戸山香澄は勇者である   作:悠@ゆー

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しっちゃかめっちゃかキャラ崩壊となっております。


あの人が久々に登場--?




神樹の記憶〜3人目の…おたえ?〜

 

 

勇者部部室--

 

麗らかな日差しの中、船を漕ぐたえの横でゆりはお茶を啜っていた。だが、そんなまったりとした日常が一瞬で崩れ落ちる。突如部室に疾る一本の矢。

 

りみ・有咲・千聖「「「えっ!?」」」

 

その矢はうたた寝しているたえのすぐ横に突き刺さる。

 

小たえ「ひゃあ〜〜!!サプライズ!矢が!矢が飛んできたよ!?」

 

たえの悲鳴に他の勇者達が駆けつけて来る。

 

友希那「大丈夫!?……これは吸盤の矢ね。」

 

どうやら何処からか飛んできた矢はおもちゃの矢のようだ。その矢は矢文であり、手紙が結んである。沙綾は手紙をみんなに見せた。

 

 

---

 

 

勇者の諸君。君たちに試練を与えよう。今すぐ全員で屋上に来い。 おたえ(中)

 

 

---

 

 

花音・イヴ「「はぁ…。」」

 

ゆり達は何が何だかんだ分からず頭にハテナが浮かぶ。

 

美咲「まぁ、行けば分かるでしょ。行こ行こ。きっと何か面白い事があるんじゃない?」

 

有咲「ったく…たえの奴、変な茶番を企てて…。」

 

取り敢えず手紙に従い屋上へと向かう事にした。

 

 

---

 

 

花咲川中学、屋上--

 

ゆり「来たよ、たえちゃん!」

 

ゆり達が屋上に来ると、そこにいたのは--

 

 

 

 

 

兎追いし花園「ハッハッハ!逢いたかったよ、勇者の諸君!飛んで火に入る夏の虫だぁー!」

 

りみ「お、おたえちゃん……!」

 

勇者装束を身に纏ったたえが待ち構えていた。みんな唖然としているが、それだけでは終わらない。

 

?「…みんな行くよ。せーのっ!」

 

星のカリスマ香澄「イーーーーッ!!」

 

発酵少女沙綾「イーーーーッ!!」

 

サッドネスメトロノーム紗夜「イーーーーッ!!」

 

となりの天才ちゃん日菜「イーーーーッ!!」

 

屋上の社の陰から香澄に沙綾、紗夜、日菜の4人が現れたのだ。

 

花音「日菜ちゃん!?何やってるの!?」

 

小沙綾「沙綾さんまで!?同じ私として恥ずかしいですよ!」

 

発酵少女沙綾「う…くっ、だ、だって香澄が楽しそうだから一緒にやろうって……。」

 

同じ沙綾の言葉が自分の心に深く突き刺さる。

 

星のカリスマ香澄「静まれ勇者どもー!よく聞けーい!……ほら、次は紗夜さんの台詞です…っ。」

 

サッドネスメトロノーム紗夜「…………え、えぇ……。兎追いし花園様の御配慮にて貴様らに対人戦闘訓練をさせてやろうぞ!」

 

燐子「さ、紗夜さん…何気に演技が上手です……ってそんな場合ではありません…。対人戦闘訓練ですか…!?」

 

星のカリスマ香澄「四国奪還の最終局面になれば、赤嶺香澄と戦う事は避けられないからだー!しかーし!」

 

となりの天才ちゃん日菜「対人が不得手の勇者どもに対して赤嶺香澄は対人戦のエキスパートだからね!」

 

香澄達4人は暗黒四天王としてゆり達勇者部の前に立ちはだかる。

 

薫「なるほど…。それは助かるね。」

 

リサ「確かに筋は通ってるけど、どうして悪役を演じる必要があるの?」

 

星のカリスマ香澄「面白そうだったからなのだー!高嶋ちゃんを通じて紗夜さんも誘ったら、快諾してくれたぞよ!」

 

あこ「確かに、香澄に誘われたら紗夜さんは断らないよね。」

 

高嶋に誘われ、紗夜は結構ノリノリで演じている。

 

友希那「最初は何事かと思ったけれど、訓練なら話は別ね。乗ってあげましょう。」

 

蘭「私も行きます。たえ覚悟!」

 

兎追いし花園「今の私は兎追いし花園だよ?」

 

有咲「んなのどっちでも良いわ!!」

 

