戦姫絶唱シンフォギアLBX 作:ドットブレイズ
二度ある事は三度あると誰かが言っていた
今の俺はまさにその言葉通りの事が起こっていた
そう・・・二度も捕まってしまいその度に脱獄したのだが
今回もまた・・・俺は捕まってしまったのだ
(しかも今回は逃げられないように拘束されてるし
何故か雪音ちゃんとかに見張られてるし・・・厳重過ぎませんかね!?)
まさかここまでの事態になるとは思っていなかったが
それでも捕まって解剖されていないだけマシと言うものだろう
「・・・あの〜・・・やっぱりこの拘束って必要なんですかね?
別に悪い人じゃないんだし要らないと思うんですけど・・・」
「確かにこいつが悪い奴じゃないのは私達も理解はしているが・・・」
「そうだな〜・・・でもこいつには二度も逃げられているから
こうでもしないとまた逃げられる可能性があるんだよ」
「まぁもしもその拘束まで破って逃げ出そうものなら私が撃つけどな!」
(ちょっ!?なんかめちゃくちゃやばい事、言ってませんか!?)
このままでは絶対に逃げられないと思った俺は
どうにか事件が起きてくれないかと不謹慎ながら思ってしまった
そしてその祈りが届いたかのように事件は発生しみんなはその現場に急行する
俺のその混乱に紛れて拘束を解いて脱出に成功したのだが
その後で俺は最悪の結末を知る事になった
そう・・・未来が攫われてしまったという最悪な事実を・・・
「まさかあいつらがこんなに早く一般人に手を出すとは・・・
いや・・・もしかして未来が響の友達だと知っていて手を出したのか?
それとも何か別の目的があって?・・・ダメだな・・・色々と考えても埒が明かない
ここはもう一度、彼らの秘密基地に向かって色々と調べた方が良さそうだな」
俺はパンドラに変身してすぐさま彼らの秘密基地へと向かい
フェンニルに変身して遠くから彼らの動向を観察する事にした
どうやら彼らはとある国と取引をしたらしいのだが交渉は決裂
その場に偶然居合わせた未来をあのウェルと言う博士が誘拐したそうだ
(なるほどな・・・それにしてもあのウェルと言う男・・・
まさかここまで歪んでいるとはな・・・
それにあのマリアと言う女性・・・何をそこまで焦っている?)
事情はよく分からないがどうやら向こうは一枚岩では無くなってしまったのだと知り
それならばどうにか彼女を助ける事が出来るかもしれないと考えた俺だったが
どうやら現実はそこまで甘くはないようだ
「なっ!?」
なんと船の上部に未来の姿を見つけたのだが
同時に彼女はシンフォギアを身に纏ったのだ
そしてこちらにやって来た翼達と対峙していた
(完全に洗脳されている・・・!ウェル・・・貴様という人間は・・・!!)
俺は急いでオーディーンに変身して翼達の元へと向かい
意識なくただ命令をこなしている未来の前に降り立つ
「ようやく現れたか・・・!貴様にはありとあらゆる屈辱を飲まされてきた!
だが!それもこれまでだ!この神獣鏡の力があれば貴様も敵ではない!」
(悪いが貴様の言葉など今の俺には響かん・・・!
俺がここへやって来た目的はたった一つ・・・!彼女を助ける事だけだ!!)
『エクストリームモード!』
俺は金色の光を放ち神獣鏡を身に纏った未来と戦う
しかし戦いはかなり一方的なものになってしまった
それもそのはず俺は未来を傷つけないように攻撃はしないようにしており
逆に意識のない未来はウェルに言われた通り的確に俺を攻撃してくる
拘束をしようにも神獣鏡の強烈な攻撃力の前では近づく事すら容易ではなかった
(可能性があるとすれば相手の虚を突く事だけだが・・・どうすれば・・・!!)
こんな時に全くと言っていいほど回らない自分の頭を恨めしく思いながら
俺が戦っているとそこへ本来ならば戦ってはいけないはずの響が来ていた
「立花!?何をしている!?今のお前の状況が分かっているのか!?」
「はい!でもやっぱり未来の事を誰かに任せるなんて私には出来ません!
未来は必ず・・・私の手で取り戻してみせます!」
「響・・・!分かった!そこまで言うのならお前に任せる!」
「あの寝坊助の頭を叩いてしっかり起こしてこい!」
「はい!」
どうやら響は今の自分の状況を理解してそれでもなおここへ来たようだ
それを聞いてやはり響らしいと思いながら少しだけ笑みが溢れていた
そして同時に・・・俺も全てを捨てる覚悟を決める事が出来た
(こいつはマジで一か八かの作戦だ・・・!どっちにしても俺の命はないが・・・
それでも未来ちゃんを助ける手助けが出来るのなら・・・やってやる!)
俺は高速形態となって未来の上空へと飛び上がりその姿を太陽で隠す
もちろん命令で動いている未来にこんな小技が通用するわけはないが
俺がこの小技を使いたかったのは未来ではなく彼女に命令を出しているウィルに対してだった
「なっ!?」
「あれは!?」
「嘘だろ!?」
「でも・・・そんな・・・!?」
何故ならばその一瞬の隙こそが俺の狙っていた瞬間
そしてウィルが俺を俺と認識出来ない瞬間
「・・・お兄・・・さん・・・?」
そう・・・俺がLBXの状態を解除して生身を晒す瞬間だったからだ