戸山香澄は勇者である   作:悠@ゆー

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2体で1体のバーテックスに対し、勇者達がとった作戦とは!?

花が咲き乱れます。




終わりのない友情〈前編〉

 

 

教室--

 

何やら蘭と美咲が何かをしている。

 

蘭「私はここに駒を動かすよ。」

 

美咲「ん~。強烈な手をすぐに指してくる。美竹さん、本当に将棋はやった事無いの?」

 

2人は将棋を指していた。蘭が若干押している。

 

蘭「うん。結構面白いね、これ。盤面の動きがうっすら見えてくるっていうか、分かるっていうか…。つまり戦いと同じだよね。あれも、敵の弱そうな所とか、攻めてきそうな気配とかが分かるでしょ。」

 

美咲「普通はそんな事分かんないよ…。」

 

蘭「たえは分かるってさ。」

 

美咲「くぁ~この閃きタイプめ。眩い才能、羨ましい。絶対に負けないし。」

 

蘭の言葉で美咲の闘志に火が付いた。

 

蘭「私も負けないから。」

 

その時、蘭の端末に連絡が入る。

 

蘭「あれ?モカからの呼び出しだ。」

 

美咲「神託あり…か。新しい御役目の始まりだね。さてさて、今度はどんな事が起こるやら。」

 

2人は部室へと移動した。

 

 

---

 

 

勇者部部室--

 

リサ「実は私、ちょっと困ってるんだ。1つは冷蔵庫のエクレアが消えた事。」

 

薫「こういうのも何だが、それは友希那が食べたんじゃないかい?」

 

友希那「私がリサのおやつを勝手に食べたらどうなるか……思い返すだけでも恐ろしいわ。」

 

友希那は身震いする。

 

リサ「友希那じゃないよ。結構厳しくしつけたつもりだし。」

 

友希那「でしょ?」

 

ゆり「いや、今のは突っ込みどころの様な…。」

 

あこ「~♪」

 

美咲「あこ、口にチョコの残りが付いてるよ。」

 

あこ「えーーーっ!?って何だー、付いてないじゃん……ハッ!?」

 

リサ「よーし、あこは後で沙綾に手伝ってもらって吊るしておくね。で、本題なんだけど。」

 

モカ「実は神託が2つあって、短い期間に戦闘が重なりそうなんだー。」

 

リサ「連戦って事。みんなの負担が大きそうで……。」

 

友希那「それぐらい問題無いわ。伊達に修羅場はくぐってないし。」

 

ゆり「なんなら二手に分かれて戦ったって良いんだよ。ねぇ紗夜ちゃん。」

 

紗夜「RPGでも時々見るアレですね。パーティを分割するので満遍なく鍛えていないと苦労するという…。」

 

燐子「現在は…勇者の数が強みの1つですから…パーティ分割は最後の手段にしたいですけどね…。」

 

蘭「まっ、どんな敵でもいつも通り倒すだけだよ。」

 

友希那「という事で、何があっても熱く柔軟に対応してみせるわ、リサ。」

 

リサ「…本当に頼もしい仲間が増えたよ。宜しくね。」

 

そうして勇者達は一時解散する。

 

 

---

 

 

寄宿舎、有咲の部屋--

 

有咲の部屋にあこがいきなり入って来た。

 

あこ「あこのお宅訪問だよ!といっても有咲ちゃんの部屋は中々に殺風景だね。」

 

有咲「いきなり来て凄い事言うな。これでも物は増えた方だけど。っていうか何でお宅訪問なんだ。別にいいけど。」

 

あこ「中2、中3の時期は色々と危ないからね。あこが見回ってるの。」

 

有咲「じゃあ私じゃなくて紗夜さんでも見てあげれば?」

 

あこ「紗夜さんは今ゲームやってるから大丈夫だよ。」

 

 

---

 

 

同時刻、紗夜の部屋--

 

紗夜は夏希とゲームの最中だった。

 

夏希「さぁ紗夜さん、今日のゲームはストレートファイターズでいざ勝負ですっ!」

 

紗夜「ええ良いでしょう。私は1ラウンドも容赦しません!」

 

夏希も善戦するが、軍配は紗夜に上がった。

 

夏希「その3択はえぐいですよ~。負けた~惜しい!」

 

紗夜「ええ、危なかったです。たいした反射神経です、また上達しましたね海野さん。どうやらあなたは門を開けてしまったようです。格闘ゲームの対戦という羅刹の門を……。」

 

