落枝蒐集領域幻想郷   作:サボテン男爵

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『救え! アマゾネス・ドットコム!』で明かされた衝撃の真実。チェイテ特異点が既に修復されている。――でも私が信じている。あのイミフな特異点がそう簡単にくたばるわけがないって!

あと、今回の話はいつもとは少し毛色が違う趣向になっています。
番外編の更に番外みたいな感覚で捉えて貰えれば。


番外編14 十六夜咲夜と不思議な遺産

「働き方改革よ!」

 

 急にそんなことを言い出した幼い主に対し、十六夜咲夜は「はあ」と曖昧に頷いた。

 紅魔館に存在する大図書館。

 住人にして友人であるパチュリーと向かい合って卓を囲んでいるレミリアの前には、数冊のビジネス書? が重ねられていた。

 『カエサル著 人を幸せにし、自分はその3倍幸せになる経営術』『ダビデ著 はじめての土地投機』『エジソン著 交流にはできない時間の有効活用法』などといったタイトルが咲夜の目に映る。

 

「今度は何の遊びですか?」

 

「遊びじゃないわ! 重大な事なのよ!」

 

 ビシィッ! と人差し指を咲夜へと向けるレミリア。

 咲夜はとりあえず、向けられた指を掴み横に向け直した。

 レミリアはシュンとした。

 

「それで、働き方改革とは?」

 

「あ、ウン。んん! ……そうね、私ちょっと咲夜を働かせ過ぎだと思っているの」

 

 気を取り直したかのように喉を鳴らし、幼い吸血鬼は語り始める。

 

「家事全般に加えてお遣いや戦闘、妖精メイドたちの躾まで……自分が吸血鬼だから時々忘れがちになるけど、人間って基本的に脆弱なのよね。一部例外が割といるけど、咲夜にはもっと、体と心に余裕をもってもらいたいのよ」

 

「一応、自己管理は出来ていると自負していますけど」

 

「甘いわ咲夜。甘タレの納豆よりも甘いわよ。いい? あなたは確かに自慢のメイド。でも医者の不養生という言葉もあるわ。他人の世話を得意にする者が、自分の世話まで得意だとは限らないの。パチェを御覧なさい。日ごろの不養生が祟って、カルデアの図書館に出向いてもおっかない看護師に追いかけまわされる始末よ」

 

「レミィだって、『蝙蝠は病原菌のキャリアになりうる』とか言われて消毒されそうになってなかった?」

 

「むむむむむ……」

 

「むきゅきゅきゅきゅ……」

 

「はいはい、お二人ともその辺りで」

 

 視線をぶつけ合う二人に、咲夜は手をパンパンと叩いて仲裁に入る。

 

「それでお嬢様は、何をどうなされたいんですか?」

 

「むっ、そうね……とにかく! 私は紅魔館の運営状況を改善する必要を感じたの。由緒ある紅魔館を、『やーい! お前んちのメイドは24時間労働ー!』とか言わせるわけにはいかないのよ」

 

「お嬢様……正確には1日30時間くらいなのでご安心ください」

 

「知りたくなかった現実!?」

 

 時間を操る咲夜だからこそできる荒業であった。

 レミリアは頭を両手で抱えてテーブルに突っ伏し、わなわなと体を震わせる。

 

「いいえ、目を背けちゃダメよレミィ……私の抱いた危機感は決して間違っていなかったわ。このままじゃ紅魔館がブラック企業認定されちゃう。せめてブラッディ企業にしないと!」

 

「レミィ、それ余計に悪化していると思うんだけど」

 

「とにかく咲夜」

 

「はい」

 

 レミリアはパチュリーからのジト目を華麗に無視し、己が従者に宣告する。

 

「あなた、明日から1週間休みね」

 

「……………………………………………………………………………………はい?」

 

 完璧で瀟洒なメイドとしては非常に珍しく、たっぷりの間を開けた上での返答だった。

 

                        ◇

 

「まったく――お嬢様の急な思い付きには困ったものね」

 

