のんびりとした日常回の前編です。
キャラ崩壊誠に申し訳ございません。
とある日、道場--
安芸先生が見守る中、3人は今日も修行に励んでいた。
安芸「そこまで!」
全員「「「はぁっ……。」」」
3人は息を切らしながら安芸先生の元へ向かう。
安芸「勇者の力は神樹様に選ばれた無垢な少女でなければ使えない。あなた達に頑張ってもらうしかありません。そこで、次の任務は…。」
夏希「ゴクリ……。」
夏希が息を飲む。
安芸「しばらくの間、しっかりと休む事。」
全員「「「え?」」」
安芸「安定した精神状態でなければ変身は出来ません。張り詰めっぱなしでは最後まで保ちませんからね。」
夏希「やったー!休むのだったら任せて下さい。」
たえ「私も私もー。」
たえ・夏希「「イエーイ。」」
たえと夏希はハイタッチして喜ぶ。
次の日、清め処で水垢離をする沙綾。
沙綾「はー……。」
沙綾(次なる戦いに備えて休息を取る事も御役目、か…。そうは言っても私、気が休まるだろうか……?)
その時、沙綾の元へお手伝いさんがやって来た。
メイド「お嬢様。花園様がお見えです。」
沙綾「こんな朝早く?」
沙綾は着替えて門まで行くと、
たえ「ヘーイ、さあやーー!!レッツ、エンジョーーイ、香川ラーーーーーーーイフ!!!」
リムジンに乗ったノリノリのたえがそこにいた。
沙綾「え、えっと……。休日を満喫してるね。格好も車も。」
たえ「わぁ、ありがとう!ねぇ、これからナイスな休日の為にお出かけしよう。」
沙綾「い、良いけど……。」
たえ「やったーーーーー!!!」
沙綾(不安になるくらい休日テンションだなー。)
そんな事を思いながら沙綾はリムジンに乗り込む。
車内--
たえ「ヘイ♪ヘイ♪ヘーイ♪オゥイエーイ♪ナイスナイス、イェーイ♪エブリバディ、エブリバディセイ♪イェイ香川♪」
音楽を聴きながらノリノリのたえであった。
たえ「沙綾も盛り上がっていこうよ!」
たえが沙綾にイヤホンを渡す。
沙綾「そんな、音楽1つで乗れないよ…。」
沙綾「イェイ♪イェイ♪イェイ♪」
秒でノリノリになる沙綾であった。
沙綾・たえ「「エンジョイ!」」
たえ「さぁ、楽しいお休みの始まりだよー。」
花園宅--
合流した夏希と3人で何やら服を選んでいる。
夏希「こ、この服は……。やっぱり私には似合わないんじゃないか…。」
夏希がフリフリの衣装を着せられ戸惑っていた。
たえ「そんな事無いよ。ねぇ、沙綾?」
たえが沙綾の方を見ると、
沙綾「むはーーーーーー!!」
たえ「わー、そんな出し方する人初めて見た。」
鼻血を噴水の様に噴出し、スマホで写真を撮る沙綾の姿があった。
沙綾「はぁ、はぁ……。とっても似合ってるよ、夏希。」
沙綾は一眼レフを取り出す。
沙綾「で、でも、この込み上げてくる気持ちはなんだろう…はぁ…はぁ。」
たえ「何だか今の沙綾って、プロみたいでイイ感じ。」
沙綾「写真は愛だよ、あ・い!今日はとことん可愛い服に挑戦だね、夏希。」
夏希「いっ!?」
たえが次々に着替えさせ、沙綾がバシバシ写真を撮る。
夏希「こ、こんなの拷問だーーーー!!!!」
夏希の叫びが虚しく響き渡るのであった--
2時間後--
夏希「むーー……。」
隅っこで不貞腐れている夏希。
沙綾「はぁ…。最高だった……。」
夏希「何がだよ!」
満足し倒れる沙綾。
たえ「うーん、どれだー。」
クローゼットを物色するたえ。
たえ「あった。じゃあ、次は沙綾の番ね。」
たえがクローゼットからお姫様の様なドレスを取り出す。
沙綾「え、イヤイヤイヤこんなの似合わないよ。」
夏希「いや、私は似合うと思うな!!」
一転攻勢に出る夏希。
夏希「そーら、着せてやれー!」
沙綾「あぁー!」
夏希「お、良いじゃん!沙綾こそ似合ってるじゃん。」
