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┃▷つづきからはじめる ┃
┃ さいしょからはじめる ┃
┃ せっていを かえる ┃
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┃しゅじんこう グリーン ┃
┃もっているバッジ 7 こ┃
┃ポケモンずかん 109ひき┃
┃プレイじかん 31:50┃
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マサラタウンを出た後、手持ちのポケモンのレベル上げをしながら旅を続けた。
すると、シルフカンパニーで経験値を積んでいたカメールが遂にカメックスに進化した。
カメックスに『なみのり』を覚えさせ、航路を辿り、グレンタウンに上陸した。そこでポケモン屋敷と呼ばれるところに立ち寄った。以前はたくさんのポケモンがいたらしいが、今ではその面影はなく、廃屋同然になっていた。
そこに残されたいたある研究員の研究日誌らしき本には、新種のポケモンについて書かれていた。
探索を済ませ、ジムへ向かう。ほのおタイプのポケモンの使い手であるジムリーダー、カツラと戦った。
進化したカメックスの力は凄まじく、苦戦することもなく勝つことが出来た。勝利した自分は、カツラから7個目のバッジ、クリムゾンバッジを貰った。
最後のジムはトキワシティにあることをカツラから教えて貰い、トキワシティに向かう道中、ガーディにほのおのいしを使いウインディに、ユンゲラーを通信交換してフーディンに進化させた。
そしていよいよ、トキワジムに挑む日となる。
◇◇◇
トキワシティに着いた自分は街の入口に立てられている看板に目を向ける。そこには封鎖されていたトキワジムが再開したという張り紙が貼られていた。
張り紙を見ていると声をかけられる。顔を上げてみると、そこには自転車を押しながら歩くレッドがいた。
「グリーンじゃないか!」
レッドか。久しぶりだな。
そう言うとレッドは「だな」と返す。
「グリーンもジムバッジを手に入れるためにここに来たんだろ?」
ああ……ってまさかお前。
鼻を鳴らしながらレッドはジャケットをめくる。そこには自分が持っている7個のバッジに加え、8個目のバッジが付けられていた。
「そのまさかさ。これで俺は8個のバッジを手に入れた…これで、ポケモンリーグに挑むことが出来る。そこでグリーン、お前との決着を付けるからな!」
そう言ってレッドはチャンピオンロードへ続く22番道路へ向かって自転車を走らせていった。
しかしまずい流れになっている。本来ならグリーンである自分はレッドより早くバッジを揃えてチャンピオンとして待ち構えてないといけない。
自分も早くバッジを揃えなければ。焦燥感に追われながらトキワジムへ向かった。
ジムにつくとスーツを着た中年男性が出迎えてくれた。どこかで見た覚えがあったが、それはすぐ思い出された。
「ようこそトキワジムへ。私がジムリーダーのサカキだ」
ロケット団ボス、サカキ。ゲームでもトキワジムのジムリーダーでありながらロケット団の首領をしていた。会うのは初めてだったのですっかり忘れていた。
ロケット団のボスが何でジムリーダーなんかやってんだよ。
いつでも逃げれるようにジムの入口に気を配りながら話しかける。が、意外にもサカキは柔らかい口調で応えた。
「私はもうロケット団のボスではない。ロケット団はつい先程解散したからな。今はただのジムリーダーで、ただのいちトレーナーに過ぎない」
ロケット団が解散だと!?
話を聞いてみれば先日ジムに挑戦しに来たレッドと本気の勝負をしたことにより幼い頃の純粋な気持ちを思い出し、勝負に勝ったレッドが「ロケット団のボスから貰ったバッジなんかいらない」と言ったのでその場でロケット団解散の宣言をしたそうだ。
今は後釜が見つかるまでジムリーダーを続けようと思っているらしい。
「と、言うわけだ。では始めようか、チャレンジャー。ジャッジマン!」
「はっ!これよりトキワジム、ジムリーダーサカキ対チャレンジャーグリーンの試合を始めます!お互いボールを出してください!」
サカキがボールを構えたのを見て、自分もボールを取り出し拡大させる。それを確認したジャッジマンが旗を大きくあげた。
「バトル開始!!」
「いけ、サイホーン!」
行くぞカメックス!
