戸山香澄は勇者である   作:悠@ゆー

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戦闘描写は何回やっても書きにくいです……。


いよいよ丸亀城の決戦に入ります。


決戦の丸亀城

 

 

諏訪との通信が途切れてから1時間後、リサが天守閣にいた友希那の元へやって来た。

 

リサ「友希那…。」

 

友希那は涙を拭い、リサに伝えた。

 

友希那「私はもう挫けない。美竹さんが託してくれたから…。」

 

 

 

---

ーー

 

 

蘭『湊さん…。私の大切な友達……。私達の想い、あなたに託します。』

 

 

ーー

---

 

 

リサ「そっか…。」

 

友希那は丸亀城の夕日を仰いだ。

 

友希那(私達はあなた達を決して忘れない…。)

 

そうして、決戦の日がやって来る--

 

 

 

 

 

 

 

樹海、丸亀城天守閣--

 

遠くには空を埋め尽くす程の幼生バーテックスの数々。

 

友希那「敵の数は無数。だが、四国以外にも人類が生きている可能性がある…。そして、諏訪が託してくれた希望の為にも私達は負けるわけにはいかない!必ず四国を守り抜く!!」

 

 

友希那以外「「「おーーーー!!」」」

 

5人の勇者達は円陣を組み気持ちを新たにバーテックスへと挑む。

 

 

 

 

 

 

丸亀城を中心に友希那が正面、香澄が東、あこが西に陣を取りバーテックスを待ち構え、燐子と紗夜が後方で待機。そして長期戦に備え、疲れが出てきた者と後方が後退するという陣形で勇者達は臨む。友希那は深呼吸し気持ちを落ち着かせるが、

 

友希那(苦痛…怒り…憎悪…奴らが殺した人々の無念が私の怒りを掻き立てる……。)

 

友希那の生大刀を握る手に力が入る。だが、

 

高嶋「ゆーきーなーちゃーん!!」

 

友希那「!?」

 

東側の香澄が友希那へ声を掛ける。

 

高嶋「落ち着いて行こーーーーう!!頼りにしてるよ、リーダー!!」

 

友希那「香澄…。」

 

友希那の余計な力が抜ける。

 

友希那(そうよ…私はリーダーとして…。ここに住む人々を守ると決めたの……。)

 

友希那「見ていて…美竹さん……。みんな、作戦開始よ!!!」

 

決戦の火ぶたが切られた--

 

 

 

 

 

 

 

友希那「ふっ!ていっ!!」

 

友希那は幼生バーテックスを次々と切り裂き、

 

高嶋「おりゃー!負けるか!」

 

香澄は磨き抜かれた格闘術で打ち倒していく。

 

あこ「これでっ!どうだっ!」

 

あこはワイヤーを駆使し旋刃盤を操って薙ぎ払った。

 

高嶋「っ!?しまった!」

 

香澄の背中からバーテックスが襲ってきた時は、

 

燐子「危ない…!」

 

後方の燐子が金弓箭で打ち抜く。

 

高嶋「ありがとう、燐子ちゃん!」

 

燐子「任せてください…。」

 

それに加え燐子は、

 

燐子「あこちゃん…!後方から迫ってくる一群がいるから気を付けて…!」

 

あこ「分かった、りんりん!」

 

燐子「香澄さん…!少し前へ出過ぎているので、下がってください…。」

 

高嶋「りょーかい!!」

 

戦場を冷静に見まわし、前衛3人に的確な指示を出している。

 

紗夜「私の出番はまだかしら…。」

 

紗夜は今のところは待機であった。」

 

燐子「心配しないでください…すぐに出番はくると思いますから…。」

 

友希那「くっ!はっ!」

 

正面で戦っていた友希那に疲れの色が見え始めたその時、

 

燐子「友希那さん…!紗夜さんと交代してください…。」

 

友希那「そうね…分かったわ!」

 

燐子の指示で友希那はやって来た紗夜と交代する。

 

紗夜「渋るようだったら無理やりにでも交代させるつもりだったのですが…。」

 

友希那「出るときは出て、下がる時は下がる。ゲームの協力プレイと同じでしょ。」

 

紗夜の冗談に友希那は笑って答えた。

 

友希那「後は頼んだわよ…。」

 

紗夜「ええ…塵殺してみせます。」

 

