創造紀エヴァンゲリオン ―外来意識の介入―   作:最上 イズモ

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アンケートの結果大火力兵器が一番多いので次のアンケートです。
大火力兵器の種類は?

アンケート集計やスマホがオーバーヒートしたため更新遅れました申し訳ございません。


静止した暗闇の中で?

 

第3新東京市。

 

夕刻。

 

本来なら。

 

西へ傾いた太陽が、可動式ビルのガラスへ赤く反射している時間。

 

けれど。

 

街は。

 

暗かった。

 

信号。

 

消灯。

 

街灯。

 

消灯。

 

ビル外壁の誘導灯。

 

消灯。

 

駅。

 

商業施設。

 

道路表示。

 

すべて。

 

沈黙。

 

風だけが。

 

人気のなくなった道路を通り抜けている。

 

シンジ(イズモ)「……」

 

イズモは。

 

交差点の中央で立ち止まった。

 

端末。

 

操作。

 

反応なし。

 

通信。

 

なし。

 

携帯回線。

 

なし。

 

ネルフ。

 

なし。

 

シンジ(イズモ)「停電にしては」

 

空を見る。

 

シンジ(イズモ)「静かすぎる」

 

カエデ「第3新東京市の電力供給状況を確認」

 

端末内。

 

カエデの声。

 

カエデ「メイン系統停止」

 

カエデ「サブ系統停止」

 

シンジ(イズモ)「非常電源は?」

 

カエデ「反応なし」

 

イズモの眉が。

 

僅かに動く。

 

シンジ(イズモ)「全部?」

 

カエデ「全域です」

 

シンジ(イズモ)「……ありえないな」

 

一系統。

 

故障。

 

なら。

 

ある。

 

二系統。

 

同時。

 

可能性は低い。

 

だが。

 

都市。

 

軍事施設。

 

非常用電源まで。

 

同時。

 

シンジ(イズモ)「落ちたんじゃない」

 

バッグを下ろす。

 

開く。

 

水。

 

簡易食。

 

工具。

 

暗視ゴーグル。

 

携帯用バッテリー。

 

シンジ(イズモ)「落とされた」

 

カエデ「人為的破壊の可能性を推定します」

 

シンジ(イズモ)「高いと思う」

 

端末。

 

ネルフへの専用回線。

 

発信。

 

無音。

 

切断音すら。

 

ない。

 

シンジ(イズモ)「……完全遮断」

 

そして。

 

嫌な記憶。

 

原作。

 

停電。

 

使徒。

 

手動。

 

シンジ(イズモ)「作品知識的にも」

 

バッグを肩へ。

 

シンジ(イズモ)「こういう時って大体ろくなことにならない」

 

カエデ「ネルフ本部へ向かいますか」

 

シンジ(イズモ)「行く」

 

カエデ「移動手段は」

 

イズモ。

 

道路。

 

止まった車。

 

駅。

 

沈黙。

 

シンジ(イズモ)「徒歩」

 

カエデ「距離があります」

 

シンジ(イズモ)「知ってる」

 

一歩。

 

歩き出す。

 

しばらくして。

 

後ろから。

 

足音。

 

シンジ(イズモ)「?」

 

振り返る。

 

アスカ。

 

アスカ「やっと見つけた!」

 

シンジ(イズモ)「アスカ?」

 

アスカ「携帯繋がらないし、電車止まってるし!」

 

肩で息。

 

アスカ「何なのよこれ!」

 

シンジ(イズモ)「都市全停電」

 

アスカ「見れば分かる!」

 

シンジ(イズモ)「ネルフまで落ちてる」

 

アスカ「……」

 

表情。

 

変わる。

 

アスカ「本部も?」

 

シンジ(イズモ)「多分」

 

アスカ「非常電源は?」

 

シンジ(イズモ)「全部」

 

アスカ「そんなこと」

 

シンジ(イズモ)「普通は起きない」

 

アスカ「……人為的?」

 

シンジ(イズモ)「自分はそう思う」

 

アスカ「なら」

 

息を整える。

 

アスカ「本部行くわよ」

 

シンジ(イズモ)「そのつもり」

 

アスカ「先に言いなさい」

 

シンジ(イズモ)「今言った」

 

アスカ「そういうところよ!」

 

さらに。

 

交差点。

 

一人。

 

白い制服。

 

レイ。

 

アスカ「ファースト?」

 

レイ「ネルフへ向かうところ」

 

シンジ(イズモ)「三人揃った」

 