「グオオ!!」
「ガメェ!!」
ボールが開きお互いのポケモンが出てくる。じめんタイプのポケモンの使い手であるサカキにカメックスは相性がいいが、別に相手にも有効打がないわけじゃない。サイホーンやサイドンなど攻撃力が高いポケモンが多く、あの巨大な角から繰り出される『つのでつく』や『つのドリル』などを喰らえば幾ら耐久力のあるカメックスでも一溜りもないだろう。
だがその反面、サイホーン。というよりはサカキの手持ちのポケモン全体に言えるのだがすばやさがそんなに高くない。
だから、ここでの最適解は先手必勝だ。
カメックス!『なみのり』!
「ガメッ!!」
カメックスの両手に水が集まり、ちょうど顔と同じくらいのサイズの水の玉が出来る。それは地面に打ち付けられると収縮し、拡散される。
「サイホーン、『つのドリル』で突破しろ」
「グルル……グォオオ!」
サイホーンの角が回転し、渦をまいていく。サイホーンはその勢いを殺さずに『なみのり』に突貫してきた。
突破してきたところを狙え、『みずのはどう』!
「ガァメ!」
背中に背負った二つの砲身から水の波紋が打ち出される。『なみのり』で隠されていたことにより、反応出来なかったサイホーンは自ら当たりに行ったように『みずのはどう』を受けた。
いわタイプ、じめんタイプ、どちらにも効果抜群な『みずのはどう』をモロに受けたサイホーンの体力はごっそりと削れた。スタジアムのモニターを見ればゲージの色は赤色、瀕死寸前だった。
しかも幸運なことに、サイホーンは怯んで動けないようでいた。このチャンスを逃してたまるか、カメックスに指示を出す。
もう一発叩き込め!『みずのはどう』だ!
「ガメェ!」
再び放たれた波動がサイホーンに直撃する。数秒静止したあと、ゆっくりと前のめりに倒れた。
それを確認したサカキはサイホーンをボールに戻し、次のポケモンを繰り出す。
「ゆけ、ダグドリオ」
「ドルル!」
ダグドリオか……。
先程のサイホーンなどの通常のじめんタイプのポケモンとは違いすばやさが高く、まずカメックスでは先手を取れない。かと言って守りに専念してもダグドリオには一撃必殺の『じわれ』がある。
どう攻めるか思考していると、サカキがダグドリオに指示を出そうとしていた。
「ダグドリオ、『きりさく』だ」
『まもる』だカメックス!
『きりさく』は攻撃範囲が広く、急所に当たりやすい。この後に控えているニドキングやニドクイン、サイドンのことを考えると今カメックスにダメージを与えさせたくない。だから『まもる』を使わせたのだが。
ミスったか?
貴重な防御手段をここで使ってしまった。つまり───
「次の攻撃は避けれない、という事だ。ダグドリオ!『じしん』!」
「ドルッル!!」
地面が激しく揺れ、カメックスの身体を衝撃が襲う。巨体のカメックスが吹き飛ばされてしまった。
まだ行けるか?カメックス。
「ガメェ!」
声に応えると同時に起き上がり吠える。モニターを見たところゲージは4分の1が削れ、緑色だったので、カメックスの体力はまだ余裕がありそうだ。
だったらここで交代だ。お前にはサイドン戦に備えてもらわなきゃならないからな。
カメックスをボールに戻し、次に繰り出したのはピジョットだった。
「ほう。じめんタイプの技が効かないひこうタイプのピジョットを出してくるか」
サカキはピジョットを警戒してかダグドリオに指示を出そうとしない。なら好都合だ。
ピジョット!『たつまき』!
