「クソッ...負けたのか...」
負けた。俺は負けたのだ。しかし、今回はただの勝ち負けだ。それは幸いだ。
「ディアボロ、お疲れさま。その、ごめん。お腹、大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だ...負けだ。俺のな。」
「ディアボロさーん!元帥長ー!お疲れさまでーす!」
吹雪がそういいながら降りてくる。そういえば、あいつカウント係だったな。
「うん、吹雪もお疲れさま。」
「ほんとですよ...マイクあっても疲れます...」
「はは、ごめんね。」
仲いいなこいつら。俺には、こういう奴はいなかったな...
「どうした?ディアボロ?」
「いや、何でもない。」
「そうかい、それならいいけど。」
「それにしても、腹がすいた...」
「あぁ、確かにね。」
「いや、元帥長は、模擬戦の書類処理しなきゃいけませんからね?」
「あぁ、そうだ...嫌だなぁ...」
高神も書類仕事をするのか。まぁ、俺は先に飯を食わせてもらおう。
「それじゃ、俺は行くよ。」
「おう、んじゃ後で呼ぶよ。」
「あぁ、それじゃあな。」
高神にそういって、食堂に向かう。一体何があるのだろうか。楽しみだ。
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「ここが食堂か。ここにいるだけでもいい香りがする。」
本当にいい香りがする。嗅いでいるだけで腹がすく。
さて、さっさと飯を食うか。そうだな、何かいいものはないだろうか。
「カレーとかどうです?美味しいですよ。」
「ほう、なら、カレーにするか。」
うん、それがいい。カレーを食べよう。うん。
「すまない、カレーをもらえないだろうか。」
「あ、はい!350円です!」
あ、しまった。崩してくればよかった。
「あ、すいません!もうひとつお願いします!」
「はい!カレー2つで700円です!」
「分かった、700円だな。すまない、札で頼む。」
「はい!1万円お預かりします!おつりが、9300円になります!」
「あぁ、すまない、ありがとう。」
さて、飯を食うとしよう。カレーを2つ...2つ!?なぜ俺はカレーを2つ買ってしまったのだ!?
「あ、1つもらいますね!」
「なっ!?」
こいつ、いつの間に!?
「貴様、何者だ...!」
「おっと、これは失礼。私、青葉ジャーナルの青葉(あおば)と言います!以後、お見知りおきを!」
「青葉ジャーナル?新聞でも書いているのか?」
「はい、艦隊新聞というものを書いてまして、さっきの模擬戦を見ましたよ!まさか、高神元帥長に、2回も膝をつかせるなんて!いやー、本当に尊敬します!」
「そうか...もしかして、俺にインタビューしたいとかか?」
「おや、話が早いですね。そうです、元帥長に、2回も膝をつかせた人のインタビューを載せたら、それはもうたくさんの人が見てくれますよ!いやー、照れますねぇ!えへへぇ!」
「そ、そうか。うん、まぁ、答えられる範囲なら。」
まぁ、断ることではない。適当に答えて、カレーを食べよう。
「では。どこで生まれたんですか?」
「イタリアのサルディニアだ。」
「年齢は?」
「20歳だ。」
「へぇ、ちょうど20歳なんですね。それで、模擬戦で見せたあの紅い人型はいったい何だったんですか?」
「何っ!?お前、俺のキング・クリムゾンが見えたのか!?」
「うわっ!?何ですかいきなり!」
「あ、すまん...」
ついテーブルを叩いて、立ち上がってしまう。謝罪をして、そのまま座る。
「それで、もう一度聞くが、俺のキング・クリムゾンが見えたのか?」
「は、はい。というか、皆さん見えてると思いますよ、はい。」
「うーむ、そうか、見えているのか。お前もなのか?」
「はい、見えましたよ。」
「そうなのか。まぁ、いい。こっちも質問いいか?」
「はい、どうぞ。」
「その、俺のカレーを盗み食いしているちっちゃい何かは何なんだ?」
「あ、この娘たちは妖精さんです。私たちを助けてくれる娘なんですけど、いたずら好きなところもありまして...」
「あぁ、なるほど...」
フム、こういうのがかわいいというのだろうか。娘ということは、女なのだろう。
「オーイ、ディアボロー?」
む、高神か。そういえば、後で呼ぶと言っていたな。何の話だろう?
「俺はここにいるぞ。」
「あぁ、ちょうどよかった。君の提督認定の書類ができたんだ。」
「ん、そうか。分かった。カレーの皿はどうしよう。」
「あぁ、おごってもらいましたし、下げておきますね。」
「そうか、すまない、青葉。」
「いえいえ、インタビュー料ですよ。インタビュー料。」
「そ、そうか、ありがとう。」
「いえいえ、それでは。」
「あぁ、それじゃあな。」
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「えぇと、これが提督認定の書類か。」
多い、量が多い。とにかく、書いていくか。
「ディアボロって、字、綺麗だね。」
「そ、そうか?」
「うん、僕はそんな字が綺麗じゃないし、羨ましいよ。」
高神にも、苦手なことがあるのだな。
「しかし、こんなに書くものなのか?」
「いんや、君が副元帥長になるからね、だから多いんだよ。」
「...待て。今、何て言った?」
「んー?お前が副元帥長になるんだよ!って言ったけど?」
えーと、俺が副元帥長、高神が元帥長だから、俺がNo.2ということか。うん。
「待て待て待て待て!?何でいきなり副元帥長になるんだ!?」
こういうのは小さいことの積み重ね!俺だって、帝王になるまでは、財政難や部下の反抗に悩まされた!こんないきなり訳の分からん奴がNo.2ですなんて認められるわけないだろ!
「おい!本当の副元帥長はどこにいるんだ!?」
「アメリカだけど。」
「そうか!だが、何でNo.2が今までいなかったんだ!?」
「任せられるような人たちがいなかったんだ。みんなただの案山子ですから。」
いやいや!臨時でも、普通代理を立てるものだろう!?
「はぁ、お前に何をいっても無駄だな。」
「もちろんです。(人の話を聞かない)プロですから。」
何故かイラついてきたぞ...!こいつ、ここまでマイペースとは思わなかった!
「第一、他のやつになんて説明するんだ!まさか、ぽっと出の俺を、副元帥長でーす!なんてばか正直に言う気はないよな!?」
「そのつもりだけど?」
「おうふ...いいか、高神、きっとお前はよく仕事ができるだろうし、部下にも信頼されているのだろう。そうでなきゃ、元帥長は、勤まらない。だが、今お前は、何の経験もなく、実績もない男をNo.2に据えようとしている。それは、お前が今までに築いた信頼を全て失うことになるかもしれない愚かな行為だ。」
「安心してよ、ディアボロ。」
「もうお前の安心してが信じられんぞ...」
「大丈夫、だって、いつからか知らないけど、今の大本営は艦隊運営よりも、提督自身がどれだけ戦えるかだもん。」
「は、はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
明かされる衝撃の事実。そしてやたら暴走するディアボロ。
これは、次回もお楽しみに!