とある飛空士への召喚録   作:篠乃丸@綾香

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今回の話、元ネタであるクローサー様の許可をいただいております。
『空雷』『かんしゃく玉』これが好きと言う方だけ残ってください。















なんで誰も出ていかねぇんだチクショーメー!!!!


閑話休題〜学びと苦難と暴走〜

ムー国の技術士官マイラスと、戦術士官のラッサンは、とある巡空艦の艦内の椅子に腰掛けて話し合いをしていた。時に、中央暦1月19日の事、エスシラントが占拠された当日である。

 

 

「マイラス、レヴァームと天ツ上、お前からはどう写る?」

「どうもこうも、我々とは技術が進みすぎていて、恐ろしく感じるよ。揚力装置や水素電池スタックの構造や材料なども分からなかった上に、陸軍にも戦車や飛空揚陸艦といったムーでは全く概念のない兵器が沢山あった。学ぶことが多すぎて困るくらいだ」

 

 

レヴァームと天ツ上の実力は、彼らに衝撃をもたらしていた。まず最初に、戦艦の射撃について。

 

ムー海軍の戦艦では、それぞれの主砲塔がそれぞれのタイミングで発射を行う発射方式をとっている。それに対して、レヴァームと天ツ上では一撃ごとに一斉発射している。それがまず学べる点だ、これなら散布界を使って命中精度を高められる。

 

そして、砲の威力。聞いたところによると、今回最初に搭乗したエル・バステル級戦艦の主砲塔口径は46センチ。それだけで、ムーのラ・カサミの主砲よりも1.5倍以上ある。これは、技術の成熟を待つしかない。

 

そして、他にも学べる点は多かった。

 

『潜水艦』と呼ばれる、海に潜る兵器。海中や空中を進む、『魚雷』と『空雷』という爆弾兵器。そして、エストシラントの上陸戦で見た『戦車』という陸戦兵器。

 

そのどれもが、現在のムーの技術を駆使しても作れるかどうか怪しい。レヴァームと天ツ上の技術力はまだほんの一部で、技術的優位は全くないということに気付かされる。

 

二人はレヴァームと天ツ上が味方であることを安堵し、これからの関係性を保って行くように上に進言しようと決意した。彼らがいれば、グラ・バルカス帝国にも対抗できよう。

 

 

「そうか……俺は戦術が根本的に違うことに驚いている。我が国の艦隊でもパーパルディアの艦隊は撃滅できよう、けれども今回の戦争に出てきたような飛空戦列艦に対抗するには、やはり空を飛ぶしかない。彼らは、その空での海戦に慣れている」

「ああ、それは私も思ったよ。彼らは言うなれば『空のスペシャリスト』だ。いずれ、世界の空は彼らに支配されるかもね」

「彼らの態度からしたら、それは無いだろう。まあ、だけどやる気になればやれるというのは、やはり考えられるな」

 

 

マイラスとラッサンは、彼らが空を支配した時のことを考えて若干身震いした。

 

 

「それから……エストシラントで見た便衣兵という存在。あれは我が国にとっても脅威だな」

 

 

ラッサンは次の話題をマイラスに持ちかけた。彼らも、便衣兵の存在はしっかりと記載していた。

 

 

「ああ、我が国ならパーパルディアの正規兵とも戦って勝てる自信があるが、市民が武装しているなんて想定外だ」

「兵士への負担が大きくなるし、不意打ちだって食らうだろう。ゲリラ戦、馬鹿にしていたがこれは禁止条約が欲しいところだな」

 

 

マイラスとラッサンはパーパルディアがけしかけて来た便衣兵という存在に、恐れを抱いていた。市民が武装してくるという想定外の事態に、果たして兵士たちが耐え切れるだろうか?

