ハイスクールD×D~二天龍を従えし者~   作:眠らずの夜想曲

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第4話~解・・・放!!~

―――翌日、旧校舎、開かずの教室。

 

 

開かずの教室の前には俺とリアスの眷属たちがいる。

この部屋は厳重に閉められている。

まぁ、俺からしてみればデコピンで一発オジャンなんだけどな。

リアスの話ではこの部屋の中にもう一人の『僧侶(ビショップ)』がいるらしい。

まぁ、知ってるけどな。それにギャスパーのことも、な。

 

イッセーとアーシア以外はみんな知っている。

そりゃそうだ。二人は最近悪魔になったばかりだからな。

確か神器を持ってたよな……

なんだっけ?時間止めるやつ。そうだ、『停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)』だった。これってさ、ちゃんと使いこなせたっらさ、神滅具にも劣らないぞ?はっきり言って『停止世界の邪眼』の方が使いやすいくらいだ。

 

 

「ここにいるの。一日中、ここに住んでいるのよ。いちおう深夜には術が解けて旧校舎内だけなら部屋からでてもいいのだけれど、なかにいる子自身がそれを拒否しているの」

 

 

ニートですね?わかります!!

うらやましいな……俺も自宅警備員になりた………くもなかったわ。

 

俺は扉の奥を少し探ってみる。

その間、リアスたちがなにか言っているが俺は気にしない。

 

ふんふん……中にはノートパソコン、テレビ、ベット、クローゼット、エトセトラエトセトラ……む?こ、これは!?伝説の傭兵が使っていた言われる『段ボール』!!

スイマセン。普通に果物の段ボールです。

それ以外にはめぼしいものは特になかった。

 

 

「―――さて、扉を開けるわ」

 

 

リアスがそう言ったので俺は探るのをやめた。

扉に刻まれていた呪術的な刻印が消え去る。

ただの扉となった。

それをリアスが開ける。その瞬間に悲劇は訪れた。

 

 

「イヤアァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアァァァァァアアアアアッッ!!!」

「ノオォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオォォォォォオオオオオッッ!!!」

 

 

うるせえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

もう音響兵器だぞコレ!!

 

だがそんなこともお構いなしにリアスと朱乃は部屋に入っていく。

なにかやり取りをしているようだがギャスパーの絶叫しか聞こえない。

まさか……ナニしているのか!?確かにギャスパーは男でリアスと朱乃は女。

ナニがあっても不思議ではないが……

 

イッセーが部屋の中に入っていったので、俺も入ることにした。

 

おぅ………

すごいな。

カーテンは閉め切りにされている。だから薄暗い。

以外にかわいらしく装飾されてるな。さすがギャスパー。

でも似合わないものもある。棺桶だ。

 

向こうではイッセーが叫んでいる。

多分、ギャスパーを女と勘違いして男と言われたからだな。

さらに、イッセーがギャスパーを引っ張って部屋の外に出そうとした。

そんなことしたら……

 

 

「ヒィィィィィィ!!」

 

 

ってなるだろうが……あれ?あーあ、ギャスパー神器暴走させちゃったじゃん。

アーシアが驚いている。そりゃそうだ、時間を止められたんだから。

俺?もちろん効くはずがないだろ。

 

リアスがギャスパーの神器についての説明をイッセーにしている。

 

 

「彼は類希な才能の持ち主で、無意識のうちに神器の力が高まっていくみたいなの。そのせいか、日々力が増していってるわ。―――上の話では、将来的に『禁手』へ至る可能性もあるという話よ」

「本当に『禁手』程度で済めばいいけどな」ボソボソ

「なにか言ったかしら?刃」

「んにゃ、なにも」

 

 

ただでさえ謎の多い神器だ。これからどういう変化が起きるかは俺にでさえまだわからない。あくまでもまだだ。

 

話は勝手に進んでいたようで、イッセーがギャスパーを鍛えることになった。

はっきり言って無理だろ。さっさとアザゼルに聞いたほうがいい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ギャスパーの部屋。

 

 

あの後、イッセーが色々やっていたけどあまり効果はなかった。

みんなが下校したあと、俺はある人物をつれてギャスパーの部屋の前に来ていた。

 

 

「ギャスパー、話がしたい。中にいれてくれないか?」

「ヒィィィィ!!いいですいいです!!僕はなにも話すことはありませーん!!」

 

 

はぁ……めんどくさいな。扉壊すか。

 

 

「よっと」

 

 

バキバキバキ!!

 

俺がデコピンした扉は木端微塵になった。

そうすると、必然的に中にいるギャスパーに視線が行く。

ギャスパーは俺に視線を向けている。

 

 

「ヒィィィィィ!!な、なんで止まらないんですかぁぁぁ!!」

「効くかそんなもん。てか落ち着け、まず落ち着け。お前に合わせたい人物がいる」

「え……?だ、誰ですかぁぁぁぁぁ!?」

「紹介しよう、俺の妻。レティシア・D・神浄だ」

「まったく……刃に頼まれたから来たものの……なんなんだこいつは」

 

 

そう、今回連れてきたのはレティシアだ。

 

 

「レ、レティシアさまぁぁぁぁぁ!?な、なぜ僕のご先祖様がぁぁぁぁぁ!?」

「それはなお前の力を引き出して、神器を制御させるためだ」

 

 

今回俺がレティシアを俺が連れてきた理由はギャスパーの吸血鬼の力を引き出してもらい、それを制御できるようにしてもらうためだ。多分力が制御できれば少しは神器が制御できるようになると……思う。あくまでも予想だ。

 

で、レティシアが少しだけだぞ?少し教えただけでさ、ほとんど制御できるようになった。

ここで、軽く力の説明をしよう。

 

今回制御方法を教えたのは『影』と『闇』と『血』だ。

どれもクセがあるが、使いこなせればすごい戦力になる。

今の状態でも上級悪魔程度が相手なら勝てる。

 

……やっちまったか?

 

もう遅いけどな。

やっちまったもんはしょうがない。

あ……これだけは言っておかないとな。

 

 

「ギャスパー、レティシアが俺の元に居ることは決して誰にも言うな」

「はい!!分かってます!!」

 

 

ちなみにだ、レティシアが喝を入れたらギャスパーの対人恐怖症も治った。少しだけだけどね。

さすがレティシア!!

 

 

「そんじゃ、また今度な~」

「はい!!またお願いします!!」

 

 

さてさて、もうすぐ三大勢力のトップ会談がある。

そのときにギャスパーは『禍の団』になにかされるはずだ。

でも、ギャスパーが力を制御できて抵抗出来たら?

ククク……楽しみだな。

 

あ、結局『禍の団』はあるのか?あのオーフィスがつくっているとは思えない。

でもなんか嫌な予感が……

 


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