東方機械竜 〜孤独な戦士たち〜   作:(自称)ライダーオタク

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投稿が遅れました。誠に申し訳ありません。
タグに亀更新いれようかな…


Ep.6「Weapon rise」

錬side〜

 

「ふぁぁぁぁ…」

おはようございま〜す、輝晶 錬です。

あの宴会の日から3日、俺は人里の外れに見つけた一軒家で生活している。いやー、にしても弾幕ごっこの後の宴会すごかった。大食い対決で対戦相手の幽々子さんに僅差で勝ったり、飲んだ全員が酔っ払ってダウンした酒飲んでほろ酔いで済んだり…うん、全部俺だった。

「ん〜、7時くらいか…朝飯作ろ」

眠い目を擦りながら、キッチンまで歩く。意外と言われるが、俺は料理が得意だ。昔、仲間によく料理を振る舞ってたのは懐かしい思い出だ。…楽しかったな、あの頃は。地獄のような実験も、俺を使い捨ての兵器としか見ない上層部(クソ共)もいなかった。本当に自由だった。やってることは傭兵みたいな感じで、生活も不安定だったけど、すごく楽しかった。みんなでワイワイ騒いで、どこもボロボロだったけどいろんなとこ周って、初めて誰かを好きになって…

「…嫌なことを思い出した。もうやめよう」

回想をやめ、紅茶を淹れるために電気ケトルのスイッチを入れる。紅茶は新鮮な水を沸騰させたものを使うと美味しく淹れられるという話を聞いたことがある。が、俺はあまりそういうところに拘らない性格だ。

「あ、沸いた」

少しの時間ですぐに沸く。さすがT-○al。というかこの家、いろいろおかしいんだよな。技術力江戸か明治あたりの世界なのに、太陽光発電パネルとか地熱発電用の装置とかあるし。一部屋だけ時間の流れがおかしいし。外観よりも中の体積大きいし。上下水道まで整ってるし。あ、まさか紫のやつか?

 

イマヒトリヒトリノムネノナカ-

 

あ、電話。こういう時にかけてくるやつは大抵…

『ゆかりんかと思った?残念、(犯人は)クロノスちゃんでした〜!』

だと思ったよ。確かにお前なら何してもおかしく無いな。

「ふ〜ん、つまり?俺ん家をビックリ技術のトンデモハウスに変えたのお前ってこと?」

『YES!あの〜いろいろ便利でしょ?だから怒らないで』

「怒る?むしろ感謝してるよ。おかげで退屈はしていない」

『あら、それはよかった』

「そろそろ飯作りたいんだけど」

『ああ悪い悪い。そんじゃまたなー』

電話が切れる。さて、作りましょうかねぇ。…あ、紅茶飲むの忘れてた。

 

〜青年調理中〜

 

「よっしゃ、完成っと」

フライパンの魚を皿に移し、机に並べる。今日の朝食のメニューは山で釣ってきたイワナの塩焼き、魔法の森のキノコ(食用)の味噌汁、ほうれん草のお浸し、白米。何、彩が足りないだと?シンプルイズベストという言葉を知らんのか。

「あ、そういえばアイツ起こさないと…っと、噂をすれば影か」

開けっぱなしにしてあるリビングのドアから、小さな恐竜型ロボットが目を擦りながら入ってきた。ロボットなのに仕草が人間臭い。

『おはよー兄ちゃん…』

「おはよう、フォトン。昨日はよく眠れたか?」

『うん…』

フォトン。俺の相棒だ。宴会の時に名前をつけてなかったことを思い出して急遽『相棒の名付けコンテスト』を開催したが、出るもの出るものヘn…個性的な名前ばかりで、最終的に俺が相棒の兵器としての名前「マシン・ドラゴン01 Photon」から取って付けた『フォトン』に決まった。あと、フォトンが喋り出したのは一昨日だ。宴会の時に日本語をラーニングしていたらしい。最初は俺のことを「マスター」と呼んでいたんだが、どうにもしっくりこなくてな。いろいろ試行錯誤した結果、兄ちゃんに決まった。ちなみに、途中でお兄様とか言われて猛烈な吐き気を催したのは完全な余談だ。

