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┃▷つづきからはじめる ┃
┃ さいしょからはじめる ┃
┃ せっていを かえる ┃
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┃しゅじんこう レッド ┃
┃もっているバッジ 8 こ┃
┃ポケモンずかん 149ひき┃
┃プレイじかん 60:00┃
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レッドがチャンピオンとなり、図鑑を完成させてからしばらく経ち、グリーンと連絡がつかなくなってから一ヶ月が過ぎた。
幼馴染であり生涯のライバルでもあるグリーンのことをレッドが心配に思わないわけもなく、レッドはチャンピオンとしての業務もこなしながらカントー地方中をくまなく探した。
しかしグリーンを見つけることは叶わなかった。それもそのはず、グリーンはハナダにある『ななしのどうくつ』でミュウツーを捕獲しようとしていたからだ。同時にミュウツーを捕獲するためのレベリングも行っていたので滅多に外に出ることは無かった。しかもハナダジムのジムリーダーであるカスミには「自分の特訓の邪魔をされたくない」と言った理由で誰にも話さないように頼んでいる。
もちろんそんなことをレッドが知る由もなく、今日も見つからなかったと落ち込みながらマサラタウンにあるオーキド博士の研究所に向かっていた。
研究所に到着し、『そらをとぶ』を使わせていたリザードンをボールに戻して扉を開ける。パソコンに向かい合っているオーキドの姿を見つけた。オーキドは扉が開いたことに気づき椅子に腰掛けたまま振り向く。
「おおレッドか。どうだった?」
「すいません博士。今日も見つかりませんでした」
項垂れながら先日と同じ言葉を話す。最近はここに来て話す第一声が謝罪になりつつある。
オーキドはレッドの様子から察していたのか労いの言葉を掛けて椅子に座るよう促した。
カップを取り出して自分とレッドの分のコーヒーを注ぐ。
「ほれ、これでも飲みなさい」
「あ、ありがとうございます」
両手で受け取り「あちち」とこぼしたレッドはカップに息をかけて冷ましながらチビチビと啜る。
頃合いを見てオーキドが口を開いた。
「それで、今日はどこを探したんだ?」
「はい。今日は目撃情報があったトキワシティを初めに『トキワのもり』を探しました。まあ、見つからなかったんですけど…」
「そうか……ふーむ、あのバカ孫は連絡もよこさずにどこで何をしているのか」
呆れ顔でオーキドはマグカップに口を付ける。コーヒーのほろ苦さが口に広がり思考をクリアにしていく。
「警察にはまだ話さないんですか?」
「ん?ああ。あいつは『鍛え直してくる』、と言っていたからな。もし今もそれを続けていたら邪魔をするだけになるだろう?」
「それは、そうですけど……」
博士はグリーンのことが心配じゃないんですか?
喉まで出かかったその言葉を飲み込む。レッドがオーキドの目下にくっきりとついていた隈に気付いたからだ。
自分の実の孫が行方知らずになっているのだ、心配にならないわけがない。
レッドは膝の上で拳を強く握り自分の浅い考えを責めた。
「おや、コーヒーが無くなってしまった…む?」
「誰でしょう?俺が見てきますよ」
「おおすまんな」
扉が叩かれる音が聞こえオーキドが向かおうとするのを制してレッドが代わりに出る。オーキドは腰を上げてコーヒーメーカーの前まで移動してカップに新しいコーヒーを注ぐ。
「は、博士!」
丁度注ぎ終わったところでレッドが慌てた声でオーキドを呼んだ。何事だと振り向くとそこには───
「傷だらけのライチュウが!」
気を失ったボロボロのライチュウを抱えたレッドがいた。
◇◇◇
直ぐに回復装置を起動させてライチュウの傷を癒す。ただしボールが見当たらなかったのでポケモンセンターのように完全に回復させることは出来ない、応急処置程度である。
「ライチュウの容態が安定したらポケモンセンターに連れていこう」
「はい………博士、このライチュウは一体誰の手持ちなんでしょう?」
初めは野生のポケモンだと思い緊急事態のため捕まえようとしたのだがライチュウはボールを受け付けなかった。これは既に誰か他のトレーナーに捕まえられていることを示している。
しかしそこで分からないのが『ライチュウがここまで傷ついている』ということだ。
