Fate/Infinite Stratos リメイク版 作:ぬっく~
「これで終わりだな」
織斑一夏は最後の一人の黒服の男を倒す。
「あ、あの……」
「ん?」
「助けていただき、ありがとうございます」
少女は体格がひと回り大きい黒服の男たちをあっという間に戦闘不能までした織斑一夏にお礼を言う。
「別に構わねぇよ。お前さんが望んだことだ」
少女は一夏に助けを求めた。
一夏はそれに応じただけ。
「とりあえず、この場から離れるぞ」
「う、うん」
そう言って、一夏は少女の手をとりその場から離れる。
◇
「おう、おう、派手にやられているな」
一夏たちが立ち去った後、物陰に隠れていた者たちが黒服の男たちの症状を見る。
「確実に壊しているな。相当な実力者だが、あのブリュンヒルデの弟じゃあしょうがないか」
黒服の男たちは、骨折から内蔵にまでダメージを受ける一撃を受けており、確実に病院送りが確定だった。
「ねえ、ねえ、あの子、私が、もらって、いい?」
やたらに小柄な少女は、どうやら一夏に興味をもったらしい。
「…………いいだろう、だが分かっているだろうが」
「うん。女の方は、殺しちゃ、ダメ」
「なら、いい」
それを聞いて、少女はニカッ、と笑う。
◇
「…………」
「あの……」
一夏は何度も道を曲がるが。
「つけられている」
「え?」
途中までは大丈夫だったが、少し前から一夏たちの後をつける者の気配を感じとていた。
一夏は人気のない道を進み、古びた建物に入る。
「何があっても俺の後ろを離れるなよ」
「う、うん」
そして、普通ではありえない現象が起こる。
「霧……?」
濛々とした―――霧が立ち籠めていたのだ。
「
少女の声が何処かから聞こえる。
だが、それは優しい言葉ではない。
「
「!!」
一夏は自分の首をめがけて振り下ろされたナイフをギリギリで避ける。
「へぇ……。よく、避けられた、ね」
一夏はその少女を見て驚いていた。
年端もいかぬ少女がいたのだから。
「次は暗殺者かよ……」
「頑張って、みてね」
そう言いて、暗殺者は再び霧の中へと消える。
この霧は普通の霧とは違う。一夏は霧を深く吸わないように制服の裾で塞いで呼吸していた。
「ちっ」
一夏の顔めがけて投げられたメスは持っていたカバンでガードする。
しかし、それ以外の場所に投げられたメスは一夏の身体に突き刺さった。
「くっ」
完全に遊ばれている。
「あれ? もう、終わり?」
一夏は頭部だけは守り通したが、両腕、両足に刺さったメスから夥しい量の血が流れていた。
痛みで立つことも困難になり、一夏はわずかだが膝をついてしまう。
「一夏くん!!」
「もっと、やれると、思った、んだけど、期待、はずれ、だな」
「もうやめて! 目的は私なんでしょ、大人しくついていくから、彼だけは見逃して!!」
「……やだ、私は、彼は、殺す、って最初から、決めていた、から」
「っ!!」
少女の提案を受け入れてもらえなかった。
「じゃあね、名もなき、少年よ」
暗殺者はナイフで一夏の首を刈り取る。
絶対的な勝利の確信。
絶望的な敗北の音色。
だが、一夏の首を刎ねることはなかった。
「―――
「へ……?」
暗殺者は啞然となった。
確実に狙ったはずなのに、それが弾き飛ばされたのだから。
そして、アレを見てこれ程まで喜びに満ち溢れたことはなかった。
「いいよ、いいね、君も、こっちの住人、だったんだね!!」
「一夏……くん」
白い剣と黒い剣を両手に持ち、赤い布を額に巻き付け、白い羽織を纏った一夏がそこにいた。
「いくぞ、暗殺者。武器の貯蔵は十分か」