西暦の時代には精霊バリアも満開もありません。
勇者の力は神世紀よりずっと劣っています。
3年の沈黙を破り、今再びバーテックスが四国へ攻め込んでくる。迎え撃つは友希那、紗夜、あこ、燐子、香澄の勇者5人。世界が樹海へ変わっていく中、5人は丸亀城の天守閣に集まった。
燐子「皆さん、準備は大丈夫でしょうか…。」
紗夜「ええ、問題ありません。」
あこ「りんりんが的確な指示を出してくれるから心配ないよ。」
高嶋「任せたよ、燐子ちゃん。」
燐子「分かりました…。今回敵の数はそれほど多くありません。友希那さん、氷川さん、高嶋さんの3人が中心になってバーテックスを倒してください…。私とあこちゃんは3人の包囲網を突破した敵を倒します…。」
友希那「了解したわ。みんな、準備はいい?」
友希那がみんなに確認する。
友希那以外「「「はい!」」」
5人はスマホの勇者システムを起動する。
友希那は青を基調とした桔梗の勇者へ--
紗夜は赤を基調とした彼岸花の勇者へ--
あこはオレンジを基調とした姫百合の勇者へ--
燐子は白を基調とした
香澄はピンクを基調とした桜の勇者へそれぞれ変身した。
友希那「よし、行くわよ!!」
友希那、紗夜、香澄の3人は幼生バーテックスの群れへ飛び込んでいった。
あこ「あこがりんりんを守るからね!」
燐子「うん、頼りにしてるよ…あこちゃん…。」
あこと燐子は少し離れたところで迎撃していく。
前衛サイド--
友希那「ふっ!はっ!!」
友希那は武器である"生大刀"でバーテックスを次々となぎ倒していく。
友希那(私は許さない…。みんなの命を奪ったあいつらを。)
敵を倒していく友希那の姿は、さながら修羅の様であった。その様子を少し離れたところで紗夜と香澄が見ている。
高嶋「実際初めて見るけど、ちょっと雰囲気が怖いね…友希那ちゃん。」
紗夜「そうですね。それだけバーテックスに恨みでもあるのでしょう。」
2人は友希那の様子を気にしつつもバーテックスを倒していく。
香澄は武器は使わず、"天の逆手"と言われる手甲で殴りながら戦っていく。
高嶋「よいしょ!これでどうだ、勇者パーンチ!!」
渾身のパンチでバーテックスを吹っ飛ばした香澄の後ろから別のバーテックスが襲い掛かろうとしていた。
高嶋「!?」
紗夜「高嶋さん!!」
だが、寸前で紗夜が大鎌"大葉刈"でバーテックスを一刀両断した。
高嶋「ありがとう、紗夜ちゃん!」
紗夜「いいえ、高嶋さんが怪我しないで良かった。」
高嶋「私達、結構いいコンビかもね!」
香澄がそう言うと、
紗夜「えっ!?そ、そうですね。」
紗夜の頬が赤くなる。
紗夜(高嶋さんとコンビ…。これほど幸せな事は無いです…!)
紗夜「高嶋さん!」
高嶋「何、紗夜ちゃん。」
紗夜「私達のコンビプレーでこの戦いを早く終わらせましょう!!」
高嶋「うん!よーし、行くぞー!!」
2人はバーテックスの群れへ再度向かって行った。
後衛サイド--
あこ「おりゃぁーー!」
あこは武器である"
あこ「どんなもんだ!」
燐子「さすが、あこちゃん…。私も、負けてられない…。」
燐子は"
あこ「さっすが、りんりん!」
あこ(りんりん…。りんりんももう一人前の勇者だね。)
他の勇者に負けずに戦っている燐子を見守りながらあこは3年前の"7.30天災"の事を思い出す--
燐子(あこちゃん…。私はもうあの時とは違う…。今はあこちゃんと一緒に戦える、この勇気を教えてくれたのはあこちゃんなんだよ…。)
燐子もまた戦いながら3年前を思い出していたのだった--
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ーー
ー
3年前"7.30"天災--
あこ(あこはあの時、明日香って言う友達とキャンプに来てた。その日の夜に大きな地震があり、あの怪物が空から降ってきた。)
あこ「何なんだ、こいつら!?」
明日香「あこ!あの神社!!」
必死で逃げ回っているあこと明日香だったが、突然明日香が神社を指す。
あこ「あの神社がどうしたの?明日香。」
明日香「分かんないけど、あの神社から声が聞こえる。」
あこ「とりあえず、行ってみよう!走るよ!」
あこと明日香は神社へと走り出した。
あこ(その神社でこの旋刃盤を見つけたんだ。思えば、あの時から明日香は神樹様から巫女に選ばれたのかも…。)
あこ「明日香はここで待ってて!」
そう言うと、あこは外へと飛び出して行く。
明日香「あこ!!」
あこ「くっ、誰か。まだ生きている人は誰かいないの!?」
