ハイスクールD×D~二天龍を従えし者~   作:眠らずの夜想曲

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第3話~紅魔館、突入~

―――紅魔館。

 

 

あのあと、何事もなく紅魔館の内部に入れた。

もちろんちゃんと扉からだぞ?壁をぶち抜いたりしてないからな?

それにしても……

 

 

「内装も紅いとは……」

「ほんとよね……」

「目がチカチカするぜ……」

 

 

みんなそれぞれ思い思いの感想を口にする。

 

 

「少し速度を上げるぞ?」

「いいわよ!!」「いいぜ!!」

 

 

途中で三人の妖精らしきものがなにか言いながら特攻してきたが、すべてATフィールドで吹き飛ばした。

 

そして、今は大きな扉の前にいる。

 

 

「開けるぞ、警戒しろ」

「わかってるわよ」「わかってるぜ!!」

「行くぞ!!」

 

 

俺は思いっきり扉を開けた。

そこには……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――???。

 

 

そこには、本があった。

図書館?そう思ってしまうほどの量だ。

 

 

「……どこかしらここ」

「わからん。だけど図書室か図書館みたいなところじゃないか?」

「すごいな!!おもしろそうな本がたくさんありそうだぜ!!」

 

 

なんともまぁ、魔理沙は陽気だ。

 

しかしすごい量だ。上の方の本を取るには飛ばないといけないくらいに高いところにある。

 

そんな時だった。

 

 

「おっと」

「なに!?」「なんだ!?」

 

 

魔理沙の背後から本が飛んできた。

誰かいるのか……?

いや違う、これは本自体に術式が組み込まれている。

こりゃ面倒だ。

 

俺は気を探る………いた!!

 

 

「そこか!!」

 

 

俺はクナイを創造して、気配のしたほうに投げた。

 

 

「!?……なんでわかったのかしら?」

「気がダダ漏れだ。分かりやすすぎる」

「そうですか……私はこの図書館で司書を勤めております、小悪魔と申します」

 

 

小悪魔は俺たちに一礼してくる。

両手には数冊、本を持っている。

 

 

「俺は創造神兼破壊神、神浄刃」

「霧雨魔理沙だぜ!!魔法使いだ!!」

「博麗霊夢よ。博麗の巫女の事、聞いた事位はあるでしょう?」

「なっ!?博麗の巫女なんですか!?」

「えぇ、そうよ……この赤い霧のせいで色々困ってるから、止めに来たのよ!!」

「ふぇ!?えっと、パチュリー様~!!」

 

 

小悪魔は誰かの名前を叫びながら逃げて行った。

これはマズいな。パチュリーってやつを呼ばれると俺はともかく霊夢と魔理沙がな……

 

 

「追いかけるぞ!!ここに来られる面倒になりそうだ」

「えぇ!!」「おう!!」

 

 

俺たちは小悪魔を追いかける。

どのみち向こうにも本があるだろうが、数冊だ。

図書館にあるあの量はないはずだ。

 

しばらくすると、本がなくなり椅子とテーブルがあるスペースがあった。

 

 

「おそらくここにいるはずだ」

「正解よ」

 

 

誰かが俺の横から声をかけてくる。

紫色の髪の毛に、三日月の髪飾り。パジャマみたいな服を着た少女がいた。

どうやら椅子に座って本を読んでいるようだ。

 

 

「お前がパチュリー?」

「えぇ、そうよ。私はパチュリー・ノーレッジ。この図書館の主のようなものよ」

「そうか……じゃあ、俺たちの邪魔をするのか?」

「いえ、霧についてはレミィが勝手にやりだしたことだわ。私は、この事態あまり乗り気ではないの。色々良くないことも起こるしね」

「レミィって誰?」

「この館の主で、私の親友、『レミリア・スカーレット』の事よ」

 

 

そうか、じゃあパチュリーとは戦わなくていいのか。

 

 

「じゃあ、行くわ」

「まって、あなたの名前?」

「ただ万能なだけの人外、神浄刃だ」

「そう……やはり人間ではないのね」

「まぁね、俺神だし」

「え?」

「俺、創造神兼破壊神でーす」

「………わかったわ、いっていいわよ」

「サンクス」

 

 

パチュリーは頭を押さえながら返事をしてくれた。

あ、ひとつ聞くの忘れてた。

 

 

「あのさ、地下にあるあの部屋ってさ……なに?」

「……日符『ロイヤルフレア』」

「おっと、危ないなぁ……」

 

 

急にどうした?

地下の部屋は地雷か?

 

 

「どうした?急に」

「……気が変わったわ。貴方たちをこの先に進めるわけには行かない」

「う~ん……でもさ、俺はいくよ。ちなみに地下にいるのも吸血鬼だな?」

「!?……あなた気づいてたの?」

「あぁ、レミリアも吸血鬼だろ」

「そうよ……地下にいるのはレミィの妹よ」

 

 

妹、ね。

あぁ……ペストなにしてるかなぁ。久しぶりに会いに行こうかな?

それは置いておいて……

 

 

「じゃあ、ますます会いにいかないとな。同じ妹がいる者として」

「それでも……あなたたちはこの件についてはかかわってはいけない」

「そうか……じゃあ、おまえを殺してでも行く。が、先にレミリアの方だな。行くぞ霊夢、魔理沙」

「いいの?地下に行かなくて」

「あぁ、後でいいや。先に異変をもとに戻したほうがいいだろ」

「それもそうね」

 

 

そう言って俺たちは奥に進んだ。

地下についてあきらめたと思ったのか、パチュリーは何も言ってこなかった。

 

だけどさ、俺があきらめるとでも?

俺は誰にもバレないように『影分身の術』を使う。

分身の方を霊夢と魔理沙について行かせる。

俺?

 

俺は転移したよ。

どこにかって?そんなの決まってんだろ。

地下だよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――地下、???。

 

 

はい、やってきました。地下でございまーす。

ついでに、もう部屋の前にいます。

でもこの部屋さ、すんごい結界で覆われてる。

 

でもな、こんな結界俺の力でちょちょいのちょいだ。

 

 

「必殺、デコピン!!」

 

 

バキィィィン!!

 

結界が壊れた音がした。

扉が開く。

 

そこには普通に明るかった。

俺から見ると普通の女の子の部屋だった。

 

ベットの上にはぬいぐるみがある。

クローゼットもある。

絵本のたくさん入った本棚もある。

 

そんな部屋で座って何かをしている少女がいた。

レミリアの妹だ。

 

金髪で赤い服を着ている。そして白い帽子をかぶっている。

髪型はサイドテール。

だが、ひとつだけ気になった。

 

なんで背中から骨格に色とりどりの宝石のような物が下がってるんだ?

 

あれは一応羽根なんだろうけど……

まぁ、いいか。

 

 

「よぉ……はじめまして」

 

 

突然声をかけたからか、驚いた様子で俺を見ている。

 

 

「はじめまして……だれ?」

「ん?俺?俺は万能なだけな人外、神浄刃」

「人外さん?私は、フランドール・スカーレット。フランって呼んでね!!」

 

 

元気でいい子だ。

なんでこんなところに閉じ込められているのか不思議なくらいだ。

 

よし、本題に入ろう。

 

 

「フラン……ここから出たいか?」

「うん!!……でも、出たらすぐ連れ戻されちゃうし……」

 

 

素直なのか素直じゃないのかわからないな……

とりあえず……

 

 

「遊ぶか。なにかいい遊び知ってるか?」

「うん!!でも……カンタンニコワレナイデネ」

 

 

おっと、このタイミングでなんで閉じ込められているかの理由がわかっちゃうの?

 


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