「ちょうど朝飯ができたところだ。食べるぞ」

『うん…』

眠たげながらも、器用に子供用の椅子に座るフォトン。俺の分の料理を並べ、俺も椅子に座る。フォトンの向かい側だ。

「いただきます」

『いただきます…』

 

〜青年&機械食事中〜

 

「ご馳走様でした」

『ご馳走様でした!』

「さって、服着替えて、仮面○イダーでも見るか」

朝食を食べ終え、食器を片付けて最近入り浸っている娯楽室へと向かおうとし…たところで服の裾を引っ張られる。フォトンだ。なんでロボットが飯食えるんだろうな。あっ、ド○えもんの原理か。

『兄ちゃん兄ちゃん、偶には外に行こうよ』

フォトンに外に行こうとせがまれる。えーやだなー、と言いたいところだが、最近の生活を振り返ってみると、娯楽室で仮面ラ○ダー見てるか漫画読んでるかゲームやってるか室内運動してるかのどれかしかなかった。運動しているとはいえ、だいぶ不健康な生活だ。まあ、向こうじゃ娯楽なんて全く味わったことがないんだ、これくらいは目をつぶってほしいとも思うが。

「んーそうだな、最近外出てなかったし。わかった。どこか散歩に行こう」

『わーい!』

嬉しそうにはしゃぐフォトン。俺もちょうど新しい雑貨が欲しいところだったので、ちょうどよかった。めんどくさがって忘れる前に行っておこう。あ、スマホは忘れずに。

「フォトン、今日は人里まで行ってみるか?雑貨を買いに行こうと思ってるんだが」

『うん、いいよ。早く行こう!」

「ちょっと待てって。服着替えてくるから」

『わかった!早めに着替えてねー!』

「わーったわーった」

さて今日の服は何にしようか…

 

少々お待ち下さい…

 

「待たせたな、フォトン」

『もー、遅いよー!』

着替えを終えて玄関へ向かうと、すでにフォトンが待機していた。はえぇよ。今の俺の服装は、白のフード付きパーカーの上に黒のブルゾン、黒のジーンズと言った感じだ(イメージは某幻想殺しの服装を、パーカー以外は書いてあるとおりに変えた感じですby作者)。

『それじゃ、レッツゴー!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

俺とフォトンが人里へ向かう道中、

ガサガサ…バッ!

「久しぶりの人間!それも骨張った年寄りではなく若い人間!貴様の肉を食わせろぉッ!」

茂みから小鬼と犬を混ぜたような異形…妖怪が飛び出した。普通の人間なら、一目散に逃げるか腰を抜かして助けが来ることを祈りながら貪り尽くされるかの二択だろうが、生憎と俺は普通の人間じゃない。なら、何をすると思う?答えは…

「シッ!」グシャアッ

「ブゲッ⁈」

「ッラァ!」ボゴォォォォッ

「オブゥッ⁈」

「デェヤァッ!」ベキィッ

「グゲァッ⁈」

ドゴォォン…

真正面から全力で叩き潰す。まぁ、頑張りゃ誰でもできる。まず肘鉄で鼻っ柱を砕き、怯んだ隙に鳩尾にアッパーを入れてカチ上げ、オーバーヘッドキックでトドメを刺す。ね、簡単でしょ?(できるかby作者)相手が横から来た場合は相手の方向に向かって回し蹴りして、相手が地面に落ちたところを間髪入れずに後頭部踵落としだ。この時、躊躇いを虚無の彼方へ投げ捨てるのがポイントだ(鬼かテメェ、いや鬼畜だったわby作者)。後ろからの時は、あれだ。カ○ト式カウンターキックからの頭に垂直蹴りだ。大抵の奴はそれで沈む(そらそうだろby作者)。つーか、俺を殺りたいなら静かに襲ってきなさい。