アスカ「便利ね」

 

レイ「施設内部の非常通路は記憶している」

 

シンジ(イズモ)「助かる」

 

アスカ「私もだいたい分かるわよ」

 

レイ「そう」

 

アスカ「その反応何!?」

 

シンジ(イズモ)「行こう」

 

アスカ「流すな!」

 

ネルフ本部。

 

その頃。

 

地下。

 

完全な闇。

 

職員たちは。

 

懐中電灯。

 

手動端末。

 

紙。

 

普段なら使わないものを。

 

次々と引っ張り出していた。

 

司令室。

 

モニター。

 

全停止。

 

MAGI。

 

沈黙。

 

リツコ「主電源復帰しません」

 

冬月「予備は」

 

リツコ「同様です」

 

マヤ「第三非常系統も反応なし!」

 

ゲンドウ「原因」

 

リツコ「現時点では不明」

 

一拍。

 

リツコ「ただし」

 

携帯ライト。

 

盤面。

 

内部回路。

 

リツコ「自然故障では考えにくい」

 

ゲンドウ「人為的か」

 

リツコ「メイン、サブ、非常系統」

 

リツコ「異なる経路がほぼ同時に停止している」

 

冬月「ネルフ内部の構造を理解した者の犯行か」

 

リツコ「その可能性が高いです」

 

マヤ「酸素循環系も徐々に低下!」

 

職員「医療区画から電力要求!」

 

職員「ケージ冷却系、停止まで十五分!」

 

マヤ「MAGIの再起動にも電力が必要です!」

 

リツコ「残存電力を集中」

 

マヤ「どこへ?」

 

リツコ「MAGI」

 

マヤ「生命維持に影響します!」

 

リツコ「分かってる」

 

マヤ「先輩!」

 

リツコ「MAGIが起きなければ」

 

暗闇の中。

 

声だけ。

 

リツコ「何が起きているかすら分からない」

 

ゲンドウ「続けろ」

 

マヤ「……了解」

 

外では。

 

誰も知らない。

 

ネルフという。

 

巨大要塞が。

 

ただの。

 

暗い地下構造物へ。

 

戻っていた。

 

巨大ゲート。

 

イズモたち。

 

到着。

 

アスカ「……」

 

見上げる。

 

巨大な扉。

 

完全停止。

 

アスカ「開く?」

 

レイ「通常電源がなければ開かない」

 

アスカ「じゃどうすんのよ」

 

イズモ。

 

制御盤。

 

見る。

 

シンジ(イズモ)「開ける」

 

アスカ「どうやって?」

 

バッグ。

 

降ろす。

 

シンジ(イズモ)「電気入れる」

 

アスカ「どこから?」

 

イズモ。

 

掌。

 

開く。

 

アスカ「……あ」

 

光。

 

収束。

 

金属。

 

セル。

 

コンデンサ。

 

配線。

 

制御回路。

 

組み上がる。

 

即席。

 

発電パック。

 

アスカ「……」

 

レイ「創造能力」

 

アスカ「分かってるけど」

 

イズモ。

 

盤面。

 

開く。

 

配線。

 

直接。

 

接続。

 

シンジ(イズモ)「カエデ」

 

カエデ「電圧調整」

 

シンジ(イズモ)「上げる」

 

カエデ「扉制御規格へ同期」

 

接続。

 

火花。

 

バチッ。

 

アスカ「ちょっ!」

 

重い。

 

音。

 

ゴゴゴゴゴ。

 

扉。

 

ゆっくり。

 

開く。

 

アスカ「……毎回思うけど」

 

シンジ(イズモ)「何?」

 

アスカ「ほんっと意味分かんない」

 

シンジ(イズモ)「慣れ」

 

アスカ「慣れたくない」

 

レイ「中へ」

 

シンジ(イズモ)「行こう」

 

三人。

 

暗闇。

 

入る。

 

内部。

 

本当に。

 

何も。

 

見えない。

 

イズモ。

 

ゴーグル。

 

装着。

 

もう一つ。

 

アスカへ。

 

投げる。

 

シンジ(イズモ)「これ」

 

アスカ「何?」

 

受け取る。

 

アスカ「暗視?」

 

シンジ(イズモ)「うん」

 

アスカ「用意よすぎない?」

 

シンジ(イズモ)「停電だけじゃなくて使徒戦にも使えるから」

 

アスカ「……何でも使徒基準なのね」

 

シンジ(イズモ)「最近は」

 

レイ「私は不要」

 