2人はハイタッチし交代する。中央に下がった友希那は遠くからみんなの戦いを見ていた。

 

友希那(仲間と共に戦う事は、こんなにも心強いものだったのね…。)

 

 

 

 

 

 

暫くの後、燐子が、

 

燐子「友希那さん…。あこちゃんと交代お願いします…。」

 

友希那「分かったわ。」

 

友希那は西側へと飛び出して行った。

 

 

 

 

 

 

 

友希那「あこ!交代よ。」

 

あこ「友希那さん!」

 

友希那「香澄の援護に燐子を集中させて、1人で守り切るなんてあこもやるわね。」

 

あこ「えへへっ。香澄は接近戦主体で不利だと思ったから。」

 

友希那「後は任せて。」

 

あこ「そうします…さすがに疲れました。」

 

友希那があこと代わり再び構えた時、

 

あこ「友希那さんが後ろで待機してた時、すっごく心強かったです!」

 

友希那「あこ…。」

 

あこ「仲間がいるから安心して休めますし、倒れても大丈夫だって。」

 

あこは笑って友希那に伝え、後方に戻っていった。

 

友希那「私もよ…あこ。」

 

友希那は幼生バーテックスを斬り倒しながら思う。

 

友希那(みんなと…仲間と共に戦って分かった…。強さとは、戦う力だけではないと…。)

 

後方であこが友希那の雄姿を見ている。

 

友希那(仲間に安心感を与える存在…。それもまた強さってことね…。)

 

友希那「だけど、あこ…。1つ間違いがあるわ…。あこは決して倒れない!私がそんな事はさせないから!!」

 

激戦はまだまだ続いていく--

 

 

 

 

 

 

 

 

戦闘開始から約1時間--

 

燐子「敵が引いた…?」

 

幼生バーテックスの大群が後方へと下がったのだ。だが、

 

友希那「いや、やっと全力を出す気になったのね…。」

 

幼生バーテックスが粘土の様に一つに纏まり蛇の形の"進化型"へと姿を変えたのである。

 

燐子「みなさん…気を付けてください…!"進化型"です…。」

 

燐子が後方で前衛に注意を促す。

 

友希那「問題ないわ!」

 

友希那は居合の構えを取り、そのまま"進化型"へ飛び込んでいき真っ二つに切り裂いた。

 

友希那「この程度ならもう!」

 

燐子「まだです…!」

 

燐子が後方で叫んだ。

 

燐子「まだ"進化型"は生きています…。」

 

何と真っ二つになった"進化型"に幼生バーテックスが再び集まってそれそれが独立した個体になり動き出したのだ。

 

友希那「くっ!全身を一気に損壊させないとダメね…。」

 

その時、

 

あこ「あこに任せてください!」

 

後方から炎を纏った旋刃盤が飛んできて2体の"進化型"をまとめて焼き尽くした。

 

友希那「やるわね、あこ。」

 

あこ「どんなもんだい!」

 

友希那「切り札を使ったけど、身体の負担は大丈夫?」

 

あこ「こんなの全然へっちゃらです!!」

 

燐子「それよりも、前を見て下さい…。」

 

4人が見た先にあったものは、

 

高嶋「うわぁーー!」

 

紗夜「大きいわね。」

 

友希那「これも"進化型"なの…。」

 

あこ「これはあこの力でも焼き尽くせないかも。」

 

燐子「今までで最大ですね…。」

 

眼前には先ほどの"進化型"の十倍程の大きさの"進化型"バーテックスが誕生していた。

 

 

 

 

 

 

高嶋「友希那ちゃん!こんな大きいのどうやって倒せばいいの!?」

 

香澄が友希那へ尋ねた。"進化型"は動こうとせず、その場に鎮座している。

 

友希那(確かに大きい…。けど、あれだけ急ごしらえの"進化型"ならどこかにほころびがあるはず…。)

 

友希那は目を凝らし、"進化型"を観察した。

 

友希那「見つけた!!」

 

友希那がみんなに呼び掛ける。

 

友希那「アレの身体にはまだ脆い部分が幾つかある。そこを叩けば倒せるかもしれない…。」

 

紗夜「でも、あそこまでどうやって?敵が沢山います!」

 

あこ「あこに任せて!!」

 

