白露「隊長、少しメタくないか?」
大地「これぐらいなら問題ないでしょう、多分」
白露「ほんとかな」
大地「それにこれは俺より白露先輩の方がメインな気がしますけど」
白露「それは流石に気のせいだろ?」
大地「さぁ?どうでしょうね」
白露「答えは本編で知ってもらおう」
大地「ですね」
2人『どうぞ!!』
どうも峰川弟こと大地です
あれから会場周辺をみほ達とブラついて今学園艦への帰路についていた
ふと連絡船のデッキで1人黄昏ていると少し離れた所にみほとみほに近づく優花里が見えた
一瞬近づいて話しかけようかと考えたが聞こえる距離まで近づく
わかりにくいように上の階から見下ろす
優花里「寒くないですか?」
みほ「あっ、うん、大丈夫」
優花里「全国大会、出場できるだけで私は嬉しいです、他の学校の試合も見られるし大切なのはベストを尽くす事です、たとえ負けたとしても………………」
角谷「それじゃあ、困るんだよねぇ」
(ん?生徒会の連中?負けたら困る?)
優花里「ん?」
川嶋「絶対に勝て」
優花里「え?」
川嶋「我々はどうしても勝たないといけないんだ」
小山「そうなんです、だって負けたら………」
角谷「シーー!!」
小山「ッ!?」
みほ・優花里「「???」」
小山先輩が言いかけた感じ、負けたら何かある?
しかも俺やみほを巻き込んででも負けたくない理由?
そして入るかもわからないのに大量の現代戦車が戦車道しかしてない学園艦から出てくる?
これはもう"廃校危機"確定では?
しかも兄さんと母さんが介入できない案件?
介入もしくは工作するために俺を利用した?
いやあの2人がそれだけで俺を転校させたりしないはず
他にも何か理由が?
※2人がただ家族への想いが強烈に出てるだけです
角谷「まぁとにかく!全ては西住ちゃんと峰川君の肩にかかってるんだから!今度負けたら何やってもらおうかな~?考えとくねー」
みほ「・・・・・」
優花里「……ハッ!?だ、大丈夫ですよ!がんばりましょう!」
みほ「初戦だからファイアフライは出てこないと思う、せめてチームの編成がわかれば対応もあるんだけど………」
優花里「!」
みほは真面目だな
確かに編成がわかれば対応策が作れる
だが大洗はここ最近は一切戦車道をしてこなかった
だからどの学校が普段どう編成をしているのか
どんな編成で挑むのか
そういったものの情報量が圧倒的に少ない
いくらみほが去年まで黒森峰で経験があっても相手の心情まではわからないし
情報が少なすぎて判断がつかない
幸い現代戦車道の戦車は決まっている
サンダースの場合はM1エイブラムスを初戦の上限最大まで投入するだろう
問題は機銃やミサイルの装備の有無や出場選手などの細かい情報が全くない
せめて生徒会がこういった情報を得てくれたら楽なんだけどなー
そんな事を考えながら俺は榊達の元へ戻ったのだった
だが俺は背後にいる人物に気づいてなかった
それからしばらくして学園艦に帰った俺達は訓練に明け暮れていたが………………
鈴木「にしても今日も来てなかったな、白露先輩」
榊「そうだな、一体どこで何してるんだか」
「そういえばみほも優花里が最近訓練に来てないし連絡も取れないから家に見に行くとか言ってたな」
斎藤「じゃあ俺達もそれに倣って白露先輩の家に行くか?」
「まぁそれが妥当か、で?誰が先輩の家知ってるんだ?」
3人『知る訳ねぇじゃん』
「だろうな!」
白露「そりゃあ教えてないしね」
「まぁそうなんだけどって白露先輩!?」
白露「そこまで隊長が俺の事を心配してくれてるとはな」
「いえ、心配は心配でも敵前逃亡の処罰内容に心配してました」
白露「あれ?容赦なくない?俺先輩なんだけど?」
「はぁ、それで先輩はここ最近来なかったのは何故ですか?小山先輩に聞いたら学校自体にも来てなかったみたいですね」
白露「それについては今から話すよ、今時間ある?」
俺達が頷くと先輩はとある教室に案内してくれた
5人の机を1つに纏めて座った所でいくつかの書類が配られた
そこには出てくる戦車の種類及び数、選手の詳細、装備など
欲しかった情報がズラリと書かれていた
てか細かすぎないか?
まるでサンダースに行ったような情報量
「白露先輩、あなたまさか!」
白露「ああ、行ってきたんだ、サンダース大付属高校現代戦車道にな」
「やはりというか、よく行けましたね?」
白露「それを今話す所さ」
「わかりました、お聞きしましょう」
大地sideout
白露side
俺は隊長もとい大地が情報量に悩んでいるだろうと思いサンダースに潜入する事にした
ついでに挨拶もしてこよう
まず学校側に公欠ができるように理事長に話を通す
過去の校則や条例に戦車道/現代戦車道関連で申請だせば公欠にできる事を確認して2人分申請を出す
ん?後1人は誰かって?
