戸山香澄は勇者である   作:悠@ゆー

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香川の次は愛媛へと入っていきます。


そして、次回謎の人物の正体が明らかに--




故郷への情熱

 

 

"超大型"バーテックスを打倒した勇者部一同。それにより、香川と愛媛の一部の地域が解放される。そして新しく追加されたボタンをあこが押した瞬間、あこは一瞬で愛媛へと飛ばされてしまったのだった--

 

 

---

 

 

瀬戸大橋--

 

燐子「…あれ?あこちゃん…!?き、消えちゃいました…。」

 

友希那「アプリの新しいボタンを押した途端、あこが消えてしまったわ…。」

 

リサ「ちょっと待って、今アプリの説明を読むから。」

 

美咲「こういうのにも取説用意してくれるって、大赦って人たちも変なところで律儀だね。」

 

リサは説明書を読んでみんなに新機能の説明を始める。

 

リサ「この新機能"カガミブネ"は、特定の場所同士を一瞬で行き来する、いわゆるテレポート機能なんだって。」

 

モカ「出発地点と到着地点が解放されていて、出発地点に巫女がいれば、瞬間移動出来るみたい。」

 

蘭「なんだかハイテクな時代になったもんだね。」

 

その時、みんなの端末にあこから連絡が入った。

 

あこ「もしもし、あこだよ。なんか分かんないんだけど、あこは愛媛にいるんだよ!」

 

リサ「実はね…。」

 

リサはあこに"カガミブネ"の説明を行った。

 

 

--

 

 

あこ「す、すごい!テレポート!?あこはどうすればいいの!?こっちには巫女がいないから"カガミブネ"を使えないよ!」

 

リサ「じゃあ私が迎えに行くよ。」

 

だが、友希那は待ったをかける。

 

友希那「待ってリサ。マップで見る限り、あこがいる場所は未開放地域のすぐ傍…リサが行くのは危険だわ。」

 

紗夜「宇田川さんが自力で戻れば良いんじゃないかしら。」

 

あこ「えー。大変だよ…。」

 

紗夜「勇者の身体能力なら、1時間も掛からないでしょう…。登山よりも楽だと思いますけど。」

 

あこ「同世代組が冷たい!もーーー、あこ超特急で走って帰る!」

 

そう言い残して連絡は切れてしまった。

 

友希那「未開放地域を通るのなら、1人は危険ね…。念の為に私も迎えに行くわ。」

 

燐子「私も行きます…。」

 

紗夜「まったく…手間がかかりますね。私も行きましょう。」

 

高嶋「もっちろん私も行くよ!」

 

友希那「ゆりさん達は先に戻って大丈夫よ。」

 

ゆり「分かった。友希那ちゃん達が行ってくれるなら安心だよ。」

 

こうして、西暦組はあこを迎えに愛媛へと向かった。

 

 

---

 

 

愛媛--

 

燐子「あっ、あれ…あこちゃんです!」

 

遠くから走ってくるあこを燐子が見つける。

 

あこ「あっ、みんなー!」

 

友希那「っ!?」

 

その時、友希那は何者かの視線を感じて後ろを振り返った。

 

友希那(…何だか視線を感じたのだけれど…気のせい………?)

 

 

--

 

 

勇者部部室--

 

あこ「ただいまー。帰ってきたよー。」

 

ゆり「よかった。これで勇者部全員揃ったね。」

 

帰ってくるなり、あこはみんなに愛媛のミカンをお土産に配り始める。

 

燐子「これは…この上品な甘みとコク…!砂漠に湧き出る水源の様に細胞を潤す果汁…!間違いなく愛媛のミカンです…。」

 

夏希「うわぁ、これ甘くって美味しい!」

 

勇者達はミカンを食べながら、今後の事について話し合った。

 

リサ「ひとまず、香川の全地域を取り戻せたのは大きな成果だね。神樹様からの神託があったんだけど、香川の次は愛媛を奪還せよ、だって。」

 

中たえ「だからあこが愛媛に飛ばされたんだね。」

 

小たえ「神樹様もせっかちだよね。」

 

小沙綾「勇者の身体能力があれば、愛媛まで走って数10分で行けるけど…。」

 

中沙綾「緊急事の時間的な問題や、体力の消耗を考えれば…。」

 

