戸山香澄は勇者である   作:悠@ゆー

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初期段階では沙綾のポジションは有咲でした。


タイトルの上臈(じょうろう)は"ろうたける"と同じ意味です。





上臈の沙綾

 

 

沙綾「私、いつも香澄に守られてばっかりだった…。」

 

香澄「さー…や……。」

 

沙綾「だから今度は私が勇者になって…。」

 

沙綾「香澄を守る!!」

 

 

 

 

 

樹海--

 

変身と同時に沙綾に銃が握られる。

 

沙綾(どうしてかな……。変身したら落ち着いた…。銃を持っているから……?)

 

沙綾「っ……!」

 

 

直後脳裏にイメージが浮かぶ--

 

 

ーーー

ーー

 

 

?「私は---。あなたは山吹沙綾。あの子は---。」

 

?「3人は--だよ。---なんだから。」

 

 

ーー

ーーー

 

 

沙綾(今の記憶は……。)

 

そんな中"蠍型"が攻撃態勢を整えようと尻尾の針を振り上げる。

 

沙綾「はっ!そんな事より今はアレの破壊を優先させないと。」

 

沙綾が銃を撃ち"蠍型"の針を破壊する。

 

香澄「っ…!さーや凄い……。」

 

沙綾「香澄にはもう手出しさせないから!」

 

精霊と銃が消え、別の精霊と2丁の銃が現れる。最初の狸の様な精霊が"刑部狸"。次に現れた青い炎の精霊が"不知火"である。沙綾は2丁拳銃を撃ち"蠍型"にダメージを与えていく。

 

香澄「さーや凄いよ。これならいけるかも。」

 

 

 

 

 

一方その頃牛込姉妹は"蟹型"と"射手型"のコンビネーション攻撃に苦戦を強いられていた。

 

ゆり「あぁーーしつこ過ぎる人は嫌われるよ!!」

 

ゆり「お姉ちゃん、モテる人っぽく言ってないで何とかしよう。」

 

その直後、轟音と共に"蠍型"が反射板の上に落ちてきた。2人が上に上がると香澄がやって来くる。

 

香澄「よいしょっと、ゆり先輩、りみりんそのエビ運んできましたー!」

 

ゆり「蠍じゃない?」

 

りみ「どっちでも良いよ、お姉ちゃん。」

 

そこへ沙綾が合流する。

 

ゆり・りみ「「沙綾ちゃん!」」

 

ゆり「一緒に戦ってくれるの…?」

 

沙綾「はい、援護は任せてください。」

 

そう言うと、今度はスナイパーライフルを呼び出し、その場で横になって狙撃スタイルを取る。この時現れた卵の様な精霊は"青坊主"である。

 

沙綾「残り2体、まとめてやりましょう!散開!」

 

香澄・りみ「「OK!」」

 

沙綾「2人とも、不意の攻撃には気を付けて!!」

 

香澄・りみ「「ハイ!」」

 

ゆり「何だか私の時よりも2人の返事が良い…。」

 

沙綾「っ……!」

 

"射手型"を狙う沙綾に対して長い針を生成しだす"射手型"。

 

沙綾「っ!」

 

沙綾は狙撃で針を撃ち落としていく。

 

沙綾(アイツがみんなを苦しめた……。)

 

再度引き金を引き"射手型"にダメージを与えていく。

 

沙綾「大人しくしてなさい!」

 

沙綾は的確に針を撃ち落とし、"射手型"に攻撃を加えながら、3人の封印のサポートをしていた。その3人は今まさに封印の儀の最中である。

 

ゆり「出たーー!」

 

りみ「こっちも出たよ、お姉ちゃん。」

 

香澄「よし、私が行きます!」

 

香澄が"蟹型"から飛び出た御霊にパンチをするも、御霊はそれを躱してしまった。

 

香澄「あれ?」

 

続けてパンチをするも御霊は躱し続ける。

 

香澄「このー!」

 

速度を上げるもその度に御霊は香澄のパンチを避けていく。

 

香澄「くーーどうしよう、この御霊絶妙に避けてくるよーー。」

 

ゆり「香澄ちゃん、代わって!」

 

そうゆりが言うと、香澄と交代し大剣を振り下ろすが、これも御霊は躱してしまう。

 

ゆり「点の攻撃をヒラリと躱すなら!」

 

次の瞬間、ゆりは大剣に精霊の力を溜め込む。

 

ゆり「面の攻撃でーー!!」

 

巨大になった大剣に御霊は吹っ飛ばされ、

 

ゆり「躱せないはず!!!」

 

そのままゆりは大剣の腹の部分で御霊を押し潰し破壊に成功する。

 

ゆり「よし、先ずは1つめ!」

 

その時ゆりの太腿の刻印が光りを放つ。これで3枚の花びらが黄色く光った。

 

ゆり「さぁもう一体も倒しましょう。」

 

次の瞬間"蠍型"から出た御霊がいくつも分身したのだ。

 

香澄「えぇーー!な、何か増えたーー!」

 

香澄は驚くも、りみは冷静な判断で、

 

りみ「数が多いなら、まとめて!」

 

精霊の力を使い腕輪から出たワイヤーで次々と御霊を切断していき、本体の御霊も破壊する。

 

りみの背中の花びらのが2枚目が光り出した--

 

りみ「ふぅ。」

 

ゆり「ナイスりみ!これで後1つ!」

 

沙綾はスマホを手に取り、ゆりへ連絡する。

 

沙綾「ゆり先輩。部室では言い過ぎました、ごめんなさい。」

 

ゆり「沙綾ちゃん……。」

 

沙綾「精一杯援護します!」

 

ゆり「心強いよ、沙綾ちゃん。私の方こそ…。」

 

ゆりが沙綾へ謝ろうとした最中、沙綾の狙撃が"射手型"へ命中する。

 

ゆり「えっと…本当にごめんなさい……。はい…。」

 

呆気に取られたゆりなのであった。

 

ゆり「よし、封印開始!」

 

りみが封印の儀を始め、"射手型"の下口から御霊が出現する。しかし、御霊は物凄い速さで"射手型"の周りをグルグルと回り始めたのだ。

 

香澄・ゆり・りみ「「「この御霊速い!」」」

 

三人が口を揃えて言う中、沙綾の銃弾が御霊を貫いた。

 

香澄「さーや凄い……。」

 

全てのバーテックスを倒し、4人は学校の屋上へ戻される。

 

 

 

 

 

花咲川中学、屋上--

 

香澄「さーやかっこよかったよーー!ドキッとしちゃったーー!!」

 

香澄が沙綾へ抱き着く。

 

ゆり「でも本当に助かった。沙綾ちゃん、それで…。」

 

沙綾「覚悟は出来ましたゆり先輩。私も勇者として頑張ります。」

 

ゆりと沙綾は無事仲直りし、こうして勇者部に4人の勇者が揃ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

少し離れた場所で4人を見ている人影があった--

 

 

 

?「ふーん、アレが今回の勇者か。あんまり大した事なさそうだな。この完成型勇者の私さえいればそれで十分。」

 

そう言い残し、ツインテールの少女は赤い勇者装束を身に纏い夕焼けに消えていった。

 

 

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