 

 

「だが、今回の派遣で兵器の概念、進むべき方向性が見えた。ここを見ろ」

 

 

マイラスは艦内にあった兵器の本、そのある部分を指差した。

 

 

「魚雷という兵器、水中を進んで喫水線下を攻撃するなんて考えもしなかったが、初歩的なものなら我が国でも作れるかもしれない……まあ、レヴァームと天ツ上のそれに比べれば性能は落ちるだろうけど、ね。レヴァーム天ツ上と付き合いが続けば、いずれはミリシアルをも超えることができる」

「ほう。ちなみにグラ・バルカス帝国はどうだ?」

「……分からない。我が国と同じ科学文明を持っていて、現時点でムーとの技術格差は50年以上だということ以外は情報がないからね」

「確かに、判断材料が少なすぎるから……」

「それに相手も進化するし……国力も不明とくれば、超えられるかどうかは断言できないよ」

「そうか……それもそうだな」

 

 

彼らの議論は、深夜まで続く。彼らもまた、学んでいる人間の一人なのだ。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

神聖レヴァーム皇国と神聖ミリシアル帝国は国交を成立させてから、技術士官や技術者をお互いに派遣した。その中には、レヴァームで開発中のDCジェットエンジンの開発をしていた技術者もいた。

 

ミリシアルがジェット機を開発運用しているという情報は、もちろんレヴァームにも伝わっていた。それを最初は脅威に思っていたが、だんだんと薄れていった。

 

技術者を派遣してみたところ、ミリシアルで採用されている『魔光呪発式空気圧縮放射エンジン』、通称『マジック・ジェット』というものは現在開発中のジェット・エンジンと同じような物だった。

 

が、何故かその速度は最新鋭機である『エルペシオⅢ』ですら600キロに満たなかった。自信満々に見せられたエルペシオⅢの飛行速度は、アイレスVよりもはるかに遅く、最高速度は530キロほど。

 

この最高速度は、かつてレヴァームで採用されていた『アイレスⅡ』とほぼ同じ速度である。それどころか『アイレスV』の720キロに負けている。ジェットの実物はもっと速度の出るものだと思っていた彼らにとっては、疑問を呈するものだった。

 

そして、いよいよ技術交流が始まった。ミリシアルの『ジグラントⅡ』という機体を使って、両国の技術力の違いを考えるものだったのだが……

 

 

「一体なんなんだこの機体は!?」

 

 

その『ジグラントⅡ』は異質すぎた機体だった。ジェットエンジンを採用しているにもかかわらず、最高速度は510キロ程しか出ず、おまけにジェットエンジンとは思えないような変な音までする。

 

ミリシアルの技術者によると、あまりに速度が出ないためムーからインスピレーションを受けてテーパー翼を採用しているらしい。エンジンがおかしいから機体を改良した辺り、機体構造が問題ではなさそうだ。

 

 

「なんでこれ速度が出ないんだ!?」

 

 

このマジック・ジェットは古の魔法帝国と呼ばれる古代の技術を使用しているそうだ。しかし、どう見てもレヴァームが開発しているジェットエンジンよりも効率が悪く、見ていたらこっちの研究まで妨げられそうだった。

 

そして、原因がわからずにお手上げ状態になった時、レヴァーム本国からとある通知が来た。

 

 

「こいつらの研究を手伝えって!?」

 

 

レヴァームはミリシアルとの関係を良くするため、レヴァームの技術者達にミリシアルの技術者の手伝いをさせるように命令したのだった。

 

 

「なんでせっかくのジェット機なのに機銃が翼にしかないんだ!? 馬鹿なのか!?」

 

 

エルペシオやジグラントにはジェット機なのにもかかわらず、機首に機銃が一門もなかった。さらに、次々と問題点が明らかになっていく。

 

 

「主任! 変な音の原因がわかりました!!」

「なんだ!?」

「出力に対してファンが短すぎるんです! なんかにぶった斬られたみたいになっています!」

「はぁ!? ファンを切り取るとか馬鹿なのか!?」

 

 

どうやら、ミリシアルの研究者たちは魔法帝国の技術に頼りすぎて、肝心の科学や飛空力学に関して無関心だったようだった。

 

