特殊な男(モブ)達の現代戦車道   作:金剛時雨

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金剛「というわけで番外編です!」

優斗「何だかんだで今回で50話目なんだよな」

金剛「本当だよ、UAも1万超えて嬉しいです」

優斗「読者に感謝だな」

金剛「ええ、これからも『特殊な男(モブ)達の現代戦車道』をよろしくお願いします!」

優斗「それで今回は番外編だったな」

金剛「はい、では番外編………………」

2人『どうぞ!』


番外編 嘘は夢の中だけに

※時系列は大地が中学3年生卒業後の春休みのとある1日の出来事です

 

 

どうも?

 

大地です

 

ここはどこだろう?

 

周りは視界一杯に白い世界で

 

地面に関しては足が何となくの感覚で存在している

 

確か最後はベッドの上で寝そべったから

 

夢の中なのかな?

 

すると正面の視界が晴れて草原が見えてきた

 

ただ少し奥の方に赤服の兵隊が見える

 

持ってる武器も今ではかなり古いマスケット銃だし

 

一体俺はどこで何年前に来たんだ?

 

ふと後ろを見ると黄色の軍服を着た兵隊がいた

 

俺はその人達の前にいる

 

 

黄将軍「全体前へ進め!」

 

「え?ちょ!?」

 

 

急に歩き出す兵隊

 

俺自身は全力で拒否しているのに体は勝手に動く

 

意味が分からない

 

そんな俺の気持ちを無視して足は動く

 

相手の顔が見える所まで来る

 

すると相手側の将軍の声が聞こえた

 

ただその人は俺がよく知る人物だった

 

 

優斗「全体射撃用意!」

 

「兄さん!?」

 

黄兵士「敵の射撃が来るぞ!」

 

黄士官「気にせず進め!赤服どもの銃弾なんぞ当たらん!」

 

(相手が本気なら当てるだろ!?)

 

 

まぁ身体は勝手に動くわけだから

 

100人ぐらいの赤服の銃口が見えてくる

 

普通に怖い

 

夢なら早く覚めてほしい

 

だが現実?は非情らしい

 

 

優斗「全体撃てぇ!」

 

「ひっ!」

 

 

100人による一斉射

 

いくら現代の銃弾とは違うとはいえ

 

当たれば死ぬしケガもする

 

まぁ何が言いたいかというと………………

 

 

黄兵士「ぐはっ!」

 

黄兵士「いてぇ!」

 

黄兵士「くそ!やりやがったな!」

 

黄士官「全体撃て!」

 

(遅いよ!)

 

 

何故か手元にあった銃で相手を撃つ

 

装填の仕方はわからないはずなのに出来ている

 

いや、手が勝手に装填している

 

俺は狙って撃つか

 

頭を動かすしか自由がない

 

次第に距離は縮まり接近戦が始まった

 

あっちこっちで剣がぶつかる音や

 

銃声が聞こえる

 

階級が上の人らしいや

 

将官クラスの人は馬に乗って戦っていた

 

その中でひときわ目立っていたのは兄さんだった

 

兄さんは瞬く間にこちら側の兵士を倒していく

 

兵士だろうが士官だろうが将官だろうが

 

関係なく平等に倒していく

 

そしてとうとう俺の目の前まで来ていた

 

 

優斗「戦場で呆然としているとは貴様新兵か?」

 

「だ、だったら何だよ?」

 

優斗「なに、少し悲しいかなとな」

 

「?」

 

優斗「家族の元に生きて帰せないのがな」

 

「!?」

 

優斗「行くぞ!」

 

「ちょっ!?」

 

 

俺は咄嗟に落ちていた剣で弾く

 

背中にかけた銃で早打ちで撃つが避けられる

 

ただ相手の意表は付けたようだ

 

 

優斗「新兵の割にはよく動けるな」

 

「それはどうも、てかさっきまでそんなに話してないじゃないか?」

 

優斗「それもそうだな、何故だか弟にお前が似ていてな」

 

「弟?」

 

優斗「ああ、ちょうどお前の歳ぐらいでな、今はカリブ海で戦列艦の艦長をしているさ」

 

「何それヤバいな弟」

 

優斗「俺もそう思うがな、さてお話は終わりだ」

 

「………………え?」

 

 

俺は急に背中に衝撃が走った

 

あまりの痛さに顔を顰めるが

 

気を強く持ちながら周りを見る

 

周りには数多くの死体が転がっており

 

俺はその中の数少ない死体のない地面に倒れていた

 

どうやら彼が足をかけて倒したらしい

 

俺はどうにか起き上がろうとしたが

 

彼はそれを許さず銃をこちらに向けてきていた

 

 

優斗「お前がこちら側だったら鍛えてやれたのに残念だ」

 

「そうかよ」

 

優斗「ああ、さらばだ」

 

 

次の瞬間銃口から閃光が見え

 

今度は視界は真っ黒に染まった………………

 

って俺死んでないよな!?