あこは旋刃盤で攻撃を防ぎながら、生存者を探し辺りを走っていた。
あこ「あっ!」
暫く走った時、目の前に今にもバーテックスに襲われそうな少女の姿があったのだ。
あこ「危ない!」
あこは咄嗟に旋刃盤を投げつけ、バーテックスを撃退する。
あこ「大丈夫!?」
?「………。」
あこが少女に声を掛けるも、その少女は恐怖からか声を出せずにいた。少女をよく見ると、手にはボウガンの様なものが握られている。
あこ「安心して。あこが必ずあなたを…えーっと…。」
燐子「燐子…。白金燐子…です…。」
あこ(あこは最初りんりんを見た時、りんりんみたいな子が女の子らしいって言うのかって思ったんだ。だって、あこはあんまり女の子っぽくないし…。だからこの時思ったんだ。自分には無いものをりんりんは持ってる。私が守らなきゃって。)
あこ「じゃあ、りんりんだね!安心してりんりん、これからはあこが守ってあげるから!」
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燐子(私はあの時、何も出来なかった…。)
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燐子は3年前、家族との旅行で島根に来ていた。家族と星を見に外にいた際に地震が起き、バーテックスに襲われたのである。
燐子(私の両親は近くの神社に私を避難させ助けを呼びに外へと出て行った…。その神社で偶然この金弓箭を見つけた…。)
だが、いつまで経っても戻ってこない両親を探しに、燐子は金弓箭を手にし外へ出る。その矢先、突然現れたバーテックスに恐怖し腰を抜かしていたところをあこに助けられたのだった。
あこ「大丈夫!?」
燐子(私は目の前で起こった事が信じられなく、あこちゃんの声掛けに答えられなかった…。)
あこ「安心して。あこが必ずあなたを…えーっと…。」
燐子「燐子…。白金燐子…です…。」
あこ「じゃあ、りんりんだね!安心してりんりん、これからはあこが守ってあげるから!」
燐子(私はこの時思ったんだ…。あこちゃんは私に無いものを持っているって…。歳は同じくらいなのに、怪物に臆せず立ち向かっている…。あこちゃんは私のヒーローなんだよ……。)
そして、あこは燐子を守りながら付近のバーテックスを倒し、明日香の元へ燐子と戻って香川へと避難したのである。
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ーー
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後衛サイド--
あこ「よし、あらかたバーテックスは片付いたね、りんりん。」
燐子「そうだね、あこちゃん…。これならもう…っ!?」
燐子がスマホを確認した時、何かに気が付いた。
あこ「どうしたの、りんりん?」
燐子「マズイよ…敵の増援だ、それに何か違和感がある…。一旦友希那さん達と合流しよう…。」
あこ「うん!」
2人は友希那達が戦っている前衛へと走り出す。
前衛サイド--
こちらも大方のバーテックスを倒し終わり友希那の元へ紗夜と香澄が合流していた。
高嶋「友希那ちゃん、やっぱ強いなー。」
友希那「2人も中々のものだったわ。」
友希那と香澄が話しているのを少し離れて見ている紗夜。
紗夜(何かしら。高嶋さんが湊さんと話しているのを見ていると胸のあたりがもやもやしてくる…。)
その時、紗夜は遠くから来るバーテックス達に気が付いた。
紗夜「っ!?2人ともあれを!!」
友希那・高嶋「「っ!?」」
遠くから来るのは幼生バーテックスの群れ。だが、何かおかしかった。
友希那「バーテックス同士が集まっている…。」
複数の幼生バーテックスが集まり、粘土の様に形を変え新たなバーテックスへと進化したのだった。
紗夜「な、何ですかあれは!?」
高嶋「気持ち悪いー……。」
これには紗夜と香澄も驚く。その進化したバーテックスは、赤と白を基調とし、球体の身体に細い2本の触手を頭には大きく細長い真っ赤な角が付いた姿をしていた。そこへ、あこと燐子が合流する。
あこ「うわっ!?何あれ!」
燐子「バーテックスの姿が変わった…?"進化型"と呼ぶべきかな…。」
友希那「数は3体に減った。紗夜と香澄は右を、あこと凛子は左を、私は正面を倒す。みんな気を付けて。」
友希那以外「「「はい!」」」
5人はそれぞれ散会し、"進化型"へと立ち向かう。