「クルォ!!」
ピジョットが羽を振るえば風が巻き起こり、交差して竜巻となる。それはダグドリオの元へ一直線で向かっていった。
「『あなをほる』で躱せ」
「ルッ!」
サカキはすかさず指示を出す。『あなをほる』で『たつまき』をスカさせたあと、ピジョットの出方を見てなんの技を出すか決めるつもりなのだろう。
ダグドリオが『あなをほる』をしている間、ピジョットは上空を旋回するように飛行する。ダグドリオがいつ現れて攻撃してくるか分からないから、背後を取られぬように旋回させているのだ。
しかしサカキはそれを笑って看破する。
「その程度で対策したつもりなら、笑わせてくれるな。ダグドリオ!土煙を巻き上げるように走れ!!」
サカキの声がスタジアムに響くと、突然スタジアムの地表が捲れた。するとダグドリオが地中の中で走り回っているのか、土煙が巻き上がり地面全体を覆ってしまった。
ちっ、ピジョット!『ふきとばす』で土煙を払え!
指示に応えたピジョットが『ふきとばす』をしようと旋回を止め、翼を大きく広げる。
それを待ってたかと言わんばかりにサカキが指示を出す。
「そこだ!『いわなだれ』を放て!」
「ドルゥ!!」
『あなをほる』をやめて飛び出てきたダグドリオがピジョットに向かって雪崩のように岩を飛ばす。
土煙を吹き飛ばそうと構えていたピジョットはこれに反応することが出来ず、翼や体に岩を喰らってしまった。
「クルワァ!?」
ピジョット!!
叫びつつも、ダグドリオの位置を確認する。ダグドリオが技を放ったおかけでそこら一体の土煙は晴れている。また『あなをほる』で地中に逃げられないよう、グリーンはまだ口を開かない。
ピジョットが地面スレスレに落ちる、その時に口を開いた。
今だ、12時の方向に『ブレイブバード』!!
カッ、と目を開き凄まじいスピードで指示された方向に向かうピジョット。その翼がダグドリオにぶつかった。
「ドルゥ!!?」
ダグドリオはサカキの方へ吹き飛ばされ、目を回して気絶した。サカキはそれを見てダグドリオをボールに戻すと、ため息をついて話し始めた。
「まさか土煙を利用されるとはな、流石というべきか…」
そう。通常ならダグドリオは躱していただろう。それにダグドリオは決してピジョットから目を離さなかった。が、ピジョットが『ブレイブバード』の構えに入った瞬間、ピジョットの姿が土煙に隠れてしまったのだ。そのせいでダグドリオは焦ってしまい、結果『ブレイブバード』を喰らってしまった。
「だが、コイツにはそんな小細工は通用しないぞ」
ボールから出てきたのはニドキング。硬い皮膚に覆われており、頑丈な身体を生かした接近戦が得意なポケモンだ。覚える技の種類も多く、サカキの言う通り小細工など通用しないだろう。
上等だよ!戻れピジョット、出てこいフーディン!
「ほう。今度はどくタイプに相性のいいエスパータイプのフーディンを出してくるか」
だが、と続けて話す。
「私が対策していないと思っていたか?『じならし』」
「グォオオ!!」
ニドキングが足を上げる。
『テレポート』で上空に逃げろ!
フーディンはニドキングの上へ瞬間移動した。その位置から『サイコキネシス』を放たせるため指示を出そうとした、その瞬間、ニドキングの目がフーディンを捉えた。
なっ!?
「ニドキング、『はかいこうせん』」
「グルル…ガァアア!!」
灼熱の光線が渦を巻きながら収縮される。避けろ、と命令する前にソレは放たれた。
木を、岩を、街すらも破壊しつくせそうな、全ての存在を蹂躙するような光がフーディンを襲う。
衝撃と閃光がスタジアムを支配する。風圧から顔を守るため腕を回した。
風が収まり、煙が晴れるとそこにはボロボロになったフーディンがいた。
フーディン!!
「一撃、か。まあそれも当然だろう。恥ずべきことはない。このニドキングの『はかいこうせん』はあの四天王最強のドラゴン使い、ワタルのカイリューのそれにも劣らない。防御力の低いフーディンでは万に一つも耐えられないさ。防御に徹していれば防げる可能性もあったろうが……」
「グルゥオオオオ!!」
敵を倒した高揚からか、ニドキングは高らかに吠える。
威圧感に飲み込まれぬよう、フーディンを戻して手持ちを確認する。残りのポケモンはカメックスとウインディ、ピジョット、そして█████。
█████はサカキとの戦いに出せるほどレベルは高くない。
仕方ない、気持ちを切り替えて再びピジョットを出す。こうなれば最大火力で押し切るのみだ。
いくぜピジョット!