静かに襲いかかっても気配察して反撃しそうby作者

「さっきからうるせーぞ作者」

ごめんなさい。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「おっ、そろそろ人里だな」

少し経って、視界の先に関所のようなものが見えた。人里の門だ。

「おーっす、おはようございまーす!」

「おうアンちゃん、おはような!今日は何の用だ?」

「ちょっと雑貨を買いに」

「おぉそうか、どうぞ通ってくれ」

いつも通りに挨拶を済ませ、門をくぐる。江戸時代のような風景が広がっているが、所々洋風の建物もある。普段と変わらない、人里の風景だ。

「さてと、いつもの店は…あった。にしても、ほんとデカいなこの店」

少し歩いたところにあったのは、俺が生活用品を買うのに世話になった道具屋。名前は、『霧雨店』というようだ。人里でもかなり有名な店らしい。

「おはよう、店長」

「ああ、いらっしゃい」

店に入り、奥にいる人物に挨拶をする。40代前半くらいの、大柄な男性だ。

「今日は何を買いに?」

「新しい食器をいくつか。最近料理への熱が再発してね、料理に合う食器を買おうと思っているんだ。あとは、いくつか調理器具も見繕うつもりさ」

「おぉそうか、なら…」

俺の注文を聞いて、店長は店の奥へ行く。在庫の商品を取りに行ったのだろう。できれば圧力鍋が欲しいな。あと麺を茹でるための網とk…

 

~♪~♪~♪

 

「この曲…まさか」

アイツら(クソ共)が来たのか。クソッ、空気の読めない奴らめ…

「よし、とりあえず今あるだけの食器や調理器具を持ってきたぞ…どうした?そんな、険しい顔をして。具合でも悪いのか?」

「…ああ、大丈夫だ。それと店長、急用が入った。少し待っててくれないか」

「あ、あぁ。わかった、とりあえず、これらは奥に戻しておく」

「ありがとう、すぐに戻る」

店から急いで飛び出し、全速力で門を抜ける。そして、すぐに バイク(ライドドラグナー)を召喚し、跨る。

「行くぞ相棒」

『わかったよ兄ちゃん』

既にマップで位置は捕捉している。バイクのエンジンをかけ、田園の間にある道を一気に走り抜ける。こんな日にこの幻想郷に現れた、敵を叩き潰すために。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ここか…祭りの場所は…」

平坦な道を抜け、森の中を突っ切って到着したのは、人里から少し離れたところにある川。その川辺だ。茂みに身を隠しながら辺りを窺うと、川の対岸にポータルを確認できた。その周囲を ソルジャー(雑魚)共が見張っているのは前と同じだ。違うのは、ポータルの真上に、別のソルジャーがいることだ。体色は白く、頭が透明な傘になっている。傘の周りからは直径5mmか1cmほどの線のようなものが伸びている。触手だ。体色や傘の形状からして、クラゲをモチーフにしているのだろう。

(クラゲとは厄介な…毒でも使われたら堪らん。ならば…)

「速攻で片をつける!」

腰にマウントした拳銃(デザートイーグル)を抜き放ちながら川へ向かって走る。俺に気づいたソルジャーが銃を向けるが、相手が引き金を引くより早くこっちが撃ち、ソルジャーの頭を吹き飛ばす。

「遅いな。俺を殺したいならあと0.1秒早く引け」

やっとこちらに気づいたのか、クラゲのソルジャー…とりあえずヒドロゾアソルジャーとでも呼ぶか…はゆっくりと振り向いた。

(舐められているのか‥?まあどうでもいい。壊してしまえば、全部同じだからな)

油断せず武器を構える俺に、ヒドロゾアは自身の触手を伸ばしてきた。幸い、数で押す戦法なのか狙いが甘かったので、避けることはできた。しかし、俺に向かっていた触手が急に下から上へ鞭を振るうかのように動いた。

(まだ俺に届いていないのに一体何を…)

 

ゾクッ…

 

全身を悪寒が走り抜け、考えるより先に手が銃を離し、

 

ピィーッ…ズバァッッッ!