夏希「なんて褒めてもらってますけど、まだ差を感じますね。紗夜さん本当ゲーム強いなぁ…。」

 

紗夜「では次にこのゲームを…。」

 

その時、2人の端末に招集のメッセージが届く。

 

紗夜「招集…ですか。」

 

夏希「よーしやってやる!今の私は滾ってるよ!」

 

2人は招集場所の教室へと移動した。

 

 

---

 

 

教室--

 

夏希が教室に着いた直後に警報が鳴り響いた。

 

夏希「おぉぉっ、着いたとたんに警報が!」

 

小沙綾「もう出撃するよ、準備は良い?」

 

勇者達は樹海へと消えて行った。

 

 

---

 

 

樹海--

 

勇者達が樹海へ着いたとたん"新型"が襲い掛かって来た。

 

薫「早速お出迎えか。」

 

だが現れた"新型"は魚の形でも、以前の"防御特化型"でも無かった。

 

蘭「あれ?今回のは前よりも大人しめなサイズだ…。さてどんな仕掛けがあるのやら。」

 

ゆり「基本的にバーテックスは大きい奴ほど強いけど、今回のは楽…なのかな?」

 

りみ「そういう事言うと、フラグにしか聞こえないよお姉ちゃん…。」

 

小沙綾「リサさん達によると、今回は戦いが続くようです。長期戦も視野に入れないと。」

 

蘭「きっちり倒していこう。無理せず、確実に!」

 

美咲「両方やってこそ勇者って事ね。辛いねぇ。そこそこ頑張るよ。」

 

香澄「みんなとなら出来るよ、美咲ちゃん。よし、行くぞーっ!」

 

 

--

 

 

小たえ「ふぃー。全部びしっとやっつけたね。おかわりは来ないのかな?」

 

小沙綾「見えないし反応も無いから、今日はもう帰還かな。神託では連戦だって事だったけど…。」

 

友希那「速やかに撤収よ。だけど部室に戻っても解散ではないわ。次に備えて待機よ。」

 

香澄「友希那さん、お腹空いたよ。」

 

友希那「安心して、戸山さん。リサなら何か気を利かせておいてくれるはずよ。」

 

香澄「やったね。じゃあすぐに帰ろう!」

 

 

---

 

 

勇者部部室--

 

お腹を空かせた勇者達が帰還する--

 

りみ「ただ今戻りましたーっ…ってなんだか良い匂いが。」

 

たえ「お帰り。な、な、なんとうどんを用意しておりまーす。」

 

中沙綾「おたえ、さすが!」

 

巫女組とたえがうどんを作ってみんなの帰還を待ってくれていたのだった。

 

モカ「連戦の可能性もあるからねー。」

 

リサ「みんな、じゃんじゃん食べて。」

 

友希那「やっぱり予想した通りね。ありがとう、いただくわ。」

 

しかし、うどんと聞いて悲しむ人が若干1名。

 

蘭「郷に入っては郷に従え……か。」

 

だが、モカは機転を利かせ蕎麦も用意していた。

 

モカ「そんな蘭にはちゃーんと蕎麦を用意しといたよ。」

 

蘭「ありがと、モカ。」

 

美咲「くぅぅ、ラーメンが出て来ないこのシビアな世界。まぁうどん美味しいけどね。」

 

薫「ソーキそばが無いのは仕方ないね。」

 

勇者部はうどんと蕎麦を食べて英気を養うのだった。

 

 

--

 

 

2時間程経過--

 

3年生は何やら特殊能力の話題で盛り上がっていた。

 

ゆり「もぐもぐ…だからね、私達勇者は武器の特性なんかで個性はあれど…もう少しこう、雷を操るとか時間を止めるとかそういう特殊能力があると味わい深いんだけどね。」

 

薫「特殊能力か…儚い響きだね。もぐもぐ。」

 

紗夜「そうですね…各自に何かしらの能力があれば個性として面白いと思いますが…もぐもぐ。」

 

ゆり「ねぇ、もしも何か1つ自由に能力を使えるとしたら、どんなものが欲しい?」

 

紗夜「世界を書き換える力とか…。現在の問題だって解決出来る筈です。」

 

ゆり「ふむふむ。それはちょっと何でもありすぎてNGで。」

 

薫「水を操る力も良いけれど…重力を操る力は魅力的だね。」

 

香澄「…なんだか3年生組が面白そうな会話をしてるよ。さすが年上さんチーム!」

 

有咲「話題は小学生が好きそうなものに思えるけどな。」

 