 

 


 

 

「ふざけんな!」

 

 

俺は布団を蹴飛ばして起き上がる

 

今度こそ現実だな!

 

わけわかんない戦争してないな!?

 

周りを見ると部屋の扉の前で兄さんが呆然としていた

 

 

優斗「どうした大地?」

 

「あっ兄さん」

 

優斗「うん、兄さんだけど急に飛び起きてどうした?みほに逃げられたか?」

 

「冗談でも笑えないし、ショック死するから勘弁して」

 

優斗「ハハッ悪い悪い、で?何があった?」

 

「実は………………」

 

 

俺は夢の中で起きていた出来事を話した

 

兄さんに似た人や

 

俺が何が起きていたのか

 

夢で何をしていたのか

 

兄さんはそれを聞くと

 

腰辺りに右腕を隠しながら

 

話をしだした

 

 

優斗「それはおそらく大航海時代のイギリス人とスペイン人の戦いじゃないか?」

 

「そんなのがあるの?」

 

優斗「ああ、確かイギリス人は赤服をスペイン人は黄色の軍服を着ていたはずだ」

 

「へぇー」

 

優斗「ところでさ、大地」

 

「なに?」

 

優斗「お前が言っていた俺に似た奴がやった事ってこんなこと?」

 

「………………え?」

 

 

なんか夢のデジャブを感じた

 

まぁ今回は現実で

 

兄さんは俺の頭を掴んでベットに押しつけた

 

右手にある銃を俺に向けて

 

 

「に、兄さん!?何を………………」

 

優斗「さようならだ」

 

 

殺される意味が分からない

 

かといって夢でもわからなかったけど

 

そんな俺を無視して視界にうつるのは引き金に指を引く兄さんの姿だった

 

ああ、ごめんみほ

 

俺黒森峰行けそうにないわ

 

むしろ違う所に逝きそうだ

 

目をつむり死を待つが………………

 

ーーーカチッーーー

 

・・・・・・・・・・・・

 

あれ?

 

何も起きない

 

てか今カチッって音しなかった?

 

恐る恐る目を開けるとにこやかな兄さんの顔であった

 

 

優斗「嘘に決まってるだろ?誰が弟を殺すやつがいるか」

 

「え?でもさっきのは?」

 

優斗「あー、大地今日は何日かわかるか?」

 

「確か4月1日だったはず………………あ!?」

 

優斗「そう、エイプリルフールだ」

 

「………………それでも銃を向けるのは嘘でも笑えないよ」

 

優斗「ハハッ!悪かったよ、とりあえず起きろよ、朝ごはん出来てるぜ」

 

「わかったよ」

 

 

俺はとりあえず着替えを済ませリビングに向かう

 

リビングには西住しほさんと島田千代さん、娘の愛里寿さんがいてびっくりした

 

ちなみに朝ごはんを作ったのは島田さんらしい

 

心臓に悪すぎる

 

 


 

 

・余談

 

 

どもども優斗です

 

さっき大地に嘘をやったが

 

ちょっとやりすぎかな?って思ったが

 

俺にされたのに比べたらマシだろう

 

起きて早々愛里寿ちゃんに馬乗りされて

 

俺が指輪を渡した嘘をいい

 

何故か指にちゃっかり指輪してるし

 

スマホを開けば

 

友人達からの絶交の通達(1時間後には嘘と言われた)

 

まほからは嫌いと唐突に言われ(これも1時間後には嘘と言われた)

 

朝から愛里寿ちゃんといる千代さんには朝飯抜きの宣告までされた

 

もちろん嘘で朝飯は頂きました

 

これに比べたら大地に俺がした事は生ぬるいのではないだろうか?

 

そんなちょっとした騒ぎ(俺のみ)が起きた1日だった

 

 

 

 

 




優斗「おい金剛、これって………………」

金剛「とあるゲームのの兵隊諸君です」

優斗「ですよねー、ちなみに聞くけど大地が言った俺に似た将軍の戦い方って」

金剛「ええ、そのゲームの主人公の戦い方です」

優斗「無双じゃないですか。ヤダァ」

金剛「まぁまぁ、出すのは今回だけさ………………多分」

優斗「不安しかねぇ」

金剛「はい、では本編の次回予告行きますよ」

優斗「次回も大地が主人公だっけ?」

金剛「一応あっちでは主人公だけど、君がメイン主人公だからね?」

優斗「わかってるって」

金剛「まぁいいけど、では次回!」

優斗「第48話 『☆戦車道、始めます! 後編』です!」

金剛「ではまた来週~」

優斗(でも本文の内容は流石に嘘でも笑えないな)

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