アスカ「見えるの?」

 

レイ「構造を記憶している」

 

アスカ「……ファーストも大概よね」

 

レイ「?」

 

三人。

 

進む。

 

階段。

 

非常通路。

 

メンテナンス区画。

 

扉。

 

手動開放。

 

階段。

 

さらに。

 

階段。

 

アスカ「エレベーターって」

 

シンジ(イズモ)「便利だったんだな」

 

アスカ「今さら!?」

 

レイ「あと十一階層」

 

アスカ「数えないで!」

 

途中。

 

イズモ。

 

止まる。

 

シンジ(イズモ)「待って」

 

アスカ「何?」

 

暗視。

 

床。

 

何か。

 

落ちている。

 

ケーブル。

 

切断。

 

アスカ「……切れてる」

 

イズモ。

 

しゃがむ。

 

見る。

 

切断面。

 

シンジ(イズモ)「焼損じゃない」

 

工具。

 

痕。

 

シンジ(イズモ)「切った」

 

レイ「意図的」

 

シンジ(イズモ)「うん」

 

さらに。

 

パネル。

 

開く。

 

中。

 

制御リレー。

 

抜かれている。

 

アスカ「ここまでやる?」

 

シンジ(イズモ)「だから全部落ちた」

 

アスカ「犯人、ネルフ内部知ってるじゃない」

 

シンジ(イズモ)「かなり詳しい」

 

一瞬。

 

考える。

 

ゼーレ。

 

他国。

 

内部犯。

 

可能性。

 

多い。

 

シンジ(イズモ)「……後」

 

アスカ「何?」

 

シンジ(イズモ)「今は直す」

 

発電区画。

 

扉。

 

開く。

 

アスカ「……うわ」

 

半壊。

 

電源盤。

 

配線。

 

部品。

 

床。

 

散乱。

 

焦げた臭い。

 

レイ「復旧には時間がかかる」

 

シンジ(イズモ)「普通ならね」

 

アスカ「嫌な言い方」

 

イズモ。

 

しゃがむ。

 

部品。

 

拾う。

 

見る。

 

シンジ(イズモ)「発電機本体は生きてる」

 

カエデ「励磁系統損傷」

 

シンジ(イズモ)「制御だけ?」

 

カエデ「複数箇所」

 

イズモ。

 

掌。

 

光。

 

部品。

 

生成。

 

シンジ(イズモ)「全部直すより」

 

線。

 

引く。

 

シンジ(イズモ)「バイパス作る」

 

アスカ「できるの?」

 

シンジ(イズモ)「多分」

 

アスカ「多分!?」

 

シンジ(イズモ)「初めて触る設備だから」

 

アスカ「急に不安になった!」

 

シンジ(イズモ)「規格は読める」

 

アスカ「もっと先に言って!」

 

数分。

 

イズモ。

 

工具。

 

配線。

 

カエデ。

 

電圧。

 

監視。

 

レイ。

 

系統図。

 

読み上げ。

 

アスカ。

 

ライト。

 

持つ。

 

アスカ「……私だけ雑用じゃない?」

 

シンジ(イズモ)「重要」

 

アスカ「ほんと?」

 

シンジ(イズモ)「暗いから手元見えない」

 

アスカ「……ならいい」

 

シンジ(イズモ)「そこ固定して」

 

アスカ「はいはい」

 

そして。

 

円盤状。

 

簡易発電ユニット。

 

接続。

 

シンジ(イズモ)「いく」

 

アスカ「爆発しないでしょうね」

 

シンジ(イズモ)「多分」

 

アスカ「シンジ!」

 

シンジ(イズモ)「冗談」

 

スイッチ。

 

回転。

 

低い。

 

音。

 

ブン――。

 

ランプ。

 

一つ。

 

点灯。

 

二つ。

 

三つ。

 

レイ「電力供給」

 

カエデ「安定」

 

シンジ(イズモ)「よし」

 

遠く。

 

空調。

 

動く。

 

照明。

 

一部。

 

点く。

 

アスカ「……」

 

アスカ「ほんとに直した」

 

シンジ(イズモ)「一時的に」

 

アスカ「十分よ」

 

司令室。

 

突然。

 

一部照明。

 

復帰。

 

マヤ「電源!」

 

リツコ「どこから!?」

 

職員「発電区画から供給!」

 

リツコ「誰が復旧したの?」

 

通信。

 

ノイズ。

 

その後。

 

シンジ(イズモ)『聞こえます?』

 