たえ「アイドルにだってなれちゃうよー。」
沙綾のドレス姿をべた褒めする2人。
沙綾「そ、そうかなぁ……。」
鏡を見ながらまんざらでもなさそうな沙綾。
沙綾「はっ!?」
その日の夕方必死で水垢離をし、今日出てきた雑念を必死で払う沙綾の姿があったのだった。
沙綾「勇者である私が、こんな事で色めき立つなんて…。」
次の日、教室--
黒板に絵を描いている3人。
夏希「沙綾の絵って、それチョココロネか?」
沙綾「そう、私の夢はパンを作って色々な人に食べてもらう事。」
夏希「何か沙綾にしては可愛らしい夢だな。」
沙綾「おたえは何か夢ある?」
たえ「私は花園ランドを将来作るんだ。」
沙綾・夏希「「?」」
2人の頭に?が浮かぶ。
沙綾「その、花園ランドって何?」
たえ「ウサギがいっぱいいる楽園だよ。」
夏希「あー、確かに。昨日おたえの家に行ったけど、ウサギいっぱいいたな。」
沙綾「中々に独特な感性だね、おたえって。」
たえ「そう言う夏希の夢は何ー。」
たえが聞くと、夏希が照れだした。
夏希「うーん…えへへ。」
沙綾「ん?何で照れだしたの?」
夏希「いやー、家族って良いもんだから普通に家庭を持つのもありかなって…。でも、そうなると将来の夢が…お、お嫁……さん。」
沙綾・たえ「「わぁ……!」」
2人が夏希に抱き着く。
沙綾「夏希なら直ぐに叶うよ。」
たえ「ドレス姿が楽しみだね。」
夏希「なんだよ、つつくなよー。」
3人はこうして笑いながら、夢を語り合えるまで絆を深めたのである。
また次の日の教室--
安芸先生がクラスのみんなに話している。
安芸「もうすぐ、1年生とのオリエンテーションです。6年生としての自覚を持って、しっかりと後輩の面倒を見る事。」
たえ「オリエンテーションって何するんだっけ?」
夏希「1年生と一緒に楽しく遊びましょうって事だよ。」
たえ「へーそうなんだー。ん?」
たえが机の中に何かを見つけ取り出した。
たえ「あれー、中に手紙が入ってたよ。」
夏希「何っ、果たし状か!」
沙綾「気を付けて、不幸の手紙かも!」
たえは手紙を読みだす。
たえ「えっと…。最近気が付けばあなたを見ています……。」
夏希「やっぱり決闘か!場所はどこだ!?」
沙綾「呪いだよ!清めの塩とか必要かも!」
たえ「私はあなたと仲良くなりたいと思っています。」
沙綾・夏希「「えっ?」」
たえ「御役目で大変だとは思いますが、だからこそ支えになりたいと思います。だって。」
夏希「も、もしや、これって……。」
沙綾「ラブレター!!」
沙綾と夏希は動揺する。
たえ「わぁ!私ラブレター貰ったんだ。嬉しいな。」
2人の反応に対してたえは落ち着いている。
夏希「な、何でおたえはそんなに冷静なの!?」
沙綾「そ、そうだよ!ラブレター貰ったんだよ!?」
たえ「字とかよく見ればすぐ分かるよ。出した人女の子だもん。」
沙綾「え?」
夏希「なんだ女の子か―。」
2人は胸を撫で下ろした。
その日の夕方、山吹宅--
お手伝いさんが家を掃除していると、
沙綾「ただいまー。」
沙綾が帰宅した。すると、お手伝いさんが、
メイド「お帰りなさいませ。沙綾様、こちらを。」
お手伝いさんが、沙綾に1通の手紙を差し出す。
沙綾「これって…。私にも、ラブレターが。」
ドキドキしつつ沙綾は庭に出て手紙を確認する。
"山吹さんは優等生ですが、注意する時口うるさく感じます。気を付けて下さい。"
それは、クレームだった。
沙綾「ノウマクサマンダ バザラダン センダン マカロシャダ ソハタヤ ウンタラタ カンマン!!」
すぐさま沙綾は炎で燃やした。
沙綾「勇者である私が、あんな紙切れ1つに色めき立つとは……。」
勇者達の休日はまだまだ続く。