ミソラが完全に闇落ちして暴言吐きまくります。
あと、男性の方にとって…この上なく想像したくない程の暴力を振るうので、そこだけ注意していただければ…。
ミソラside
彼女の力を取り込むとき、さっきまでの身震いも収まるどころか、むしろ隅々まで馴染む感覚に高揚感で満たされる。
この時を待っていた。そう…湧き上がる力に歓喜すら覚えてしまいそうなほどに…。
ハープ「フフ…嬉しいわ。ワタシを受け入れてくれて」
ミソラ「……」
アイツの下についてから…影で怯えるだけだった毎日も、この力さえあれば終わる。
これ以上苦しむことも無いんだ…。
ミソラ「………フ、フッフフ……フフッフフフ…………アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」
考えば考えるほど笑いがこみ上げてきて仕方がない。
やり場の無かったこの怒り…さてどうしてくれようか。そう頭に過り…颯爽と駆出すのだった。
――アイドルとして育ててくれた恩…今からたぁっぷり返してあげるから。待っててね? マネージャー♪♪
??「はい……はいぃ…申し訳ありません。ミソラは必ず……はい、それでは。……あぁ〜もう、何処にいるんだぁ…!」
大体、ニ時間ほど彷徨った頃だろうか…。
湾岸部にある運動公園の駐車場にて一台の車を見つけ、その真横で慌てふためく男を見て、嘲笑いながら歩み寄る。
ミソラ「いいザマだね……少し老けた?」
即座に振り向くと表情すべてが怒りに染まる。……無理もない。丸一日でも失踪すれば大騒ぎ。
それを分かった上で歯迎ったのだから、もっと酷い仕打ちを受けるはずだろうけど、そこにスバルくん達を巻き込んでしまっては目覚めが悪いのだ…。
本当、よく決心がついたよな…と胸の内で鼓舞していた。
ピザデブ「ミソラ、お前…! 何処に行ってた!! お前がバックレたせいで、どれだけ損害が出たと思ってんだ!!」
ミソラ「知らないし。…大体さぁ、人使いが下っ手くそなアンタに説教される
つもりに積もった不満をぶつけただけで既に、眉間には青筋をおっ立てている。
逆ギレされても…腹立たしいのはこっちなのに…。
ピザデブ「拾ってやったってのに何だその態度は! アイドルとして活躍する為にどれだけ苦労かけたか忘れたか、この恩知らずが!!
どうせお前は…歌うことしか芸が無いんだから、ひたすら稼ぎの為に歌やぁいいんだよ!!」
…何よそれ、結局はアンタの自己満足じゃない…。
来る日も来る日も、稼げ稼げってさ……私はアンタの良いようにされる為に生まれたんじゃないのよ?
私が求めていたのは、傷ついた人達を勇気づけられるような……そんな歌を創りたいし歌いたい!
どんなに綺麗事だろうと、それを貫こうと頑張ってきたっていうのに……アンタは…っ!!
仕事が出来ていようがいまいが、クソみたいな人間性が邪魔してるに過ぎないと言うのに……お金に対する執着心は相変わらずのようで、今までの行いも霞むくらい尊敬してしまいそうだった。
……まぁでも、手遅れだから仕方ないか…。
これと言った言葉を投げかける気も起きず、肩を竦め溜息を漏らす。
ミソラ「……いつも通りだね、なんか安心したよ」
ピザデブ「知るか! ホラ、さっさと――ぐぁっ!」
アイツが腕を掴むより先に怒り任せに急所を蹴り上げる。
容赦のない一撃に悶絶し、崩れ落ちる姿を見て…あまりの弱々しさにほくそ笑んでしまった。
つい先日まで、この男に隷属されていたなんて…我ながら哀れとしか言い様がない。
ピザデブ「て、め…こんなことして、タダで済むと…!」
ミソラ「形としては、今まで世話になったけどさ……正直もう、アンタは要らないのよ…」
ほんの一瞬。辺りは光に包まれ……
ピザデブ「な、何だその姿は…!?」
一度解いた力を再び纏わせた。
傍から見て得体の知れない姿を見れば、誰だって驚くのは当然のこと。
未だ恐怖に固まっている男に構わず、ギターを弾くよう携えた。
ミソラ「…ママとの思い出を穢したんだ。それがどれ程の罪か――思い知れっ!!!」
断末魔を上げ…倒れる姿を見ても、特に罪悪感といった感情が湧くことはなかった。
全てはこの男の自業自得。人を蔑ろにする奴に情けなんざ不必要に等しい。
それなのに、胸にぽっかりと穴が空いた気がしてならなかった。……なんで?
