戸山香澄は勇者である   作:悠@ゆー

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日常回も増やしつつ進めて行こうと思っています。

そして最後に現れたるは、新たな来訪者達--




憧れのヒーロー

 

 

神樹からの神託が降りてきてから数日が経過した頃--

 

勇者部部室--

 

あこ「とおりゃあーー!くらえ、暗黒滅殺斬(ダークネススラッシャー)!!ザシュッ!ザシュッ!」

 

夏希「うわあ!必殺技はこうやるんです!デュクシッ!デュクシッ!」

 

部室ではあこと夏希が忙しなく動き回っている。

 

紗夜「何が違うんでしょうか…。」

 

美咲「ザシュッ!とデュクシ!……の違いですかね?」

 

紗夜「……それの何が違うんでしょう。」

 

小たえ「小学生には"デュクシの達人"がいるんですよ、紗夜さん。」

 

蘭「デュクシって何……。」

 

りみ「ああ…。でも確かに小学生の男の子は、戦いごっこでそんな感じの擬音を言ってるよね。」

 

小学生男子である--

 

あこ「どうだー!ザシュッ!ザシュッ!ザシュッ!」

 

夏希「なにをぉー!デュクシッ!デュクシッ!デュクシッ!」

 

有咲「……似たようなものだな。」

 

燐子「あこちゃん…スカートのままであんまり暴れちゃダメだよ……。」

 

あこ「そんな事気にしない気にしない!楽しいからりんりんもやろーよ!」

 

夏希「そうです!燐子さんもやりましょう!」

 

香澄「私やってみたーい!こうかな?ジュクシッ!ジュクシジュクシッ!」

 

2人に触発されシャドーボクシングをしてみせる香澄。

 

あこ「上手い上手い!」

 

夏希「私が相手だ、勇者ピンク!どっからでもかかって来ぉーーい!」

 

香澄「よーし、行っくよー!必殺〜っ!勇者パフパフ〜!!」

 

夏希「うわーーーっ!爆発ドッカーーーン!!」

 

千聖「い、今のは…何?」

 

赤嶺「勇者…パフパフ…?」

 

この言葉にピンとくる人物が。

 

ゆり「パフパフ…って、あの……まさか。」

 

香澄「はい、勇者パフパフ…もといピンクパフパフは小学生の時に見てた戦隊ヒーローの技です!」

 

夏希「解ってますねぇ、香澄さん!『正義の印を胸に抱く、ジャスティス戦隊!』」

 

香澄・夏希「「『カツンジャーーー!』」」

 

2人は決めポーズを決める。

 

中たえ「おお……2人ともカッコいい。」

 

花音「戦隊って言うと、5色のアレ…だよね?」

 

夏希「私、レッドに憧れてたから、自分の勇者服が赤で、実は超感動してたんです!」

 

香澄「一緒一緒!解るなぁ。私もピンクで嬉しかったもん!」

 

あこ「そうか……夏希は戦隊派だったんだね。」

 

夏希「え、あこさんは違うんですか?あ…そっか、西暦には戦隊ものが無かったとか…。」

 

あこ「あったよ。あったし好きだったけど、あこは"ウルトラメン"派なんだ。」

 

友希那「カップ麺を作ってる間にしか戦わないという、短期決戦の戦士ね。」

 

あこ「そうです!時間が1分、2分と経過するうち焦っていく姿がカッコいいんだ!」

 

美咲「ごめん、全く良さが理解出来ない。」

 

あこの話が広がっていき、ヒーローの話で盛り上がっていく事となる。

 

 

--

 

 

りみ「戦うって事なら、私はそういうのより"魔女っ子シリーズ"が好きだったかな。」

 

ゆり「そういえばりみは夢中になってたね。"魔女っ子チュリプア トゥインクル"だったっけ?」

 

りみ「うん!『敵さん敵さん、地獄の業火にトゥインクル〜♪ボジャーーー!』」

 

美咲「ちょ、最後がえげつない!」

 

紗夜「それって、もしかして西暦時代の"魔女っ子チュリプア"の続編でしょうね。」

 

高嶋「神世紀になってもそのシリーズ続いてたんだ!?」

 

紗夜「『敵さん敵さん、魔法の鎖で括りましょ♪ギュシャーーー!』」

 

美咲「うお……やっぱ最後!それ絶対そうですよ。それより、紗夜さんが魔女っ子好きとは意外です。」

 

紗夜「べ、別に好きだなんて一言も!そ、そういう、奥沢さんはどうなんですか……。」

 

紗夜は顔を赤くして美咲に話をパスする。

 

