1話 復活のgamemaster
2023年12月
半年。それは、檀黎斗Ⅱが引き起こした『マイティノベルX』の狂騒から過ぎた時間だ。あの事件以来、再生医療の技術は驚異的な速度で進化していた。バグスターウィルスから人間を蘇生させる──そんな夢のような技術が現実になりつつあった。そして今日、ついにその第一歩が踏み出される。蘇生の第一号は、皮肉にもあの男、檀黎斗だ。
「人体蘇生に成功した」との連絡がCR(サイバーレスキュー)に届いた瞬間、僕の心臓は高鳴った。厳密には、バグスターとして復活した状態からのスタートだけど、それでも黎斗さんを人間に戻すのは僕の役目だ。「ゴッドマキシマムマイティXガシャット」を手に、僕は聖都大学附属病院の特別隔離室に向かった。飛彩さん、大我さん、貴利矢さん、ニコちゃん、パラド、ポッピ──―CRの仲間たちが僕の後ろに続く。みんなの表情には、期待と警戒が混ざっていた。流れとしては、「ゴッドマキシマムマイティX」使いリプログラミング、遺伝子情報を書き換えて人体に蘇生するという段取りになっている。
隔離室の扉が開くと、そこにはデータカプセルの中で眠る黎斗さんがいた。いや、眠っているというより、まるでゲームのキャラのように静止している。バグスターとしての彼の姿は、どこか不気味で、でもどこか懐かしい。医者として、仮面ライダーとして、何度も向き合ってきた男だ。
「準備OKです」と、技師が無機質な声で告げる。
僕は深呼吸して、ゲーマドライバーを腰に装着した。「黎斗さんを人間に戻す」心の中で改めてこれから行うことを呟き、ゴッドマキシマムマイティXガシャットの起動ボタンを押す。
『MAXICIMAM MIGHTY X!!』
ガシャットの電子音が響き、僕の全身に緊張が走る。掛け声と共に、ドライバーにガシャットを装填し、レバーを勢いよく開いた。
「MAX大変身!」
『マキシマムガシャット!ガッチャーン!レベルMAX!』
身体が光に包まれ、仮面ライダーエグゼイド レベル2の姿に変身。直後、真上から巨大なレベル99のアーマーが降りてくる。
『最大級のパワフルボディ!ダリラガーン!ダゴズバーン!』
ガシャットの上部スイッチを押し、さらなる力を解放する。
『MAXICIMAM POWER X!!』
アーマーが僕に装着され、仮面ライダーエグゼイド マキシマムゲーマーへと進化。全身を覆う重厚な装甲が、まるでゲームの世界そのものを背負っているかのようだ。
『マキシマムガシャット!ゴッドマキシマムマイティクリティカルフィニッシュ!』
光の奔流が黎斗さんのデータカプセルを包み込む。遺伝子情報が書き換わり、バグスターのデータが人間の肉体として再構築されていく。モニターに映る数値が急速に変化し、ついに人体認識の信号が点灯した。
「黎斗さん…?」
僕はそっと声をかけた。カプセルが開き、ゆっくりと立ち上がる男。檀黎斗だ。彼の目は、相変わらずの狂気を宿しながら、僕を見据えた。
「なるほど、私を人体に蘇生したか、君らの行動は黎斗Ⅱを通して知っている。」
彼の声は、まるでゲームのラスボスが再登場するかのような劇的な響きだ。
「やはり私は、不滅だぁぁぁぁ!」
黎斗さんが両腕を広げ、哄笑する。その姿は、いつも通りの彼そのものだ。
「体に異常はありませんか?」
医者として、まず確認する。
「私に異常などない、ほらしっかり動ける。」
黎斗さんは軽やかに手を振ってみせるが、その目には何か企むような光があった。「色々異常ありそうだけどな…」僕は心の中で呟いた。横を見ると、ニコちゃんと大我さんが明らかに引き気味だ。ニコちゃんは眉をひそめ、大我さんはため息をついている。
「とりあえずCRに向かいましょう!」
僕は気を取り直して、みんなを促した。