「クワァ!!」
ピジョットの体力は先程の『ブレイブバード』で多少削られている。ニドキングの攻撃は耐えれて1発だろう。2発目を喰らえばダウンだ。
『はかいこうせん』の反動でニドキングは今技を出せないはず。仕掛けるなら速攻あるのみ。
ピジョット、力を溜めろ!
「クルル……!」
白い光がピジョットの身体を包み込む。風がピジョットを中心にして集まり、象っていく。
これが決まれば如何に防御と体力が高いニドキングでも一溜りもないだろう。
ニドキングが再び動き始める前に溜まりきるはず。
「やらせると思うか?」
思考に割り込んで入り込むサカキの声。サカキに視線を向けると
「『いわなだれ』」
「グルガァア!!」
ニドキングが腕を振るう。砕けた岩石が技となってピジョットに襲いかかる。このままでは直撃する。その寸前、透明な壁が現れ岩雪崩を阻んだ。
「何っ!?」
サカキの顔が驚愕に染まり声を上げる。
仕込みの説明は後でしてやるよ。これで
ピジョットの身体を包んでいた光は溢れ返り、ピジョットの一回りも二回りも大きな身体を象る。風は巨大な身体を纏うように集まり、羽を包み込む。さらにそれは形を変えていき、ピジョットの姿を神鳥へと変貌させる。
神鳥が羽ばたけば暴風が巻き起こり、ジムの石像が倒れる。かく言う自分も吹き飛ばされないように踏ん張るので精一杯なのだが。
今度はお前が味わいな!『ゴッドバード』!!
うねりを上げてニドキングに神鳥の翼が、嘴が、怒りが降り注ぐ。
抵抗なのかニドキングが『はかいこうせん』を打とうと力を溜めていた、が、間に合わない。
神鳥の一撃がニドキングを貫いた。
光と風が収まると、ニドキングは目を回して倒れていた。モニターを見てみれば体力のゲージは黒。やはり一撃だったようだ。
「……凄まじい威力だな」
まあな。こいつはカメックスの次に古い古参だからな。鍛え方も違うっつの。
「鍛え方とやらも気になるが、それよりも気になるのはあれだ。ニドキングが『いわなだれ』を打った時、あれは完全にピジョットに当たるはずだった。が、当たらなかった。いや阻まれた、という方が正しいか」
なんだ、もう分かってるんじゃないか。
答えは単純。フーディンが『はかいこうせん』を喰らう直前に『リフレクター』を貼っておいてくれたのだ。フーディンはこのまま何もしないで気絶するのが許せなくて、咄嗟に行った未来予知でピジョットが『ゴッドバード』を使用する場所を特定したのだろう。
その結果、『リフレクター』は見事に『いわなだれ』を防ぎニドキングを倒すことが出来た。
お手柄だぜ、フーディン。
そうフーディンが入っているボールに語りかけてやると突然サカキが拍手をしてきた。
「ニドキングを倒すとは、見事だ。だがあと2匹、私の手持ちは残っているぞ」
ニドキングをボールに戻して新しいボールを取り出す。投げられたボールから出てきたのはニドクインだった。
「クルゥオオ!!」
ニドキングとは違った美しい空色の肌をしており、外見からは恐ろしさは感じない。しかし、流石と言うべきか、闘争心や威圧感はニドキングにも引けを取らない。
「『れいとうビーム』」
「クルァアア!!」
ニドクインの口から氷の光線が放たれる。だがこんな直線的な攻撃、ピジョットなら簡単によけれる。
そう思っていた次の瞬間、『れいとうビーム』がピジョットを追尾するように曲がった。
「クワッ!?」
「『10まんボルト』」
「クルォオオ!!」
追い打ちをかけるように電撃を放つ。
ピジョット!避け───
先程の『れいとうビーム』を受けたことによりピジョットの翼が凍りついていた。そのせいで上手く飛ぶことすら出来なくなったピジョットに、『10まんボルト』が炸裂した。
「クワァアアア!!?」
既に『ブレイブバード』の自傷ダメージに加え、『れいとうビーム』のダメージもあるピジョットが効果抜群の『10まんボルト』を喰らって耐えれるわけもなく、気絶した。
戻れピジョット。よくやった。
次に出すポケモンだが……ダメージを受けてるカメックスか相性の悪いウインディか。
カメックスは次に控えてるサカキの切り札のために取っておきたい。ここでカメックスを出してニドクインを倒したとしても、体力が削られてた状態でサイドンと連戦になれば勝ち目はほぼ無いだろう。
だからここは、頼んだ!ウインディ!
