ツンデレなところは有咲も夏凛も一緒ですよね。
ちょこっと端折ったりしてる部分があったりしますが、ご了承お願い致します。
かめや--
香澄「結局有咲、誘っても来なかったね。」
沙綾「結構頑固なところあるかも、有咲って。」
香澄と沙綾がうどんをすすりながら会話している。
ゆり「ふふふ…。」
りみ「どうしたの?お姉ちゃん。」
ゆり「ああいう、お堅いタイプは中々に張り合いがあるなぁ。」
りみ「張り合わなくても良いんじゃないかな…。」
香澄「うーーーん…。」
沙綾「香澄、どうしたの?」
香澄「どうやったら有咲と仲良くなれるかな…。」
一方その頃、有咲は1人自転車を走らせ砂浜へと来ていた。
有咲(くだらねぇ…。学校なんて別に期待してなかったけど想像以下だな…。)
1人砂浜で木刀を振り回しそんな事を考えていたのだった。そして、2時間程続け、日が落ちたので自宅へと帰宅。有咲の家は大きな日本家屋で祖母と暮らしている。自宅に戻りスマホを取り出すと、大赦へ定時連絡を行った。
差出人:市ヶ谷有咲
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宛先:大赦
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件名:定時連絡
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花咲川中学に着任
滞りなし
現勇者達は危機感の足らない者ばかりの印象
危惧される
そして有咲は庭に行き素振りを再開する--
と思いきや、
有咲「やっぱトネガワは可愛いなー。よしよし、今水やるぞー。」
盆栽を可愛がっていた。
次の日、勇者部部室--
有咲「仕方ないから情報交換と共有だ。分かってんのか?お前らがあんまりにも呑気だから、今日も来てやったんだぞ。」
沙綾「有咲、パン食べる?」
有咲「なんだそれ。」
香澄「さーやはパン作るのすっごく上手なんだ。」
沙綾は有咲にお手製のパンを差し出してきた。
有咲「い、いらねーよ。」
沙綾「そっかぁ…。」
沙綾がしょんぼりした顔を見せると、
有咲「べ、別に沙綾がどうしても食べて欲しいっつーなら、食べてやっても構わないぞ。」
沙綾「ふふっ、食べて欲しい。」
有咲「しょ、しょーがねーなー。なら食べてやるよ。ハムッ。あっ、うめぇ。」
香澄「でしょー。さーやのパンは本当に美味しいんだ―。ねーりみりん。」
りみ「そうだね。特に沙綾ちゃんのチョココロネは特別に美味しいんだー。」
4人が話していると、
ゆり「はい、話が横道に逸れてるよ。有咲ちゃん説明してくれる?」
ゆりが手を叩き話の軌道修正を行った。
有咲「いいか?バーテックスの襲来は周期的なものと考えられていたけど、相当乱れている。はっきり言ってこれは異常事態だ。帳尻を合わせる為、今後は相当な混戦が予想される。」
有咲が黒板に情報をまとめながら話しを進めると、
沙綾「確かに1ヶ月前も複数体出現したりしてたね。」
沙綾が答える。
有咲「私ならどんな事態にも対処出来るだろーが、お前らは気を付けろよな。下手したら命を落としかねないぞ。他に、戦闘経験値を貯める事で勇者はレベルが上がり、強くなる。これを"満開"って呼んでいる。"満開"を繰り返す事でより強力になる。これが大赦の勇者システム。」
香澄「なるほどーー。有咲は"満開"したことあるの?」
有咲「えっ、ね、ねーけど。」
香澄「なーんだ。じゃあ、有咲も私達とあんまり変わんないじゃーん(笑)。」
有咲「う、うるせー!基礎戦闘力が桁違いに違うんだよ!一緒にするなー!はぁー…何でこんな連中が神樹様の勇者に…?」
その時香澄が口に出す。
香澄「成せば大抵なんとかなる!」
有咲「は?なんだそれ?」
香澄が指差した場所には、
勇者部5箇条
1.挨拶はきちんと
1.なるべく諦めない
1.よく寝てよく食べる
1.悩んだら相談!
1.成せば大抵なんとかなる
有咲「なるべくとか、なんとかとか、お前ららしいふわっとしたスローガンだな。全くもう…私の中で諦めがついたわ。」
有咲は若干観念した様子であった。
ゆり「さて、ここからは次の議題ね。」
ゆりが話し出すと1枚の紙を4人に手渡す。そこには文化祭ライブの説明が書かれていた。続けてゆりが話し出す。
ゆり「勇者部の活動も少し落ち着いてきたから、改めて文化祭ライブについてみんなと話し合っておきたくて。とりあえず今日はみんながやる楽器を今のうちに決めておきましょう。」
香澄「はいはーい。私歌いたいでーす!あっでもギターもやりたいなー。」
香澄が率先して提案していく。
りみ「わ、私はベースなら出来るよ。お姉ちゃん。」
沙綾「私はドラムかな。簡単なところしか出来ないし、足は動かせないけど座ってやる楽器だし打ち込みも使えば出来るかも。」
ゆり「ふむふむ。それじゃあ…。」
ゆりがみんなの意見をまとめ発表していく。
ゆり「では、香澄ちゃんはギターボーカル。りみはベース。沙綾ちゃんはドラムで、私はリードギター。それから…有咲ちゃんはキーボードね。」
有咲「はいはい私はキーボードね…って、何で私も入ってんだ!!!」
ゆり「だって……。」
ゆりは1枚の紙を有咲に見せつける。
ゆり「前に有咲ちゃん入部届け書いたじゃない。監視しやすいからって。」
有咲「け、形式上…。」
ゆり「ここに居る以上は部の方針に従ってもらいます。」
有咲「そ、それも形式上でしょ!」
必死で抵抗する有咲だったが、
香澄「有咲一緒にバンドやってくれないの?」
香澄が涙目になりながら有咲に訴えかけてきたのだ。
有咲「い、いや…そんな事は言ってねーけど……。」
香澄「じゃ、バンドやろう!!」
満開の笑顔で有咲を見つめる香澄。
有咲「うっ……。だあぁぁぁぁーーーーもう分かった、分かったあぁぁぁ!!!」
こうして有咲のバンド加入が決定したのである。
その夜、有咲宅--
有咲「なんだ?」
スマホにゆりからNARUKOへの招待のメールが届く。
チャット--
ゆり「有咲ちゃんも登録しておいてね。」
りみ「これから宜しくね、有咲ちゃん。」
沙綾「私のパン気に入った?」
香澄「学校や部活の事で分からない事があったら何でも聞いて。」
有咲「了解。」
香澄「わー、返事が返ってきた。」
ゆり「ふふふ、レスポンス良いじゃない。」
香澄「わーーーい。」
りみ「わーーーい。」
沙綾「パン。」
有咲「う、うるせー。」
ゆり「ふふふ。」
沙綾「パン。」
香澄「これから全部が楽しくなるよ!」
有咲「全部が楽しくなる、か……。」
有咲「世界を救う勇者だって言ってんのに……バカだな。」
チャットを見ながら有咲には笑顔がこぼれていたのだった。