオン!』
「フィナーレだ。」
『ハイ『ハイ『ハイ『ハイ『ハイタッチ! プラズマシャイニングストライク!』
「ふっ!」
武器の手の部分にハイタッチをして、武器を上空に投げる。だが、投げられたアックスカリバーは光を纏っていて、ウィザードは武器を遠距離でコントロールしていた。
「はぁ!」
「ぐわぁ!」
「ふっ!」
「ぐっ!?」
「だぁあああ!!」
「ぐわぁあああ!!」
上から・左から・右からの順で斬りつけられたガオウは、膝をついた。ウィザードは武器を手に持った。ウィザードの横にはゴーストがやって来た。
「ぐっ・・・、ベリアル様・・・!ベリアル様ーーー!!」
ベリアルの名前を叫びながら、爆発して消滅したガオウ・・・・・・もとい、ブラムザンド。別世界の者であっても、その忠誠心はかなり高かったようだ。
「これで、四魔卿は全滅したかな?」
「さぁね、
「それより、和美ちゃんが心配だ。」
「そうだね・・・・・・って、あれ?尊くん、あれって・・・?」
「うん?・・・・・・あれは、Afterglowの美竹蘭ちゃん?」
2人が偶然見つけた蘭は、和美が戦っている場所に向かっていた。
そして、晴斗たちに協力をお願いしたウィズは・・・・・・。
「ハァ!」
「ぐぅぅ・・・・・・!」
『仮面ライダーバルカン ランペイジガトリングフォーム』に変身して『仮面ライダー滅』に変身したマグナマイザーと戦っていた。
「俺がいなくても、ベリアル様がこの世界を破壊する・・・。ここで俺の相手をしていても意味はないぞ・・・・・・?」
「知ってるよ。でもね、アンタたちを放っておいたら後々大変なのよ。だから、ここでアタシがアンタをぶっ潰すんだよ!」
「ほぉ・・・。なら、先にお前を滅ぼすだけだ。」
『ポイズン!』
『Progrise key comfirmed. Ready to utilize.』『Scorpion's Ability.』
「ふっ。」
『スティング カバンシュート!』
『Kong's Ability.』
「ハァ!!」
「何っ!?」
滅が強力な矢を放つが、バルカンは左腕に大きな腕のエネルギーを纏わせて矢を破壊した。
「残念だけど、滅ぶのはアンタよ。」
『パワー『スピード『エレメント『オール ランペイジ!』
「くっ・・・。」
『ストロング!』
『Progrise key comfirmed. Ready to utilize.』『Heracules Beetle's Ability.』
バルカンはショットライザーに付いてるガトリングを4回回して、銃口に今までの中で一番強力なエネルギーを溜める。それに対抗するかのように、滅は別のプログライズキーをアタッシュアローにセットして再び矢を放つ。
「ふっ。」
『アメイジング カバンシュート!』
「イッケーーー!!」
『ランペイジオールブラスト!』
「ぐあぁあああ!!」
バルカンが放った弾丸が矢を破壊しつつ滅に当てた。変身は解けてないのだが、力尽きようとしていた。
「ベ、ベリアル様・・・・・・ベリア──」
『ア』で止まった滅。次に放った言葉は、違和感でしかなかった。
「ア、アークの・・・・・・意思のままに・・・!」
「え?」
次の瞬間、滅は爆発して消滅した。これで、四魔卿は完全消滅した。
「『アーク』って、どういう事・・・?」
だが、そんな考えよりも先に気をかけなければいけない事を思い出して、行動に出た。
「・・・・・・あ!紫音忘れてた!!」
そして、
「ぐわぁ!!」
「ふっふっふ・・・!」
「ぐっ・・・!」
《告。ベリアルは『プリミティブフォーム』とスタイルは同じですが、能力はベリアルの方が10倍程高いです。》
(だとしても、ここで逃げるわけには・・・!)