「ガルルォオ!!」
ウインディを見たサカキの眉がピクリと上がる。
「ウインディだと?残りの1匹を見越してカメックスを出さないのは分かるが、何故じめんタイプに不利なほのおタイプのウインディにした?お前の手持ちにはカメックスとウインディ、それにあともう1匹いるはずだろう」
……悪いけど、そいつはまだレベリンク中でね。出すわけにはいかないんだ。ウインディ、『りゅうのいかり』!
わざマシンで覚えさせた『りゅうのいかり』。固定ダメージを与えるドラゴンタイプの技で、みずタイプやじめんタイプなど不利なタイプのポケモンと戦えるように覚えさせた技だ。
「グルルゥ……ガァアア!!!」
ウインディの口内から溢れる青白い光が龍の形を成す。解き放たれたエネルギーが風を切り裂きながら、ニドクインの首元を噛みちぎらんばかりの勢いで駆ける。
「『メガトンパンチ』」
「クルオオォ!!」
超重量の拳が
仕掛けろ!『こうそくいどう』!
ウインディがジムの地面を、壁を、天井を、自慢の脚力を活かして駆け巡る。壁を蹴ったと思えば全くの逆方向から足音が聞こえ、ニドクインがその方向を振り向けば天井を蹴る音が響く。
いつ、どのタイミングでどこから攻撃されるか分からないニドクインは攻撃に移ることも出来ず、しかし迂闊に隙を見せないために防御に入ることも出来ない。
ニドクインの集中が途切れるその瞬間を待つために、焦らし、焦らし、攻撃に移るタイミングを見つける。
…………そこだ!『すてみタックル』!!
「グルォオオ!!」
不意を突いた死角からの捨身の一撃。完全に入った。
「と、思っているだろうが」
サカキがこちらの思考を読んだのか、話し始める。というかウインディの『すてみタックル』をまともに喰らった筈なのに、ニドクインは吹っ飛ぶどころか微動だにしていない。
まさかと思いモニターの体力ゲージを見てみると、ニドクインのゲージはやや半分のところまで削れており、色は黄色だった。
「私のニドクインはその程度でやられる程ヤワじゃあない。ニドクイン!」
逃げろウインディ!
「グルゥ!?」
「クルォ!」
離れようとしたウインディの身体を、ニドクインが左手で押さえ込んだ。そして右手には拳大の大きさの水の玉が浮かんでいる。
『かえんほうしゃ』!!
「『なみのり』」
炎と水がぶつかり合い、ウインディとニドクインの中心に煙が発生する。数秒経つと煙からウインディが飛び出て来て、ニドクインが腕を振るって煙を吹き飛ばした。
ウインディ、まだいけるか?
「ガウッ」
ゲージの色は赤色になっているが、ウインディは小さく吠え、頷いた。
ニドクインの体力も赤色になってるので『すてみタックル』と『かえんほうしゃ』はちゃんとダメージを与えていたようだ。
お互いあと一撃と言った状況。すばやさが高い方が勝つ。サカキもそれを分かっているみたいで、タイミングを見計らっている。
ウインディ!
「ニドクイン!」
『りゅうのいかり』!!