通常、ライチュウはピカチュウに『かみなりのいし』という特定のポケモンを進化させる進化石を与えないと進化しない。進化石はとても特殊な鉱石でフレンドリィショップでは販売されておらず、『おつきみやま』などと言った特殊な山や洞窟でしか手に入らないものだ。だから野生のピカチュウがライチュウに進化することは限りなくゼロに近い。
それに先程図鑑で確認したところ、Lv70と非常に高いレベルだった。今までレッドが見てきた野生のポケモンは高くても精々50レベル前後といったものだった。例外として伝説のポケモンがいたが、それは割愛する。
これらのことからこのライチュウが誰かの手持ちであり、尚且つそのトレーナーの実力がかなり高いことが読み取れる。
オーキドはライチュウの身体に付いている傷をまじまじと見る。
「この傷は岩をぶつけられて出来た傷だな。…これはツタか?いやこの感じはエスパータイプ特有の念力で締めつけた跡……レッド、図鑑は完成してたな?」
「は、はい。カントー地方の伝説を含む全てのポケモンを記録してあります」
「うむ、ならいわタイプとエスパータイプのポケモンを調べてくれんか?このライチュウがどんなポケモンと戦ったのか、どこから来たのか分かるかもしれん」
レッドは言われた通り図鑑で検索をかける。まずいわタイプで絞り、次にLvが高いポケモンが生息している分布に絞る。
図鑑に表示されたのは3匹のポケモン。ゴローン、ゴローニャ、サイドンだ。レッドはオーキドにこの検索結果を見せる。
「うーむ……でんきタイプの技を無効化できるゴローニャ、サイドン辺りと戦闘になったと考えるのが妥当だろうか?次はエスパータイプを調べてみてくれ」
「はい。えっと……あ、出ました。どうぞ」
検索するタイプをエスパータイプに変えて再び検索をかける。するとスリーパー、ヤドラン、ナッシー、フーディンの4匹のポケモンが出てきた。図鑑を見て渋い顔でオーキドは唸る。
「どのポケモンもこのライチュウにここまでダメージを与えられるようには思えんな…」
「エスパータイプで強いポケモン……」
その時、レッドの頭の中で既視感が現れる。ふと呟いた言葉をどこかで見た気がしたからだ。
「なんだったっけ……」
「レッド、どうした?」
「ああいえ、なんでもないです。それより、ライチュウの意識が戻ったら図鑑を見せてみましょう。もしかしたら何か分かるかもしれません」
「うむ、そうだな。暫く待ってみよう」
オーキドと会話しながらもレッドの思考は別のところにあった。
◇◇◇
結局ライチュウが目覚めたのは翌日だった。それでも完全回復とはいかず、最低限歩けるようになったくらいだった。ボールを通せばボール内部にある生命維持装置がポケモンセンターの役割を果たして回復してくれるのだが…ボールがなければ意味が無い。
「なあライチュウ、目が覚めたばっかで悪いんだけど、ちょっと俺の話を聞いてくれないか?」
「ヂュ?」
レッドが声をかけるとライチュウは首を傾げた。
それからレッドはライチュウに何故ここに来たのか、何故あんなに傷ついていたのか、トレーナーは誰なのかという質問をした。しかしやはりというか、人間とポケモンでは意思疎通の限界があり明確には分からなかった。
「うーん……こんなところかなあ」
ここに来たのは無我夢中で走っていたから覚えてない。
傷ついていたのは強いポケモンと戦ったから。
トレーナーは男で、レッドと同じくらいの年齢。
その情報を纏めたはいいがやはりこれと言った手がかりは得られなかった。
レッドが考え込んでいると、オーキドが受話器を下ろした。どうやら通話が終わったようだ。
「レッド、どうだった?何か分かったか?」
「いえ…これと言ったものは特に……そっちはどうでした?」
聞かれてオーキドは頷いてコピー用紙を差し出す。
「これは?」
「うむ。グリーンのポケモン預かりシステムの使用履歴だ。マサキに頼んで調べてもらった」
ポケモン預かりシステムとはトレーナーがポケモンを預けて管理できるパソコンのシステムのことで、マサキというのはそのシステムを管理している管理人だ。
使用履歴は一ヶ月前から止まっており、その時グリーンが連れ出したポケモンはゲンガー、ストライク、ライチュウの3匹。預け入れしたのは█████だけ。
「ってライチュウ……?まさか!?」
「恐らくお前の考えてる通りだろう。ライチュウ、君のトレーナーはこの少年ではないか?」
そう言って懐からグリーンの写真を取り出してライチュウに見せる。するとライチュウは驚いた顔をしてコクリと首を縦に振った。
思わぬ形でグリーンの手がかりを見つけた。が、ここで疑問が生まれる。
残りのグリーンの手持ちはどこへ行ったのか?