小沙綾「この"カガミブネ"はとってもありがたいよね。」

 

モカ「"カガミブネ"は巫女も使えるみたいだし、早く走れない私でもすぐに愛媛に行けるよ。」

 

有咲「でも、戦闘地域に巫女を連れて行くのは賛成出来ないな。」

 

薫「有咲ちゃんの言うとおりだ。……だが、巫女がいないと"カガミブネ"は使えない…。」

 

中沙綾「私が同行してるから、その点では心配ないよ。」

 

りみ「そっか、沙綾ちゃんは巫女の素養もあるんだったね。」

 

小沙綾「次の奪還場所は愛媛…。戦いの場所の情報が欲しいですね。」

 

そこへリサへ神樹様からの神託が告げられてきた。

 

リサ「……!神託が来たよ。愛媛奪還の第一戦。」

 

あこ「よしっ、あこテンションMAXだよ!!」

 

燐子「私も…!」

 

2人の故郷である愛媛奪還という事もあり、いつも以上に気合が入っていた。

 

香澄「あこちゃんと燐子さんの故郷だもんね。私達も全力で手伝うよ!」

 

 

---

 

 

樹海--

 

高嶋「愛媛って言っても、戦う場所は樹海だから、あんまり変わった感じはしないね。」

 

小沙綾「敵に関して言えば、前よりも"新型"が増えてる気がします。」

 

あこ「ん?あれは…。今までに見た事ない敵もいるよ。」

 

夏希「とりあえず殴ってみましょう!!」

 

そう言って夏希は攻撃する。が、その瞬間、バーテックスが爆発したのである。

 

小沙綾「バーテックスが爆発した!?夏希!!」

 

夏希はかろうじて爆発に巻き込まれずにすんでいた。

 

夏希「あ、危なかったぁ…。あと一歩踏み込んでたら、直撃してたよ…。」

 

小沙綾「もう…びっくりさせないで、夏希!」

 

夏希「ごめんごめん!ま、この私が沙綾達を残して戦闘不能になる訳にはいかないしね。」

 

紗夜「どうやら近付くと爆発するタイプの敵のようですね…。」

 

燐子「"爆発型"…ですね…。でしたら、その"爆発型"には私たち飛び道具組が担当します…。」

 

"爆発型"に対しては燐子、美咲、沙綾2人が対応する事となった。

 

ゆり「お願いね。他のみんなは、敵が4人に近付かないよう守って。」

 

友希那「愛媛奪還の第一戦、行くわよ!!」

 

全員「「「おーーーーっ!!!」」」

 

 

 

 

?「…………。」

 

 

 

 

小たえ「………。なんか視線を感じるなぁ。」

 

友希那だけで無く、たえも勇者達の戦いを見つめる何者かの視線を感じ取っていた。

 

夏希「どうした、おたえ?」

 

小たえ「なんだか見られてる気がする。遠くから…誰かに…。」

 

夏希「遠くから?…私達とバーテックス以外、誰もいないよ。気のせいじゃない?」

 

小たえ「うーん、そうなのかなぁ…。」

 

 

--

 

 

あこ「はぁ、はぁ…結構倒した筈なのに、全然敵が減ってないよ!」

 

紗夜「むしろ増えているようにも見えます…。」

 

中沙綾「もしかしたら、敵の中に親玉がいてそれが増やしてるのかもしれない。」

 

友希那「ならその親玉を討ち取るしかないけれど、いったいどこに…?」

 

周りを見回しても、それらしい敵を見つける事は出来ない。だが、たえが1つの仮説を考える。

 

小たえ「"爆発型"が沢山集まってる所にいるんじゃない?」

 

燐子「なるほど…花園さんの言う通りだと思います…。親さえいればいくらでも"爆発型"を増やせるのなら…"爆発型"を親の周りに配置して守ろうとするはず…。」

 

中沙綾「敵の集団がより厚くいる場所が怪しいって事ですね。」

 

友希那「多少のダメージは仕方ない…。"爆発型"の群れを突破して、中心にいる親玉を倒しましょう!」

 

燐子「お願いします…!こちらも精一杯、援護します!」

 

 

--

 

 

勇者達は"爆発型"の爆発により、多少のダメージは受けたものの、遂に敵の親玉を突き止める。

 

有咲「見つけた!アイツだな!」

 

