戸山香澄は勇者である   作:悠@ゆー

126 / 326
徳島奪還編が終わり、次回から最後の高知奪還編へと参ります。


勇者達の戦いも残り僅か--




そのままの気持ちで

 

 

勇者部部室--

 

モカ「みんなが頑張ってくれたお陰で、次の戦いで徳島は取り戻せそうだよ。」

 

小沙綾「色々と手を打ってきた香川愛媛と違って徳島は随分と力押しでしたね、敵は。」

 

有咲「分かりやすくて助かるけどな。こっちは気合でいくのみだから。」

 

燐子「その分、高知では色々と仕掛けてくるかもしれません…。最後の一県ですから…。」

 

ゆり「なんにせよいつも通り、こつこつ行くまでだよ。それじゃあみんな、今日は解散ね。」

 

 

---

 

 

浜辺--

 

有咲と千聖は浜辺で鍛錬をしている。

 

有咲「敵も最後の抵抗をしてくるに違いない。ひたすら鍛錬あるのみだな。」

 

千聖「それに関しては同意だわ。有咲ちゃんはいつもここで鍛錬をしているのね。」

 

有咲「そうだよ。いっちょガツンとやってやろう!私はまだまだ強くならないと!」

 

 

--

 

 

鍛錬開始から2時間ほど経った頃--

 

有咲「はぁはぁ相変わらずやるな。さすがに疲れた。」

 

千聖「はぁはぁそっちもね。良い汗をかけたわ。」

 

2人は鍛錬を終え、有咲の家へと向かった。

 

 

---

 

 

市ヶ谷宅--

 

有咲「入って。まぁ鍛錬器具ばっかだけどな。」

 

千聖「こうしてあなたの部屋に入る日が来るとは思わなかったわね。」

 

有咲「人生どうなるか分からないよな。」

 

千聖「そうね…。ところで。」

 

千聖が有咲へと近付いてくる。

 

有咲「ん?何だ、どうして近付いてくるんだ?」

 

千聖「有咲ちゃん!!」

 

千聖はいきなり有咲に壁ドンをする。

 

有咲「な、な、なんで壁ドンすんだ!?ちょ、ちょま……!?」

 

千聖「あなたとは一緒に戦う仲間でもあるけど、競い高め合う相手だとも思っているわ。」

 

有咲「…!それはこっちも同じだ千聖。今日の鍛錬だけでもレベルアップした気がするよ。」

 

千聖「ええ。負けないから有咲ちゃん。」

 

有咲「こっちもね。……ってか普通に言え!何かと思ったわ!!」

 

 

---

 

 

千聖が有咲の家にいる頃、寄宿舎のイヴの部屋では--

 

中たえ「ねぇイヴ。イヴは神樹館だったんだよね?」

 

中沙綾「なら安芸先生って知ってるかな?」

 

イヴ「それは勿論。神樹館では、普段はクールですが優しい先生です。そして、防人をやっている今私達の受け持ちは安芸先生です。」

 

かつて神樹館小学校で沙綾たちの担任だった安芸先生。元の世界で香澄たちが世界を守った後安芸先生は姿を消していたが、その実ゴールドタワーで千聖達防人の先生をしていたのである。

 

中たえ「そうだったんだね。大切な御役目に付いているとは聞いてたんだけど。」

 

中沙綾「どうかな、先生は元気だった?」

 

イヴ「元気だけど…大赦の仮面を被っていて表情までは分かりません。ですが、先生は変わらない先生のままだと私は思ってます…。」

 

中沙綾「そっか。いつか会いたいね。おたえ。」

 

中たえ「そうだね。戻ったらみんなで会いに行こうか。イヴも一緒に。」

 

 

---

 

 

翌日、浜辺--

 

香澄「せいやー!勇者パンチ!と見せかけて勇者投げ!!」

 

イヴ「危ねっ!ははっ、楽しい楽しい!!やるな戸山!」

 

今は香澄とイヴが組み手をやっていた。その他にも何人かが一緒に鍛錬をしている。

 

香澄「こっちも楽しいよ。心強い仲間が出来て。」

 

友希那「では次は私の番よ。行くわよ若宮さん!!」

 

イヴ「よっと。良いねぇ、この鋭さ!さすがじゃねーか。この勇者部はパラダイスだ!」

 

美咲「アグレッシブな人達は打ち解けてるなぁ。まぁそれはこっちも同じか。」

 

そこに樹海化警報のアラームが鳴り響いた。

 

友希那「樹海化警報…。これが徳島最後の戦いね。」

 

イヴ「激戦になるだろうなぁ。だがこんだけの連中がいるなら負けやしねーよ。」

 

香澄「そうだね、イヴちゃん!行こう!!」

 

 

---

 

 

樹海--

 

あこ「うっひゃあ…"飛行型"に"爆発型"、"防御特化型"、"大型"と"超大型"そして疑似バーテックスの大群。今まで戦ってきた敵のオンパレードだよ。」

 

燐子「どうやら、敵は多くを残った高知に集結させてるようですね…。」

 