星のカリスマ香澄「イーーーーッ!!」

 

発酵少女沙綾「イーーーーッ!!」

 

説明が終わり、暗黒四天王とたえは問答無用で攻撃を開始してきた。

 

 

--

 

 

夏希・あこ・花音「「「うわぁ!?」」」

 

3人はたえの攻撃で吹き飛ばされてしまう。

 

ゆり「ちょっ、強い……!ていうかたえちゃん!本気でやってるでしょ!?危ないよ!」

 

兎追いし花園「フハハハハ!甘いのだよ、牛込ゆり!本気でやらない訓練に何の意味があるの?」

 

薫「しかし、たえちゃん以外は弱かったようだが…。」

 

薫の言う通り3人が吹き飛ばされたのはたえの攻撃が原因であり、暗黒四天王はすぐにやられてしまっていた。

 

サッドネスメトロノーム紗夜「イ、イィーー……。」

 

となりの天才ちゃん日菜「イ、イィーー……。」

 

発酵少女沙綾「くふっ……か、香澄…手……手を……せめて…一緒に………逝…。」

 

星のカリスマ香澄「さ、さーや、その台詞違うよ。もっと前、前!」

 

発酵少女沙綾「あ。えっと……おのれーゆーしゃどもめー。」

 

りみ「急な棒読みだ…。」

 

暗黒四天王は倒れたが、たえは次なる作戦を実行に移す。

 

兎追いし花園「よくも部下達をやってくれたね!かくなる上は奥の手だ。行け!」

 

星のカリスマ高嶋「イーーーーッ!!」

 

リサ・モカ・彩「「「えっ!?」」」

 

突如現れた高嶋、そして立ち上がった紗夜と日菜が巫女の3人を人質に取ったのだ。

 

蘭「モカ!!」

 

千聖「彩ちゃん!!」

 

友希那「…………。」

 

リサ「……ちょっと友希那!?私の名前も呼んでよ!」

 

友希那「え、えぇ……リサ?」

 

友希那は目まぐるしく展開される花園ワールドについて来れていなかった。

 

兎追いし花園「巫女を人質に取ってしまう作戦!略してミコジチーー!!」

 

美咲「割と普通の略され方。」

 

蘭「モカを返して!」

 

千聖「彩ちゃんを返してちょうだい!」

 

友希那「…………。」

 

リサ「…………友希那!!」

 

友希那「え、えぇ……。リサ、大丈夫?」

 

となりの天才ちゃん日菜「巫女のいない勇者部なんてミルク抜きのカフェオレも同然だよ!」

 

花音「ふえぇぇ…それじゃあ普通のコーヒーだよぉ!」

 

そして巫女を人質に取ったたえは恐ろしい事を口にする。

 

兎追いし花園「人質を返して欲しければ戦え!でないと巫女達にあーんな事やこーんな事をしちゃうよ。」

 

千聖「何ですって!?」

 

兎追いし花園「フハハハハ!二戦目突入だよ!」

 

星のカリスマ香澄「イーーーーッ!!」

 

発酵少女沙綾「イーーーーッ!!」

 

サッドネスメトロノーム紗夜「イーーーーッ!!」

 

星のカリスマ高嶋「イーーーーッ!!」

 

となりの天才ちゃん日菜「イーーーーッ!!」

 

ゆり「キツイ訓練もあったもんだね。みんな、もう一度行くよ!」

 

ゆり達が構えたその時だった。

 

あこ「あこ、面白そうだからあっち側で戦うね!」

 

あこが敵に寝返ったのだ。

 

ゆり「なにーーーーーっ!?」

 

夏希「えーーー!あこさんズルいーー!じゃあ私もあっち側に寝返っちゃおうかな。」

 

のりで夏希もあこに続いてたえ側に寝返ろうとする。

 

イヴ「軽いノリで転向する勇者が後を絶ちません…。」

 

ゆり「ダメダメダメーッ!そんなに抜けられたらこっちの戦力がガタ落ちしちゃうよ!」

 

燐子「あこちゃん………分かったよ。あこちゃんが相手でも、私頑張る……!」

 

対人戦闘訓練は二戦目に突入する。

 

 

--

 

 

夏希・花音「「どわぁあーーっ!?」」

 

ゆり「か、硬い……い、いくらなんでもやりすぎじゃないかな!?」

 

二戦目もたえ達は手加減無しでゆり勇者部を攻め立てる。たえに関しては先程より強くなっていた。

 