ライチュウは逃げてきた。あのグリーンが育てたポケモンが逃げなければならなかった。それほど強いポケモンと戦ったのだ。
「強いポケモン……敵わない……手に負えない……」
「ふむ、とりあえずライチュウをポケモンセンターに連れていかなければならんな。レッド、トキワシティまで連れて行ってくれんか?」
「あ、はい。分かりました、っと」
バッグを肩にかける際に口が開いていたらしく、いくつか道具を落としてしまった。顔に手を当てて「あちゃー」と漏らし、直ぐに拾おうとしたところをオーキドに呼び止められる。
「む?レッド、その石はどこで手に入れた?」
「え?これは確か……ポケモンタワーでお爺さんを助けた時にお礼として貰いました」
「その老人の名前は?」
「ええと、確かフジじいちゃんとか、フジ老人とか呼ばれてました」
「何!?フジ老人だと!?」
ポケモンタワーでの出来事を思い出しながら話すとオーキドが驚く。レッドが首を傾げるとオーキドは説明を始めた。
「フジ老人とはかつてポケモン研究の第一人者であったフジ博士のことじゃ。彼は特にポケモンの遺伝子や進化について研究していたのだが、ある日ポケモン研究の分野から姿を消した……」
「なんでですか?」
「人為的に強いポケモンを作ろうとしたからじゃ。しかしそれから音沙汰がなくなっての、調査隊がフジ博士の屋敷を尋ねた時には既に屋敷は何者かに壊されておりもぬけの殻だったようだ」
屋敷。その単語を聞いて点と点が繋がったように閃く。
「博士、そのフジ博士の屋敷ってグレン島にあったんじゃないんですか?」
「おお、よく知ってるな。そうだ、彼はグレンタウンを拠点にしていた。しかしレッド、何故お前がそのことを知っている?」
「前にグレンタウンに行った時、ポケモン屋敷と呼ばれる所に寄ったんです。そこで俺はある研究者の日記を見つけました。その日記には、ミュウとミュウツーと呼ばれるポケモンについて書かれてありました」
それからレッドは日記の内容について話し始めた。
『7月5日
ここは南アメリカのキアナ。ジャングルの奥地で新種のポケモンを発見』
『7月10日
新発見のポケモンを、私はミュウと名付けた』
『2月6日
ミュウが子供を産む。産まれたばかりのジュニアをミュウツーと呼ぶことにした』
『9月1日
ポケモン、ミュウツーは強すぎる。ダメだ、私の手には負えない』
レッドが話し終えるとオーキドは顎に手を当てて「うーむ」と唸り、それから口を開いた。
「もしかしたらグリーンはそのミュウツーを捕獲しに行ったのかもしれんな……一ヶ月前くらいにハナダシティの近くで強いポケモンが現れたという噂がたったのを知っているか?」
「いえ、今初めて聞きました」
レッドはチャンピオンとしての仕事がありつい最近まで業務に追われていた。ハナダによることもなかったので知らなくても仕方ない、とオーキドは思い噂について話し始めた。
話を聞いたレッドは表情を変えた。笑顔だ、グリーンと戦った時のような血が滾り心が荒ぶる時に見せる、挑戦的な笑み。
チャンピオンの業務には勿論ポケモンリーグで行うポケモンバトルもあった。しかしレッドの元まで勝ち上がってくるものはおらず、レッドは未だにチャンピオンとして戦ったことがない。
「ハナダシティですか……ライチュウをポケモンセンターに送ったら行ってみます」
「ああ、頼んだぞ。そうだ、ハナダに行く前にまたここに戻ってきてくれんか?この石について少し調べてみる。もしかしたらポケモンに深く関わるものかもしれんからな」
「分かりました」
オーキドは青と黒の大きな石と虹色のビー玉のような石を抱えて研究所の奥へ歩いて行った。それを見送ってレッドはライチュウに話しかける。
「じゃあライチュウ、これからポケモンセンターにいくためにリザードンに乗るんだけど、うっかり放電なんかしないでくれよ?」
「ヂュウ〜」
「ハハハ、冗談冗談。ごめんって」
『そんなことしないよ』と不満そうになくライチュウにレッドは笑いながら謝る。
そうしてレッド達はトキワシティに飛んで行った。
◇◇◇
ポケモンセンターに到着したレッドはリザードンをボールに戻してセンターの中に入り、ジョーイさんに話しかける。
「すいませーん。ライチュウの治療をお願いしたいんですけど」
「はい。では一旦ボールに閉まってもらってもよろしいですか?」