時期にわかるよ
次に大洗学園艦から近い港へとその港からサンダース学園艦へのチケットをまた2人分購入
さらに飲食物や着替えの用意、ついでに例のブツも用意する
後は彼女を捕まえるだけ
おっとあちらに連絡もしないとな
そうして全ての用意が整うと秋山理髪店の裏手の窓の下の通路にスタンバイする
すると待っていた人物が窓から降ってきた
「まぁまず、窓からではなく家の玄関から出ろよ」
秋山「ええ!?何で白露先輩がここに!?」
「あっ俺の事知ってるんだ」
秋山「知ってるも何も生徒会に所属しているんですから当然ですよ!」
「それでも俺は会計だから角谷会長や小山副会長、それに河嶋広報よりは目立たないと思ってたんだがな」
秋山「まぁ白露先輩は陰で生徒会を牛耳ってるって噂出てましたから」
「うん、まずその噂の出所教えてくれる?てか怖ぇよ!?」
秋山「ところでどうしてここに?」
「ん?ああ、どうせ秋山の事だからサンダースに潜入すると思ってな」
秋山「??それと先輩がここにいるのとのつながりは?」
「俺も現代戦車道の方を偵察するんだ、せっかくだから生徒会権限で公欠と運賃を負担してやる」
秋山「ええ!?いいですよ!悪いですし!」
「秋山も戦車道とはいえ学校のためにしている、これぐらいはする、それにチケットは既に手配済みだからさっさと行くぞ」
秋山「え?ちょ!?ちょっと待ってくださいよ!」
こうして秋山を連れて俺達はサンダースへ向かった
2つの船を乗り継いでサンダースに着いた俺達はとある人物達の歓迎を受けた
それはサンダースの制服をきた2人の男女もといケイとシュンだ
ケイ「ハーイ!大洗の会計さんね!戦車道隊長のケイよ!」
シュン「Hey!抽選会の時に少し話したな、現代戦車道で装填手をしているシュンだ!」
「どうも、大洗現代戦車道副隊長の白露です」
秋山「え?え!?だ、第6機甲師団オッドボール三等軍曹であります!」
「お前はいつから米軍に入ったんだ?彼女は大洗戦車道装填手の秋山だ」
ケイ「アハハハハハハハ!面白い子ね!気に入ったわ!」
シュン「ハッハッハッハッハ!君は装填手なのか!なら良き友になれるな!」
2人が大爆笑しているが対して秋山は完全にバニック状態だ
まぁ無理もないけど
てかケイはともかくシュン、お前の装填速度を秋山を同類にするな
秋山が可哀そうだろ
さて本題に入ろう
そう、合法的に許可された偵察である
秋山「私が思ってた偵察と違いますよ!?」
「許可貰ってきたんだから合法かつ効率的な偵察だ、さぁケイから情報引っこ抜いてこい」
ケイ「うちはいつでもオープンだからね!何でも聞いて!いくらでも答えてあげる!、さぁこっちこっち!」
秋山「え!?ちょ、ちょっと!?」
こうしてアメリカ式のテンションのケイに引っ張られて秋山はサンダースの校舎に消えていった
まだ黒森峰の現代戦車道生の時に見た頃と変わってないな
いやこれから変わるのかもしれないな
シュン「それで?黒森峰の諜報員が堂々とここにいていいのか?」
「それ言わないのがお約束じゃね?」
シュン「こちらの諜報部が掴んでるのは知ってるんだろ?知っていて放置しているんだろ」
「大洗に止める術がないのと止める理由がないからな」
シュン「それはお前が黒森峰の諜報員だから?」
「黒森峰というより峰川優斗の諜報員の方が任務内容としては強いな」
シュン「何だもう就職先が決まってるのか?」
「1年の時にスカウトされてね、今は訓練期間中だな」
シュン「優斗の元で働くのきつくない?」
「今はまだ大丈夫だ、ちょっと現代戦車を置いたり、あたかも理事長が出資してくれたかのように予算を誤魔化してるぐらいだ」
シュン「それ、普通にヤバいな」
「だがこれぐらいなら各校共に気づいてるだろうさ、優斗曰く、"これぐらいの刺激があった方が面白いだろ?"だそうだ」
シュン「優斗が言いそうな事だな、他の思惑はありそうだけど」
「そこについてはスルーしてくれ、俺はあくまで大地の護衛兼監視役だから」
シュン「なるほどね、で?その大地の様子はどうだ?」
「何でシュンに言わなければならないんだ?」
シュン「親友の弟を気にするぐらいいいだろ?対価も用意したんだからさ」
そう言うと背負っていたリュックから第1回戦で使用する戦車や装備、選手の情報などが書かれた書類を見せてきた
普通そこまでするかよ?