ミサト「……」

 

リツコ「……」

 

マヤ「……」

 

ミサト「シンジ君?」

 

シンジ(イズモ)『はい』

 

ミサト「今どこ!?」

 

シンジ(イズモ)『発電区画』

 

ミサト「なんで!?」

 

シンジ(イズモ)『入口から歩いて』

 

ミサト「そうじゃなくて!」

 

リツコが。

 

通信。

 

奪う。

 

リツコ「発電機を触ったの?」

 

シンジ(イズモ)『壊れてたので』

 

リツコ「あなた専門外でしょう!」

 

シンジ(イズモ)『カエデと配線図見ました』

 

リツコ「そういう問題じゃ――」

 

照明。

 

さらに。

 

復帰。

 

リツコ「……」

 

シンジ(イズモ)『MAGI優先します?』

 

リツコ「……お願い」

 

ミサト「折れた」

 

リツコ「うるさい」

 

MAGI区画。

 

サーバー。

 

停止。

 

イズモ。

 

端末。

 

接続。

 

シンジ(イズモ)「物理的には生きてる」

 

カエデ「起動シーケンス異常」

 

シンジ(イズモ)「電源遮断で落ちた時の保護?」

 

カエデ「複数プロセスが未終了」

 

シンジ(イズモ)「強制復帰したら?」

 

カエデ「データ破損確率一一・七パーセント」

 

シンジ(イズモ)「高いな」

 

レイ「手動復帰手順」

 

紙。

 

マニュアル。

 

持ってくる。

 

レイ「ここ」

 

シンジ(イズモ)「ありがとう」

 

アスカ「私も何かする?」

 

シンジ(イズモ)「冷却監視」

 

アスカ「また雑用」

 

シンジ(イズモ)「MAGI熱暴走させたらネルフ死ぬ」

 

アスカ「……超重要じゃない」

 

シンジ(イズモ)「だから言ったでしょ」

 

作業。

 

続く。

 

一分。

 

三分。

 

五分。

 

端末。

 

点灯。

 

MAGI。

 

再起動。

 

マヤ〈無線〉「MELCHIOR復帰!」

 

職員「BALTHASAR復帰!」

 

マヤ「CASPER、起動!」

 

リツコ「MAGI、オンライン!」

 

司令室。

 

歓声。

 

シンジ(イズモ)「よし」

 

壁。

 

背中。

 

預ける。

 

息。

 

吐く。

 

アスカ「疲れた?」

 

シンジ(イズモ)「階段」

 

アスカ「そこ!?」

 

シンジ(イズモ)「エヴァより階段の方が疲れる」

 

アスカ「十四歳でしょうが」

 

シンジ(イズモ)「中身は運動不足の技術屋」

 

アスカ「初めて納得した」

 

エレベーター。

 

最低限の電源。

 

復旧。

 

三人。

 

待つ。

 

珍しく。

 

静か。

 

アスカ「……ねえ」

 

シンジ(イズモ)「ん?」

 

アスカ「シンジ」

 

シンジ(イズモ)「何」

 

アスカ「ファーストと」

 

レイ「?」

 

アスカ「……その」

 

シンジ(イズモ)「?」

 

アスカ「キスとかしたことある?」

 

沈黙。

 

イズモ。

 

止まる。

 

レイ。

 

止まる。

 

カエデ。

 

沈黙。

 

シンジ(イズモ)「……ない」

 

アスカ「即答」

 

シンジ(イズモ)「なんで急にそんな話?」

 

アスカ「別に!」

 

シンジ(イズモ)「今ネルフ復旧した直後だよ?」

 

アスカ「だから何よ!」

 

シンジ(イズモ)「話題の温度差」

 

アスカ「うるさい!」

 

レイ「キス」

 

レイが。

 

わずかに首を傾ける。

 

アスカ「ファーストは入ってこなくていい!」

 

レイ「私の話では?」

 

アスカ「そうだけど!」

 

シンジ(イズモ)「……」

 

イズモ。

 

ため息。

 

シンジ(イズモ)「ないよ」

 

アスカ「ふーん」

 

シンジ(イズモ)「何?」

 

アスカ「私がないのに」

 

一拍。

 

アスカ「あんたにあったら癪だっただけ」

 

シンジ(イズモ)「何その理屈」

 

アスカ「いいでしょ!」

 

少し。

 

間。

 

イズモ。

 

レイを見る。

 

レイも。

 

こちらを見る。

 

シンジ(イズモ)「まあ」

 