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CRの司令室に戻ると、鏡灰馬院長がモニターの前に座っていた。
いつも冷静な院長の顔が、今日はどこか硬い。
モニターに映るのは、僕の命の恩人である日向審議官だ。
「院長、どうしたんですか?」
僕は尋ねた。
「あぁ、永夢か、他の皆も揃っているな。」
院長が重い口調で言う。隣に立つ飛彩さんが腕を組み、貴利矢さんが鋭い目でモニターを見つめる。パラドとポッピーは少し緊張した様子だ。
「日向審議官では本題に…」
院長が促すと、審議官が厳粛な表情で話し始めた。
「1年前に発売されたナーヴギアとSAOを知っているかな?」
ソードアート・オンライン。仮想現実MMORPG。その名前を聞いた瞬間、僕の心は弾んだ。ゲーマーとしての血が騒ぐ。
「はい!でもβテストも仕事で出来なくて結構ガッカリしましたよ。」
僕が興奮気味に言うと、ニコちゃんも負けじと口を開く。
「あたしもそんときゲームの大会だったしやってる暇なかったから…」
他のメンバーは反応が薄い。飛彩さんは興味なさそうに髪をかき上げ、大我さんは鼻で笑う。黎斗さんだけは、なぜかニヤリと笑っていた。だが、日向審議官の次の言葉で、場の空気が一変した。
「あのゲームをプレイした人の一部が脳が焼けて亡くなっている。」
脳が焼ける。ゲームオーバーで死ぬ。仮面ライダークロニクルの時を思い出すけど、今回は何か違う気がする。僕の背筋に冷たいものが走った。
「そこで君達に頼みがある。」
審議官の声は重い。予想通りだ。この流れなら、僕らの役割は決まっている。
「要するに僕らに、SAOを攻略しろという事ですね。」
僕は確認するように言った。
その瞬間、黎斗さんが不敵な笑みを浮かべ、口を開いた。
「それを開発した茅場晶彦はゲームマスターを名乗っているそうだな…」
彼の声には、抑えきれない興奮が滲む。やっぱり、黎斗さんの中で何かが燃え上がってる。まさか…。
「私への挑戦として受けて立とうじゃないか!」
「やめとけよ神、あっちはVRだし張り合えるわけないだろ!」
貴利矢さんが呆れたように突っ込む。いつもの冷静な分析口調だ。
「VR機械なら私の開発した幻夢VRがある。」
黎斗さんが胸を張る。
「おいゲンム!そいつは安全なんだろうな!」
大我さんが鋭く問い詰める。まあ、黎斗さんのことだから、誰もがそう思うよね。
「確かに、安全性に関しては気になるな。」
飛彩さんも珍しく同意し、みんなの視線が黎斗さんに集中する。
「安全に決まっているだろう、私が開発したのだからなぁ!」
黎斗さんは自信満々に哄笑した。その言葉に、誰もが一瞬黙り込む。黎斗さんが作るゲームは、確かにクオリティは高い。でも、安全かどうかと言えば…。僕はちらっとパラドを見た。パラドは肩をすくめて苦笑い。ポッピーも「うーん」と首を振ってる。
黎斗さんが幻夢VRの準備を始めたので、僕らは一旦休憩することに。
CRの廊下で、ニコちゃんがぼやく声が聞こえた。「あいつ、また何か企んでるよね、絶対。」大我さんが「当たり前だろ」と返す。
飛彩さんは黙って窓の外を見てるけど、きっと頭の中では作戦を練ってるんだろうな。僕の胸には、医者としての使命と、ゲーマーとしての好奇心が混ざり合っていた。
『ソードアート・オンライン』
そこにはどんな世界が待ってるんだろう? そして、黎斗さんの言う「挑戦」とは一体何なのか。心のどこかで、バグスターの影がちらつく。不安と期待が交錯する中、僕はゲーマドライバーを握りしめた。
皆様初めまして!
私はグランドKというものです!
この度エグゼイドとソードアート・オンラインの
小説を書くことにしました!
まず1話なのですが、黎斗の復活単純過ぎないかと思われそうですが、黎斗がいないと始まらないと思ったのでざっくりとですが復活させました。
よろしくお願いします!