碧色のライバル   作:妖魔夜行@

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レポート:7『ポケモンリーグ』

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┃ せっていを かえる  ┃

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┃しゅじんこう グリーン  ┃

┃もっているバッジ  8 こ┃

┃ポケモンずかん 128ひき┃

┃プレイじかん  37:09┃

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 チャンピオンロードを抜けた先、セキエイこうげんに辿り着いた。

 

 ポケモンセンターで傷ついたポケモンを回復させ、ポケモンをポケモンリーグ用に入れ替えて、ショップで回復道具を充実させれば。いよいよポケモンリーグに挑む。

 

 待ってろよ四天王……世界で一番強いのは

 

 この俺だ!

 

 

◇◇◇

 

 

 部屋に入ると紅色の髪を一つに縛り眼鏡をかけた美しい女性が真向かいに立っていた。

 女性はこちらが部屋に入ってきたことを見ると口を開いた。

 

「ようこそ挑戦者(チャレンジャー)!私は四天王のカンナ!貴方を歓迎するわ」

 

 御託はどうでもいい。さっさと始めようぜ。

 

「あら威勢がいいわね。久しぶりに来た挑戦者だから、どう戦おうか迷っていたのだけど……最初から全力でいいわね。来なさいジュゴン!」

 

 カンナが投げたボールが開き、ジュゴンが現れる。こおりタイプと侮ることなかれ、みずタイプも持っているので安易にほのおタイプで挑めば速攻で倒されてしまう。

 

「こおりタイプの強み、相手を凍らせることなんだけどそれってとっても強力よ!

だって凍ちゃったら貴方のポケモン、全然動けないんだから」

 

 はっ、その氷。アンタのプライドごと木っ端微塵にしてやるよ!出てこいフーディン!!

 

 ボールを投げフーディンを繰り出す。遠距離に強いカンナのポケモン相手に有利に立ち回れるのは、手持ちの中ではフーディンしかいないからだ。

 

 さあ、始めようぜ!

 

 ポケモンリーグ、第一戦が始まった。

 

 

◇◇◇

 

 

「ラプラス!『れいとうビーム』!」

「クアア!」

 

 一際強力な冷気の光線が地面を這いながらフーディンに迫る。

 

 フーディン!『ひかりのかべ』だ!

 

「ムゥン」

 

 特殊攻撃を防ぐ光の壁で『れいとうビーム』を防ぎ、そのまま念動力でラプラスを持ち上げた。

 

 『サイコキネシス』。

 

 ラプラスの体を反転させて頭を地面に叩きつける。当たりどころが悪かったのかラプラスの体力はゴリゴリと減っていきゼロになった。

 

 見たか?俺は天才なんだよ。

 

「……いいわ、この先に進みなさい」

 

 カンナの話を聞いてフーディンをボールに戻してから扉を開ける。

 

 

◇◇◇

 

 

 次の部屋に入ると半裸の男が立っていた。その鍛え抜かれた上半身を見るに、かくとうタイプの使い手なのだろう。かくとうタイプを使うトレーナー達はポケモンと一緒に何故か己の肉体も鍛え上げるやつが多い。

 

「俺は四天王、シバ。お前が鍛えたポケモン、俺に見せてみろ。ウー!!ハー!!!」

 

 シバが雄叫びをあげると、バトル開始のブザーが鳴り響く。フーディンが入ったボールを取り出しながら、ボールを構えるシバを見つめた。

 

 少しは手応えあるんだろうな?

 

 2回戦が始まった。

 

 

◇◇◇

 

 

 ピジョットの『ブレイブバード』がカイリキーに迫る。カイリキーは4本の腕でピジョットの翼を掴み、どうにか止めようとするがタイプ相性もあってピジョットが競り勝った。

 高火力の技を受けたカイリキーは吹っ飛ばされ、後ろで指示を出していたシバ諸共壁に激突してしまう。

 

「ガハッ!ま、まさか…この俺が負けるとは……」

 

 ピジョットをボールに閉まって次の部屋に進む。順調に進む一方で、どこか物足りなさを感じていた。

 

 俺のポケモン達は、まだ本気を出せちゃいないぜ。

 

 

◇◇◇

 

 

 次の部屋ではゴーストタイプの使い手、四天王キクコとの勝負になった。ゴーストタイプに相性のいいポケモンはいないのでウインディやピジョットの力押しで最後の一体まで追い詰めた。

 

 アーボックをボールに戻しながら、キクコは笑みを崩さずに話し始める。

 

「やるねぇ、流石はここまで勝ち抜いて来ただけはある」

 

 当たり前だろ。俺はそこらのトレーナーとは違うんだ。

 

 強気に返してやるとキクコは笑い声を上げながら話を続けた。

 

「いうねぇ!ジジイの孫のことだから、チマチマ図鑑集めてるだけかと思ったら、どうやら違うみたいだ」

 

 じいさんは関係ないだろ。それに、俺は図鑑集めと並行して最強のポケモンを集めてきた!