その時、有咲の目つきが変わる。

 

有咲「っ!?この気配は…。」

 

モカ「…やっぱりもう出撃だよ。さっきの戦いから2時間ぐらいしか経ってないのに。」

 

燐子「一息は付けましたが…中々大変なものがありますね…。」

 

ゆり「予め連戦って言われてたしね。心構えが無かったら、かなりゲンナリきたよ。」

 

友希那「敵を多く倒せると前向きに考えましょう。行くわよ!」

 

小たえ「さすがご先祖様、タフだ。」

 

勇者達は樹海へ再び赴く。

 

 

---

 

 

樹海--

 

高嶋「元気の源を補給したから体力は満タン。さぁ行くぞ!」

 

夏希「食べ過ぎないで良かったよ。お代わりしたかったけど。」

 

小たえ「お代わりしたかったら、さくっと戦闘終わらせれば良いんだよ。」

 

そこへタイミング良く敵が現れる。

 

夏希「よし、先輩方は体力を温存しててください!沙綾、たえ、行くぞ。」

 

小沙綾「任せて、夏希。」

 

小たえ「オッケーだよ。」

 

ゆり「大丈夫?」

 

夏希「任せといてください!小学生組のチームワーク見せてあげますよ。」

 

そう言って、3人は敵目掛けて突っ込んで行った。

 

 

--

 

 

夏希「よっしゃ、行くぞ"鈴鹿御前"!」

 

夏希がそう叫ぶと横に着物を着た少女の精霊が現れる。そして、夏希は"鈴鹿御前"を自らに憑依させた。

 

あこ「夏希があこ達と同じ事をしたよ!!」

 

燐子「どうやって…。」

 

紗夜「私が教えたんです。」

 

友希那「紗夜が?」

 

紗夜「ええ。私みたいに強くなりたいって言われましてね…。リスクも無いので教えたんです。」

 

高嶋「紗夜ちゃん……。」

 

高嶋香澄は笑顔で紗夜を見ていた。

 

 

--

 

 

憑依させた夏希の勇者装束が"鈴鹿御前"が身に着けていたかつての鎌倉時代の武士を模した衣服へと変わり、両手の斧に加え、空中にもう一振り斧が浮かんでいた。

 

夏希「飛んでけーー!!」

 

夏希がそう言うと、中に浮かんだ斧がバーテックス目掛けて飛んで行き、次々とバーテックスを斬り倒していった。

 

小たえ「夏希やるねー。私も負けてらんないよ。来て!"鉄鼠"!」

 

たえが呼ぶと横に小さいネズミの精霊"鉄鼠"が現れる。

 

小たえ「えっと、こんな感じだったかな……。そーれ。」

 

するとたえも"鉄鼠"を憑依させたのだった。

 

燐子「たえちゃんも…!」

 

高嶋「凄い…これも紗夜ちゃんが教えたの?」

 

紗夜「私は海野さんにしか教えていません。」

 

あこ「じゃあ友希那さんが?」

 

友希那「私でもないわ。花園さんは海野さんがやっていた事を見様見真似でやってのけたって事でしょう……。」

 

西暦組はたえの才能に驚愕した。

 

 

--

 

 

星屑がたえに襲い掛かるが、たえはビクともせずに逆に星屑がダメージを負ってしまった。

 

小たえ「どう?これが"鉄鼠"の力だよ。そんでもって槍の切れ味は倍以上!」

 

たえは槍を伸ばして星屑や新型を次々と薙いでいった。"鉄鼠"は憑依者の防御力を上げ、更に武器の切れ味も強化する精霊なのだ。

 

小沙綾(私は2人の援護に徹する…。)

 

小沙綾「お願い"刑部狸"!」

 

小学生沙綾が呼ぶと狸の精霊、"刑部狸"が現れ沙綾の手に短銃が現れた。

 

小沙綾「距離が近い敵はこれで……はっ!」

 

沙綾は遠距離は弓矢、短距離は短銃に切り替え2人をサポートしていった。

 

 

--

 

 

小学生組が大方の敵を倒し、最後の大型が1体残っていた。

 

あこ「だいぶ数も減って来たね。今回は敵からオーラも出てないし。」

 

美咲「あと少しで終わりだね…?ん?」

 

美咲が何かに気付いた。

 

美咲「向こうから新手が来るよ!」

 

ゆり「ここにきてもう一匹か。」

 

香澄「…あれ?新しく出てきたのって数時間前に倒したバーテックスじゃない?」

 

