ハイテンション↑バカップル   作:アサルトゲーマー

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大丈夫?カップルをギスギスさせるための間男間女絶対殺すマンの作品だよ!


素直さやひたむきさMAX END

 デートというものにはとかく金が掛かるものである。

 映画館デート。おやつ込みで一人4000円強。

 買い食いデート。クレープひとつ700円くらい。

 カラオケデート。一時間600円前後。

 

「お財布スッカラカンイエエエエエエエエエーーーーッ!!」

「金欠イエエエエエエエエエーーーーッ!!」

 

 そう、彼らは今金欠だった。

 放課後にデート。休日にデート。隙あらばデート。残念ながら当然の結果と言えよう。

 

「お金稼がなきゃ!!」

「バイト探さなきゃ!!」

 

 そう言って二人は学校の中だというのにバイト求人誌を広げて顔を突き合わせている。

 賃金、拘束時間、仕事の内容をあーでもない、こーでもないと相談している二人の元に近づいて行く足音が一つ。

 

「おーっほっほっほ!!金欠とは情けないですわねお二方!」

 

 金髪巻き髪お嬢様のエントリーだ!彼女は御鐘 望子、ナンカスゴイカンパニーのご令嬢である!

 

「モッチー!」

「望子ですわ!貧乏でいらっしゃる貴方たちのためにお仕事を持ってきましたわよ!」

「ありがとうございますモッチーさん!」

「望子ですわ!」

 

 ペシーンとバイト求人誌の上に重ねられたパンフレットは遊園地のもの。はてこれは?翔と奈央は首を傾げた。

 

「うふふふ…貴方たちには園内のヒーローショーに出演していただきます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこまでだ怪人ども!!お前たちの悪事は僕たちモモタロウ戦隊が許さないぞ!!いくぞみんな!!」

「ワンワン!!」

「……。きじきじー!!」

「えっ?……。サルサルー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぶっつけ本番大失敗イエエエエエエエエエーーーーッ!!」

「キジの鳴き声まったくわかりませんでしたイエエエエエエエエエーーーーッ!!」

 

 遊園地のバイト当日。そこには愚かな敗北者たちが居た!!

 

「なーにをやっておりますのおばかさん!雉の鳴き声は『カー』や『ケーン』でしょう!」

「ごめんね!!!」

「でもまあ翔様のフォローはなかなかよかったですわね!今回はそれに免じて減給はなしにしてさしあげます!」

「モッチーさんの美人!雅量!ゴージャス巻き髪!」

「おーっほっほっ!褒めても賃金は等倍ですわよ!」

 

 上機嫌な望子から渡されたひとつずつのポチ袋。二人は顔を見合わせて袋の中を覗いた。

 

「…あれ。モッチーさん、これって」

 

 奈央が袋から紙幣と共に取り出した一つのチケット。それは遊園地の一日フリーパスであった。

 目を点にした彼女を見て満足そうな顔をした望子は腰に手を当て、大笑いする。

 

「おーーーーっほっほっほっほ!アツアツのお二方にはお似合いのボーナスですわ!御鐘望子は雅に去りますわ!セバス、帰りますわよ!」

「中村です」

 

 言うだけ言うと望子はセバス(中村)を連れて歩き去っていった。

 ぽつんとステージ裏に取り残された二人。

 

「モッチー心まで美人とか惚れるわ」

「惚れちゃいますね」

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 

「んあああああああーーーっ!どうして!わたくしは!素直に翔様と奈央様を応援していると言えませんの!答えなさいセバス!」

「中村です」

 

 

 

 

 

■■■

 

 

 

 

 

 

「ジェットコースターイエエエエエエエエエーーーーッ!!」

「水しぶきイエ…がぼぼぼっ!」

「奈央ーっ!?」

 

 しばらく後。そこには最後に水溜まりにぶち込まれるタイプのジェットコースタに乗っている二人が!

 

「ゴーカートイエエエエエエエエエーーーーッ!!」

「マリ〇カートエイイイイイイイイーーーーッ!!」

 

 そしてゴーカートに乗ってはしゃぐ二人が!

 

「観覧車はイエらない」

「はい」

 

 そして観覧車で急に大人しくなる二人が!!暴れると危ないからね!

 

「はあー。今日は遊んだなぁ」

「はい、とっても楽しかったです!モッチーさんには感謝ですね」

「そうだな」

 

 そう言って肩を寄せ合う二人。はしゃいだせいなのか、二人きりで居るせいなのか、二人の体はほんのりと熱を持っていた。

 自然と手が重なり、絡まり合う。

 

「今日は凄く楽しかった。またデートしような」

「翔さん、何もう終わった気でいるんですか?まだイベントが一つ残っていますよ」

 

 え、と翔が思った時にはもう遅かった。夕陽で伸びた二人の影が重なり合う。

 長い沈黙。息を止めた二人。先に「ぷは」と息を吐いたのは奈央だった。

 

「えへへ。観覧車で好きな人と口づけするの、夢だったんです」

 

 口元を押さえながら、彼女は顔を赤くして言った。

 

 

 

 

■■■

 

 

「セバス!!今お二方は何をしていましたの!?双眼鏡を貸しなさいセバス!」

「中村です」

 

 

■■■

 

 

 

 

 夜。

 奈央は自分の部屋でぐったりしていた。彼女の記憶は遊園地を出たあたりからすっぽり抜けており、いつの間にか風呂を済ましてベッドに倒れこんでいる状態だ。

 

「やっちゃった…。翔さんに、口づけしちゃった…」

 

 頭はふわふわ、視界はぐるぐる。壊れたレコードのように同じセリフを呟き続ける奈央は幸せそうに頬を緩めながら枕に顔をうずめる。

 

「翔さん大好きいええええーーっ。えへへ」

 

 翔さんも私の事を考えていてくれているのかな?奈央は幸せな気持ちで眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「奈央大好きイエエエエエエエエエーーーーッ!!」

 

 なんだか遠くから叫び声が聞こえたような気がした。

 

 

 




キャラ紹介

灰天 翔
はいてん しょう君。うるさい。

茄鳴須 奈央
かなりす なおちゃん。うるさい。

御鐘 望子
おかね もちこちゃん。うるさい。

中村
なかむら君。しずか。
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