 

 その言葉を聞いて、キクコはしゃがれた声で答える。

 

「そうかい……アンタのジジイは昔は強くていい男だった!今じゃ見るかげもないがね!……さあ、これが私の最後のポケモンさ。いけぇゲンガー!」

 

 ボールが開き、ゲンガーが飛び出てくる。

 

 迎え撃てサイドン!

 

「グォオオ!!」

 

 『がんせきほう』!!

 

 

◇◇◇

 

 

 キクコとの勝負に勝利して、最後の部屋に進む。

 部屋に入ると最後の四天王であり、現チャンピオンであるワタルが待ち構えていた。

 

「まさかここまで来るとは……」

 

 俺は、アンタを倒してここの頂点に立つ。

 

「面白い、俺は四天王のワタル。使うポケモンは…最強のドラゴン軍団達だ!」

 

 そう言ってワタルはボールを投げた。ボールが開き飛び出てきたのは翼を持つ、橙色の竜。カイリューだった。

 

 いけっ!カメックス!

 

「ガメェ!」

 

 こいつは強いぜ。

 

「言うじゃないか、カイリュー!」

 

 カメックス!

 

「『はかいこうせん』!!」

 

 『ハイドロポンプ』!!

 

 灼熱の光線と水の大砲がぶつかり合う。流石は四天王のポケモン、かなりの高火力だった。

 

「中々のパワーだ」

 

 挨拶代わりさ。

 

 さあ、始めようぜ!

 

 

◇◇◇

 

 

 ポケモンリーグ、チャンピオンの間にある玉座に座って挑戦者を待つ。

 

 端的に言えば、グリーンはポケモンリーグを制覇して新しいチャンピオンになった。ワタルとの戦いは他の四天王に比べるとかなり長くなった。が、試合を制したのはグリーンだった。

 そしてチャンピオンとなったグリーンは、ある少年を待っていた。

 

 早く来い……。

 

 扉が開かれる音が部屋全体に聞こえる。挑戦者が部屋に足を踏み入れた瞬間、部屋の明かりがつく。それで気づいたのか、挑戦者の赤い帽子を被ったこげ茶髪の少年は、グリーンを見て驚いた。

 

 よお、レッド!お前も来たか!ははっ!

 

 嬉しいぜ!

 

 

◇◇◇

 

 

「まさか、お前がリーグチャンピオンだったとは」

 

 レッドは笑みを浮かべながらそう話す。そう言えば少し気になることがあるのだが、まあそれはバトルが終わってからでいいだろう。

 そんなことより───

 

 当たり前だろ。俺はいつもお前の1歩先を歩いてきたんだ。

 

 俺はポケモン図鑑を集めながら完璧なポケモンを探した!

 

 色んなタイプのポケモンに勝ちまくるようなコンビネーションを探した!

 

 そして今!俺はポケモンリーグの頂点にいる!

 

 レッド!この意味が分かるか?

 

「意味?」

 

 教えてやる!この俺様が!世界で一番!強いってことなんだよ!!

 

 チャンピオン防衛戦が、今始まった。

 

 

◇◇◇

 

 

「いけ!ピカチュウ!」

「ピカピィカ!」

 

 レッドの先発がピカチュウに対して、グリーンの先発はピジョットだった。

 相性で見ればピジョットが不利だが、どうやらグリーンはポケモンを変えるつもりはないらしい。

 

「ピカチュウ!『かみなり』!!」

「ピーカ!ヂュウゥー!!」

 

 電気が体全体から溢れ出るように流れ、ピジョットに向けて撃たれる。電撃で出来た槍のような技を、ピジョットは飛翔することで躱す。

 

 やりかえせ!『ふきとばし』!

 

「クワッ!クワァ!!」

「ピカ!?」

 

 『ふきとばし』とは相手のポケモンを吹き飛ばして無理やりボールに戻す技だ。ルール上、相手ポケモンの技で自分のポケモンが戻された時も自分の意思でポケモンを変える時と同じ扱いなので、レッドはこれからピカチュウ以外のポケモンを出さなければならない。

 

「くっ!頼んだカビゴン!」

「ゴォー」

 

 繰り出されたのはカビゴン。その巨体から見て取れる通りかなりのパワーを持つポケモンだ。

 

「『こわいかお』!」

「グォーン…!」

 

 直視するなピジョット!

 

「クルル、クワッ!?」

 

 『こわいかお』は一瞬でも目が合えば恐怖で足が竦み、動きが鈍くなる。素早いピジョットをカビゴンと同じ土俵に持ってくるために選択したのだろう。

 旋回して避けたのたが、その避けた先を予測してか、カビゴンが体を倒して『こわいかお』を見せた。

 すばやさが下がってしまった今のピジョットは、カビゴンと同じくらいのすばやさになってしまっている。

 

 まずい!『ふきとば──

 

「遅い!『メガトンパンチ』!!」

「ググオオオオ!!!」

 

 鈍重な拳がピジョットに向かって振り下ろされる。羽を思うように動かせないピジョットは防ぐすべもなく、まともに喰らってしまった。

 

「クルォオ!?」

 

 ピジョット!

 

 地面に叩きつけられたピジョットは気絶した。モニターにピジョットが戦闘不能になったと表示され、ピジョットのアイコンが暗くなる。

 

 出てこいサイドン!

