ハイスクールD×D~二天龍を従えし者~   作:眠らずの夜想曲

33 / 70
第7話~んー、まだまだだな~

―――グラウンド。

 

 

「行くぞ、朱蓮」

『おーっす!!』

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!!』

 

 

俺は『赤龍帝』としてヴァーリと相対する。

 

 

「さて、ヴァーリ。これが本来の力だ」

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost』

 

 

俺は十回倍化させてヴァーリに魔弾を放つ。

大きさ?圧縮したからバスケットボール程度の大きさだ。

 

 

「ハハハ!!なんだ?このていd!?」

 

 

ヴァーリは弾こうとした。だが弾けずに吹っ飛んで行った。

え?この程度で吹っ飛んじゃう?もっといけると思ったんだけどな……

 

 

「おいおい……あれだけでかいこと言っておいてこの程度か?あきれたな……」

 

 

原作変わっちまうけど殺そうかな?むしろ殺したほうがいいか?そのほうがこれから楽かな?

 

 

「アルビオン、『覇龍』を使うぞ!!」

『ヴァーリ、この場でそれは良い選択ではない。無闇に「覇龍」となればドライグの呪縛が解けるかもしれない。なによりそれで確実に勝てるとは限らない。あいつはまだまだ力を隠している』

「願ったりかなったりだ、アルビオン。我、目覚めるは―――」

 

 

お?『覇龍』か?

使っちゃうのか?

楽しみだなぁ……本当の『覇龍』がどの程度なのかが。

 

 

『自重しろ、ヴァーリッ!!我が力に翻弄されるのがおまえの本懐か!?』

 

 

アルビオン焦ってるな。

まぁ俺には関係ない。

こっちも新しい武装でも出すか。

 

 

「アスカロン」

 

 

今俺の手にはバカみたいにでかい剣がある。

 

『アスカロン』

実は本物の伝承にはこのような名前の霊装は存在しない。

十六世紀末にとある作家が勝手に作った『聖剣の物語』に基づいて本物の魔術師が手掛けた霊装である。

『作中に登場する全長50フィートの悪竜が実在するものとして、その悪竜を切り殺すために必要な剣の理論値とは何か』 を徹底的に計算し尽くして作り上げられた怪物兵器。

剣の部位によって切れ味や厚み、角度が調整されており、 持ち主の扱い方次第で斧や鋸のように性質を変える事が出来る。 また、使用する部位へ魔力を集中させることで、プリズムの様に様々な色に輝く。 製作者は攻撃部分によって性質を変えて最適化することで、悪竜の全てを切断することを志した模様。

さらに巨大な刀身内部に細剣を仕込んであったり、その細剣の刀身をワイヤーで射出したり出来るなど、 大剣というカテゴリの割にはギミックの多い武だ。

 

まぁ、ぶっちゃけると『とある魔術の禁書目録』の『アスカロン』そのままだ。

ちなみに『龍殺し(ドラゴンスレイヤー)』もついてるぞ。

『サマエル』もびっくりするぐらいのがな。

 

 

「いくぞ」

『ヴァーリッ!!逃げろ!!あの剣からは尋常ではない龍への悪意が向けられている!!』

「あぁ、今回は従おう。さすがにあれはマズイ」

 

 

逃がすかよ。

と、動こうとした時だった。

 

 

「ヴァーリッ、迎えに来たぜぃ」

 

 

美猴か……タイミング悪いなぁ。

俺の目の前ではヴァーリと美猴がなにかやり取りをしている。

 

そして俺たちになにかを言ったと思ったら棍をだして器用に回して地面に突き立てた。

その瞬間に、地面から黒い闇が広がる。その闇にヴァーリと美猴がズブズブ沈んでいく。

うえぇ……きもぉ……

まぁ、捕まえなくていいだろ。

イッセーが向こうでなにか叫んでいるが俺には関係ない。

 

結局二人はどこかに転移していった。

 

 

「うし、これで一件落着だな」

 

 

俺は手にある『アスカロン』を消しながら言う。

 

 

「なにがだ!!オーフィスのことといいさっきの大剣といい……しっかり聞かせてもらうぞ!!」

 

 

アザゼルが珍しく声を上げてきた。

それに続いて……

 

 

「そうだぞ刃くん!!ギャスパーくんの大幅なパワーアップの件もだ!!」

「刃さん!!さきほどの大剣を『アスカロン』とおっしゃいましたよね?それについてはどうなんですか?」

 

 

サーゼクスとミカエルを詰め寄ってきた。

あーうっとおしい!!