発掘したと思しきエンジンの実物も見せてもらったものの、かなりミリシアル製のマジック・ジェットよりも大きく、戦空機用よりも別の用途があると考えられていた。

 

実際、大型化したエンジンを搭載したゲルニカ35型の方が遥かに効率が良いことも発見された。これはおそらく、ファンの問題だろう。

 

それから、魔法帝国のエンジンの実物には、()()()()()()()()()()()()『X』の文字がエンジンに彫られており、レヴァームの技術者たちの間では「()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()」という憶測が流れた。

 

 

「はぁ……疲れる。なんで俺たちがミリシアルの研究の手伝いなんかを……あいつら馬鹿だし……」

 

 

これ程の激務、そして浮き彫りになる問題点、もはや技術者たちの疲労は積りに積もっていた。

 

 

「そもそもジェット機ってなんだよ……今まで通りプロペラ機で良いじゃないか……」

 

 

夜な夜な聞こえる嘆き声は、ミリシアルの兵器開発部門の建物に響き渡ったという。今日もレヴァームの技術者の苦難は続いた。

 

それでも、彼らは研究を続けてミリシアル産のマジック・ジェットはバイパス比がめちゃくちゃであったことを発見した。それを改良し、実戦で実用化できるレベルのマジック・ジェットを作り上げた。

 

それを元に、後の海戦では時速644キロを達成した『エルペシオⅣ』が初飛行することになる。それは単に、彼らの努力の賜物なのだろう。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

パーパルディア皇国との戦争が終結し、領土の分割も終わった頃。ファナ・レヴァームが尽力を注ぎ、各国とのいざこざを仲介している頃。

 

帝政天ツ上の東都のとある一室、煉瓦造りの建物。そこには雑多な書類やら機材やら定規やらが並んでいる。その中のわずかなスペースで、これから会議が行われようとしていた。

 

彼らは帝政天ツ上海軍の兵器開発部門の人間達である。彼らは雑多な部門に分かれており、かの真電を開発した航空機部門や、飛騨型飛空戦艦の図面を引いた艦艇部門など、様々である。

 

 

「みんな、集まったね?」

 

 

責任者である女性主任が一声かける、その場にいた全員が頷く。

 

 

「では、始めるわよ」

 

 

それが、この厄災の始まりであった。

 

 

「第一回! 酸素空雷に関する開発会議を!!」

「「「「「応!!」」」」」

 

 

そう、彼らは普通の技術者ではない。天災を超えた、変態なのだ。現用の12式酸素空雷でも十二分の性能を持っているのにも関わらず、それでもなお開発を続けるのは、変態としか言いようがないだろう。

 

 

──アホだ……

 

 

酸素空雷に関する重要参考人として呼び出され、その様子を見守っていた黒乃クロト中佐も、思わず呆れるしかなかった。

 

そもそも、彼らがここまで酸素空雷にこだわるのは天ツ上の事情が絡んでいる。中央海戦争の前、レヴァームと敵対していた天ツ上は自軍の海軍戦力に不安を持っていた。何しろ、当時のレヴァームと天ツ上の国力の差は10倍以上、保有艦艇数もレヴァームの方が遥かに多かった。

 

それを覆すために、少なくて小さい船でも大戦果を上げる方法が模索された。そして目をつけたのが、当時から駆逐艦に搭載されていた空雷だ。空雷はたった数発で戦艦をも倒すことができる。おまけに、訓練コストも安く、費用対効果も高い。それならばと、天ツ上海軍では長らく空雷の開発を行ってきた。

 

そして、レヴァームに先駆けて開発したのがこの「酸素空雷」である。酸素空雷は従来の空雷に比べて雷跡が目立たず、おまけに速度も飛空機械に追いつけるほど速い。これで、途中で対空砲火で撃ち落とされることも少なくなり、それどころか誘導装置を取っ付ければ飛空機械をも追いかけ回すことができるのだ。

 

 