イヴ「だな。あんましマジすぎて、俺が出る羽目になっちまったじゃねーか!」

 

友希那「くっ………。子孫ながら見事ね…。」

 

兎追いし花園「クックック!どうしたの、もう終わり?所詮、正義の力なんて、この程度の物だったんだね。」

 

煽るたえ。

 

星のカリスマ香澄「兎追いし花園様バンザーーーイ!!」

 

兎追いし花園「勇者どもはもう立ち上がれぬようだ!お前達、巫女にあーんな事やこーんな事をやっておしまーーーい!」

 

闇の波動がアレする黒っぽい堕天使あこ「イーーーーッ!!」

 

彩「あ、あこちゃん…。ど、どうしてもやるの……?」

 

闇の波動がアレする黒っぽい堕天使あこ「彩さん、許してね。」

 

サッドネスメトロノーム紗夜「こっちの2人も覚悟するがいい!…フフフフフ。」

 

モカ「紗夜さん結構ノリノリだ…。あーれー!」

 

蘭「モカ!!おのれぇ悪党め…。はあああああああーーーーっ!!」

 

たえの指示で巫女達にあーんな事やこーんな事をされる寸前、蘭が覚醒する。

 

イヴ「なんか良く分かんねーが、とにかくブチギレだな。」

 

リサ「素敵だなぁ。モカを救おうとする気持ちが蘭をパワーアップさせたよ。…………友希那!」

 

リサは期待の目で友希那を見つめる。

 

友希那「いや、そんな目で見つめられても…。」

 

彩「あ、あのっ!仲間同士で傷つけ合うのは、もうやめて!神樹様も悲しんでるよ!」

 

 

彩がみんなに心から訴える。その時、不思議な事が起こった--

 

 

 

 

 

兎追いし花園「ぐはぁっ!?な、何だこの光はぁああ!眩しい!目がっ目がぁああーーーーっ!!」

 

眩しいくらい純粋な彩にたえは目を伏せてしまう。

 

夏希「おーっと!蘭さんがパワーアップしたばかりか、彩さんのホーリービームが炸裂ぅぅぅ!!急展開だぁ!!」

 

夏希は興奮して実況しだした。

 

発酵少女沙綾「斯くなる上は仕方ない。私と香澄で合体して最終形態へ進化しよう!」

 

となりの天才ちゃん日菜「へ?そんな設定あったっけ?」

 

発酵少女沙綾「無いけどするの!臨機応変に対応するのが真の役者だから!」

 

有咲「誰が役者だ誰がぁ!!ちょっとこれもうカオスにも程があるだろうが!どうすんだ!」

 

しっちゃかめっちゃかになってきたその時、屋上の扉が開いた。

 

 

 

 

 

?「あれ?みんな何してるの?」

 

ゆり「あっ、たえちゃん!丁度良い所に!兎追いし花園が…………って、えええええええっ!?」

 

ゆりが驚くのも無理はない。ドアを開けたのは今まで戦っていた中学生のたえだったからである。

 

中たえ「おっちゃん探してたらすっかり遅れちゃ………あれ?」

 

兎追いし花園「あれ?」

 

みんなの目の前に中学生のたえが2人いるのである。

 

小沙綾・夏希「「た、たえさんが2人!?」」

 

小たえ「私が3人いる!?」

 

中たえ・兎追いし花園「「あれれ?」」

 

2人とも全く同じ仕草をしている。

 

友希那「ど、どういう事なの……!」

 

薫「たえちゃんは……どっちだい?」

 

たえ3人「「「はーーーい!」」」

 

美咲「小学生は良しとして、中学生の花園さんが2人って……細胞分裂か何か!?」

 

星のカリスマ香澄「しょれかっ……ンンンッ!それか、アレかも!ふふふ双子!」

 

千聖「だったら厳密には4人いないと不自然だわ。というより、本人が知らない筈無いでしょ。」

 

兎追いし花園「まーまー。それは置いといて、取り敢えず戦わない?この私と。」

 

兎追いし花園は御構い無しにたえに勝負を提案する。

 

中たえ「そうだね。何だか楽しそうだし私も入るよ。」

 

闇の波動がアレする黒っぽい堕天使あこ「置いといて良い問題じゃないよ!あこの頭の中はぐちゃぐちゃだーーーっ!」

 

混乱するみんなを他所に、たえを加えて三度目の勝負が始まった。

 

 