紗夜「同じ種族の別個体とも考えられますが…。」

 

友希那「まだ距離がある。合流する前に今戦っている残りを倒しましょう。」

 

蘭「同意見です。強引にでも倒しましょう。」

 

美咲「…そういう流れが見えるんだろうなぁ。指揮官タイプの才能ってのは。」

 

友希那「ゆりさんとあこは遠くの敵が仕掛けてきたら防御をお願い!!」

 

小学生組が戦っている中に2人の香澄も加わり、続々と他の勇者達も参戦する。

 

香澄「よし、小学生組を援護だよ!全力全開、勇者パーンチ!!」

 

高嶋「せいやぁー!出力最大、勇者パーンチ!!」

 

夏樹「刻んで殲滅!3本の斧の乱舞を食らえ!!」

 

美咲「大きくぐらついてきたけど、反撃を狙ってる。させないよ!」

 

美咲が槍を投げて敵の反撃を防ぐ。

 

小たえ「"鉄鼠"の切れ味を見よ!りみ先輩続いて下さい。」

 

りみ「う、うんっ!えーーい!!」

 

燐子「テクニカルな皆さんが反撃を封殺してる…。」

 

ゆり「そろそろトドメいっちゃってー!!」

 

あこ「向こうの敵が何かしてきてもあこが守るよ!守りは気にせずやっちゃえー!!」

 

友希那「よし瀬田さん、一緒に行きましょう。」

 

薫「ああ。脆い部分を一気に行くよ!」

 

友希那「はあぁーーっ!」

 

薫「たぁーーーーーっ!!」

 

2人の攻撃が決めてとなり、大型が沈んでいく。

 

美咲「これで残りは後1体。」

 

燐子「転進して…向こうの敵を倒しましょう。」

 

勇者達は奥から近付いてくる最後の1体へと向かって行った。

 

 

--

 

 

小たえ「またまた連戦だ…って、小さい敵がわらわら出てきた。」

 

友希那が果敢に飛び出して行くが、それを紗夜が遮った。

 

友希那「紗夜…。」

 

紗夜「湊さん、張り切り過ぎです。これ以上熱くなると周囲が見えなくなります。気を付けて下さい。」

 

友希那「………!!そうね。連戦が続いて、少し焦っていたわ。早く敵を倒さないとみんなが危ないと…。」

 

紗夜「皆さんそれ程やわじゃありません。侮らない事です。」

 

友希那「確かにね…。ありがとう紗夜。」

 

紗夜「また危うくなりそうだったら止めてあげますよ。今度は鎌の刃側で。」

 

友希那「ふっ……。それは勘弁して頂戴。」

 

紗夜「では気を付ける事です。私はあなたの事を見ていますから。」

 

友希那「頼りにしているわ。」

 

2人の様子を蘭と高嶋が見ていた。

 

蘭「あの2人、なんだかんだで良いコンビだね。」

 

高嶋「うん、紗夜ちゃんカッコいいな。」

 

蘭「私達も気が合うって所見せてあげようか。」

 

高嶋「良いよ、蘭ちゃん!!」

 

2人は周りの小さい敵を倒しに飛び出した。

 

小沙綾「…それぞれの団結を見ていると、体の奥が熱くなる時がある。これは一体…。」

 

小たえ「……目覚めだよ。」

 

美咲「さてさて道は開けたって事で、バーテックスを叩きましょうか、戸山さん。」

 

香澄「だね、美咲ちゃん。勇者パワー10倍だよ!!」

 

中沙綾「同じ形をしたものが、続けて現れただけなのか…一体どういう事なのかな。」

 

沙綾の不安は募っていくが、勇者たちは残った大型バーテックスとその周りの小さなバーテックスを倒しに動く。

 

 

--

 

 

高嶋「手ごたえはあったけど…どうかな?」

 

薫「敵は弱まっている。今こそ勝機だ!」

 

紗夜「これでとどめ…この鎌で刈り取る!」

 

だが、そこに新たなバーテックスの反応が現れる。

 

小沙綾「!これは…!ま、また新しい敵が出てきました。位置は遠いですが…。」

 

紗夜「なんですって!次から次へと…ちょっと異常ですね。」

 

小沙綾「敵の形状…。あれはさっき倒したバーテックスじゃないですか!?」

 

中沙綾「確かにあれは同一個体だね…。今回はそういう特殊な敵って事かな。」

 

ゆり「一筋縄じゃいかなくなった敵…。造反神も必死だね。」

 