「『れいとうビーム』!!」
両者の指示通り、お互い技を出す。しかしドラゴンタイプの技である『りゅうのいかり』とドラゴンタイプに効果抜群のこおりタイプの技である『れいとうビーム』では相性が悪いのか、ウインディがやや押され気味になっている。
「ウインディに効果抜群の『なみのり』を撃たせると思い、相性不利の『かえんほうしゃ』を撃たせなかったのだろうが。それは悪手だったな」
サカキの言う通りだ。タイプ一致とは言えニドクイン自体に効果がいまひとつの『かえんほうしゃ』では決定打にならないし、そもそも『なみのり』にパワー負けする可能性が大きかった。だから『りゅうのいかり』にしたのだが……今回はそれを見越して『れいとうビーム』を指示したサカキが一枚上手だった。
だが!『れいとうビーム』じゃあ、ほのおタイプのウインディには効果はいまひとつ!そっちも決定打にはならないハズだろ!
「ああそうだな。が、『れいとうビーム』には追加効果がある」
『れいとうビーム』の出力が上げられる。それと同時に『りゅうのいかり』の勢いが落ちていく。元々『りゅうのいかり』は大砲のように一撃を放つ技だ。『れいとうビーム』の様に放出を続けるタイプの技ではない。
暫く拮抗したが、遂に『りゅうのいかり』が解け、『れいとうビーム』がウインディに当たる。
「グルァ!!」
効果はいまひとつのため気絶には至らなかったが、『れいとうビーム』の飛沫がウインディの足に触れたことによりウインディの足は地面ごと凍りついてしまった。
「さあこれで終わりだ。『なみのり』」
『なみのり』なら発生までに時間がある!ウインディ、『かえんほうしゃ』で足元の氷を溶かせ!
ニドクインが水を集めている間、ウインディが炎を吐いて氷を溶かす。ギリギリだが、果たして間に合うか…。
「クルォオオ!!」
ニドクインが『なみのり』を放つ。ウインディも丁度氷を溶かしきったタイミングだった。
『こうそくいどう』で回避しようにも今回の『なみのり』は点ではなく面、避けようがない。
なら、突き破れ!『すてみタックル』!!
「ガァウ!!ガァアアア!!!」
待ってました言わんばかりに吠えて『なみのり』に突貫するウインディ。
正直賭けに近い、何しろ『すてみタックル』を当てても当てなくてもどのみちウインディの体力はゼロになるのだから。
波がウインディを押し潰そうとうねりをあげる。だがウインディは『なみのり』を突き破り、ニドクインに『すてみタックル』を喰らわせた。
「クルゥ!!」
「ガァッ!!」
ニドクインの体力はゼロに、そして反動でウインディの体力もゼロになった。ウインディをボールに戻して労いの言葉をかける。
よくやってくれたな、ウインディ。
ニドクインをボールに戻したサカキがボールを見せてきた。恐らく最後のポケモンだろう。
「まさかほのおタイプのウインディでここまでやるとは、驚いた。さあ、こいつが最後のポケモンだ。出てこいサイドン!」
「ゴァアア!!」
ボールが開き、サイドンが現れる。サイホーンの進化系であるサイドンは、その巨体と角を活かして戦うことを得意としている。近距離で戦うのはあまり得策ではない。
頼んだぞ、カメックス!
「ガメェ!」
「既にダメージを負っているカメックスでどこまで戦えるかな。サイドン!『じしん』!」
「ゴァア!!」
サイドンが大きく足を上げて地面を踏みつける。それにより起こった振動と衝撃波がカメックスを襲う。
カメックス!『まもる』だ!
「ガメ!」
カメックスを中心に障壁が展開される。一度だけ絶対に攻撃を防ぐ『まもる』をここで使うのは多少持ったい無い気がしなくもないが、一撃も与えてないこの状態でこれ以上体力差をつけられたくはない。
反撃だカメックス!『みずのはどう』!
「ガメッ!ガメェ!」
背中の2つの砲身から水が波動となって発射される。
「『10まんボルト』だ」
「ガアア!!」
サイドンの角に電撃が纏わり、カメックス目掛けて放たれる。防御をせずに攻撃してくるということは、さっさとカメックスを倒して█████を引きずり出したいのだろう。
しかしみずタイプの技である『みずのはどう』はいわ、じめんタイプのサイドンに4倍のダメージが入る。だがカメックスにでんきタイプの技である『10まんボルト』はキツイ。もう一撃は耐えれそうにない。
モニターの体力のゲージはサイドンが半分まで減って黄色になっており、カメックスはまだ黄色だったが3分の1を下回っている。
もうひとふんばり、いけるな。カメックス。
「ガァメ」
身体の痺れを紛らわすためにブンブンと首を振って返事をする。
よし、もう一撃だ!『みずのはどう』!
