創造紀エヴァンゲリオン ―外来意識の介入―   作:最上 イズモ

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アンケートの結果大火力兵器が一番多いので次のアンケートです。
大火力兵器の種類は?

アンケート集計やスマホがオーバーヒートしたため更新遅れました申し訳ございません。


静止した暗闇の中で?

第3新東京市・夕刻。

本来なら夕焼けに染まるはずの街は、異様なほど暗かった。

 

ビル外壁を走る誘導灯はすべて消え、

信号機も街灯も沈黙している。

風だけが無人の道路を渡り、空虚な音を運んでいた。

 

シンジ(イズモ)「……停電にしては、静かすぎるな」

 

端末を耳に当てる。

ネルフ本部司令へ繋がるはずの回線は、発信音すら返さない。

切れたのではなく、存在しない。

 

シンジ(イズモ)「全遮断か」

シンジ(イズモ)「作品知識的に、こういう時は大抵ロクなことにならない」

 

深く息を吐き、思考を切り替える。

初転移の世界。

だが、世界の構造も、起きうる最悪も、

すでに頭の中には“前提条件”として置かれていた。

 

カエデ「第3新東京市、全電源喪失を確認しました」

 

シンジ(イズモ)「全域?」

 

カエデ「メイン、サブ、非常系統を含め、同時停止です」

 

シンジ(イズモ)「自然故障じゃない」

シンジ(イズモ)「落ちたんじゃない。落とされた」

 

肩掛けバッグを開き、水、工具、暗視ゴーグルを確認する。

躊躇はない。

 

シンジ(イズモ)「行くぞ。ネルフ本部」

 

ネルフ本部。

地下に広がる巨大要塞は、完全な闇に沈んでいた。

 

非常灯すら点かず、

鉄とコンクリートの塊が、

まるで息を潜めているかのようだ。

 

ゲンドウ「……状況は」

 

リツコ「原因不明。MAGIも反応なし。通信系も全遮断です」

 

ゲンドウ「このタイミングで使徒が来たら、どうする」

 

リツコ「“落ちた”というより、“落とされた”痕跡が濃厚です」

 

マヤ「メイン、サブ、両系統同時停止です!」

 

リツコ「電力を集中」

リツコ「MAGI最優先」

 

マヤ「生命維持に影響が出ます!」

 

リツコ「構わない。判断は私がする」

 

指令室には、

言葉にされない焦りが、確実に溜まっていた。

 

ネルフ本部・巨大ゲート。

闇に沈んだ扉は、獣の口のように閉ざされている。

 

シンジ(イズモ)「……まあ、想定通りだな」

 

手袋を外し、掌を軽く握る。

空気中の微細な電荷が引き寄せられ、

青白い光を帯びて形を成す。

 

即席の発電パック。

 

制御盤に接続した瞬間、

バチリ、と火花が散り、

重厚な扉がゆっくりと開いた。

 

シンジ(イズモ)「内部に入るぞ」

 

闇の奥から、二つの気配。

 

アスカ「……相変わらず、意味分かんないことするわね」

 

レイ「構造は把握している。案内できる」

 

シンジ(イズモ)「助かる」

シンジ(イズモ)「アスカ、これ使え」

 

アスカ「暗視ゴーグル? ありがと」

 

三人は言葉を交わさず、

闇の通路へ踏み込んだ。

 

発電区画。

半壊した設備、垂れ下がるケーブル、

焼け焦げた金属の匂い。

 

シンジ(イズモ)「物理破壊だな」

シンジ(イズモ)「……手が込んでる」

 

散乱した部品を拾い、

分解し、組み替える。

 

数分後、円盤状の簡易発電機が完成していた。

 

アスカ「……何度見ても、納得できないわ」

 

シンジ(イズモ)「慣れだよ」

シンジ(イズモ)「接続する」

 

発電機が回転し、

沈黙していた装置が次々と息を吹き返す。

 

カエデ「電力供給、安定。修復完了」

 

シンジ(イズモ)「次はMAGIだ」

シンジ(イズモ)「プログラムを通す」

 

光の軌跡が走り、

停止していた端末が再起動する。

 

レイ「再起動を確認」

レイ「私が監視を続ける」

 

シンジ(イズモ)「頼んだ」

 

エレベーター前。

静寂の中、アスカがふと視線を逸らす。

 

アスカ「ねえ……あんた、綾波と、その……キスとか」

 

シンジ(イズモ)「ない」

シンジ(イズモ)「急に何だ」

 

アスカ「私がないのに、あんたがあるのは癪じゃない」

 

シンジ(イズモ)「誤解だって」

シンジ(イズモ)「……ただ、好きなのは事実だけど」

 

アスカ「……そう」

 

言葉の裏に、かすかな揺れ。

 

その時――

 

ミサト「シンジくん! アスカ!」

 

加持「いやぁ、助かった。閉じ込められててね」

 

発令所の照明が一斉に点灯し、

白光が視界を満たす。

 

同時に、警報。

 

マヤ「パターン青! 使徒、接近!」

 

シンジ(イズモ)「来たな」

シンジ(イズモ)「配置につけ!」

 

画面に映るのは、小型の使徒。

薄い外殻、膜状の翼。

完成していない形。

 

シンジ(イズモ)「アスカが攻撃」

シンジ(イズモ)「俺は防御に回る」

 

アスカ「了解!」

 

弐号機が跳躍。

連射。

小型使徒は抵抗する間もなく、四散した。

 

職員たち「……弱すぎる」

 

シンジ(イズモ)「違う」

シンジ(イズモ)「これ、本命じゃない」

 

アスカ「偵察か……捨て駒ね」

 

発令所に静寂が戻る。

MAGIの光だけが、淡く揺れていた。

 

少年と少女は並び立ち、

まだ姿を見せない“次”を、

言葉にせず感じ取っていた。




突如宇宙に飛来する使徒、
ジャミングを回避し使徒をキャッチすることができるか?
次回創造紀エヴァンゲリオン
キセキの価値は次回もサービスしちゃうよ
 
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