 

切れた(・・・)。金属でできているデザートイーグルの銃身が、まるで豆腐のように切り裂かれて弾けたのだ。火薬が破裂したのかとも思ったが、弾を発射する時に使うものではここまでの威力はないはずし、仮にあったとしても破断面は綺麗にならない。

「危なかった…なんなんだ、今のは…」

疑問を抱く時間さえ与えんとばかりに、ヒドロゾアの触手が俺に向かって伸ばされる。触手の攻撃を避ける中、さっきの現象の原因が解明できた。

「触手から、ワイヤーが…⁈」

直径1cmの触手、その中にコンマmm単位の極めて細いワイヤーが数本内蔵されている。デザートイーグルが切り裂かれたときも、触手を振るうと同時にワイヤーが射出、振り抜かれたことで切断された、と見て間違いないだろう。さらにこのワイヤー、内蔵されている長さがかなり長いようで、俺のいたところの地面や周りの木々に切り裂かれた跡が付いていた。銃を切った時に一緒に切ったのだろう。もし、あのまま留まっていたら、俺は間違いなくサイコロステーキになっていた。

(どうする?今ので武器は潰された。格闘で勝負しても、近づいたら細切れにされる。それに、ドラゴン・ウォリアー(アレ)に変身しようにも…)

 

ビュォッッ!ヒュンッッ!

 

(攻撃が速すぎて、おちおちコードも打てない!もたもたしてたらすぐに肉塊だ、どうすればいい⁈)

思案している間にも、ヒドロゾアは攻撃の手を緩めない。ワイヤー付きの触手を振り回し、周りごと俺を切り裂こうとする。

 

ビュゥゥンッ!

 

(横からっ…っぶねぇッ!)

 

横薙ぎに振るわれた触手を上体を逸らすことで回避、そのまま地面をつきロンダートの要領で距離を取る。

(このままじゃジリ貧だ。一旦下がって体勢を立て直すか…クソッ)

この状況は不利だと断定し、ヒドロゾアに正面を向けたまま森の方へ逃げる。もしアレに背中でも向けようものなら格好の的だ。森に入ってからは川原に背を向け、勢いよく走る。

(このままじゃ、追いつかれるのも時間の問題か…あれ?)

100mくらい走ったところで、違和感を覚えた。ヒドロゾアが追ってくる気配がないのだ。今の丸腰の俺なら、追いついて殺すなんて容易いはずなのに。

(どういうことだ…?)

疑問に思った俺は、ヒドロゾアの方に近づいて目を向ける。留まっていた(・・・・・・)。ヒドロゾアはポータルの上に浮かんだまま、一歩たりとも動いていなかった。

(なんで追って来ないんだ?)

その答えは、ポータルの近くを黒い影が横切った直後に判明した。通り過ぎた影…熊のような妖怪にヒドロゾアが反応したのだ。振るわれた触手によって、名もなき妖怪は哀れにもバラバラにされてしまった。1匹だけならたまたま巻き込まれただけだと判断できるだろう。しかし、ヒドロゾアは異変を感じて近づいてきた他の妖怪たちも、同じように触手で切り刻んだ。それによって、あることが分かった。

(まさかアイツ、ポータルに近づいたものだけを攻撃しているのか⁈)

そういえば、奴は俺が飛び出しても反応せず、こっちがある程度近づいてから攻撃し出したような…こういうことだったのか。

(原理がわかれば対処は簡単。要は、近寄らずに倒せばいい。触手を落とせば、近接でも戦える。問題は、武器がない中どうやって触手を処理するか…)

テ-レッテレ-♪

「こんな時にメール…?」

唐突に送られてきたメールを開くと、

 

『困っているみたいだから、ちょっとヒントをあげよう。まずはドラゴ・ウォリアーに変身して、アプリの中で剣と銃が書かれているものを開く。そしたら、武器のアイコンが出てくるから、それをタップする。これで行けるぞ。ヤベェヒントのつもりが喋りすぎた。まあとにかく、健闘を祈る。

               クロノス』

 

いつも通りのふざけた口調だが、そんなことはどうだっていい。

「突破口さえ分かればいい。それだけ分かれば、十分だ」

『0・0・1』

『Code photon stand by,ready?』

コードを打ち、右手を高く掲げる。

「アームド・オン!」

『Dragon warrior complete』

右腰に出現したソケットにDフォンを差し込む。相棒が引き寄せられるように飛んできて分解、アーマーに変形する。そしてそれを装着した俺は、すぐにDフォンのアプリの一つを開く。