 翌朝――咲夜はいつも通り早い時間に目を覚まし厨房に出向くも、妖精メイドたちに『今日はちゃんと休んでください!』と追い返されるという珍事を経て、自室にて手慰みにナイフの手入れをしていた。

 

『あなたもそろそろ、部下に任せるってことを覚えないとダメよ? 例の雀鬼の指導による妖精メイドたちのスキルアップ。それを確かめるいい機会でもあるわ』

 

『あなたの力による紅魔館の空間拡張も解除していいわ。知っての通り私は属性魔法が得意なんだけど、カルデアとの技術交換で空間を弄る術式も充実してきたからテストしてみたいのよ。というかそもそも、この手のインフラを個人の力に頼ること自体無理があるのよね』

 

 レミリアとパチュリーからのそれぞれの申し出により、咲夜の身は今現在、完全にフリーになっていた。

 

「でも連休なんて、いつ以来かしらね」

 

 ナイフの手入れを終え、一度食堂に出向いて食事をとり(妖精メイドたちは褒めてもらいたくてソワソワしていた)、自室に戻る。

 豪勢な作りながらも、年頃の少女の部屋としては私物の少ない部屋。

 以前の宴会で景品として手に入れたヒポグルミは、数少ない例外か。

 

「意外と暇なものね……」

 

 普段は忙しいと口にしているものの、いざ時間ができると何をしていいのかすぐには思いつかない。

昔はこんな時何をしていただろうかと思いだそうとし、咲夜はハッっとする。

 

「――っ。さすがはレミリアお嬢様。いつの間にこんな、全身仕事人間に改造されていたなんて……」

 

 仮にレミリアがこの場にいれば、『えっ? そんなことした覚えないんだけど?』と全力で否定したであろうが、生憎と独り言は部屋の床に沈んでいくだけであった。

 

「……出かけようかしら」

 

 時間を潰すだけならば図書館でも十分に可能だが、主が望んでいるのはそういうものではないだろう。

 特に行く当ても目的もなく、咲夜は珍しく私服を身に纏うのであった。

 

                       ◇

 

「あっ、咲夜さんお出かけですか? へぇ、メイド服以外は新鮮ですけど、似合っていますね!」

 

 紅魔館の門前に立っているのは、門番の美鈴。

 にこやかに話しかけてくる。

 

「おはよう、美鈴。今日は居眠りしていないのね」

 

「やだなぁ~、アハハ。そんな毎度の如く寝てるわけないじゃないですか。たまにですよ、たまに」

 

「……そうね。そういうことにしておきましょうか」

 

 彼女の居眠り状況を指摘しようとし、やめる。

 今日は休みなのだから、あまりガミガミ言わなくてもいいだろうと。

 

「どちらまで行かれるんですか?」

 

「人里まで。ちょっとブラブラしてみようと思っているの」

 

「へぇ~、なんだか珍しいですね」

 

「急な休みだから、特に予定なんて入っていないのよ」

 

 肩を竦めて見せると、美鈴は得心いったように頷いた。

 

「でもやっぱり咲夜さんも、ちょっと変わりましたよね。昔だったらこんな時でも、屋敷に籠ったままだったでしょうし」

 

「――まあ、そうね。異変だのなんだの、いろいろとあったから。そういえば美鈴。私の後は、あなたが1週間休みだったわよね? 何か予定は決めているの? まあ滅多に紅魔館から離れないあなたじゃ、そうそう予定なんて――」

 

「ふふん、それがですね~」

 

 美鈴はニコニコと笑って見せた。

 

「ほら、里の武術家が偶に手合わせに来るじゃないですか? 昨日も来ていたので休みを貰えるってことを話したら、じゃあ里の武術家さんたちと飲み会をしませんか? 普段お世話になっていますから。って話になって……楽しみですね~」

 

「……へえ」

 

「他には武術家系サーヴァントの皆さんと、手合わせの約束をしたりですね。あそこのシミュレーターってちょっと興味があったんですよ。立香さんやマシュさんとピクニックの約束をしていますし、河童のバザーにも顔を出すつもりです。チルノちゃんが案内してくれるって。実は旧地獄にあると噂の温泉街とやらも気になっていまして。後は――ってきゃあっ!?」

