―――俺の家。
「え?聖剣盗まれちゃったから取り返すの手伝ってくれ?」
『はい………こちらからも二人ほど送りますので、その二人のサポートを頼みたいのですが……』
ミカエルからの通信がきた。
まぁ、予想はしてたよ?
だって友好関係結んだからね。
「で?その二人ってどれくらい強いの?」
『……ヴァチカン屈指の強さです』
イリナとゼノヴィア程度で?
どれだけヴァチカン人がいないんだ……
「わかった……それで?その二人の名前は?」
『イリナとゼノヴィアです。』
やっぱりあの二人か……
「武装は?聖剣使えんの?」
『はい、イリナが擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)、ゼノヴィアが破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)を使えます』
ここも原作通りだが……ミカエルの野郎隠してんな……
ゼノヴィアがデュランダルを使えるの。
「なぁ、他に使える武装はないの?例えばさ………デュランダルとかさ」
『!?………バレていましたか……ゼノヴィアがデュランダルを使えます。彼女は天然の聖剣使いなので……』
………ミカエルは知ってたのか……
「わかった、で?盗んだのは?どーせ堕天使のコカビエルあたりじゃねぇの?」
『!?……またまた当たりです。すごいですね……』
「まぁな、任せとけ。じゃな」
『はい、よろしくお願いします』
あぁ………さよなら、俺の平穏。
てか、もともと平穏なんてないけどね。
―――数日後、オカルト研究部、部室。
俺はグレモリー眷属の悪魔たちの部室に集められていた。
俺が個人的に創ったソファーに俺。
部室にもともとあるソファーにリアスと朱乃。
もう一つのソファーに教会二人組……イリナとゼノヴィアだ。
他の眷属は部室の片隅で俺たちのやり取りを見ている。
木場が危なっかしい。イリナとゼノヴィアを怨恨の眼差しで睨んでいる。
このままだと突然斬りかかりそうだな。
木場の大嫌いな現役信徒だもんな。
この空気のなか、最初に話を切り出したのは、教会側―――紫藤イリナだ。
「先日、カトリック教会本部ヴァチカンお呼び、プロテスタント側、正教会に保管、管理されていた聖剣エクスカリバーが奪われました」
今は七つに分かれてんだからエクスカリバーって言えないだろ……
「聖剣エクスカリバーそのものは現存していないわ」
だろうな。まぁ、俺の手にか彼はチョチョイのチョイでいくらでも創れるけどな。
リアスがイッセーに聖剣エクスカリバーの説明をしている。
そこにイリナとゼノヴィアは口をはさむ。
「イッセーくん、エクスカリバーは大昔の戦争で折れたの」
「いまはこのような姿さ」
ゼノヴィアが布に巻かれたブツを見せる。
うーん、まだまだ弱弱しいな。
こんなの爪楊枝だろ。
「これがエクスカリバーだ―――」
お?
イッセーの顔が引きつった。
ククク、やっぱり悪魔にはきついか。
「大昔の戦争で四散したエクスカリバー。折れた刃の破片を拾い集め、錬金術によって新たな姿となったのさ。
そのとき、七本作られた。これがそのひとつ」
簡単に言おう。
パチモン。劣化版。偽物。ってやつだな。
「私の持っているエクスカリバーは、『破壊の聖剣』。七つに分かれた聖剣のひとつだよ。カトリックが管理している」
ゼノヴィアが自分の持っているエクスカリバー(笑)を俺たちに説明する。
次に、イリナが紐を取り出した。
その紐がウネウネ……きもぉ……動き出して、一本の日本刀に変わった。
「私の方は『擬態の聖剣』。こんな風にカタチを自由自在にできるから、持ち運びにすっごく便利なんだから。このようにエクスカリバーはそれぞれ特殊な力を有しているの。こちらはプロテスタント側が管理しているわ」
自慢げに言うねェ……
ただ貸し出されてるだけだろうに。
それからもひたすら自慢か慢心か……ベラベラ喋ってる。
あ………
木場の殺気がだだ漏れだ。もー、公私ちゃんと分けろよー。
それからもべらべらべらべらとながーーーーーーーーい話が続いた。
で、今ここまで進みました。はい。
「では、二人で?二人だけで堕天使の幹部からエクスカリバーを奪還するの?無謀ね。死ぬつもり?」
「いいえ、違うわ……こっちにも外部から助っ人が来る」
「名前は確か……神浄刃、だったな」
「「「「「!?!?!?」」」」」
げぇ!?