優斗も大概だがこいつらもヤバいな
でもこれ裏を返せばこの程度の情報を渡した所で負けないという自信の表れだろう
思う所はあるがまぁいいか
これで表の目的も果たせるし
それに勝てばいいんだから、何としても
俺は大地の近況を報告した
現代戦車道に関する事は話さず、学校で何しているのかいじめなどはないか
体調や精神面に問題はないかなど
ありふれた内容ばかり話した
話し終えると満足したのか書類を渡してきた
「いいのか?」
シュン「そういう約束だからな」
「だが現代戦車道での訓練内容の様子は話してないぞ?」
シュン「そんなのは試合をすればわかる」
「それもそうだが」
シュン「それにそうじゃないとフェアじゃない、既にこちらはそちらの情報を知っている、だからこちらもそちらに情報を提供しただけの事だ」
「そうか」
シュン「まぁぶっちゃけると大地の件は聞けたから俺はさっさと筋トレがしたいんだ」
「今ので色々台無しだな!?」
シュン「ハッハッハッハッハッハ!!!!!」
「はぁ、どうして優斗の関係者はこうもおかしな奴ばかりなんだ」
シュン「安心しろ、お前もこちら側だ」
「は?」
シュン「?気づいてなかったのか?」
「いやいや俺は一般人だよ」
シュン(一般人は他校で工作活動なんてしないだろ)
なんか言いたそうなシュンをほっといて書類を見る
予想通り全てM1エイブラムス10両
ただ対戦車ミサイルの搭載がない?
全てが機銃搭載で弾は曳光弾
慢心?いや今回は第1軍の精鋭ばかりだ
そもそも模擬戦ではなく公式戦だ
そんな甘い考えはない
となると…………
「なぁ、対戦車ミサイルがないか聞いても?」
シュン「砲弾が全て解決してくれるだろ?」
「アッハイ」
まさかじゃないけどサンダースの連中筋肉に脳が浸食されたとかないよね?
ちょっとサンダースの現代戦車道隊長の身が心配になってきたぞ?
後シュン、頼むから隙を見ては俺をトレーニングルームに連れて行こうとするな
俺は偵察に来たのであって筋トレをしに来たわけではない!
この後秋山が帰ってくるまで俺はシュンと筋トレするかしないかで取っ組み合いをする羽目になった
帰ってきた秋山はややゲッソリとしていたが情報は無事得る事ができたようだ
ケイの奴も秋山の事を気に入っているようで終始秋山に話しかけていた
「それじゃあ俺達は大洗に帰るわ」
秋山「はい!色々ありがとうございました!」
シュン「おう、また来いよ、次は筋トレをさせてやる」
2人「「結構です」」
ケイ「アハハハハハッ!ほんと2人とも面白いわね!でもうちはいつでもオープンだからね!」
秋山「はい!」
「それじゃあな、行くぞ秋山」
秋山「了解です!」
こうしてサンダース大学付属高校偵察作戦は無事に終わるのだった
白露sideout
大地side
白露「………ってことがあったのさ」
白露(流石に交換条件の大地の情報の部分は濁したけど、じゃないとバレる)
4人『( ゚д゚)ポカーン』
白露「ん?どうした?」
常にこの人不思議だなと思ってたがまさか堂々とサンダースに乗り込むとは
優花里の奴もさぞ混乱しただろうな
ちなみに彼女は途中で別れたとの事なので今頃みほ達と合流しているだろう
榊「偵察ってなんだっけ?」
斎藤「隠密して非公式に情報を盗むとか?」
鈴木「まぁ情報は持ち帰ってるから偵察は成功してるんじゃないか?」
「この人、ほんと何なんだろうな?」
白露「そこまで困惑するか?」
4人『します!』
白露「お、おうっ!?な、なんかすまん」
「まぁおかげで情報を手に入れたので作戦は立案できますけどね」
白露「それは偵察したかいがあったよ」
「白露先輩?お疲れのようですし家で休まれては?」
白露「そうだな、そうするよ、じゃお疲れ様」
「はい、お疲れ様です」
白露先輩の背中を見た後改めて書類を見る
正直ここまで細かい情報が手に入るとは思ってなかった
だがミサイルを搭載していないのはありがたい
少なくともミサイルからの攻撃はない訳だし
理由はまぁシュン先輩らしいと言えばらしいが押されたサンダース現代戦車道の上層部は苦労しただろうな
特に隊長さんは…………
よし、帰ったら作戦を練るとしますか!
俺は榊達と帰路につく事にした
優斗「あいつ堂々とシュンに諜報員の事バラすなよ、誤魔化せよ」
シュン「まぁいいじゃん!面白いし!」
優斗「いや、そうだけどね?面白いけど諜報員としてのアレコレが問題では?」
シュン「俺がそんな事気にするとでも?」
優斗「シッテタ、まぁそれも想定してるけどさ」
シュン「相手が俺達だと意味ないしな」
優斗「1年の時に顔合わせしてたしね、多少の変装じゃダメか」
シュン「そうそう、さ、次回予告だ!」
優斗「へいへい、次回!」
シュン「第70話 『☆強豪・シャーマン(エイブラムス)軍団です!Ⅱ』だ!」
優斗「そろそろ俺も動かないとな」
シュン「まぁそれは俺関係ないから応援だけしとくさ」
優斗「そうしてくれ」