香澄「あ、ホントだ!"爆発型"が生まれてきてる!」

 

だが"爆発型"は勇者達の予想を超える勢いで増え続けていた。

 

りみ「あっという間に親玉が覆い尽くされて見えなくなっていくよ…。」

 

美咲「"爆発型"が生み出されるペースが速すぎる。厄介だよこれ。」

 

薫「ならばそれ以上に早く倒すだけさ…。」

 

有咲「良い事言う!こっちはあらゆる時代から、これだけの勇者が集まってるんだ!手数で負ける筈がない!私達の力、見せてやるよ!!」

 

ゆり「初めて来た時は"私1人で充分!"って言ってた有咲ちゃんが、"私達"って言うなんてね…。」

 

有咲「ちょまっ………!戦闘中に気合が削がれる事言うなぁ!!」

 

ゆり「それはともかくとして、力任せに突っ込むだけじゃ被害が大きくなるかもしれない。1人で突出し過ぎない事。けど、まとまり過ぎないようにね。爆発で一網打尽にされちゃうから。」

 

友希那「そうね…。なら少人数で分かれて、お互いのフォローをしながら戦う形で行きましょう。」

 

小たえ「あとは状況次第で臨機応変にね。」

 

あこ「あこの旋刃盤の錆にしちゃうんだからね!」

 

 

--

 

 

あこ「これでトドメだぁ!行くよ"輪入道"!」

 

あこは精霊"輪入道”を自身に憑依させ、燃え盛る旋刃盤で親玉であるバーテックスを燃やし尽くす。

 

あこ「見たかっ!造反神の手先め!」

 

燐子「やったね、あこちゃん…。これで"爆発型"の増産も止まりました。」

 

りみ「今のがこの地域を支配しているバーテックスだったら、ここも解放される筈ですよね…?」

 

薫「……まだだよ、りみちゃん。油断は禁物だ。まだ不穏な気配が消え去っていないよ。」

 

蘭「そうですね…確かに樹海化も解けない。でも敵の姿も見えません。」

 

紗夜「巫女なら何か分からないかしら?」

 

そのタイミングでリサから連絡が入る。

 

リサ「もしもし、友希那!?まだ戦いは終わってないよ!」

 

友希那「やっぱり…。」

 

リサ「もうすぐ、そこの地域を治めている真の親玉バーテックスが現れるよ!」

 

その瞬間、樹海全体が揺れる。

 

夏希「うわわ、地震!?」

 

薫「いや…ただの地震じゃない…。これは………来る!」

 

揺れがおさまり、目の前に真の親玉であるバーテックスが現れたのである。

 

美咲「うっわー…ずいぶんと強そうなのが出てきたね……。」

 

夏希「今までどこに隠れてたんだ、こんなデカいバーテックス!」

 

あこ「こいつが正真正銘、ここの大ボスだね!あこたちの愛媛を返してもらうよ!!」

 

勇者達は戦闘に入った。

 

 

---

 

 

香澄「いっくよー!!」

 

高嶋「ダブル勇者ーーーーー!!」

 

香澄・高嶋「「キーーーーーーーーーック!!!」」

 

2人の香澄が渾身の蹴りで吹き飛ばし、

 

紗夜「はあぁぁぁぁぁ!」

 

"七人御先"の力で7人に分身した紗夜が大葉刈で斬りかかる。

 

あこ「トドメ行くよ、りんりん!」

 

燐子「行くよ…あこちゃん…!お願い、"雪女郎"!」

 

2人の炎の旋刃盤と、冷気を纏った矢の攻撃により、親玉バーテックスは沈黙する。

 

香澄「ふぅー…。これで今度こそ、この地域は解放だね!」

 

あこ「でも愛媛は広いから、まだまだ先は長いなー。」

 

燐子「大丈夫だよ、あこちゃん…。みんなで頑張っていけば、すぐだよ…。私達には…こんなに沢山一緒に戦ってくれる人がいるんだから…。」

 

あこ「りんりん……。そうだね!」

 

 

---

 

 

?「なるほどねー。香川を解放したのはまぐれじゃないんだね。次は私が相手をしてあげるよ……あはは。胸が高鳴るなぁ。」

 

 

そう言い残して消えていった謎の少女--

 

 

その顔は2人の香澄と瓜二つの顔をしていたのである--

 

 

 

 

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