「あ、すみません。このライチュウ……他のトレーナーのポケモンらしくて、昨日傷だらけでやってきたところを保護したんです。でもボールが見当たらなかったので完璧に治療することが出来なくて……」
「そうでしたか……分かりました!ボール外での治療をさせていただきますね!その代わり少々お時間を貰うことになるのですが、よろしいですか?」
「はい、大丈夫です。じゃあライチュウ、大人しくするんだぞー」
「ヂュ〜」
係のジョーイさんがタンカを押してラッキーとともにやってきた。タンカの上にライチュウを乗せて見送る。ライチュウは恐らく肯定の意味合いの鳴き声を返してくれた。
治療の時間などれくらいかかるのか聞こうとレッドが再びカウンターの方を向こうとした時、センターの入口から慌てた大きな声が聞こえた。
「どいてくれ!急患なんだ!!」
青年、風貌からエリートトレーナーであることが分かる。青年は手持ちらしきカイリキーとともに傷だらけのフーディンを抱えていた。
それを見たジョーイさんが慌てて駆け寄る。
「ど、どうされたんですか!?」
「歩いていたら倒れているのを見つけたんだ!かなり衰弱してる!直ぐに治療を!!」
「分かりました!タンカを持ってきます!それまで座席に横にさせておいてください!」
「分かった!」
ジョーイさんはタンカを取りにセンターの奥へ行き、青年とカイリキーがフーディンをそっと座席に寝かせる。周りのトレーナーは邪魔しては悪いと思って遠巻きに様子を見守っている。
そんな中、レッドはフーディンに歩み寄っていた。
「フーディン、もしかしてお前……グリーンのフーディンか?」
「………!」
フーディンがレッドの声に気づく。直後、レッドの脳内に肯定の意思が送られてくる。フーディンのテレパシーであろう。
「やっぱりか…グリーンはどうした?」
「………」
風景が映る、洞窟だ。その次に映るのは見たことも無いポケモン。そして次々とやられていくフーディン達。最後に映されたのはグリーンだった。
「今のは───いや、今のがミュウツーか」
「……」
肯定。
「フーディン達はミュウツーと戦い、敗北した」
否定。
「え?じゃあ───」
「お待たせしました!タンカの上に乗せ変えます!!」
話を遮ってジョーイさんがタンカを持ってやって来た。そう言えばフーディンは瀕死の状態なんだと思い出す。
青年と息を合わせてフーディンを移し替える。そしてラッキーとジョーイさんがタンカを押しながらやって来た道を戻って行く。
「あ!フー───」
頭の中にある地形が映される。洞窟だ。フーディンが最後に場所を教えてくれたのだ。
洞窟、ミュウツーがいるであろう洞窟を思い浮かべる。その最中にエリートトレーナーの青年が話しかけてきた。
「さっきのフーディンはキミの知り合いのポケモンなのかい?」
「え?あ、そうです。フーディンを助けてくれてありがとうございます」
「いや、礼には及ばないさ。ただそれなら他の街のセンターも見に行った方がいいかもしれない」
「なんでですか?」
青年はカイリキーをボールに戻して話を続けた。
「最近、高レベルのポケモンが何匹もポケモンセンターに担ぎ込まれることが多いんだ。しかもそのどれもがさっきのフーディンみたいに瀕死の重体で、トレーナーのポケモンらしい。けどそのトレーナーもトレーナーのボールも見つからなくて困ってるようなんだ」
青年の話を聞いてレッドは驚愕する。そして青年に詰め寄った。
「担ぎ込まれたセンターってどの街ですか!?教えてください!!」
「あ、ああ。ええと確かヤマブキシティ、シオンタウン、タマムシシティだったかな?」
「ヤマブキにシオンにタマムシ……あの、ハナダシティにはいないんですか?」
「ああ。この一ヶ月で今言った街を回ってきたから言えるんだけど、ハナダシティでは聞かなかったな。もしかしたら僕が旅をしている間に担ぎ込まれたポケモンがいるかもしれないけどね」
「そう、ですか。ありがとうございました!」
レッドは青年にお礼を言うとダッシュでポケモンセンターを飛び出して行った。その姿を見て、青年は不思議そうに首を傾けた。
◇◇◇
それからレッドはタマムシシティ、ヤマブキシティ、シオンタウンのポケモンセンターを回った。そこには青年の話通りトレーナー不明の高レベルのポケモン達が入院していた。
タマムシシティにはナッシー、ヤマブキシティにはサイドンとストライク、シオンタウンではウインディとゲンガー、どのポケモンも一度戦ったことのあるグリーンのポケモン達だった。