--

 

 

兎追いし花園「ぐふぁ……。な、何をしている………お前達…。これだけ数がいて勇者どもにやられるとは………!」

 

暗黒四天王達も今の状況に混乱して本来の力が出せず、兎追いし花園も遂に膝をついてしまう。

 

香澄「ご、ごめんね。でも、なんか混乱しちゃって……。」

 

ゆり「ちょっと、もう良いでしょ!?誰でも良いから説明して!」

 

ゆりが叫んで、遂に兎追いし花園は真実を口にする。

 

兎追いし花園「分かった…。実は私は、少し先の未来から召喚された、女子大生の花園たえなんだ。」

 

全員「「「ええーーーーっ!?」」」

 

勇者部全員の叫びが屋上に響き渡る。

 

中沙綾「お、おたえ………大学生にもなってまだ、ごっこ遊びなんかやってるの……?」

 

りみ「え、そこ……!?」

 

友希那「そ、それで…女子大生の花園さんがどうしてこんな事を?」

 

兎追いし花園「これから最終決戦に向けて、戦いは本当に過酷さを増していく。だから、その事を教えに来たんだ。」

 

燐子「じゃあ…この訓練は本当に必要だったんですね……。」

 

美咲「面白半分の茶番じゃなかったんですね……。なんかすみません。」

 

兎追いし花園「ううん、解ったくれたら良いんだ。さあ!それじゃあ、今日は倒れるまで戦おう!」

 

大学生のたえは再度武器を構えた。が、

 

小たえ「あのー、ちょっと良いですか?たえ大先輩。」

 

兎追いし花園「何?たえちゃん。」

 

小たえ「まだ私の兎の大三郎は元気ですか?1番おじいちゃんの。」

 

中たえ「良い質問だよ。それは気になる。」

 

兎追いし花園「あぁ、大三郎?まだ元気だよ。」

 

中たえ・小たえ「「何者だ!!」」

 

兎追いし花園が質問に答えた瞬間、突然2人のたえが兎追いし花園を取り押さえたのである。

 

蘭・千聖・友希那「「「えっ!?」」」

 

中たえ「あなたは私じゃない!」

 

小たえ「私でもない!」

 

中たえ「私の家に大三郎って名前のウサギはいないよ!!」

 

中たえ・小たえ「「正体を現せーー!!」」

 

兎追いし花園「うわっ!」

 

質問で兎追いし花園の嘘を見破ったたえ達は攻撃を仕掛け、正体が判明する--

 

 

 

 

 

 

赤嶺「く……っ!」

 

兎追いし花園の正体は変装した赤嶺だったのだ。

 

全員「「「えーーーっ!!!」」」

 

薫「あ、赤嶺香澄………!」

 

赤嶺「あーあ、バレちゃったかぁ。」

 

ゆり「な、なんでこんな事を!?」

 

赤嶺「勇者部って、いつも何かしらイベントやってるでしょ。だから、私も真似してみたんだ。でも残念。勇者同士が相打ちになれば、この先バーテックスを派遣する手間が省けたのになぁ。」

 

あこ「こんな事考える方がよっぽど手間かかるよーーーーっ!」

 

中たえ「そうだねー。ちょっとやりすぎだよ。」

 

赤嶺「そう?花園さんをずっと観察してそれを忠実に真似してみたつもりなんだけど。」

 

中たえ「うーん。こういうのは微妙な匙加減とセンスが必要なんだよ。」

 

有咲「お前がそれを言うのか……。」

 

香澄・高嶋「「でも、とっても楽しかったよ!」」

 

赤嶺に対し何だかんだ言う人もいたが、大半は結構ノリノリで楽しんでいた。

 

彩「赤嶺さん。もし良かったら、これからも一緒に、色んなイベントを楽しんでみない?」

 

赤嶺「は、はぁ……?な、何言ってんのかな……。こんなの、もうやらないよ。じゃあね……。」

 

最後に赤嶺はそう言い残して風の様に去って行った。

 

ゆり「……もう、たえちゃんがもっと早く来ればここまで戦う必要無かったのに…。」

 

小沙綾「恐らく赤嶺さんは、たえさんの性格を調べ上げて、オッちゃんを隠したんだと思います。」

 

中たえ「あははは………。」

 

中たえ以外「「「はぁ…………。」」」

 

屋上にたえの乾いた笑いと勇者部のため息が辺りを包み込むのだった--

 

 

 

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