「ふっ。」
「っ!はぁ・・・・・・!」
「ハァ!!」
「レッキングロアーーー!!」
2つの咆哮のような衝撃波がぶつかるが、ベリアルの方が強く、ジードの咆哮がかき消され、吹き飛ばされてしまう。
「ぐわぁ!!ぐっ・・・!」
「・・・・・・ふっ!」
「っ!レッキングリッパー!」
「ハァ!!」
「がはっ!?」
今度は斬撃を同時に放ったが、結局ジードの方が負けてしまった。
「ふん、貴様では俺を超えられるわけがない。諦めろ。」
「俺は・・・・・・諦めない!お前との決着は、俺がつける!!」
何度も倒れても立ち上がるジード。それに答えるかのように、手元にあるボトルが数本光り出した。そのボトルは、リトルスターから生成されたボトルだった。
『Are You Ready?』
「え・・・?これは・・・・・・?」
光り出したボトルはジードから勝手に飛び出して、スラッガーとブースト・ナイトとムーン・バスターとエメリウム・そしてキングにはジードボトルの代わりに87・ランス・バーチカル・ストリウムで、4人の仮面ライダージードを作り出した。
「すげぇ・・・!」
「なんだと・・・!?」
「・・・・・・さぁ、実験を始めようか?」
ジードの前に4人のジードが現れ、肩を並べてベリアルに挑む。
「はぁ!」
「ふん!」
「ドゥア!」「はぁ!」
「ちっ・・・!はぁ!!」
「ふん!・・・ぐぁあ!」「ふっ!・・・ぐぅ!」
ベリアルは、
「この・・・!」
「フン!」「ふっ!」
「っ!?なら・・・!」
「フッ!ドゥア!!」「ふっ、はぁ!」
ベリアルは攻撃しようとした瞬間、後ろにいたジードとジードがベリアルの腕を掴み攻撃を阻止した。だが、すぐにジードたちを振り払い、攻撃しようとするが逆に攻撃されて後ろに後退る。
「ぐぅ・・・!」
「ふん!」
「ぐはっ!?」
「はぁ!!」
「ぐわぁ!!・・・・・・この、お前ら・・・!」
後ろに下がったベリアルにはジードが殴って、振り向いたらジードに斬られてしまう。
そして、距離を置いたベリアルはギガバトルナイザーを取り出して、ジードを攻撃するためにエネルギーを溜める。だが、ジードたちは横一列に並び、
「Ready Go!」
一斉に必殺技を放つ。
「ストライクブーストーーー!!」「ロイヤルエーーーンド!!」
「レッキングバーストーーー!!」
「ビックバスタウェイ!」「アトモスインパクトーーー!!」
「ぐっ・・・!ぐはぁ!?・・・・・・っ、なんだと・・・!?」
必殺技を受けたベリアルは、ギガバトルナイザーとエボルドライバーを失う。さらに、その攻撃によって体を乗っ取られた石狩アリエは地面に倒れていた。ベリアルは元の姿に戻された。
「今だ!!」
『ラビットラビット!ヤベーイ!ハエーイ!』
「ぐっ・・・!」
「はぁ!」
「っ、蒼空!!」
ジードはジードボトルとスペシウムボトルを投げ捨てて『ラビットラビットフォーム』にフォームチェンジして、ベリアルと共に亜空間へ飛んで行った。
さっきまでジードがいた場所にはリトルスターのボトルが全て落ちていた。
「はぁ・・・、はぁ・・・、えっと・・・・・・いた!って、え!?」
バルカンは紫音を見てすぐに驚いてしまった。彼女が着けているドライバーが、ビルドドライバーだったから。蒼空から『スクラッシュドライバーメインの2人がビルドドライバーで変身すれば、命はない。だから、フォローしてくれ』って言われてたウィズ。だが、さすがに雷相手なら問題ないと思っていたウィズはどうやら考えが甘かったと考えていた。
「待ってて、今行くから!」
「待った!!こいつはあたしが倒す!」
「でも!」
「ぐっ・・・!大丈夫・・・・・・必ず倒すから・・・!」
そう言って、雷に敵対心を見せるローグ。だが、ローグの身体から紫色の光の粒子が出始めた。
「・・・・・・そろそろ限界かも・・・。」
「よそ見をするな!!」
『ゼツメツ ユートピア!』
「っ!? ぐはっ!!」
「紫音!!」
「うぅ・・・!あたしは、弱者が踏みにじられない世界を創ろうとした・・・。でも、葛城が・・・・・・蒼空が創る世界もありだと思った。だから・・・・・・。」