アスカ「?」

 

シンジ(イズモ)「好きなのは事実だけど」

 

沈黙。

 

アスカ「…………は?」

 

シンジ(イズモ)「?」

 

アスカ「今」

 

一歩。

 

詰める。

 

アスカ「なんて言った?」

 

シンジ(イズモ)「好き」

 

アスカ「誰が」

 

シンジ(イズモ)「綾波」

 

アスカ「…………」

 

レイ「……私?」

 

シンジ(イズモ)「うん」

 

レイ「そう」

 

アスカ「そう!?!?」

 

シンジ(イズモ)「いや」

 

シンジ(イズモ)「恋愛としてどうとかは」

 

少し。

 

言葉を探す。

 

シンジ(イズモ)「まだ分からない」

 

アスカ「何よそれ!」

 

シンジ(イズモ)「人として好き」

 

アスカ「紛らわしい言い方すんな!」

 

シンジ(イズモ)「聞いたのアスカじゃん」

 

アスカ「そうだけど!」

 

レイ「……ありがとう」

 

シンジ(イズモ)「うん」

 

アスカ「なんで二人だけそこで話まとまってんのよ!」

 

エレベーター。

 

到着。

 

チン。

 

扉。

 

開く。

 

そこ。

 

ミサト。

 

加持。

 

ミサト「シンジ君!」

 

加持「いやぁ、助かった」

 

ミサト「アスカ! レイ!」

 

三人。

 

見る。

 

ミサト「……何その空気?」

 

アスカ「なんでもない!」

 

シンジ(イズモ)「なんでもない」

 

レイ「碇くんが私を――」

 

アスカ「ファースト黙って!!」

 

ミサト「何!?」

 

シンジ(イズモ)「後で」

 

ミサト「絶対聞く!」

 

その時。

 

警報。

 

全員。

 

止まる。

 

マヤ〈館内放送〉「パターン青!」

 

ミサト「……嘘でしょ」

 

マヤ〈館内放送〉「使徒接近!」

 

イズモ。

 

目。

 

細くなる。

 

シンジ(イズモ)「来たな」

 

アスカ「ほんっと」

 

表情。

 

戦闘へ。

 

アスカ「休ませる気ないわね!」

 

シンジ(イズモ)「配置につこう」

 

ミサト「待って!」

 

シンジ(イズモ)「?」

 

ミサト「エヴァの射出系統、まだ完全復旧してない!」

 

シンジ(イズモ)「手動?」

 

リツコ〈無線〉「手動よ!」

 

シンジ(イズモ)「……今日はずっと人力だな」

 

アスカ「文句言わない!」

 

ケージ。

 

暗闇。

 

最低限の照明。

 

整備班。

 

工具。

 

ハンドル。

 

手動。

 

整備主任「電源足りねえぞ!」

 

シンジ(イズモ)「補助パック出します!」

 

整備主任「早く!」

 

創造。

 

発電。

 

接続。

 

初号機。

 

起動。

 

弐号機。

 

起動。

 

零号機。

 

待機。

 

ミサト〈無線〉「目標映像送る!」

 

モニター。

 

使徒。

 

小さい。

 

これまでより。

 

圧倒的に。

 

小さい。

 

薄い。

 

外殻。

 

膜。

 

未完成。

 

アスカ「何これ」

 

シンジ(イズモ)「……」

 

嫌な予感。

 

カエデ「敵性個体、質量低」

 

カエデ「A.T.フィールド反応も弱い」

 

ミサト〈無線〉「油断しないで!」

 

シンジ(イズモ)「アスカ」

 

アスカ「何」

 

シンジ(イズモ)「攻撃任せる」

 

アスカ「私?」

 

シンジ(イズモ)「自分は防御」

 

アスカ「了解!」

 

弐号機。

 

跳ぶ。

 

ライフル。

 

構える。

 

シンジ(イズモ)「綾波、後方」

 

レイ「了解」

 

小型使徒。

 

接近。

 

アスカ「遅い!」

 

射撃。

 

命中。

 

一発。

 

二発。

 

三発。

 

使徒。

 

崩れる。

 

反撃。

 

ほぼ。

 

ない。

 

最後。

 

弐号機。

 

一撃。

 

外殻。

 

破壊。

 

使徒。

 

四散。

 

静寂。

 

アスカ「……」

 

シンジ(イズモ)「……」

 

ミサト〈無線〉「敵性反応?」

 

マヤ〈無線〉「消失!」

 