中たえ「そうだろうね。赤嶺もいないし。」

 

イヴ「なら暴れるぜ!!良いだろ、白鷺。」

 

千聖「ええ、構わないわ。私と花音がバックアップに回るから、日菜ちゃんと2人で突撃してきなさい。」

 

千聖のその言葉にイヴと日菜は笑顔で喜び走り出す。

 

有咲「お手並み拝見ってやつだな。」

 

千聖「2人も強いわよ。」

 

イヴ「よっしゃあ!行くぜ"雷獣"!!」

 

日菜「出ておいで"座敷童"!」

 

2人は精霊を憑依させる。

 

イヴ「これが憑依ってやつか。体の底から力が湧いてくる。」

 

そのイヴの目の前に"防御特化型"と"爆発型"が立ちふさがった。

 

夏希「気を付けてイヴさん、そいつめっちゃ硬……。」

 

イヴ「おらあぁぁぁぁぁ!!!」

 

夏希「い………!?」

 

夏希が注意しようとする前にイヴは切りかかったが、切った瞬間に"防御特化型"が弾けてしまう。

 

小沙綾「硬い敵を一撃で…どうして!?」

 

イヴ「いくら硬くても中は脆いだろ。」

 

イヴの精霊"雷獣"の力はその名の通り雷を操る力。イヴは銃剣の切っ先が触れた瞬間に雷を"防御特化型"の体内に流し込み、内側から爆散させたのだった。

 

イヴ「んでもって爆発する奴にはこうだ!!」

 

そう言い放ち、イヴは"爆発型"に雷を付与させた銃弾を放ち爆発させる。

 

蘭「凄いね…。一瞬で敵を分析して最適な攻撃で対処してるよ。」

 

目の前の敵を一掃したイヴの前に"超大型"が現れる。

 

高嶋「っ!こいつはみんなで…!」

 

千聖「待って。これくらいならイヴちゃん1人でも大丈夫よ。そうでしょ?」

 

イヴ「当たり前だ!!」

 

今度はイヴの体に電気が走り、速度が上がったのだ。

 

紗夜「さっきより早く!?自分の体に電気を流して身体能力を上げているのね。」

 

目にも止まらぬ速さのイヴに"超大型"の攻撃が当たる筈もなく、怒涛の連続攻撃で瞬く間に"超大型"を倒してしまった。

 

 

--

 

 

イブが善戦してる頃、日菜もまた"飛行型"と"大型"と対峙していた。

 

日菜「力を貸してね"座敷童"。」

 

"座敷童"を憑依させた日菜は"飛行型"に突っ込んでいった。

 

りみ「どんな能力があるのかな。」

 

特に日菜に変化は何も起こらなく、普通に"飛行型"を倒していく。

 

ゆり「何にも起こらなく普通に敵を倒してるね。」

 

燐子「……!?」

 

だが、燐子は何かに気が付いたようだった。

 

燐子「さっきから"飛行型"は一切日菜さんに攻撃していません…。まるで日菜さんが見えていないかのように……。」

 

"座敷童"の能力は気配を消す事。今の日菜は敵からは全く見えていない状態なのである。

 

日菜「もちろん、銃弾だって見えないんだからねっ!」

 

見えない銃弾で"大型"を打ち倒し敵が全滅する。

 

 

--

 

 

小沙綾「敵の完全沈黙を確認。す、すごい……。」

 

日菜「どんなもんだい!!」

 

イヴ「これくらい大した事無いな。」

 

2人は千聖と花音の元へと戻っていく。

 

千聖「2人共さすがよ。」

 

有咲「そういう時は、勇者部ではこうするんだよ。」

 

有咲はイヴと日菜とハイタッチをする。

 

千聖「……そうなのね、郷に従うわ。」

 

千聖も2人とハイタッチを交わす。

 

 

---

 

 

勇者部部室--

 

徳島を全て奪い返し、勇者部は祝賀モードに入っていた。

 

リサ「それじゃあ徳島奪還を祝って、乾杯の挨拶を友希那お願い。」

 

友希那「敵の小細工は少なかったけど、徳島は激戦だった。だけど私達は新しい仲間達と共に、それに勝ったわ。遂に最後の1県である高知に乗り込む事になるけど、今この瞬間は勝利を祝いましょう。」

 

全員「「「おーーーーっ!!!」」」

 

花音「ごくごく…はぁっ。初めはどうなる事かと思ったけど、良かったよ。」

 

日菜「考えてみれば私達はいつもそんな事ばっかりだったね。」

 

千聖「……これだけの、素晴らしい人達が、各時代の各所で戦っていた。もういい加減終わらせないと。その為に私にも…私達にも出来る事を。」

 

イヴ「千聖さんは本当に真面目ですね。」

 

彩「それが千聖ちゃんの好きなところだよ。」

 

香澄「……高知に行けるようになったよ。待っててね、赤嶺ちゃん…。」

 

遂に残りは最後の1県、高知のみ。赤嶺や造反神との決戦は近い--

 

 

そしてこの日々も--

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。