自問自答するなか、ハープも何を思ったのか…クスクスとせせら笑う始末。
ハープ『貴女の邪魔をするやつは片っ端から消しちゃいましょう』
ママの為にも頑張らなきゃ……って。本当の自分を押し殺してまでアイドルを続けてきたというのに…。
何してんだろ…私。
◆◆◆
スバルside
4/22 am 6:42
スバル「ミソラちゃんがいないって…!?」
母に叩き起こされたと思えば、あまりに唐突すぎる事態に驚きを隠せなかった。
母が言うに…『私はもう大丈夫なので、後は自分でなんとかしてみせます。お世話になりました』と書き置きが残され、起きた頃には見失ったらしい…。
スバル「嘘だよ…」
事情を知った僕達からしたら、絶対に無理してるとしか思えないし、最悪…この前の宇田海さんみたく標的にされるに違いない。
見つかる確証もないまま、探しに行こうと家を出る。
町内を駆け回る間に、すれ違いざまにミソラちゃんの失踪に関する話ばかりが耳に入った。
昨日開催されるはずだったライブの中止に加え、行方も知らぬのだから…ファンは当然落ち込み、中には怒りや失望に
そんな状態で彼女にかけてやれる言葉などあるのか?
……否。見つかる筈もない。
少し飛ばしすぎたのもあり、一度足を止めた。
ウォーロック『……どうした? もうヘバッたのか?』
スバル「…いや、大丈夫。ただ…」
息を整えるせいか、少しばかり沈黙する。
ウォーロック『…何だ?』
スバル「ミソラちゃんのこと…まだ何も知れてないから、どう接したらいいか分からないんだ」
ぶっちゃけ言い訳に過ぎないが、偶然にも出会うその日まで…名前すら知らなかったのだ。
何を話そうにも受け容れてもらえる自信がなく、むしろ拒絶されそうで怖い。
拳を握りしめ、無力さに打ちひしがれていたが…
ウォーロック『…良いじゃねーか、別に』
スバル「え…?」
ウォーロックは顔色一つ変えることはなく、続けざまに語り始めた。
ウォーロック『何の関わりが無いまま、最初からそいつの全てを知ることなんて出来やしねぇよ。…ちょっとずつで良いんだ。お互いを理解していく心が大事なんだぜ、スバル』
スバル「ウォーロック……」
似合わない台詞だと思う反面…彼なりに恐れることはないと励まされた気がして、今一度…自分がすべき事を見つめ直す。
あの日…展望台で見せてくれた彼女の笑顔は、陰鬱な空気も払い
…が、
かつての自分も…父の喪失が原因で、生きる気力すら失くしていたから、なんとなくでも辛いのがわかるのだ。
それでも、何故か……殻に閉じこもってた頃とは違うんだと言い切れてしまう。理由は単純。
――いつかアンタも、前向いて歩けるって信じてるから…。
世界で一人。たった一人でも良い。
自分を信じてくれる人がいれば、救われると……
――しばらくここに住むことになったから、よろしく。
――お待たせ〜、今日はオムライスだよ。ちょっと型くずれしちゃったけど…味は保証する!
――…大丈夫。この先何があっても、兄ちゃんは居なくならないから。もう、スバルには…寂しい思いさせないから…。
支えてくれる人がいれば、どんなに辛いことでも乗り越えられると、父さんが教えてくれた。
なんだ…思ったより簡単じゃないか。
考えていくうちに答えは見い出せた。
今の僕にできることはただ一つ。
悲しみに暮れ…気が触れていた僕の隣で、ずっと寄り添ってくれた…兄さんのように……
少しでも力になれるなら、助けたい。
スバル「……うまく行く保証は無いよ?」
ウォーロック『大丈夫さ。見た目が違えど、お前は大吾の息子だ。信じる勇気さえ持てばなんとかなる』
スバル「…なんか、そのセリフ似合わないよね」
ウォーロック『
美のカリスマを謳う何処ぞのオネェタレントみたく、人差し指を左右に振るウォーロックさん。
最初会った時はどこか素っ気なく感じたが、意外とそうでもないかも…と、短い付き合いなりに彼の一面を知れた気がした。……急にボケられて対応に追われるけど…。
懐からカードを取り、彼と向き合う。
スバル「冗談だよ。…ありがとう、ロック」
ウォーロック『…おう!』
スバル「……電波変換!」
僕が未熟なばかりに宇田海さんを止められなかった。
無知なばかりに、彼女を独りにさせてしまった。
でも、それはただの言い訳でしかない。……だから、戦うほか無いんだ。
たとえ…何度苦しもうと、苦痛に打ちのめされようと……必ず、救ってみせる!
正直なところアニメ版のマネージャーは不遇なキャラ扱いで案外憎めないと感じてるので好きですね。
ただし!
次回も(戦闘ありだけど上手く描写できる自信ありませんが)お楽しみに〜( ̄∀ ̄)ノ