 

 

「あ、あの、ミカエルさん!!」

 

 

イッセーがミカエルに声をかけた。

 

 

「なんですか、赤龍帝の少年」

「ひとつだけお願いがあります」

「いいでしょう、時間がありませんが、ひとつだけ聞きましょう」

 

 

イッセーはどうやらアーシアの祈ったときの頭痛をしないようにしてほしいらしい。

それについて、ミカエルはOKをだした。

 

アザゼルはアザゼルで堕天使の軍勢に指示を出していた。

 

 

「後始末は、サーゼクスに任せる。俺はつかれた帰るぞ」

 

 

と、俺とサーゼクスに言ってきた。

おまえはなにもしてないだろ。

 

 

「そうだ、赤龍帝。当分、ここに滞在する予定だからそっちのリアス・グレモリーの『僧侶』ともども世話してやるよ。制御できないレア神器を見るのはムカつくからな」

 

 

うわぁ……アザゼルの駒王学園の教師になることが確定いたしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西暦二〇××年七月。

 

天界代表天使長ミカエル、堕天使中枢組織『神の子を見張る者(グリゴリ)』総督アザゼル、冥界代表魔王サーゼクス・ルシファー、三大勢力各代表のもと、和平協定が調印され、協調体制へ。『創造神』兼『破壊神』の神浄刃(ジン)(デスト)とも同様に協調体制へ。

以降、三大勢力の争いは禁止事項とされ、協調体制へ。

この和平協定は舞台になった駒王学園から名を採り、『駒王協定』と称されることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、駒王学園、オカルト研究部、部室。

 

 

「てなわけで、きょうからこのオカルト研究部の顧問になることになった。アザゼル先生と呼べ。もしくは総督でもいいぜ?」

 

 

スーツを着崩したどう見ても教師には見えないアザゼルが部室に来て、こんなことを言った。

 

 

「……どうして、あなたがここに?」

 

 

額に手を当て、困惑している様子のリアス。

 

 

「ハッ!!セラファルーの妹に頼んだら、この役職だ!!まぁ、俺は知的でチョーイケメンだからな。女性とでも食いm「まくったら俺がグリゴリを全滅させるぞ」…まくろうとするイッセーを止める!!」

「……アザゼル」

「なんで俺なんですか!!」

 

 

ははは、それはイッセーがエロいからだ。

 

 

「俺がこの学園に滞在できる条件はグレモリー眷属の悪魔が持つ未成熟な神器を正しく成長させること。まぁ、神器マニア知識が約に立つわけだ。おまえらも訊いただろうが、『渦の団』ってけったいな組織がある。まぁもうトップのオーフィスは抜けたんだけどな。将来的な抑止力のひとつとして、『赤い龍』とおまえら眷属の名が挙がった。と言うよりも、対『白い龍』専門だな。詳しくは刃に聞いたほうがいいかもしれない。仕入れた情報では、ヴァーリは自分のチームを持っているって話だ。仮に『白龍皇眷属』と呼んでおくか。判明したメンツはいまのところヴァーリと孫悟空を合わせて数名だ」

 

 

ふんふんふん。

結論な、結論。

めんどくさい。

 

それからもアザゼルから今後の動きなどについて長々と言われた。

そして話は神器のことになった。

 

 

「そうだ、聖魔剣の。お前、禁手状態でどれくらい戦える?」

「現状、一時間が限界です」

「ダメだな。最低でも三日は継続できるようにしろ」

 

 

三日?少ないな。レイナーレでさえもう一週間は継続できるぞ。

 

 

「お、俺は条件付きで十秒ですけど……」

 

 

アザゼルがあきれているぞ。

俺もだけど。

 

 

「おまえは一から鍛え直す。白龍皇は禁手を一ヶ月は保つぞ。それがお前との差だ。ちなみに刃はどれくらいだ?」

「俺か?俺は自分から解くまでずっとだな」

「と、まぁ予想通り規格外の返答だ」

 

 

この後はイッセーとアザゼルがハーレムの話を始めた。

そして、アザゼルはグレモリー眷属のパワーアップの話を始めた。

夏休みでミッチリ、ってことになった。

 

 

「ククク、未知の進化を始めた『赤龍帝』。それに聖魔剣。さらに『停止世界の邪眼』だ。俺の研究成果を叩き込んで独自の進化携帯を模索してやる」

 

 

アザゼルさんや、『停止世界の邪眼』についてはマジで慎重に頼むぞ。

なんせ未来の、未発見の、十四種目の神滅具かもしれないからな。

さーて、面白くなってきたぞ。

これからが楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駒王学園 一学期 終業

 

 

駒王学園高等部 オカルト研究部

顧問教諭 アザゼル(堕天使総督)

部長 リアス・グレモリー(王) 三年生 残る駒『戦車』二個

副部長 姫島朱乃(女王) 三年生

部員 木場祐斗(騎士) 二年生

   アーシア・アルジェント(僧侶) 二年生

   ギャスパー・ヴラウディ(僧侶) 一年生

   兵藤一誠(兵士) 二年生

協力者 神浄刃(創造神、破壊神) 二年生

    神浄白音(猫又、猫魈) 一年生

 




木場の駒を『騎士』二個分にしました。
これで4章は終わります。
次の章は番外編を少しやります。
使い魔Getしたりとか……

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。