 

「あらごめんなさい。唐突に殺意を覚えて、故意にナイフが滑ったわ」

 

「それわざとってことですよねぇ!?」

 

 唐突に、且つ鋭い手首のスナップで投げられたナイフを間一髪で回避し、美鈴は冷や汗をかいた。

 

「しかしその様子では、咲夜さんは特に用事はないみたいですね」

 

「むっ、そんな事……まあないんだけど」

 

「やっぱり。折角なので思いっきり趣味に打ち込んだりしてみては……そういえば咲夜さんの趣味ってなんでしたっけ?」

 

「ええっと……家事とか?」

 

「それは趣味じゃなくて仕事なんじゃあ……ほら、何かないんですか? 例えば紅魔館に来る前にやってたこととか――ってああ!? すみません、つい突っ込んだ話を」

 

 慌てて頭を下げてきた美鈴に、咲夜は首を傾げる。

 

「なんで急に謝っているのかしら」

 

「はあ、過去のことはあんまり聞いちゃいけないものとばかり」

 

「すき好んで吹聴するつもりはないけど、別に隠しているって訳でもないわよ」

 

「えっ? そうなんですか? てっきり呪われた力を背負った故に周囲から排斥され、闇から闇に、影から影に生きるような生活を送ってきたものとばかり……」

 

「……あなたの想像力が豊かなのは別にいいんだけど、悲劇のヒロイン扱いされても困るわ。力は一族由来で私の固有って訳でもないし、家族にはよくしてもらっていたわよ。料理だって兄から教わったし。実は結構いいところの生まれなのよ、私。」

 

「マジですか。というかお兄さんとかいたんですね。どんな方なんですか?」

 

「……優秀だけど、残念な人だったわね。ってあら、お客様――いえ、泥棒かしらね。アレは」

 

「あっ、ちょ、いいところで!? 咲夜さん、また今度詳しく聞かせて下さい!」

 

 空から降ってきた白黒の流れ星を追いかけて、美鈴は駆けだす。

 紅魔館の上空で始まった弾幕ごっこを少しの間観戦し、美鈴の負けが濃厚になった時点で咲夜は改めて歩き出すのであった。

 

                        ◇

 

 一人、人里を歩く。

 チラホラと感じる視線は、自分の容姿のせいか、服装が里から浮いているせいか。

 今でこそ人里に買い物に訪れることも増えたが、紅魔館が幻想入りしたばかりの頃は碌に足を踏み入れることもなかった。

 今だって絶対に必要かと言われれば、そうでもない。

 ただ人里との交流は間違いなく、紅魔館の時間が静止したかのような雰囲気に彩りを添えるものではあった。

 

「ホント、変わったものよね。私も、周りも……」

 

 誰に聞かせる訳でもなく、小さく呟く。

 衣食住を求めて紅魔館の門を叩き、メイドとして生きてきた。

 いつしか屋敷は、この忘却の地へと引っ越した。

 主が気まぐれのように異変を起こし、巫女と魔法使いが解決に訪れ、交流が始まり広がった。

 カルデアが訪れてからは一層騒がしさも増し、同時にそれも悪くないと思っている自分がいる。

 

「――あら?」

 

 ふと感じた違和感に、足を止める。

 自分の能力の琴線に、何かが触れたかのような感覚。

 

「……………………」

 

 普段ならば無視しただろう。

 もしくは土産話にして、主が動き出すのを待つか。

 だが今は――

 

「……行ってみるとしましょうか」

 

 鬼が出るか蛇が出るか。

 狭い街路に身を潜り込ませ、ゆっくりと歩を進める。

 されど道のりは短く、すぐに“ソレ”は姿をあらわした。

 

「喫茶店?」

 

 幻想郷――とりわけ人里には似つかわしくない西洋建築。

 里の奥まった場所に位置する、客商売など考えていないかのような不自然な立地。

 

「ふむ……化かされているのかしらね」

 

 あの狸の頭領は外と幻想郷を出入りしていると聞くし、外の店にも詳しい事だろう。

 もっとも化かすにしても、もっと幻想郷にあったやり方はありそうなものだが。

 

