FGO in ガタノゾーア   作:深淵を泳ぐもの

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暗黒vs悪質

「──やはり、守るべきものなき戦いでは……」

 

首都ローマへの帰還中にスパルタ王ことレオニダスを退け、一行は無事に帰還を果たした。計画を立てつつも少しゆっくりできると思ったのも束の間、足止めを受けている客将として扱われている荊軻と呂布を含む特別遠征軍の帰還を手助けをすることにはなったが、彼女たちが持ち帰った情報とステンノから得た情報を照らし合わせて、あとは攻め込むだけとなった。戦況はこちらに傾いているといっても過言ではないらしいが、厄介なのがやはりババルウ星人であった。そもそも一般兵では勝てない程に強いうえに分身と変身である。これほど厄介な相手はそういない。それでもこの好機を逃すわけにもいかず、ついに連合ローマ帝国の本拠地へと攻め込むこととなった。雑兵では相手にならず、現ローマ軍は進撃していく。進めば進むほど敵兵の中にババルウ星人が混ざり始めたが、それでも速度を落とすことなく突き進む。

 

「ハハッ!初めて見たときゃ女に化けてたこともあって不意打ち上等の汚いやろうかと思ったがやるじゃねえか。これでこそ滾るってもんよ!」

 

「やっぱこういうときばっかはランサーが良かったなって思っちまうな」

 

二人のクー・フーリンは流石というべきか当然というべきか完璧なまでの連携が取れていた。キャスター故に後方支援に回っている方は若干不服そうではあるが。また、マシュは残念ながら未だ戦いというものになれてない為、最前線とはいかないが、それでも立香やオルガマリーをきっちり守っているあたり相手が最前線を行くガタノゾーア達の討ち漏らしだけとはいえ流石と言えるだろう。そしてついに、立香たちは一番奥に待っていた本体と思われしババルウ星人と対面した。

 

「俺の変身すら見抜けなかったくせに、ここまでこれたのか」

 

「君の分身が弱すぎたんじゃないかな?」

 

「なんだと?」

 

ミゼーアの返しが気に入らなかったのか顔をしかめるババルウ星人。それに対しミゼーアもミゼーアで初めて受けたといっても過言ではない屈辱だった為に会ったら受けた屈辱の礼として即刻殺してやろうと考えていた。殺意むき出しでババルウ星人を抹殺するために動き始めようとしたがメフィラスそれを止める。

 

「なに?僕はさっさとあいつを殺したいんだけど」

 

「貴方が受けた屈辱はわからないでもありませんが、私も彼とは長い付き合いですからね。ここは私にやらせてくれませんか?貴方はこの先も敵サーヴァントが出た時のためにマスターたちと一緒に行って欲しいのですが」

 

「え!?メフィラス貴方もしかして一人で戦う気!?」

 

「ええ、彼の相手なんて私一人で十分ですよ。ですから、ミゼーアさんお願いできませんか」

 

ミゼーアとしては全力を出さずとも速攻で終わらせることが出来るだろうが、メフィラスとババルウ星人には因縁があるように見える。考えの違いが発端だろうが、規模は違えと似たような関係であるヨグ=ソトースが相手だったらと考えて、確かに横からかっさらわれるのは癪に障る。ともなると、ここは大人しくメフィラスの願いを呑むのが良いだろう。

 

「分かったよ。でも、後で追いついて私の出番がなかったなんて言わないでね」

 

「ハハハハハ。それなら私は彼に集中できるというものですよ。では、行ってください」

 

そう言われたら仕方ないと立香たちは再び進軍する。後に残るはメフィラスとババルウ星人のみ。瞬時にメフィラスは人の姿から本来の姿に戻り、逆にババルウ星人はメフィラス星人がかつて戦った光の巨人、ウルトラマンへと変身を遂げた。

 

「また、懐かしい姿をとりますね」

 

「ふん。おまえは、こいつに負けたんだろう?」

 

「負けたのではなく、私が撤退しただけですよ。宇宙人同士の争いなんて仕様がないですから」

 

「言い訳か?勝てなかった以上負けと大差ない。認められないのなら俺が完膚なきまでに負かしてやる」

 