「我々はミリシアルからの技術提供で12式酸素空雷を完成させた! そして、井吹型による実戦テストによってその有効性も証明された!! だがしかし! この空雷にも欠点がある!!」

 

 

この酸素空雷は中央海戦争後にレヴァームにも渡され、近接信管をつけてさらなる改良をされている。転移後は、ミリシアルとの国交成立により技術提供を開始。それによって開発されたのが、魔力探知機能を備えた12式酸素空雷であった。

 

 

「高い! コストがかかりすぎる!! レヴァームならいざ知らず、国力にあまり余裕のない我が国にとっては致命的!」

 

 

酸素空雷は、一つ一つ製造番号がついているほど高価でコストがかかる代物だった。中央海戦争のヴィクトリア沖海戦では、これの魚雷バージョンを「もったいない」と思ってしまったが故に交換作業を行い、大きな隙ができてしまったほどである。

 

 

「これをどうにかしない限り、我が国に未来はない!!」

 

 

いや、空雷をどうにかしなくても天ツ上に未来はあるだろうに。と、クロトはそう考えた。だが、そんな野暮なことを言う者はこの場にはいない。

 

 

「そもそも、酸素空雷が高い理由は何なんだ?」

「いくつかあります。まず一つ目が、酸素を入れる容器の加工の仕方です。インゴットから直接削り出すなんて行為を、ずっと続けているからですね」

 

 

酸素空雷を開発するにあたって苦労したのが、この純酸素を入れる容器の加工の仕方であった。

 

気体を高圧で保存するのがそもそも大変であり、通常、容器の方が内容物よりも重くなる。なので、頑丈につくらないと破裂してしまう。まして純酸素なんて怖くて余程完璧に仕上げないといけない。

 

では作る手段。空き缶のように、金属は薄くても引っ張り応力に耐えられる範囲であれば問題が無いので薄くできる。

 

しかし、純金属のインゴットでも、余程の事が無いと内部に欠陥を抱えていた。これが鋳物だったりするとガス発生で鬆は出来るわ、湯流れ不全で境界が残るわで、とても理想の強度のものにはならない。つまり、鋳物で容器は作れないのだ。

 

そこで、天ツ上は圧延した板金を使った。板金の部分は良いのだが、それをどうやって容器の形にするかが大問題になった。

 

プレスで出来る形状には限度がある、結局は底と蓋と壁面を溶接で繋ぐ事になる。しかし、レヴァームと違って技術が未成熟だった当時の天ツ上の溶接技術では、溶接した箇所は性能が落ちる。弱くなる上、漏れるかもしれないため、出来るだけ使いたくなかった。

 

そこで、天ツ上は「圧延して作ったインゴットから削り出す」と言うとんでもない方法を編み出した。茶筒を旋盤で作る感覚のそのまま、まさにアレである。

 

それがとんでもなくコストがかかる。例えば、同じ容積の容器を作るのに、板を溶接してつくれば30キロで作れるものが、削り出しだと1トンから削りだしたりする。

 

つまり、それを国力も、工作機械も乏しかった当時の天ツ上が作ろうとすれば、材料費にかなりのコストがかかってしまうのだ。それこそ、通常の空雷を作るだけでも。

 

 

「それから、酸素空雷の推進器である水素電池スタックにも純酸素に対応するものを使っているせいで、材料費がかなり嵩みます。これをどうにかしなければ……」

「うーむ……みんな、何か良いアイデアはない?」

 

 

つまりは、そこを改良すれば空雷のコストはグンと下がるはずだ。研究室にいる変態たちはそう考えていた。

 

 

「ならば、インゴットから直接削り出すのをやめたら良いのではないでしょうか?」

 

 

あくまで、簡単なことをクロトは進言した。

 

 

「インゴットから直接削り出すのを止める? けど、代わりの方法はあるの?」

「今や、レヴァームとの技術交流によって天ツ上の技術力は向上しています。今なら、電気溶接を使っても問題はないのではないでしょうか?」

「なるほど……たしかにそうね。どう皆?」

 

 