「アーネンエルベ、か」

 

 店の外壁にペイントされた文字を読み上げる。

 おそらくこの店の名前なのだろう。遺産、という意味だったか。

 

「毒を食らわば皿まで、といったところかしらね」

 

 無謀な突撃も後先考えない挑戦も、趣味ではないのだが。

 たまにはこういう事もいいだろうと、ドアノブを回す。

 

「いらっしゃいませ~。お一人様ですか?」

 

「ええ」

 

 オレンジ色の髪の少女が明るく声をかけてきて、席に案内される。

 メニュー表を開いて一瞥し、己の力で時を止める。

 

「ふむ」

 

 静止した時の中で一旦席を離れ、店の出入り口に向かいドアを開ける。

 そこは紛れもなく、幻想郷の人里。

 

「別に現代入りしたって訳じゃなさそうね」

 

 元の席に取って返し、時計の針が進みだす。

 開いたメニュー表の値段――通貨単位は“円”だった。

 

(念のために外のお金も幾らかは持っていたけど、本当に役に立つなんてね……)

 

 幻想郷の基本通貨は円ではない。

 しかし以前起きたオカルトボールにまつわる異変。

 その際に幻想郷の住人が突発的に外に放り出されるという現象が起き、咲夜も万一の備えとして円を持っていたのである。

 

「日替わりランチを一つ」

 

「は~い。お飲み物はどうされますか?」

 

「ホットのコーヒーを」

 

 一先ずは無難なものを。

 ウェイトレスが厨房に下がったのを見送り、店内を観察する。

 

(一見普通の喫茶店。だけど……)

 

 世界から浮いているというか、外れているというか、交わっているというか。

 時間と空間にまつわる己が力故に、そんな曖昧な違和感が拭えない。

 そもそも幻想郷に、こんな外の世界の喫茶店がある方がよほどおかしいのだが。

 

 続いて他の客をそっと観察する。

 

 銀のロングヘアーのシスター。

 

 セミロングの髪をポニーテールに纏めた眼鏡の美女。

 

 金のショートカットを持つ尋常ならざる力を内包した女性。

 

 妙にだるそうにしている干物女っぽいの。

 

 ――チリンチリンと音が鳴り、新たな客が入店してくる。

 

「いらっしゃいませ~、2名様でよろしかったですか?」

 

「ええ。ほらアーチャー、エスコートくらいしなさいよ」

 

「やれやれ……私は君の買い物の荷物で手一杯なのだがね」

 

 聞き覚えのある声に振り替えると、そこには見覚えのない服の見覚えのある弓兵。

 隣のテーブルに案内された彼に、咲夜は声をかける。

 

「こんにちは、エミヤさん。奇遇ですね」

 

「――何?」

 

 褐色肌の弓兵は、訝し気に、まじまじと咲夜の顔を見つめた。

 

「……ちょっとアーチャー。誰よその銀髪美人」

 

「いや、すまないが君。どこかで会ったことがあっただろうか?」

 

「うわ、そういう言い訳しちゃうんだ。真名まで知られている以上、初対面な訳ないでしょうに」

 

「ああ、いつものメイド服じゃないので分かりにくかったでしょうか? 紅魔館の十六夜咲夜です」

 

 名乗りを上げる咲夜であるが、相変わらず弓兵は首を傾げるばかり。

 

「申し訳ないが、その名のどちらにも覚えがないな。誰か別人と勘違いしているのではないかね?」

 

「でもアーチャーのエミヤさんなんですよね?」

 

「むっ、まあ間違いではないのだが」

 

「同僚にいつも水着みたいな恰好の未亡人と、ケモミミシッポ付き裸エプロンの巫女メイドがいる……」

 

「誰だねその羨ましい男は!?」

 

「……アーチャー? あまりプライベートに口を挟むつもりはないけど、あなた私の知らないところで一体何をやっているのかしら?」

 

 若干引き気味のマスターに狼狽える弓兵。

 