「ガメ!!」
再びサイドンに向けて砲身を構える。しかしサイドンはそんなの知ったこっちゃないと言った様子でカメックスの元へに向かってくる。
「ガァメ!ガメッ!」
『みずのはどう』が発射される。このままではサイドンに直撃するが……。
「『メガトンパンチ』」
「ゴゥウ!!ゴアア!!」
力押しかよ!?
サイドンは2発の『メガトンパンチ』で『みずのはどう』を打ち消した。距離を詰められたせいで、もう一度『みずのはどう』や『なみのり』を打つには近すぎる。
くそっ、カメックス!来るぞ!
「遅い!サイドン、『みだれづき』!」
「ガァ、ゴォオ!」
左腕でカメックスを掴み、右腕で殴りかかる。一発、二発、三発、四発と喰らわせると五発目に思い切りカメックスを殴り、ジムの壁にふっ飛ばした。
カメックス!
「貴様のカメックスも今ので終わりだろう……何?」
ガラガラと瓦礫が落ちる音がして、目を向けるとそこにはカメックスが立っていた。どうやら最後の攻撃を喰らう寸前に『まもる』を使っていたらしい。
ナイス判断だぜカメックス!そんでこれで、終わりだ!『ハイドロポンプ』!!
「ガァァ…メァ!!メァア!!」
みずタイプの技の中でも最高峰の威力を持つ『ハイドロポンプ』が二発、サイドンに向かって放たれる。サカキは瞬時の判断でサイドンに技を出すよう指示する。
「『つのドリル』で迎え撃て!!」
「ゴゥアアア!!!」
サイドンの角が猛回転して体全体がドリルになったかのような勢いで『ハイドロポンプ』にぶつかる。が、それで止めれるのは一発目だけで、カメックスが放った『ハイドロポンプ』は二発だ。つまり───
もう一撃は、かわせない!!
サイドンの腹部に『ハイドロポンプ』が直撃する。その勢いは収まることなく、サイドンを壁にぶつかるまで吹っ飛ばした。
この一撃でサイドンの体力はゼロになり、モニターにチャレンジャーが勝利したという文字が現れた。
サカキはサイドンをボールに戻すとこちらの方へ歩いてきた。
「見事だ。まさかサイドンまでやられるとは……トキワジムのジムリーダーに勝利した証のグリーンバッジだ。受け取れ」
葉をモチーフにしたグリーンバッジをサカキから受け取る。これで漸く8個のバッジが揃った。
「ついでだ、これもやろう。『じしん』のわざマシンだ」
わざマシンを受け取る。『じしん』は凡庸性が高い技なので純粋にありがたい。
バッジとわざマシンを受け取るとサカキが再び話し始める。
「これで8個のバッジが揃ったようだな。これからポケモンリーグに挑戦するんだろう?四天王は強者しかいない。覚悟して挑むんだな」
それだけ言うと満足したのか背を向けてジムの奥へ行ってしまった。
先程のバトルはかつてロケット団のボスだったとは思えぬほど正々堂々としたバトルだった。いやむしろ、アレがサカキ本来の戦い方だったのだろう。
◇◇◇
ポケモンセンターで一夜を明かし、ポケモンの体力も回復させたあとピジョットに『そらをとぶ』をしてもらい22番道路の目の前に来ていた。
チャンピオンロードを超えればいよいよポケモンリーグに挑める。
さ、行くか。
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┃しゅじんこう グリーン ┃
┃もっているバッジ 8 こ┃
┃ポケモンずかん 113ひき┃
┃プレイじかん 36:31┃
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┃ここまでの かつやくを ┃
┃ポケモンレポートに かきこみますか?┃
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┃▷はい ┃
┃ いいえ┃
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┃ グリーンは ┃
┃ レポートに しっかり かきのこした!┃
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