「やれますかね?貴方に」

 

瞬間、ババルウ星人は八つ裂き光輪を放ちメフィラス星人はあの時と同じようにペアバンド光線で相殺。次いで、飛び上がったババルウ星人を追いメフィラス星人も飛行を開始。ババルウ星人はメフィラス星人の方に向きを変え、スラッシュ光線を放つ。再びそれをペアハンド光線で相殺し、あの時とは違い瞬間移動で後ろに回り込み叩き落す。

 

「遅いですね」

 

「なに!?ぐあ!!??」

 

落下するババルウ星人に追い打ちでグリップビームを放つが、そこはババルウ星人。落下しながらも八つ裂き光輪を放ち相殺を狙った。しかし悲しいかな、グリップビームはペアハンド光線を超える威力なのだ。当然のように八つ裂き光輪を打ち破りババルウ星人に直撃した。

 

「クッソ!!」

 

怒り心頭といった感じで地面を殴り、ババルウ星人はウルトラマンの必殺技であるスペシウム光線を放った。しかし、そんな見え見えなものに当たるはずもなく瞬時に着地し急接近、勢いそのままに前蹴りを放つ。

 

「グ!?」

 

「これくらい彼は避けましたよ。このままでは貴方は彼より弱いということになりますね」

 

「貴様ァ!」

 

姿に似合わない台詞を叫びながら、ババルウ星人は再び姿を変える。ウルトラ兄弟最強と名高いゾフィー。性能だけでいえばウルトラマンより確かに強いと言えるだろう。

 

「死ねぇ!メフィラス!!」

 

「怒りに任せると碌なことになりませんよ。まあ、かく言う私もあの時は怒りに身を任せた結果失敗したようなものですが」

 

怒りで大振りになっている一撃を受け流し、あえて瞬間移動で距離を取る。そして、思惑通りババルウ星人はゾフィーの持つ最強の光線であるⅯ87光線を放つ。

 

「ハハハハハ!今回は盾を張る奴もいない!今度こそ消滅させてやる!」

 

Ⅿ87光線が迫る中、メフィラス星人はグリップビームの構えを取る。ウルトラマンとメフィラス星人はほぼ同等の実力を持つと言っていいだろう。だから普通に考えればウルトラマンより強いゾフィーの放つ光線をメフィラス星人はどうすることもできないだろう。普通ならば。

 

「なに!?」

 

ババルウ星人が驚愕の声をあげる。メフィラス星人が放ったグリップビームはⅯ87光線と拮抗するばかりか逆に押し始めたではないか。その理由はⅯ87光線にあった。この技は、ゾフィーが鍛えに鍛え抜きたどり着いた最強の光線である。故に、ゾフィー以外の者は十全に扱うことが出来ず、威力は大きく下がるのだ。ウルトラマン等が使うスペシウム光線もそうだが、極限まで磨き上げた技をそう簡単に(たとえそれが変身などによって同じ能力を持っていたとしても)他人がそう簡単に使いこなすのは不可能なのだ。実は、あの時マシュとエミヤだけで防げたのもこれのおかげだったりする。

 

「念のために宇宙警備隊の事を調べていたことが功を奏しましたね。まあ、あの時は彼はまだただの隊員でしたから出来たのでしょうけど」

 

「俺がメフィラスに負ける?ありえない、ありえない!俺は、俺は今ゾフィーなんだぞ!?こんなこと認められるか!!」

 

意地になっているのかババルウ星人はどうにかしてⅯ87光線で押し返そうとするが、無情にも徐々にババルウ星人に迫るグリップビーム。そして、ついに完全にⅯ87光線を押し切ったグリップビームが直撃したババルウ星人を起点として大爆発を起こし、そこにはもうババルウ星人の姿はなかった。

 

「思ったよりも時間がかかってしまいましたね。急いで向かうとしましょうか」

 

特に思うこともなく人の姿に戻り、瞬間移動を使って立香の下へと向かった




アレキサンダーは?って人がいると思うので説明いたしますと、レフがババルウ星人を見てこれ以上呼ぶ必要はないなと判断したため、召喚されてません。あと、基本的に○○星人とかは擬人化時のみ星人と記載しておりません。

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