美咲「私のお気に入りは"明日のピリカ姫"。敵を倒した後にこう言って跪いて泣くんです。『ああ…美しい雪が、血に染まってしまった……。』って。」

 

有咲「自分のせいだろ!」

 

彩「みんなそれぞれに、思い出のヒーローがいるんだね。沙綾ちゃん達は誰かいたの?」

 

中沙綾・小沙綾「「えっ?」」

 

中沙綾「私はそういうのとは違うんだけど、"必殺しばき人"が好きで……。」

 

小沙綾「"大江戸諜報網"も捨て難いです。どちらも時代劇ですけど…。」

 

リサ「へー。結構意外だね。」

 

中沙綾「あ、でも"遠山の父さん"が一押しかも。」

 

小沙綾「『この父さんの紙吹雪…散らせるものなら散らしてみやがれ!』ですよね。」

 

有咲「簡単に散らされそうだけど、そのヒーロー大丈夫か!?」

 

小沙綾「大丈夫です!父さんは一見ただの遊び人ですが、江戸の街で悪を懲らしめるお奉行ですから。」

 

香澄「さっき言ってたしばき人っていうのは?」

 

中沙綾「依頼を受けた、一見遊び人のしばき人が江戸の街で悪を懲らしめる作品だよ。」

 

香澄「へー。じゃあ、大江戸諜報網は?」

 

中沙綾「一見遊び人の隠密が、江戸の街で悪を……。」

 

有咲「全部同じじゃねーか!」

 

中沙綾・小沙綾「「同じじゃない!」」

 

2人の雷が有咲に落ちるのだった。

 

リサ「色々とみんな見てるんだね。私と友希那はあんまりテレビ見ないから、何だか損した気分だよ。」

 

友希那「そうね。でも、こうしてみんなの話を聞くのは面白いわ。美竹さんはどうなのかしら?」

 

蘭「私は…そうですね……。"農業の神・山田さん"ですかね。」

 

あこ「なんか……あんま凄そうじゃない。」

 

蘭「何言ってるの、あこ!山田さんは日々カイガラムシやテントウムシダマシと戦ってるんだよ!」

 

 

--

 

 

赤嶺「たえちゃんは何が好きだったの?」

 

紗夜「後残っているものと言えば…"御免ライダーシリーズ"かしら?」

 

中沙綾「そう言えば前に『イーイー』って言わされた事あったね。」

 

夏希「そっか!兎追いし花園の元ネタは"御免ライダー"だよね。」

 

中たえ・小たえ「「それはどうかな…。」」

 

2人のたえは不敵な笑みを浮かべる。

 

中たえ「私に元ネタなんて存在しないよ?」

 

そういうたえの額には冷や汗が一筋。

 

夏希「………ライダーだな。」

 

中沙綾「そうみたいだね。」

 

有咲「せめて正義の方を真似しろよ……。」

 

千聖「そう言う有咲ちゃんはどうなのかしら?」

 

有咲「私か?私の憧れは勿論完成型勇者の私自身だ!!」

 

みんな「「「…………。」」」

 

静寂が部室を包み込んだ。

 

千聖「…言うと思ったわ……。」

 

中たえ「燐子さんのヒーローは何だったんですか?」

 

燐子「私…ですか…?私は……。」

 

燐子はチラッとあこの方を見る。

 

あこ「?」

 

燐子「私のヒーローは…あこちゃんです…!」

 

あこ「りんりん……!」

 

香澄「正義のヒーローかぁ……。私達以外にも、何処かにそんな人達がいるのかなぁ…。」

 

中沙綾「そんな人達がいたらすっごい心強いね。」

 

香澄「うん!」

 

 

---

 

 

何処かの世界--

 

何者か達が異業の存在と戦っている。

 

?「これで最後っ!!ふぅ〜……。これでここら辺のは全部倒したよね。」

 

制服姿の少女が刀片手に辺りを見回す。

 

?「だね。それにしても、最近この辺りに結構な頻度で出没してるけど、何かあるのかなぁ?」

 

?「この辺りにあるのはこの古びた祠くらいしかし無いんだけど…。」

 

?「それより、みんな気付いた?」

 

?「ん?何が?」

 

?「この辺りに出てくる"荒魂"……他より強いと思わない?」

 

?「確かに……。姿も何処となくいつもの"荒魂"とはちが……っ!?」

 

次の瞬間、古びた祠が強い光を放ち、少女達を飲み込んだ--

 

 

---

 

 

樹海--

 

?「ここは……?」

 

少女達5人が飛ばされた先は見た事もない樹の根が生茂る異空間--

 

新たな風がこの異空間に吹き荒れようとしていた--

 

 

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