『Weapon rise』

画面にさまざまな武器のアイコンが現れる。大半はロックされているが、幾つか使えるものもある。その中から、中遠距離に使える武器を選択する。

『Laser blaster forwarding』

虚空に光が形を描き、一瞬で俺の手元にかつての姿の相棒が背負っていたものと同じ形の鋭角的なライフルが現れた。少し違うのは、腹の部分に折り畳めるグリップとトリガーがついているところか。

「これなら、奴の間合いの外から攻撃できる」

片膝立ちになり、目の高さでライフルを構える。するとアーマーが変形し、前方と後方に細い脚を生成した。前方の脚からはライフルに接続する様に別の脚が伸びている。ブレを抑制するためのものだろう。そして、動けない俺を覆うようにアーマーから壁が作り出された。

「俺自身の装甲は薄くなったけど、あっちの攻撃は届かないし、攻撃もしてこない。絶好のチャンスだな」

スコープを覗く。アーマーの頭部にも照準補正機能はあるけど、なんとなくこういうことをやってみたかった。

「まずは小手調べに、真横をブチ抜く」

バシュン!

僅かな音と共に、一筋の閃光が銃口を出発しヒドロゾアの頭の右側にあった触手を数本切り飛ばす。自身の攻撃範囲外からの攻撃に警戒したのか、まだ生きている触手をポータルに繋いで雑魚を召喚する。が、壁にもならない。

「そんな紙っぺらみたいな防御で、俺の攻撃を防げるとでも?」

ヒドロゾアの前に群がる雑魚諸共、触手を撃ち落としていく。さっきまで俺の方が劣勢だったのに、なんだこの状況の変わり様は。まあ、戦場ではよくあることか。

「クッソ、数が増えてきた。キリねーぞ。しかも見たところスナイパーもいるし」

いくら壁の役割も果たさない雑魚でも、数が来られるとキツイ。その上こっちに攻撃するためのスナイパーまでいる始末だ。

(さっさと終わらせて帰りたいんだよ。なんかこう、大量の敵を一気に叩く、みたいな攻撃できないのか?)

とライフルをのぞいてみると、側面にソケットがあった。大きさは携帯端末1個程度が入るくらいか。

(もしかしてこれ、Dフォン差せる?)

とりあえず差してみたら、入った。しかも画面にボタンみたいなのが出できた。

(押せばいいのか…?)

一回押してみる。

『oncs!』

(ワンス…?もう一回押してみよう)

『twice!』

(なんか楽しくなってきた。もう一回押してみよう…)

『triple!Full charge!』

その音声と共に銃口に高密度のエネルギーが集まり、中程度の光球を作り出す。

「これならいける…食らえっ!」

『Critical attack!Phantom shoot!』

引き金を引き、臨界に達した光球を撃ち出す。放たれたエネルギーは河原や川の水面を削りながら一直線に進み、雑魚共の目の前で弾けて無数の光弾に変わった。光弾は本当に光かと疑問に思うほど曲がりくねった軌道を残して敵を貫いていく。光弾の半分が雑魚を巻き込んでヒドロゾアの触手や胴体を撃ち抜き、もう半分が周りの雑魚を一掃する。その中のいくつかはポータルを攻撃している。

(…いやもうW(ダ○ル)のル○トリガーじゃん!)

光弾による攻撃が終わる頃には、呼び出されていた雑魚は全員ただの鉄屑と化し、ポータルはもう二度と使えないほどにボロボロになっていた。ヒドロゾアの触手は一つ残らず地面に力なく横たわっていた。

「これで、間合いの心配は必要なくなった」

レーザーブラスターを放り捨て、ヒドロゾアとの距離を詰める。川を越え、対岸についた時、奴の様子がおかしいことに気がついた。

『ギ、ギ、ギギギギギィィィィィィィ!』

全身を小刻みに揺らし、両手に鋭い金属の爪を生やして奇怪な声を上げながらヒドロゾアが突撃してきた。

『ギギギギャァァァァァ!』

「ッ、うあっ⁈」

爪を振り下ろすような行動に、咄嗟に腕で防御する。しかし、爪の攻撃は装甲を貫いて腕を傷つけていた。

(ただのかすり傷だ、血管までは行ってない)