それを聞いていた研究室の全員が、納得したかのように肯いた。クロトにとっては簡単なことだったが、彼らにとっては見落としていた所だったらしい。

 

 

「たしかに、天ツ上の技術力はここ数年で高まっています。今なら電気溶接を使っても良いかと」

「おお、素晴らしいじゃないの! よし、それで行こう! 次は水素電池スタックだけど……」

「それに関してですが」

 

 

またも、クロトが手を上げた。

 

 

「水素電池スタックのコストですが、私はクイラから産出される触媒に変えれば良いかと思います。クイラ産はかなり安いですし、飛空艦の水素電池にも使われていますが、その分のリソースを少し割いて貰うのです」

 

 

クロトの意見に、またも全員が納得した。クイラから産出される水素電池の触媒は、埋蔵量が多く、生産コストが安かった。今まで天ツ上は自国から生産される触媒を拘りで使っていたが、これを機に変えても良いかもしれない。

 

 

「おお! たしかにそれなら安く済みそうね! よし、それで行こう!」

「はい、おまけに貿易によりクイラとの関係もさらに良くなります。いいこと尽くめです」

 

 

クロトはそう言って自分の意見を述べた。友好国であるクイラから輸入することによって、彼らとの関係もさらに良くなる。コストは安くなるわ、良いこと尽くめだ。

 

 

「うん、コスト削減の案が纏まったところで、次は性能向上に努めたいと思う。クロト少尉、12式酸素空雷の使い心地はどう?」

「はっ、中々良い玩具でした。しかし、やはり遠距離からだと目標が重複してしまうのが問題ですね」

「うーん……誘導空雷の弱点ね……」

 

 

クロトはそう言って続ける。

 

 

「それと、この世界ではムー国のようにレシプロエンジンを使用した飛空機械を開発している国もあります。今後レシプロエンジンが出てきた時のために、熱探知も空雷の誘導装置に組み込むべきかと」

 

 

現在、空雷の誘導方法は三つある。一つ目がDCモーターの水素排気を探知する『水素探知』、二つ目がDCモーターや揚力装置内の磁気を探知する『磁気探知』、そして12式から加わった『魔力探知』である。

 

しかし、ムー国ではそのどれもを使っておらず、レシプロエンジンを使用している。さらには、第二文明圏で猛威を奮っているグラ・バルカス帝国はレヴァームと天ツ上とほぼ同じ技術力を持っているのにもかかわらず、レシプロ式である。今後出てくる脅威に対応して、熱探知は欲しいところである。

 

 

「そうね……皆、かなり難しくなるけどどうだろう?」

「まず、目標が重複すると言う点については改良できないかと。空雷と船が通信でお互いにやりとりして重複しなようにするしか方法がありませんが、そんなことができる回路はレヴァームと天ツ上には存在しません」

「うーん……技術の成熟を待つしかないか……」

「しかし、熱探知ならどうにかなるかも知れません。目標の赤外線を探知できるように、誘導装置を改良するのです」

「おお、出来るのね! なら今すぐにでもやろう! それでは皆、空雷を新たな境地にたどり着けさせるわよ!」

「「「「「応!!!」」」」」

「アホだ……」

 

 

今度は心の中に留めず、クロトは小さく呟く。この空雷馬鹿達はこの期に及んでも空雷の開発を続けるつもりらしい。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「なにこれ……ふざけているの……?」

 

 

帝政天ツ上の予算委員局で、局長は思わず呟いた。兵器開発部門から届いた計画書には、このような文字が書かれていたからだ。

 

 

新しい空雷作るから予算ちょーだい♡

by兵器開発部門

 

 

「却下だ却下!!」

 

 

当然予算委員局のお怒りを買い、予算は却下された。しかし、彼らはそんな程度で諦めなかった。自らのポケットマネーを注ぎ込み、空雷の開発を続けて、ついには熱探知機能を備えた13式酸素空雷の開発に成功するのであった。 

 

空雷馬鹿ここに極まれりである。

 

 

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