職員「撃破確認!」

 

誰か。

 

呟く。

 

職員「……弱すぎる」

 

アスカ「拍子抜け」

 

シンジ(イズモ)「違う」

 

アスカ「?」

 

シンジ(イズモ)「弱すぎる」

 

アスカ「同じじゃない」

 

シンジ(イズモ)「今までの使徒と」

 

カエデ「戦闘能力に大幅な乖離」

 

シンジ(イズモ)「わざわざ」

 

残骸。

 

見る。

 

シンジ(イズモ)「ネルフの復旧直後に来た」

 

ミサト〈無線〉「偶然じゃない?」

 

シンジ(イズモ)「可能性はある」

 

一拍。

 

シンジ(イズモ)「でも」

 

小さく。

 

シンジ(イズモ)「これ、本命じゃない気がする」

 

アスカ「……偵察?」

 

シンジ(イズモ)「か」

 

シンジ(イズモ)「捨て駒」

 

レイ「こちらの反応を見るため」

 

シンジ(イズモ)「そう」

 

発令所。

 

誰も。

 

すぐには。

 

返事しなかった。

 

使徒。

 

知性。

 

学習。

 

進化。

 

今までも。

 

考えていた。

 

だが。

 

もし。

 

本当に。

 

こちらを。

 

観察しているなら。

 

ミサト〈無線〉「残骸、全部回収」

 

リツコ〈無線〉「解析するわ」

 

シンジ(イズモ)「お願いします」

 

アスカ「次」

 

海の向こう。

 

見る。

 

アスカ「もっと厄介なの来ると思う?」

 

シンジ(イズモ)「多分」

 

アスカ「……」

 

槍。

 

肩へ。

 

アスカ「なら」

 

弐号機。

 

振り返る。

 

アスカ「次も倒せばいいだけよ」

 

シンジ(イズモ)「うん」

 

夜。

 

ネルフ本部。

 

電力。

 

ほぼ復旧。

 

職員。

 

忙しい。

 

ケージ。

 

整備。

 

MAGI。

 

解析。

 

イズモ。

 

第七ケージ。

 

整備主任「お前」

 

シンジ(イズモ)「?」

 

整備主任「今日は帰れ」

 

シンジ(イズモ)「でも使徒の残骸――」

 

整備主任「リツコ博士の仕事」

 

シンジ(イズモ)「初号機の補助電源」

 

整備主任「俺らの仕事」

 

シンジ(イズモ)「発電区画」

 

整備主任「設備班」

 

シンジ(イズモ)「……」

 

整備主任「帰れ」

 

シンジ(イズモ)「はい」

 

アスカ「珍しく完全論破されてる」

 

後ろ。

 

アスカ。

 

レイ。

 

シンジ(イズモ)「いたの?」

 

アスカ「いたわよ」

 

シンジ(イズモ)「何しに」

 

アスカ「帰るのよ」

 

シンジ(イズモ)「ああ」

 

歩く。

 

三人。

 

アスカ「……ねえ」

 

シンジ(イズモ)「何?」

 

アスカ「さっきの話」

 

シンジ(イズモ)「使徒?」

 

アスカ「違う!」

 

シンジ(イズモ)「停電?」

 

アスカ「違う!」

 

シンジ(イズモ)「何?」

 

アスカ「もういい!」

 

先。

 

歩く。

 

レイ「私を好きという話?」

 

アスカ「ファースト!!」

 

シンジ(イズモ)「ああ」

 

アスカ「そこで思い出すな!」

 

レイ「私は」

 

歩きながら。

 

少し。

 

考える。

 

レイ「嫌ではない」

 

イズモ。

 

止まる。

 

アスカ。

 

止まる。

 

シンジ(イズモ)「……そっか」

 

レイ「ええ」

 

アスカ「…………」

 

アスカ「何なのよ今日!!」

 

廊下。

 

声。

 

響く。

 

電気。

 

戻った。

 

街も。

 

ネルフも。

 

再び。

 

光に満たされた。

 

けれど。

 

イズモには。

 

別の意味で。

 

少しだけ。

 

昨日までとは。

 

違う世界に見えていた。

 

そして。

 

誰にも見えない場所で。

 

回収された小型使徒の細胞が。

 

一度だけ。

 

微かに。

 

動いた。

 




突如宇宙に飛来する使徒、
ジャミングを回避し使徒をキャッチすることができるか?
次回創造紀エヴァンゲリオン
キセキの価値は次回もサービスしちゃうよ
 
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