あこはみんなを一度丸亀城へ呼び戻し、"輪入道"を憑依させた旋刃盤を巨大化させ、みんなを乗せて"進化型"まで飛ばしたのである。

 

高嶋「確かにこれなら近づけるね。」

 

あこ「でしょー。」

 

紗夜「でも、まだ問題はあります。どうやって敵を排除して"進化型"まで辿り着くのですか?」

 

友希那「それは私に任せてちょうだい。」

 

友希那が先頭に立つ。

 

紗夜「湊さん。」

 

高嶋「友希那ちゃん。」

 

あこ・燐子「「友希那さん。」」

 

友希那「みんなの事は…私が守る!」

 

そう言うと友希那は立ち塞がる幼生バーテックスの群れへと飛び込んだ。

 

友希那(仲間の為…。思いを託してくれた人達の為…。求めるは「速さ」…!)

 

友希那「来なさい、"義経"!」

 

友希那は切り札を使った。空を飛ぶかの如く速く--

 

 

友希那(もっと速く--)

 

 

友希那は八艘飛びで縦横無尽に幼生バーテックスを蹴散らして行った。

 

燐子「凄い…。」

 

あこ「さっすが友希那さん!」

 

紗夜「そうね…。」

 

高嶋「頑張れー友希那ちゃーん!」

 

天翔ける武人は、行く手を遮る敵を殲滅し終えるとそのまま"進化型"へ追撃する。

 

友希那「今よ!!!」

 

友希那の声を合図に4人も巨大な"進化型"を迎撃する。

 

友希那以外「「「行っけーーーーーっ!!!」」」

 

大きな音を立てて巨大な"進化型"は倒れ、崩れ落ちて行った。

 

友希那(これで…やった…。)

 

みんなの攻撃が命中したのを見届けた後、精霊の憑依が解け友希那の意識が遠くなり、

 

友希那(限界……ね…。)

 

樹海へ落下していった。

 

 

 

 

---

ーー

 

 

友希那は夢を見ていた--

 

友希那「ここは…。」

 

?「「「友希那ちゃん。」」」

 

友希那が後ろを振り返ると、そこには3年前のあの日、救えなかったクラスメイト達が立っていた。

 

友希那「みんな…。3年前のあの日、私はみんなを救えず生き残ってしまった…。だから本当はバーテックスだけでなく私も報いを受けないと…。」

 

クラスメイト「大丈夫だよ…。」

 

友希那「えっ!?」

 

クラスメイト「だって友希那ちゃんが戦ってくれてるお陰で、私達の家族はここで生きてるんだから。」

 

友希那「そうか…。」

 

友希那(命を懸けてこの地を守り続けていく事…それが私が受けるべき報い…。なら……。)

 

友希那「私はあなた達に誓うわ。私はずっと、この地で生きる人々を守り続けると…。」

 

クラスメイト達は微笑み、夢が覚める--

 

 

ーー

---

 

 

?「…きな……。ゆき…。」

 

リサ「友希那!!」

 

友希那「!?」

 

リサに起こされ友希那が目を覚ました。

 

リサ「やっと起きた。大丈夫?」

 

友希那「えぇ…。少し夢を見ていたの。」

 

リサ「どんな?」

 

友希那「優しくも厳しい、そんな夢だったわ…。」

 

リサ「そっか。」

 

リサは微笑んだ。

 

友希那「敵は?」

 

リサ「無事に掃討出来たって。」

 

友希那「そう…。」

 

リサ「友希那とみんなのお陰でこの世界は守られたんだよ。」

 

友希那はホッと胸を撫でおろす。

 

友希那「こっちの被害も…。」

 

その時、

 

高嶋「おーーーーーい!!」

 

大きな怪我も無く香澄、あこ、燐子そして紗夜がこちらにやって来た。

 

友希那「そう。私達は勝ったのね…。」

 

友希那は青空を見上げて勝利の余韻に浸ったのだった。後に"丸亀城の戦い"として後世に伝わるこの戦いは、こちら側に誰の被害も出さずに勇者達が勝利を収めたのである--

 

 




--勇者御記--

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あこが出した結論が……一つある。
バーテックスが元々は◾️◾️だったとか、
そういうのは一切なしっ!
間違ってたらここの日記全部消しといて!


2018年11月 宇田川あこ 記

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