ゲンガーとストライクに関してはグリーンのポケモン預かりシステムの使用履歴に書かれていたポケモン達と一致するので、十中八九グリーンのポケモンだろう。
しかしレッドは彼らを連れて帰ることはしなかった。
各センターのジョーイさん達に聞いてみたところ、グリーンのポケモンは回復したのだが、そのポケモンのトレーナーでなければ引き取ることが出来ないことが規律で決められているらしく、グリーンの本人確認も取れない状況なのでレッドにポケモンを預けることは出来ないということらしい。
仕方が無いのでレッドはリザードンの『そらをとぶ』でマサラタウンに帰った。
オーキドの研究所に入るとオーキドと助手の女性がレッドに気づき、手を挙げた。
「おおレッド。してどうじゃった?」
「はい…実は色々あって……」
そしてレッドは事のいきさつをオーキドに話した。話を聞いたオーキドは渋い顔で事実確認をしてくる。それに対してレッドは頷いて答える。
「本当ですって。ただカメックスとピジョットは見ませんでした。まだハナダシティにある洞窟で身を潜めているのか、それともまだグリーンの元にいるのかどうかは分かりません」
「そうか……レッド、年寄りのわがままをもうひとつ聞いてもらってもいいかの?…グリーンを連れて帰ってきてくれるか?」
「はい!任せてくださいよ」
溌剌とした笑顔で胸を叩くレッドにつられてオーキドもまた笑顔を浮かべた。
◇◇◇
「そう言えば、あの石って結局なんの道具なのか分かりました?」
レッドの言葉を聞いてオーキドは思い出したように返事をする。
「おおそうじゃった。あの2つの石についてなんじゃがなんとも不思議なものでのお。まず青と黒の石の方はリザードンの遺伝子があることが分かった。そしてリザードンに近づけると強く反応する。うろ覚えじゃが、フジ博士の研究のひとつに確かそんなものがあったようなはずなんじゃ……」
「はあ……」
「そういうわけだから、この石のひとつはリザードンに持たしておきなさい」
「もうひとつは?」
石をレッドに渡し、もうひとつの小さめな虹色の石も渡してオーキドは再び話す。
「虹色の石の方はあまり分からなくてのお…取り敢えずはレッド、お前が持っていればいいだろう」
「分かりました」
青と黒の石をリザードンに持たせて、自分はポケットに虹色の石を入れておく。重要な話はだいたい話し終えたと思い、ミュウツーに挑むパーティを変える。
オーキドからパソコンを借りてポケモン預かりシステムを起動させる。今回の相手は伝説のポケモンで、未知の相手だ。なので公式戦のパーティではなく伝説のポケモンを含めた変則的なパーティにする。
しようとしたところで今ボックスに送ろうとしていたボールが揺れる。レッドが不思議に思い見てみると、中のポケモンがボール越しに強い意志を込めた視線をぶつけてきた。
「お前も戦いたいのか?」
レッドの問いに、コクリと頷き返事をする。
「…そうか、分かった!一緒にグリーンのやつを連れ戻そうな!」
「任せろ!」と言わんばかりにガタガタとボールが揺れた。
パーティを整えていざハナダへ、と研究所を出ようとしたレッドをオーキドが引き止める。
「そうだレッド、こいつらも連れて行ってやってくれんか」
「これは……」
2つのモンスターボールを渡され中のポケモンを確認する。
「博士、こいつらって───」
「頼んだぞ、レッド」
そう言うとオーキドはレッドに背を向けて研究室へ戻って行った。
残されたレッドは困惑しながらもバッグにボールをしまって研究所を出た。
それからレッドは150番目のポケモン、ミュウツーをを捕獲するため、そしてグリーンを連れ戻すためにハナダシティへ向かった。
◇◇◇
一方、『ななしのどうくつ』では1人の少年が洞窟には似合わない石造りの立派な椅子に腰をかけていた。手持ち無沙汰なのか、片手でボールを投げてはキャッチする動作を繰り返している。
「早く来い……レッドォ……!!」
口元に、三日月のように裂けた笑みを浮かべた。
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┃しゅじんこう レッド ┃
┃もっているバッジ 8 こ┃
┃ポケモンずかん 149ひき┃
┃プレイじかん 61:00┃
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