こんなところで言いやがった。
「刃!!どういう事なの!?説明しなさい!!」
「………まぁ、ガブリエルに頼まれたし…天界とは友好関係結んでるし、やるしかないじゃん」
「友好関係!?あなた………はぁ…刃だものね」
「「「「「うん、刃(くん)(さん)だもんな(ね)」」」」」
お~……もうそういう認識になってしまったのか。遅かれ早かれだけどな。
「まぁ、いいわ。そちらのお二人さん、お茶は飲んでいかないの?お菓子ぐらい振る舞わせてもらうわ」
「いらない」
リアスの誘いをゼノヴィアは手を振って断った。
「ゴメンなさいね。それでは」
いりなも手でゴメンをしながら断る。
「じゃ、俺も行くから」
俺もそれに乗る。
そのままその場をあとにしようとした。
が、イリナとゼノヴィアの視線が一か所に集まった。アーシアか……
「―――兵藤一誠の家で出会ったとき、もしやと思ったが、”魔女”アーシア・アルジェントか?まさか、この地で会おうとは」
ゼノヴィア……面倒事を増やすようなマネはよしてくれよ……
アーシアはゼノヴィアの言葉に体を震えさせる。
イリナもそれに気づいたんだな……アーシアをまじまじと見ている。
「あなたが一時期内部で噂になっていた”魔女”になった元”聖女”さん?悪魔や堕天使をも癒す能力を持っていたらしいわね?追放されどこかに流れたと聞いたけど、悪魔になっているとは思わなかったわ」
「……あ、あの……私は……」
アーシア……かわいそうだな……
まったくさ、ミカエルの野郎はなにやってんだ?
天界滅ぼしたろか?ぅん?
「大丈夫よ。ここで見たk「もういい加減黙れ」…刃さん。なんでですか?」
「長い。いい加減眠い」
「………………」
イリナの頬が引きつった。
俺間違ったこと言った?一言一言が長い。
「しかし、悪魔か。”聖女”と呼ばれた者。堕ちるところまで堕ちるものだな。まだ我らの神を信じているのか?」
ゼノヴィアさんゼノヴィアさん。聖書の神様死んでいますよ?
「ゼノヴィア。悪魔になった彼女が主を信仰しているはずがないでしょう?」
あきれた様子でイリナは言う。
「いや―――」
ゼノヴィアはダラダラと信仰の匂いってやつを説明している。
長い………長いぞぉぉぉぉぉぉぉ!!
もう飽きた……
黒歌と白音に会いたい……
「………捨てきれないだけです―――」
「そうか―――」
お?ゼノヴィアがアーシアを殺ろうとしてるぞ。
ここでイッセーの登場だ。
「触れるな」
ヒューーーーーーーー!!
かっくいぃぃぃぃぃぃ!!
とでも思うか?ヴァカメ!!
―――ゼノヴィアとイッセーのやり取りが長くて刃がヘッドホンをはめました。場面が進むまで少々お待ちください―――
「ちょうどいい。僕が相手になろう」
特大の殺意……まぁなのはのO☆HA☆NA☆SHIに比べるとな……全然だが。
木場の殺気か。まだまだだ。なのはは体の周りの景色がゆがむぞ。
「誰だキミは?」
ゼノヴィアの問いに木場が不適に答える。
「キミたちの先輩だよ。―――失敗作だったそうだけどね」
その瞬間に部室内に無数の魔剣が出現した。
なにこの魔剣。全部お粗末すぎ(笑)
話が無理やりすぎてスイマセン。
次回、力の差。