『ガブッ!ガブッ!ガブッ!ガブッ!・・・・・・』
雷を浴びて膝をついたローグは立ち上がりながら、ドライバーのレバーを回して、必殺技を発動させる。
「大義のための、犠牲となれ・・・!」
『Ready Go!』
「負けるかーーー!!」
「はぁあああ!!」
『プライムスクラップブレイク!』
拳にエネルギーを込めた一撃を雷が放つが、ローグは必殺技を込めたライダーキックを放つ。
「はぁあああ・・・!」
「ぐっ・・・!ぐぁあああ!!」
「これで、終わりよ!はぁあああ!!」
「ぐわぁあああ!!」
「ぐっ・・・!はぁ・・・、はぁ・・・。」
「ぐっ・・・!ア、アークの意志のままに・・・!」
「っ、またアーク・・・?」
雷はライダーキックを受け、爆発して消滅した。バルカンは雷の放った言葉に再び疑問を持ったのは、また別の話。
「はぁ・・・、はぁ・・・、倒せた・・・・・・うっ!?」
「一体、『アーク』ってどういう事・・・・・・って、紫音!!」
変身を解いてローグに向かうウィズ。そんなローグは、苦しみながら変身が解け、倒れてしまった。
「紫音!アンタ・・・・・・もう・・・!?」
「・・・・・・へへっ、無茶しちゃった・・・。」
倒れている紫音の上半身を抱えるウィズ。そんなウィズの目には、そこまで仲良くない人には見せない涙があった。
「・・・・・・そうだ・・・、これ、蒼空に渡して・・・。」
「これって、ドライバー・・・?」
「それと、代わりに謝っておいて・・・・・・。」
「謝るなら、生きて自分で謝んなよ・・・!」
紫音はビルドドライバーと、ドライバーに挿さったままのプライムローグフルボトルをウィズに渡した。
「少しは、理想に近付けたかな・・・?」
「・・・・・・え?紫音・・・?ちょっと待ちなよ!?紫音!!」
ウィズの叫び声も虚しく、朝倉紫音は消滅してしまった・・・・・・。残ったのは、紫音が使ったドライバーとボトルと武器だけだった。
「・・・・・・こんな結末のために、蒼空たちと組めって言ってないのに・・・!」
その後、気持ちを切り替えれたウィズは、蒼空の下に向かった。紫音のドライバーを、学校の物陰に隠して・・・。
時は少し前に遡り、グリスブリザード対キャッスル・スタッグ・オウルロストスマッシュの戦いの始まりから。
「心火を燃やして、ぶっ潰す・・・!」
「はぁ!」「ふっ!」「おらぁ!」
「・・・・・・ウラァ!!オリャア!!」
さっきは劣勢だったグリスだが、覚悟を決めたグリスは1対3でも優勢だった。
「どうした!?どうした、どうしたーーー!!?」
「ぐぁあああ!!」
「足りねぇなぁ!全然足りねぇなぁ!!誰がオレを満たしてくれるんだよーーー!!?」
「ぐっ、このーーー!!」
「ガハッ!?・・・・・・ぐっ、やるじゃねぇか・・・!?アァ!?・・・・・・ッ!?」
3体のスマッシュの連携攻撃をもろに受けてしまうグリス。だが、身体も限界が来たのか、グリスの身体から黄色の光の粒子が現れてきた。
「グリス!!」
「っ!?蘭先輩・・・。」
「もう止めて・・・・・・これ以上戦うと、死んじゃうよ・・・!?」
「・・・・・・へへっ、心配してくれるなんて、嬉しいね~。でも、どの道助かりそうにないんだよ・・・。」
そう言って、グリスは1本のボトルを取り出した。その中には、蒼空が記憶を失う前に採取した魔王因子が入っていた。和美に渡したのは、紫音だった。
「・・・・・・後は任せた。」
遺言のように言った後、そのボトルを体内に挿して、成分を体内に注ぎ込んだ。これで、和美は人間を完全に卒業することとなったのだった。
「ぐっ!?これが、魔王の力・・・!?グゥウアアアアア!!」
「・・・・・・っ!」
「蘭ちゃん!・・・・・・あの姿は・・・!?」
「確か、変身したら命が・・・・・・。」
グリスは体内に魔王因子を入れても、既に身体が限界を迎えているせいで、光の粒子が止まることはなかった。