「誤解だ凛!? くっ――恨むぞ。エミヤとかいう紛らわしい奴め!」

 

「あなたは、ええっと……スペースの方のイシュタルさんだったかしら?」

 

「スペース!? イシュタルはまだ分かるけどなんで頭文字にスペースがついているの!? というか私は遠坂凛よ!」

 

「凛、家訓が仕事を放棄しているぞ」

 

「これは失礼しましたわ。世の中には似た顔が3人……いえ、人によっては10人くらいいますからねぇ」

 

 いつの間にか近くに来ていた金髪の女性が、咲夜に声をかけてくる。

 

「ねぇねぇ、あなたさっき時間止めてたわよね? ひょっとしてゼル爺のお弟子さんとか?」

 

「いえ、通りすがりのメイドですわ」

 

「おっす! 来たぜー」

 

「あっ、ランサーさんお疲れさまです」

 

 ウェイトレスに出迎えられた青髪の槍兵に、咲夜は声をかけた。

 

「あら、あなたももいらっしゃったんですね」

 

「おぉ? 初めて見る顔だが綺麗な嬢ちゃんだな。こりゃあれか? 逆ナンってやつかい?」

 

「初めてって――以前何度かナンパされたのは、やはり遊びだったのでしょうか?」

 

「ランサーさん。私、そういうのはちょっとどうかと思います」

 

「フィッシュ……些か――いえ、まるで躾が足りなかったようですね」

 

 シスターの手元から伸びた赤い布で簀巻きにされる槍兵。

 

「ちょっ、離っ、バイト――むがっー!?」

 

「麻婆豆腐を追加。辛さは聖杯級で」

 

「はーい、オーダー入りましたー!」

 

 

 

 

 

 

 

                        ◇

 

 

 

 

 

 

 

「なかなかに賑やかな喫茶店だったわね」

 

 最もその騒がしさの原因の大半を担っていたのは咲夜自身なのだが、そんな事はおくびにも出さず今しがた出てきたアーネンエルベへと振り返る。

 

 そこには喫茶店などなく、ただの空き地が広がっていて――

 

「迷い家か、蜃の楼閣か……それとも星辰でも合ったのか」

 

 見知ったようで、見知らぬ人々。

 本来、あり得ない邂逅だったのだろう。

 何となくそう確信して、踵を返す。

 ここは幻想郷。不思議なことも、奇妙なことも、幾らでも転がっているのだ。

 

「でも――悪くない時間だったわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 紅魔館に帰ると、風呂敷に本を包んだ魔理沙が出ていくところだった。

 

「あなたねぇ……」

 

「よっ、ちょっと借りてくぜ! ところで休み貰ったんだってな?」

 

「ええ、それがどうかしたの?」

 

「だったらみんなで遊びに行こうぜ! こんな機会もなかなかないしな。霊夢やら妖夢やらも誘ってさ」

 

「……仕方ないわね。付き合って上げるわ」

 

 苦笑する。魔理沙に対してか、それとも自分自身に対してか。

 どちらにせよ――思っていたよりも、騒がしい休日になりそうだった。

 




〇十六夜咲夜
完璧で瀟洒な従者。紅魔館のメイド長。月時計の少女。時間を操る程度の能力を持つ。
元は安定した衣食住の為求人情報誌に載っていた紅魔館に就職し、レミリアとも仕事上の関係だったが、今現在では主として慕っている。


〇アーネンエルベ
喫茶店。一般人がいたり、喋るケータイがいたり、聖典がバイトしてたり、英霊がバイトしてたり、ナマモノがバイトしてたり、ジョージが店長だったりするけど喫茶店ならよくある話。



――以上、特殊回でした。アーネンエルベは偏在するのです。
いつもは東方にfateが投入されるような形ですが、今回は逆の趣向に。
まあ投入した先が闇鍋の中なのですが。
咲夜さんの経歴については、独自解釈・独自設定ということで。
個人的なお遊び要素も入っていますが、作中には特に関わってくる予定はないので軽く流してもらえれば。アレですね、士郎と志貴が多重デート計画を立てているのを生温かく見守るような感覚でw

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