 

「グオオ!!」

「サイドンか…だったら、カビゴン!『ばくれつパンチ』!」

「グゴォオ!!」

 

 かくとうタイプの技である『ばくれつパンチ』を繰り出してきた。しかし、『ばくれつパンチ』は『メガトンパンチ』とは違い、勢いが強すぎてかくとうタイプのポケモンでもコントロールが難しい技だ。確かに鈍重なサイドンでは躱すのは厳しいかもしれないが、当たらなければどうってことは無い。

 

 受け止めろ!

 

「オオオ!!」

「何っ!?」

 

 カビゴンの拳ではなく、腕を掴んでサイドンは受け止めた。そして───

 

 この距離なら外れることはない!『つのドリル』!!

 

 サイドンの角が猛回転して、カビゴンに迫る。角をカビゴンの腹に押し付けたまま突貫して、壁に押しやった。

 

「グルオオオ!!ゴオオッ!!」

「ゴォ、ンー…」

「カビゴン!」

 

 一撃必殺。カビゴンの体力は一瞬でゼロになり、戦闘不能になった。これでお互いの手持ちは5体ずつになる。

 

「強いな、そのサイドン」

 

 不意にレッドがそんなことを言ってきた。

 

 当たり前だろ。なんたってこの俺が鍛え上げたんだからな!

 

 このサイドンは、サカキとのジム戦が終わったあとにサファリパークにいき捕まえたサイホーンをチャンピオンロードで鍛えて進化させたサイドンだ。

 手持ちの枠を埋めるため、強いポケモンは何かと考えた。その時に思い浮かんだのがサイドンだったのだ。

 実際にサイドンはサカキのサイドンを思い出すくらい強靭な角と体を持っている。

 

 ポケモンリーグに挑むために、鍛えたのだから当たり前と言ったら当たり前かもしれないが。

 

「そっか。けど、俺のこいつも強いぞ!出てこい、ラプラス!」

「キュアーン!」

 

 ラプラスか。いいポケモン持ってんじゃん。

 

 ラプラスはみず、こおりタイプのポケモンで、四天王カンナも使用しているポケモンだ。特殊攻撃が強く、弱点であるはずのでんきタイプの技も覚えられるのでみずタイプのエキスパートから羨まれるポケモンでもある。

 なんと言ってもラプラスは他のポケモンに比べてとても賢いらしい。その反面、トレーナーを選ぶらしく、自分に似合わないトレーナーとラプラスが認識したら頑なに言うことを聞かないと言われている。

 

 グリーンもまさかレッドが持っているとは思わなかったが。

 

 さてバトルに戻るが、いわ、じめんタイプのサイドンにとって、みずタイプを持つラプラスは天敵だ。かと言って対策をしていない訳では無い。

 

「ラプラス!『ハイドロポンプ』!!」

「キュアー…」

 

 サイドン!自分の目の前に『いわなだれ』!

 

「ゴアア!」

「アアー!!」

 

 『ハイドロポンプ』が放たれる、その瞬間。サイドンとラプラスの間に岩石が挟まれる。そう、サイドンが撃った『いわなだれ』の岩だ。

 これで防壁を作り出し、みずタイプ特有の遠距離攻撃を防ぐのが対策のひとつだった。

 しかし完全に防ぎきること出来ず、多少のダメージは受けてしまったが想定内の範囲だ。すぐに立て直せる。

 

 サイドン!『じしん』!

 

 サイドンが踏みつけた足から、振動とともに衝撃波がラプラスを襲う。

 

「ラプラス!!」

 

 ちっ、まだ耐えるか。

 

 一撃で戦闘不能になるまではいかなかったが、半分を下回った。だが、あともう一撃当てれば倒せる。サイドンもそれを察してか、果敢に攻めようとしている。

 しかしレッドも負けじとラプラスに指示を出す。

 

「『あまごい』だ!」

「キュ、キュァアー!」

 

 ラプラスが鳴き声をあげ、天井に向かって水を噴出する。あっという間に部屋の天井を隠す雨雲を作り出した。

 

 これでみずタイプの技の威力をあげるつもりか……だが逆に利用されるとは考えなかったのか?

 

「なんだと?」

 

 サイドン!『かみなり』!

 

「グルォオオオ!!!」

 

 サイドンの角から雨雲に向かって電撃が打たれる。雨雲はゴロゴロと唸るような不穏な音を鳴らし、時折光る。

 

「このままじゃ…!もど───」

 

 間に合わねーよ。

 

 『あまごい』の力も借りた『かみなり』がラプラスを狙って落ちる。雨が降って体が濡れていたこと、それと電気を通しやすいみずタイプであること、どちらもラプラスの体力を削るのには十分な理由となり、ラプラスは倒れた。

 

 レッドの手持ちポケモンの数、残り4体。

 対してグリーンの手持ちはサイドンを含んで五体。しかもサイドンはほとんど無傷ときている。

 

 レッドが冷や汗を流すには十分だった。

 

 レッド!今日の俺は、本気の本気だぜ!!

 

 お前に

 

 勝つ!!!

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