白音は仙術を使わず気を扱うようです 作:煌めく伯爵
アザゼルに連れられて、たどり着いたのは駒王学園だった。
「学校でやるんですか?」
「ああ」
何か起きたらどうするんだと思うと同時に、裏で悪魔が手を引いてるんだろうなとも思う。と言うよりも、白音としてはコカビエルが戦いをふっかけてこないかの方が心配だった。少しは強くなったが、まだ本気のコカビエルには手も足も出ないだろうと言うことはわかっているのだ。
「ここですか」
なんて話していると目的の場所についたようだ。ドアを開けて中に入ると、リアス・グレモリーが彼女と同じ色の髪を持つ男性に文句を言っていた。
「納得いきません!何故、彼女達がこの和平に呼ばれるんですか!私や私の可愛い下僕に攻撃して来たんですよ!特に祐斗なんてあと一歩で失明していたかもしれないんですよ!」
「まあまあ、それはそうかもしれないけど、先に仕掛けたのはリアス達らしいじゃないか。確かに、堕天使の子もいたって聞いたけど、一応助けてもらってるんだし」
「それでもです!」
そんな言い合いを見て、白音達は何とも言えない気分になる。あの場から撤退するために使った太陽拳がもはやここまでとは思ってなかったのだ。
「あーなんだ、面倒なことになってんな」
アザゼルのその呟きが聞こえたのか。リアスはこちらを向いた。
「貴女!よくも私の下僕に傷を負わせたわね!」
「自己防衛は当然だと思うけど、それとも私に斬られろとでも言うのかしら?」
「それとイッセーの事を殺したのも貴女よね?」
「そうね。でも、貴女からしたら眷属に出来て良かったんじゃない?」
「何ですって!!?」
「レイナーレさんその辺にしてください。これじゃあ、話が進みません」
そう言って、仲裁に入る白音。彼女としては面倒ごとが起こると第六感が告げているので、その面倒ごとが起こる前にここから去りたいのだ。
「お前もだ。リアス・グレモリー」
「クッ、……わかりました」
そう言ってリアスは引き下がった。まあ、また後で突っかかって来そうではあるが。その後は何事もなく話は進み、無事和平会議は終わった。そして、時は止まった。
「え?」
気づくと何人かが動きを止めていた。と言うよりも止まっているの方が正しいだろうか。白音達は何が何だか分からないが、厄介ごとが起きてしまったというのはわかった。
「アザゼルさん?これは……」
「そう言えば、話してなかったな。禍の団ってテロ組織が暗躍してるって噂があってな。今回の和平はそれが本当か確かめる為でもあったんだ」
「で、本当だったと。まさか、私達を呼んだのってこのためですか?」
「まあ、半分はな。見届け人としてってのも嘘じゃない。しかし厄介だな。まさか、時間を止めて来るとは」
「そんな力もあるんですか。それも神器ですか?」
「ああ、リアス・グレモリーの僧侶が持ってる。どうやらあいつらはそれを無理やり禁手化させたらしい。俺らの様に所持者よりも強いと効きにくいみたいだけどな」
そう言って窓から外を見る。止まっている護衛達をいとも簡単に倒す魔術師っぽい人間が大勢いた。白音達は目を合わせ頷く。そして白音はアザゼルへと声をかける。
「私達が戦いますから、この状況をなんとかしてください。行きますよ!アーシアさん、ミッテルトさん、レイナーレさん」
「任せなさい!」
「はい!」
「わかったっす!」
そう言って、窓から外に出て、戦い始めた。