―――???。
「なに?なんなの?急に出てきて犯人扱いとか」
「そうじゃの、まったく礼儀がなっておらん」
「ぶつぶつうるさいわね!!さっさと元に戻しなさい!!」
巫女服の少女……もう巫女でいいか。
巫女が俺たちに元に戻せと言ってくる。
だが一体なにを元に戻せと?
てかさ……
「いきなりここに飛ばされたと思ったらさ、急に全然心あたりのない現象の犯人にされたりとか……」
「え?あんたがこの赤い霧を出したんじゃないの?」
「だから!!いきなりここに飛ばされたの!!だから今さっきここに来たばかりなの!!だから俺はこの世界がどこなのかもわかんねぇし、ここがどこかもわかんねぇの!!」
「あ、あぁそう。ごめんなさいね、急に犯人扱いなんかして」
「いや、別にいい。それよりこの世界についての情報をくれないか?この世界の名前とか」
世界の名前がわかればある程度はわかる。
「この世界の名前は『幻想郷』よ」
「え?」
幻想郷?東方ですか?
やべ、俺さ、能力の形式ぐらいしか知識ないんだけど……
「そ、そうか……それで?そっちの金髪の子とか空飛んでいるけど、なにかの能力?」
「違うわよ。そのこ魔法使いだから飛べるの。ちなみに私も飛べるわよ『空を飛ぶ程度の能力』があるからね」
おいおい、そんなに簡単に見知らぬ人に能力教えていいのかよ。
「ふ~ん、おもしろい能力だね」
「あれ?驚かないの?あなた外の世界からきた普通の人間でしょ?」
あ、やっぱり人間って思われてるのね。
俺もちゃんと魔力とか抑えられてるんだ。
「ん?まぁ、ね。空を飛ぶくらいなら……ほら、俺にもできる」
「え!?なんで飛べるのよ!!」
「こんなの気を操れば余裕だし」
「そ、そう……もしかしてあなたも能力持ってないわよね?」
少し警戒しながら俺に聞いてくる。
んー……創造神の力と破壊神の力は俺のも元々の能力だからこれは俺自身の能力だよな……
まぁどうせこの世界には長居しないし、言ってもいいか。
「俺も持ってるよ」
「え!?わ、私も教えたんだから教えなさいよ!!」
「わかってるよ。別に知られても困らないし。俺の能力は『万物を創造し破壊する程度の能力』だな」
「……え?なによそのチートは!!」
ま、そうですよね。
だって俺、神ですから。これが神様クオリティーです(笑)
「そんなことより、この世界で今なにが起きているんだ?この赤い霧はただの霧じゃない」
「その原因に今向かっていたんだけど……途中にあなたたちがいて、あなたたちが原因だと思っていたの。でも……」
「違かった、と。う~ん、よし」
俺は写輪眼を使って、この紅い霧の出ている大元を捜す。
やっぱり、この赤い霧はなにかのエネルギーでできている。
写輪眼で簡単に辿れた。
「見つけたぞ。この赤い霧の発生源を」
「本当!?教えなさい!!さっさと行って犯人とっちめるから」
「まぁ、まて。俺もついていく」
「………そうね、お願いしようかしら」
少し悩んだな。
そりゃそうだろ。
急に現れた奴が自分についていくって言ったんだからな。
でもすぐに俺の能力を思いでして無駄だと判断したんだろう。
「さて、善は急げだ。ティア!!ドラゴンに戻ってくれ!!」
「やっとか!!待ちくたびれたぞ!!」
そう言いながらドラゴンの姿に戻るティア。
「りゅ、龍!?」「カッケーな!!」
二人がそれぞれ感想を言う。
とりあえず……
「乗れ!!詳しい自己紹介はそれからだ」
「うん」「おう!!」
―――ティアの背中。
「じゃあ、あらためて自己紹介を。創造神兼破壊神の神浄刃だ。能力は『万物を創造し破壊する程度の能力』だ。よろしく」
「次は私ね。人間の博麗霊夢よ。能力はさっきいった『空を飛ぶ程度の能力』と『霊気を操る程度の能力』よ。よろしくね」
「最後は私だな!!魔法使いの霧雨魔理沙だぜ!!能力は『魔法を使う程度の能力』だぜ!!よろしく!!」
けっこうみんないい能力持ってるじゃないか。
え?おまえが言うな?
当たり前だろ。だって俺はバグだからな。ははは。
「あー、ティア。もうすぐだ、あの紅い館だな」
「なんか不気味じゃな」
「そだな」
みんなで自己紹介をし合っていたらもう近くまで来てしまっていた。
しっかしまぁ……不気味だ。それにかすかだけど吸血鬼か?この気配は……
どちらにしろ一荒れ来そうだな。
―――???。
「ありがとな、ティア。少しこの世界がどうなっているか見てきてくれ」
「わかった。またあとで合流しよう」
そう言いティアは飛んで行った。
「だて、二人とも……準備はいいか?」
「あんたこそ」「いいぜ!!」
「じゃあ、いくぞ!!」
「えぇ!!」「おう!!」
ティアの背中から降りた俺たちは紅い館をを目指して歩いていった。
しばらくすると、門があった。その両脇には紅い堀。門も壁もすべてが紅に染まった館があった。
スゲーな……どれだけ犯人は紅が好きなんだ?
ちょっとキモイな。
「ん?門の前に誰かいるぞ」
「え?あ、本当だ」
「面倒だな……少し離れてな」
「何をするつもりなの?」
「いいから見てろ……ATフィールド展開、モードエンジェル……『最大の拒絶』」
その瞬間に門番は吹き飛んで行った。
おー、よく飛んで行ったな。
「……あんた今何したの?」
「心の壁を展開して、それを応用して吹き飛ばした」
「…………………………………」
「スゲー!!」キラキラ
霊夢はあきれて考えるのをやめたようだ。
だが、魔理沙は目をキラキラさせて興奮している。
どうやら魔理沙とは気が合いそうだ。
門をくぐって館に入ろうとすると、門に館の名前が書いてあった。
『紅魔館』
こう書いてあった。
紅の魔の館。
一瞬グレモリー家の別荘かと考えてしまった。
だってあそこの家の人の髪の色は紅いじゃん。
「どうやらこの館の名前は紅魔館らしいな」
「へー、ピッタリね」
「そうだな!!」
「じゃあ、いよいよ館の中だ。気をつけろ。いつ攻撃されるかわからないからな」
「えぇ!!」「おう!!」
俺たちは、紅魔館に向かって歩き出した。
幻想入り……刃が?ぷぷ、似合わね~。
なんて思わないでください……