ガタノゾーア in FGO   作:深淵を泳ぐもの

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戦力強化のお時間です

特異点Fから無事戻ってきたが立香達を待っていたのは、何故か女性なレオナルド・ダ・ヴィンチとロマ二だった。が、その日は立香の疲れがピークに達していたため、立香を休ませる為にも説明は明日にするとして今日は解散となった。

 

「さあ、話をしようか。『光の巨人』に敗れた『邪神』ガタノゾーア」

 

解散と言っても、実際にここからいなくなったのは、立香とマシュだけである。まあ、当然と言うべきか、カルデアの人員達はガタノゾーアについて知っているようだ。まあ、最もオルガマリーはツァトゥグァにあった際に教えてもらった様だが。

 

「私たちが聞きたい事は1つだ。何故、私たちに協力するんだい?言っちゃあなんだが、君……いや貴方は『破壊する側』だろう?」

 

「ああ、そんな事か。そうだなぁ、気まぐれ……とでも言っておこうか。安心するが良い。()は絶対裏切らない。そう約束しよう」

 

「そうか。ならその言葉を信じるよ」

 

納得はしてないだろうが、一応信じてくれる様だ。ガタノゾーア的にもそっちの方が嬉しい。なんせ今回の事件の黒幕には色々言いたいこともあるのだ。とりあえず、立香とマシュはガタノゾーアに関する事を知らないっぽいので黙っておく方針を取ることにした。

 

 

翌日、戦力強化を図る為に、立香達は召喚室へときていた。オルガマリーと立香で計2回召喚するらしい。本来1人のマスターにサーヴァントは1人だが、今回は事態が事態なので仕方ない。

 

「どっちからやりましょうか」

 

「私は後でいいわよ」

 

「そうですか、じゃあお先に召喚しますね」

 

そう言って、召喚サークルに聖晶石を投げ込み、2回召喚する。1人目は、特異点Fで共に戦ったキャスターのクー・フーリンであった。

 

「よう。この姿で呼ばれたって事はあの嬢ちゃんにちゃんとルーン魔術を教えるとしますかね?」

 

「はい!お願いします」

 

「よし、いい返事だ。マスター、トレーニングルームとかってあるか?」

 

「ありますよ」

 

「じゃあ、そこ借りるわ。行くぜ嬢ちゃん。あいや、これから一緒に戦うんだしマシュって呼ぶか」

 

「私はどっちでも構いません」

 

そんな会話をしながら、2人はトレーニングルームに向かっていった。それを見送った後、場所を変わり、オルガマリーが召喚を開始する。召喚できたのは、大きな黒いリボンをつけた白い衣装の少女であった。

 

「はじめましてマスター。私はまだまだ半人前の剣士なので、セイバー・リリィもしくはアルトリア・リリィとお呼びください。単純にリリィでもいいです。これからよろしくお願いします」

 

その少女、セイバー・リリィはそう言う。アルトリアと聞いて思い出すのは特異点Fで倒した黒い聖剣を持った彼女なのだが、目の前の少女はそれには似ても似つかない雰囲気をまとっている。ロマ二曰く、あの騎士王は何らかの影響で別の側面が強調された姿ではないかとの事だが、先程の半人前宣言も含めてこちらが通常のアルトリアだとは思えない。そこの所が理解できなかったので、セイバー・リリィに聞いてみる。すると、彼女はアルトリア・ペンドラゴンの可能性の1つだと言う。アルトリアという存在である以上行き着く結果は同じだとしても、過程が同じとは限らないらしい。セイバー・リリィはその過程の1つなんだそうだ。

 

もう少し、色々聞きたかったが特異点が見つかった様で、ロマ二に呼ばれた為、お話はそこで一旦切り上げて、立香達は次の特異点に行くための準備を開始した。


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