美咲「私は何となくだけど、造反神がどんな神か想像ついてきたよ。予想が当たってるとしたら、逸話通りの暴れん坊だよ、まったく。」

 

有咲「まずいぞ。敵が合流しようと動き始めてる。」

 

中沙綾「この弱った方だけでも倒す。私が穴をあけるから、沙綾ちゃんと燐子さんは続いて!!」

 

3人は一斉に攻撃を放ち、大型を撃破する。

 

蘭「そして、後もう1体…。普通にぶつかっていいのかな。」

 

夏希「あと一息です、やりましょう。勇者は根性!」

 

美咲「そしたらまた片方が復活したりして。これ完全にパターン入ってるよ。」

 

夏希「ハメ技って事ですか。ややこしい敵だなぁ。」

 

紗夜「それでも攻略法はあるはずよ、海野さん。」

 

蘭「そうですね。ましてこれだけの数がいれば、絶対に何とかなります。」

 

燐子「疲れ切る前に作戦を立てましょう…。力押しだけでは勝てそうにないです。」

 

友希那「小学生組は大丈夫?」

 

先の戦闘で小学生組は精霊を憑依させて戦っている。いくらリスクが無いとはいえ疲労は溜まりやすい。

 

小たえ「大丈夫だよ、御先祖様。」

 

小沙綾「まだまだいけます。ね、夏希。」

 

夏希「もちろん!!」

 

友希那「そう、頼りにしているわ。」

 

美咲「小学生組が頑張ってるんだから、さすがに弱音は吐けないね、りみ。」

 

りみ「頑張ろう、美咲ちゃん。」

 

倒しても倒しても終わらないループに対抗する為に、勇者たちは作戦会議を行う。

 

 

--

 

 

あこ「なんでじっとしてるんだろうね。あこたち疲れてるからチャンスなのに。」

 

燐子「もう片方の復活を待ってるんじゃないかな…。」

 

あこ「そうなの!?」

 

中沙綾「状況をまとめましょう。この戦いを終わらせる為にも。倒しても倒しても現れるバーテックス。そして戦い続けるという神託…。今までの現象をまとめて考えると、出て来る結論は1つじゃないかな。」

 

燐子「今回の敵は…2体で1体のバーテックス…という事ですね?」

 

美咲「そうでしょうね。片方が倒されそうなタイミングでもう片方が復活してるし。」

 

中沙綾「どちらか片方を倒しても、もう片方がいれば蘇る…。そんな感じの敵じゃないかと。」

 

ゆり「なら今までの出来事にも説明がつく…。」

 

あこ「どうやって倒すの?2体同時にやっつけるとか?」

 

中沙綾「完全に同時は難しくても…ほぼ時間差無しで倒せば。」

 

小たえ「1体を倒したら、もう1体も即座に撃破って事。」

 

あこ「じゃあ今さっき倒した敵もやっぱり蘇るって事なんだね。」

 

あこは大きくため息をついた。

 

香澄「でも倒し方が分かったんだから、これが最後の復活って思えば、ね?」

 

紗夜「倒すには調整が必要…。まさにゲームのボス戦ですね。」

 

蘭「かといって、敵を両方並べてゆっくり戦うのも危険だと思います。それに2体一緒だと、力を合わせてきそうな雰囲気がしますし。」

 

美咲「本来なら根拠の無い勘だって思うけど、美竹さんが言うと説得力あるよ。」

 

蘭の言う事も一理ある。何故なら2体の敵は互いにくっつこうと近付いていたからである。

 

夏希「やれやれ勇者は根性だけじゃなく頭も使わないといけないんだね。ならこっちもレベルアップだよ!」

 

高嶋「ようやく終わりが見えてきたね。」

 

薫「ああ。からくりが分かれば、後は全力を尽くすのみだよ。」

 

友希那「ここが踏ん張りどころよ。力を合わせて乗り切りましょう!!」

 

作戦が決まった勇者達は最後の力を振り絞り、2体のバーテックスに立ち向かう。

 

 

--

 

 

中沙綾「みんな、準備は良い?」

 

香澄「オッケーだよ!」

 

りみ「頑張ります!」

 

ゆり「まかせて!」

 

有咲「完成型勇者の力を見せてやる!」

 

中沙綾「いくよ!」

 

5人「「「満開!!」」」

 

 

勇者達が立てた作戦--

 

 

それは満開を行いほぼ同時に2体を殲滅する作戦だった。

 

 

 

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