「ハァ・・・、ハァ・・・、先輩が最後の大舞台を見てくれてるんだ・・・!全力でカッコつけねぇとなぁあああ!!」
「・・・・・・うおおおおお!!」
「死闘!!」
「ぐわっ!」
「渾身!!」
「ぐっ!?」
「全霊!!・・・・・・これが最後の、祭りだーーー!!」
グリスは襲い掛かってくるスマッシュたちを返り討ちにしつつ、戦いを続行する。
そんな戦いを見ているゴーストが、自分も参戦してグリスを止めつつスマッシュを倒そうとする。
「あのままじゃ和美ちゃんが危ない!!」
「待ってくれ!」
「っ!・・・・・・晴斗、君・・・?」
「和美ちゃんの戦い、最後まで見守ろうよ・・・・・・。」
「・・・・・・でも!!」
「・・・・・・頼む!」
「・・・・・・分かりました。」
「・・・・・・グリス・・・。」
ライダーの2人は変身したまま、3人はグリスの戦いを見守っていた。
そして、グリスの戦いは終わりを迎えようとしていた。
「ぐっ・・・!」
「はぁ・・・、はぁ・・・、うおおおおお!!」
「フッ!」
『グレイシャルナックル!カチーン!』
「オリャアアア!!」
「ぐわぁあああ!!」
「フッ!」
『シングルアイス!』
「ダァアアア!!」
『グレイシャルアタック!バリーン!』
「うわぁあああ!!」
「ぐっ!ハァ・・・、ハァ・・・。」
ナックルを使ってオウルスマッシュを倒した後、ドライバーにセットしてレバーを1回回したグリスは、左腕のロボットアームでスタッグスマッシュを破壊した。だが、エネルギーの消耗もかなりのもので、膝をついてしまう。
「そろそろ、潮時かもな・・・。蒼空兄・・・、龍兄・・・、海姉・・・、おねーちゃん・・・、先輩・・・!みんなのせいで、この世にだいぶ未練が残っちまったじゃねぇか・・・!ありがとね・・・・・・。」
膝をついていたグリスは静かに立ち上がり、
「ラブ&ピースを胸に生きていける世界を、向こうで3人と祈ってるよ・・・・・・心火を燃やして・・・!」
ドライバーのレバーを回した。4回以上回したグリスブリザードの必殺技は、高く飛び上がってライダーキックを放つ。
だが、かなりのエネルギーが込められている技なのに、音が聞こえていなくなった。
『グレイシャルフィニッシュ!』
「オリャアアアアアーーー!!」
「ぐっ!」
「食らえーーーー!!」
『バキバキバキバキバキーン!』
「ぐわぁあああ!!」
グリスのライダーキックを受け止めようとしたキャッスルスマッシュは耐えきれずに破壊されてしまった。
そして、スマッシュたちを倒したグリスは、苦しみながら変身を解除した。
「グリス!」
「ぐっ・・・!」
倒れそうになった和美はなんとか自力で踏みとどまった。
「先輩・・・・・・これを・・・!一緒に消えたら、困るからさ・・・。」
「・・・・・・グリス・・・。」
和美は、自身の名前が彫られたドッグタグを蘭に渡した。
「へへっ、結局最後まで『グリス』なんだ・・・?」
「・・・・・・当たり前でしょ?名前を呼んだら、もうあたしの前に現れない気がして・・・・・・だから呼べなかった。だから・・・・・・ずっと会いに来なさいよ・・・!何度もライブに来て、何度もバカやってよ・・・!」
「・・・・・・幸せだな・・・!推しに看取ってもらえるなんて、幸せ者だな~・・・!向こうで、3人に、教えてやらないと・・・!」
3色のドッグタグを握る和美は、自分の終わりを理解出来たのか、静かになっていった。
「・・・・・・グリス・・・?グリス!・・・・・・グリス!!」
蘭は、どこにも行かせないために和美の名前を何回も叫ぶ。だが、和美はその叫び声が届かない所へ・・・・・・逝ってしまった。2本のドライバーとボトルを残して・・・。
「グリ、ス・・・・・・!カズミン・・・!」
「蘭ちゃん・・・・・・。」
変身を解いた晴斗と尊は、蘭が泣き終えるのを待った後、3人で蒼空の下に向かった。
はい、原作通りグリスとローグが死にました。・・・・・・ここまで来ると、『リメイク』もクソもねぇな?リメイク前はこんなんじゃなかったもん。
次が、最終回かな?今までありがとうございました!