装甲の自動修復が終了すると同時に、ヒドロゾアも構えをとった。ポータルが壊されたことでモードが変わったのだろう、体が少しゴツくなっている。少し目を離しただけでものすごい変わり様だ。

(さて、まずはあの爪をなんとかするのが先か…素手だとあの爪を食らうかもしれないから…よし、これでいくか)

俺は腰のソケットからDフォンを抜き取り、剣と銃のイラストのアプリを開く。

『Weapon rise』

画面に現れた武器のアイコンの中から解放されている剣のアイコンをタップする。

『Photon gladiator forwarding』

『Vibro blade forwarding』

そして、光とともに2振りの剣が召喚される。1つは刀身が黒い片刃の直剣、1つは刀身がエネルギーでできた直剣で、どちらも相棒の昔の武器だ。

『ギィィィィィ!』

ヒドロゾアが今度こそ俺をその手の爪で引き裂こうと飛びかかってくる。そして、振り下ろされた爪は、

「遅い」

ザンッ

俺に触れることなく、宙を舞った。

『ギギガガッッ⁈』

「どうだい、俺のヴィブロ・ブレードの切れ味は?」

ヴィブロ・ブレード。この片刃の機械剣の特徴は、常に刃が細かく、高速で振動していることだ。その細かさは、原子・分子のつながりを容易く断ち切れるほど。カミソリよりも薄い、下手すると指を切断してしまいそうな刃と合わせれば、液体や気体はともかく、金属や岩石、ガラスなどの固体の物質ならば、切れないものなどこの世に、いやこの地球上にはない。

そして、この剣の対となる両刃の光剣、フォトン・グラディエーターは刀身がエネルギーであり、その密度はとても高い。

『ギ、ギィィィィィ!』

片手を落とされたヒドロゾアが残った手を振り上げようとして、

ドサッ

手が、いや腕が肩ごと地面に落ちた。その切断面は、溶断されたかのように赤熱していた。

何が起こったのか。答えは簡単、フォトン・グラディエーターの一閃で肩を焼き切られたのだ。

「このまま終わりにしよう」

腰のDフォンを抜き、両手の剣にかざす。

『Full charge!』

『Full charge!』

ヴィブロ・ブレードに黒いエネルギーが溜まり、フォトン・グラディエーターの刀身が白く輝く。その両方の輝きが最大となり、

『Critical attack!Sparkle circular!』

「フンッ!」

気合の叫びとともに、フォトン・グラディエーターで虚空を斬り上げる。もちろん、これだけでは攻撃にはならない。目的は、剣から放たれたエネルギーでヒドロゾアを拘束することだ。

『ガガッ⁈』

光の柱で拘束されもがいているヒドロゾアに、全速力で近寄る。

そして、

「セイッ!ハァッ!オォリャァッ!」

右手のヴィブロ・ブレードで右一文字に斬りつけ、すかさず左のフォトン・グラディエーターで左上に斬り上げる。その勢いのまま両手の剣を右上から斬り下ろす。

『ガ…ガガッ…』

中枢をズタズタにされ、もはや崩壊を待つのみとなったヒドロゾアに、手向の言葉をかける。

「Hell 2 U! (地獄を貴様に!)」

右手の親指を立て、下に向ける。ヒドロゾアは断末魔の声を上げることなく、バラバラになって爆散した。

「…ふぃ〜、さて、さっさと帰って荷物を

 

パチパチ…

 

あ…?何処だ?」

突然頭上から響いた拍手に戸惑っていると、さらに声がした。

「流石ですね。中級とはいえ、まさか改良型ソルジャーをあっさりと倒してしまうとは」

まあ、少々手間取ってはいましたけどね、と付け足す声は、少し高いが間違いなく男のものだった。

「誰だ…?」

そして見つけた。その声の主を。

「お前は、誰だ?」

 

What's the next episode…?




遅れてすみませんでした。
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